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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月2日読了 7 分7 分7 分

民事訴訟法 第133条(申立人の住所、氏名等の秘匿)

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  1. 申立て等をする者又はその法定代理人の住所、居所その他その通常所在する場所(以下この項及び次項において「住所等」という。)の全部又は一部が当事者に知られることによって当該申立て等をする者又は当該法定代理人が社会生活を営むのに著しい支障を生ずるおそれがあることにつき疎明があった場合には、裁判所は、申立てにより、決定で、住所等の全部又は一部を秘匿する旨の裁判をすることができる。申立て等をする者又はその法定代理人の氏名その他当該者を特定するに足りる事項(次項において「氏名等」という。)についても、同様とする。
  2. 2.前項の申立てをするときは、同項の申立て等をする者又はその法定代理人(以下この章において「秘匿対象者」という。)の住所等又は氏名等(次条第二項において「秘匿事項」という。)その他最高裁判所規則で定める事項を書面その他最高裁判所規則で定める方法により届け出なければならない。
  3. 3.第一項の申立てがあったときは、その申立てについての裁判が確定するまで、当該申立てに係る秘匿対象者以外の者は、訴訟記録等(訴訟記録又は第百三十二条の四第一項の処分の申立てに係る事件の記録をいう。以下この章において同じ。)中前項の規定による届出に係る部分(次条において「秘匿事項届出部分」という。)について訴訟記録等の閲覧等(訴訟記録の閲覧等、非電磁的証拠収集処分記録の閲覧等又は電磁的証拠収集処分記録の閲覧等をいう。以下この章において同じ。)の請求をすることができない。
  4. 4.第一項の申立てを却下した裁判に対しては、即時抗告をすることができる。
  5. 5.裁判所は、秘匿対象者の住所又は氏名について第一項の決定(以下この章において「秘匿決定」という。)をする場合には、当該秘匿決定において、当該秘匿対象者の住所又は氏名に代わる事項を定めなければならない。この場合において、その事項を当該事件並びにその事件についての反訴、参加、強制執行、仮差押え及び仮処分に関する手続において記載し、又は記録したときは、この法律その他の法令の規定の適用については、当該秘匿対象者の住所又は氏名を記載し、又は記録したものとみなす。

この条文の基本情報

申立人の住所、氏名等の秘匿とは何ですか?

定義申立人の住所、氏名等の秘匿とは、民事訴訟法第133条に定められた規定で、「申立て等をする者又はその法定代理人の住所、居所その他その通常所在する場所(以下この項及び次項において「住所等」という。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 民事訴訟法第133条(申立人の住所、氏名等の秘匿)は、日本の民事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 民事訴訟法第133条の条文原文は「申立て等をする者又はその法定代理人の住所、居所その他その通常所在する場所(以下この項及び次項において「住所等」という。」で始まります。
  3. 民事訴訟法第133条は第八章 当事者に対する住所、氏名等の秘匿に置かれています。
  4. 民事訴訟法の公布日は平成8年6月26日です。
  5. 民事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
  6. 民事訴訟法第133条の前の条は民事訴訟法第132条の13です。
  7. 民事訴訟法第133条の次の条は民事訴訟法第133条の2です。
  8. 民事訴訟法第133条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第133条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109
  • 本サイト収録民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第133条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/408AC0000000109/133
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わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点民事訴訟法133条は、住所や氏名が相手に知られると社会生活に著しい支障が生じるおそれを疎明すれば、裁判所が決定でこれらを秘匿できると定める。2023年2月施行の被害者保護制度。

Q · DV から逃げて隠れている住所を、相手に知られずに損害賠償を起こせますか?

疎明できれば住所も氏名も伏せて訴訟ができます

民事訴訟法133条により、住所や氏名が相手に知られると社会生活に著しい支障が生じるおそれを疎明すれば、裁判所は決定で住所・氏名を秘匿できます。秘匿決定では代わりの符号が割り当てられ、相手は訴訟記録から居場所を知ることができません(133条5項)。ただし訴え提起と同時の申立てが鉄則で、住所を記載した書面を先に出すと記録に残ってしまいます。却下されても告知から1週間以内に即時抗告できます。

解説

DV から逃げて住民票を移さずに身を隠しているあなたが、元配偶者に慰謝料を請求したい。だが訴状にも添付書類にも、あなたの住所と本名を書く欄がある。これを出せば、訴えられた相手は訴訟記録を通じて、あなたが今どこにいるかを知る。それが怖くて泣き寝入りしてきた人は数えきれない。2023年2月に施行されたこの条文が、その壁を壊した。住所や氏名が相手に知られると社会生活を営むのに著しい支障が生じるおそれ、それを疎明(確実な証明までは要らない、一応確からしいと裁判官に思わせる程度の説明)できれば、裁判所は決定であなたの住所や氏名を秘匿できる。秘匿されたあなたの住所には代わりの符号が割り当てられ、相手は最後まで居場所を知らないまま訴訟が進む。被害者が安全と引き換えに権利行使を諦める、その構図を法律が初めて正面から壊した瞬間だ。

