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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

民事訴訟法 第203条の3(遮へいの措置)

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  1. 裁判長は、事案の性質、証人の年齢又は心身の状態、証人と当事者本人又はその法定代理人との関係(証人がこれらの者が行った犯罪により害を被った者であることを含む。次条第二号において同じ。)その他の事情により、証人が当事者本人又はその法定代理人の面前(同条に規定する方法による場合を含む。)において陳述するときは圧迫を受け精神の平穏を著しく害されるおそれがあると認める場合であって、相当と認めるときは、その当事者本人又は法定代理人とその証人との間で、一方から又は相互に相手の状態を認識することができないようにするための措置をとることができる。
  2. 2.裁判長は、事案の性質、証人が犯罪により害を被った者であること、証人の年齢、心身の状態又は名誉に対する影響その他の事情を考慮し、相当と認めるときは、傍聴人とその証人との間で、相互に相手の状態を認識することができないようにするための措置をとることができる。
  3. 3.前条第三項の規定は、前二項の規定による裁判長の処置について準用する。

この条文の基本情報

遮へいの措置とは何ですか?

定義遮へいの措置とは、民事訴訟法第203条の3に定められた規定で、「裁判長は、事案の性質、証人の年齢又は心身の状態、証人と当事者本人又はその法定代理人との関係(証人がこれらの者が行った犯罪により害を被った者であることを含む。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 民事訴訟法第203条の3(遮へいの措置)は、日本の民事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 民事訴訟法第203条の3の条文原文は「裁判長は、事案の性質、証人の年齢又は心身の状態、証人と当事者本人又はその法定代理人との関係(証人がこれらの者が行った犯罪により害を被った者であることを含む。」で始まります。
  3. 民事訴訟法第203条の3は第二節 証人尋問に置かれています。
  4. 民事訴訟法の公布日は平成8年6月26日です。
  5. 民事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 民事訴訟法第203条の3の前の条は民事訴訟法第203条の2です。
  7. 民事訴訟法第203条の3の次の条は民事訴訟法第204条です。
  8. 民事訴訟法第203条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第203条の3
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109
  • 本サイト収録民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第203条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/408AC0000000109/203_3

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点民事訴訟法203条の3は、証人が当事者の面前で証言すると精神の平穏を著しく害されるおそれがあり相当と認めるとき、裁判長が両者の間に遮へい措置をとれると定める。

Q · 裁判で加害者と顔を合わせるのが怖い。ついたてで隠してもらえるの?

要件を満たせば裁判長が遮へい措置をとれます

民事訴訟法203条の3により、証人が当事者本人や法定代理人の面前で証言すると圧迫を受け精神の平穏を著しく害されるおそれがあり、裁判長が相当と認めるときは、両者の間についたて(遮へい)を立て、一方からまたは相互に姿が見えないようにできます。傍聴人との間でも同じ措置が可能です。犯罪により害を被った者であること、年齢、心身の状態、名誉への影響などが判断材料になります。黙っていても措置はとられないため、争点整理の早い段階で申し立てるのが鉄則です。

解説

元交際相手に金を騙し取られ、民事で返還を求めて訴えた。法廷で証言する段になって、あなたは気づく。証言席は被告のすぐ目の前、つまりあなたを騙したその人物と数メートルの距離で、顔を見ながら話さなければならない。多くの人がこの一点で証言を諦める。だが民訴203条の3を知っていれば話は別だ。裁判長は、証人が当事者本人やその法定代理人の面前で証言すると圧迫を受け精神の平穏を著しく害されるおそれがあると認め、かつ相当と認めるときは、両者の間についたて(遮へい)を立て、互いの姿が見えないようにできる。傍聴人との間でも同じ措置が可能だ。犯罪により害を被った者であること、年齢、心身の状態、名誉への影響、これらが判断材料になる。刑事裁判では当然のように使われてきたこの保護が、近年の改正で民事にも明文で持ち込まれた。証言できない、ではなく、どう守られながら証言するか、を選べる立場にあなたはいる。