法的な位置づけ

民事訴訟法133条は、申立て等をする者またはその法定代理人の住所・居所・氏名等が当事者に知られることで社会生活に著しい支障が生じるおそれにつき疎明があった場合に、裁判所が申立てにより決定でこれらを秘匿できる制度を定める規定である。秘匿決定では住所・氏名に代わる符号が定められ、訴訟記録上その符号が原住所・氏名とみなされる。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.訴え提起前に「著しい支障」を書面で整理 住所や氏名が相手に知られると、生活にどんな具体的支障が生じるかを書面で整理する。漠然とした不安ではなく、つきまとい・転居先露見・再被害の現実的おそれとして記述する
  2. 2.疎明資料を申立てと同じ封筒に揃える 保護命令の決定書、被害届の受理証明、診断書、転居の経緯がわかる資料を集める。後から探すのではなく、申立書と一緒に提出できるよう同時に準備する
  3. 3.訴え提起と同時に秘匿申立て+届出書面を提出 訴状の提出と同時に秘匿の申立てを行い、秘匿事項届出書面を別途提出する(133条1項・2項)。訴状に住所を書いて先に出すと記録に残るため、順番を絶対に逆にしない
  4. 4.却下されたら1週間以内に即時抗告 申立てが却下された場合、決定の告知から1週間の不変期間内に即時抗告を申し立てる(133条4項、332条)。疎明が足りなかった点を補強した抗告理由書を添える

よくある質問 AI による整理

Q1住所等の秘匿制度とは何ですか?

DV・ストーカー等の被害者が、住所や氏名を相手に知られないまま訴訟を追行できる制度です。2023年2月施行の民事訴訟法133条が根拠で、裁判所が決定で秘匿します。

Q2秘匿の申立ては誰ができますか?

申立て等をする者またはその法定代理人ができます(民訴133条1項)。原告だけでなく、申立人本人に代わる法定代理人の住所・氏名も対象になります。

Q3秘匿の疎明資料には何が必要ですか?

保護命令の決定書、被害届の受理証明、診断書、転居の経緯メモなどです。確実な証明までは不要で、一応確からしいと裁判官に思わせる疎明で足ります。

Q4秘匿事項届出書面とは何ですか?

秘匿対象者の住所等・氏名等その他最高裁判所規則で定める事項を記載し、申立て時に別途提出する書面です(民訴133条2項)。裁判確定まで相手は閲覧できません。

Q5秘匿決定が却下されたらどうすればいいですか?

却下決定の告知から1週間以内に即時抗告できます(民訴133条4項、332条の不変期間)。期間を過ぎると争えなくなるため早期対応が必要です。

Q6民事訴訟法133条はいつ施行されましたか?

令和4年(2022年)改正により新設され、令和5年(2023年)2月20日に施行されました。民事訴訟手続で初めて当事者の住所・氏名の秘匿を明文化した制度です。

Q7秘匿決定があると強制執行はどうなりますか?

秘匿決定では住所・氏名に代わる符号が定められ、反訴・参加・強制執行・仮差押え・仮処分の手続でその符号を記載すれば本来の住所・氏名を記載したものとみなされます(133条5項)。

Q8秘匿は家事事件でも使えますか?

民訴133条は民事訴訟の規定ですが、離婚・養育費など暴力が絡む案件では家事事件手続法側にも同種の住所等秘匿の仕組みが用意されています。

この条文についての質問 AI による整理

Q1秘匿を申し立てたら、相手には住所も名前も一切ばれないんですか?

原則として訴訟記録上は符号に置き換わり、相手は閲覧も謄写もできません(133条3項、133条の2)。ただし相手方が防御のために必要だと疎明すれば、133条の4で秘匿事項の一部が開示される余地があります。実務のポイント:実務では「絶対にばれない」と説明する支援者もいますが、防御権とのバランスで一部開示が認められた場面はある。秘匿を過信して油断するより、開示請求が来る前提で次の安全策まで用意しておく人が、本当に守られる

Q2訴状を出した後からでも秘匿はできますか?

申立て自体は係属後でも可能ですが、すでに住所や氏名を記載して提出した書面は記録に残っており、その部分の秘匿は技術的に難しくなります。だからこそ訴え提起と同時の申立てが鉄則です(133条1項)。実務のポイント:弁護士は受任した瞬間に「住所を一度も書類に書かないルート」を設計する。本人申立てで最も多い失敗は、普通に訴状を完成させてから秘匿に気付くこと。順番を逆にするだけで結果が変わる

間違えやすい点 AI による整理

  • 秘匿制度の存在は聞いたことがあっても、申立てのタイミングがすべてを決めることまで知る人は少ない。訴状を普通に出した後に申し立てても、すでに記録に書かれた住所は簡単には消えない。秘匿は訴え提起と同時、できれば事前準備の段階から組み立てるもので、半日の遅れが居場所の露見につながる
  • 「秘匿を申し立てれば住所も名前も絶対に相手にばれない」という前提自体が不正確である。相手方が防御に必要だと疎明すれば、133条の4によって秘匿事項の一部が開示される余地がある。秘匿は鉄壁ではなく、被告の防御権との綱引きの上に成り立っている
  • DV や性犯罪の被害者だけの制度だと思われがちだが、条文は被害類型を限定していない。住所が知られると社会生活に著しい支障が生じるおそれさえ疎明できれば、誰でも対象になりうる。基準は被害者の属性ではなく、支障の現実性そのものだ
比較の観点この条文ほかの条文
条文の役割133条:秘匿決定そのもの(住所・氏名を符号化)133条の2:秘匿事項届出書面等の閲覧・謄写の制限
133条の4:秘匿決定の取消し・秘匿事項の一部開示
誰のための規定か被害者(秘匿対象者)の安全確保秘匿対象者の記録保護
被告の防御権とのバランス調整
発動の要件社会生活への著しい支障のおそれの疎明秘匿決定の存在
相手方が防御に必要と疎明すること
不服申立て却下に対し即時抗告(4項)閲覧請求の可否を争う
一部開示の当否を争う

他国ではどう定めているか 2 か国

台湾
家庭暴力防治法第12条・性侵害犯罪防治法

台湾は被害類型ごとの特別法で被害者の住居所・身分資訊の保密を図る。民事手続一般の横断的な秘匿制度という形ではなく、保護法ベースで運用される点が日本の133条と異なる

アメリカ
Federal Rule of Civil Procedure 5.2 / pseudonymous (Doe) litigation

米国はプライバシー保護規則と仮名訴訟の判例法理で対応。仮名訴訟は裁判所の許可が必要で、原告の匿名性と公開原則・被告の防御権の比較衡量により認否が判断される

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • もし、ストーカーから逃げて引っ越した先の住所を、相手に知られずに損害賠償を起こせるとしたら? 訴状の提出と同時に秘匿の申立てをすれば、相手は判決まであなたの新住所を見られない。申立てを忘れて訴状を先に出した後では、記録に住所が残ってしまう。提出の順番が命取りになる
  • あなたが訴えられた側で、原告の住所も名前も符号で伏せられている。誰が何の目的で訴えてきたのか掴みづらく、防御の組み立てに困る。だが相手の住所を直接見る道はほぼない。代わりに133条の4で、防御に必要な範囲で秘匿事項の一部開示を申し立てられる。その必要性を裁判所に疎明できるかが勝負
  • 性犯罪の被害者が加害者に損害賠償を請求する。実名と住所を加害者に渡したくない。秘匿決定があれば、訴訟記録上はすべて符号に置き換わる
  • ネットで個人情報を晒され続けている被害者が、発信者を特定して訴える段階に入った。ここで自分の住所を訴状に書けば、相手にさらに燃料を与える。申立ては訴え提起と同時が鉄則で、後出しは記録に痕跡を残す

取るべき行動

被害を受けた側:1. 訴えを起こす前に、住所や氏名が相手に知られると生活にどんな具体的支障が出るかを書面で整理する2. 疎明資料を集める:保護命令決定書、被害届の受理証明、診断書、転居の経緯メモなど3. 訴状の提出と同時に秘匿の申立てと秘匿事項届出書面を別途提出する、訴状に住所を書いてからでは遅い4. 却下されたら告知から1週間以内に即時抗告する(133条4項)

訴えられた側:1. 原告が符号で表示されている場合、まず訴状の請求原因から相手と争点を推測する2. 防御に住所や氏名の特定が不可欠なら、133条の4に基づき秘匿事項の一部開示を申し立て、その必要性を疎明する3. 秘匿決定自体の当否は争いにくいため、論点を「開示の必要性」に絞る4. 不当な訴えだと考えるなら、本案で正面から争う準備を並行する

時効(請求できる期限):秘匿の申立て自体に法定の期限はないが、住所等を記載した書面を一度提出すると効果が大幅に弱まるため、実質的な期限は訴え提起の瞬間である。却下決定への即時抗告は、決定の告知から1週間の不変期間内(民事訴訟法332条)

学説

立法趣旨(通説的理解):本制度は、被害者が加害者に居場所を知られる恐怖から司法アクセスを断念する事態を防ぐために創設された。被害者の安全と被告の防御権の調整を、秘匿の入口要件(著しい支障の疎明)と133条の4の一部開示によって図る点に趣旨がある。

改正沿革 AI による整理

  • 令和4年(2022年)改正、令和5年(2023年)2月20日施行 民事訴訟法等の一部を改正する法律により新設。当事者の住所、氏名等の秘匿制度を第1編第8章として創設し、DV・ストーカー・性犯罪等の被害者が居場所を相手に知られずに訴訟を追行できる法的基盤を初めて明文化した

改正の年表

  1. 1.平成8年(1996年) 改正:民事訴訟法全部改正(法律第109号)。現行民事訴訟法の基本構造が成立。
  2. 2.令和4年(2022年) 新設:民事訴訟法等の一部を改正する法律により、当事者の住所・氏名等の秘匿制度(第1編第8章)を新設。令和5年(2023年)2月20日施行で、133条以下が稼働した。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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