法的な位置づけ

民事訴訟法203条の3は証人尋問における遮へいの措置を定める規定であり、証人が当事者本人または法定代理人の面前で陳述すると圧迫を受け精神の平穏を著しく害されるおそれがある場合に、裁判長が相当と認めるときは両者の間で互いの状態を認識できないようにする措置をとれる旨を規定する。傍聴人との間にも準用される。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.対面への恐怖を弁護士に具体的に伝える 証人尋問が決まったら、相手と対面することへの恐怖を我慢せず弁護士に言語化して伝える。眠れない・震える・声が出ないなどの身体症状も含めて具体的に説明し、保護の必要性の土台をつくる
  2. 2.保護措置を組み合わせて早期に申し立てる 遮へい(203条の3)、付添い(203条の2)、ウェブ会議尋問(204条)の三点を組み合わせ、証人尋問期日が指定される前の争点整理段階で一括して申し立てる。早く出すほど通りやすい
  3. 3.精神の平穏が害されるおそれを資料で裏づける 犯罪により害を被った事実、精神科の診断書、過去の接触履歴やDV・被害の記録など、面前での陳述が圧迫になることを示す資料を添付する。最初から診断書を添えるかどうかで通る確率が変わる
  4. 4.相互遮へいか片方向かを明示する 申立書で『相互に認識できないようにする措置(相互遮へい)』を明記する。明記しないと相手からあなたが見えないだけの片方向になり、あなたは相手の視線にさらされ続けるおそれがある
  5. 5.却下されたら異議で争う 裁判長が遮へいを認めない場合でも、203条の3第3項が準用する203条の2第3項により異議を述べられる。診断書や具体的な接触履歴を追加して必要性を補強し、再度申し立てる

よくある質問 AI による整理

Q1遮へいの措置とは何ですか?

証人尋問で証人と当事者・傍聴人の間についたてを立て、互いの姿が見えないようにする裁判長の措置です。民事訴訟法203条の3が根拠で、圧迫による精神の平穏の侵害を防ぎます。

Q2遮へいの措置は誰が申し立てるのですか?

当事者や代理人が申し立て、最終的には裁判長が相当と認めるかを判断します。職権でも可能ですが、実務上は本人側からの申立てが起点になることが多いです。

Q3遮へいの措置はいつまでに申し立てればよいですか?

証人尋問期日が指定される前、遅くとも尋問実施前までに申し立てます。期日直前だとついたて設置や別室準備が間に合わず却下されることがあります。

Q4傍聴人から見られないようにできますか?

できます。民事訴訟法203条の3第2項が、傍聴人と証人の間で相互に姿を認識できないようにする措置を認めています。名誉への影響なども考慮されます。

Q5遮へいの措置を裁判官が認めなかったらどうなりますか?

203条の3第3項が203条の2第3項を準用し、当事者は裁判長の措置に異議を述べられます。診断書などで必要性を補強し再申立てする実務もあります。

Q6遮へいの措置で証言の信用性は下がりますか?

下がりません。安心して話せる環境で得た一貫した証言は、恐怖で断片的になった証言より裁判官の心証形成において強く働く傾向があります。

Q7本人尋問でも遮へいの措置は使えますか?

使えます。民事訴訟法210条が当事者本人尋問について203条の3を準用しており、本人が当事者として証言する場合にも遮へいを申し立てられます。

Q8遮へいの措置とウェブ会議尋問は併用できますか?

併用できます。遮へい(203条の3)、付添い(203条の2)、ウェブ会議方式(204条)を組み合わせて申し立てると、証言環境全体が一括で検討されます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1ついたてで相手から見えなくなるなら、私も相手の顔を見なくて済むんですか?

措置の設計次第です。203条の3第1項は『一方から又は相互に』相手の状態を認識できないようにできると定めており、あなただけが相手を見ない片方向の遮へいも、互いに見えない双方向の遮へいも選べます。実務のポイント:申立書で『相互遮へい』を明記しないと、相手からあなたが見えないだけの片方向になり、あなたは相手の視線にさらされ続けることがある。どちらを求めるかを最初に明示するのが弁護士の腕の見せ所です

Q2傍聴人がいる公開の法廷で、知り合いに見られながら証言するのが苦痛です

203条の3第2項は、傍聴人と証人の間でも相互に姿を認識できないようにする措置を認めています。犯罪により害を被った者であること、名誉への影響などが考慮されます。実務のポイント:民事裁判は原則公開で傍聴自由ですが、この第2項の遮へいに加え、事件によっては尋問を別室でウェブ会議方式(204条)にすれば、傍聴席との物理的接触自体をなくせる。傍聴人対策は1項単独より2項と204条の合わせ技が効きます

Q3裁判官が遮へいを認めてくれなかったら、もう打つ手はないんですか?

203条の3第3項が前条(203条の2)第3項を準用しており、当事者は裁判長の措置(または不措置)に対して異議を述べることができます。異議があれば裁判所が決定で判断します。実務のポイント:一度却下されても、診断書や具体的な接触履歴を追加して必要性を補強し、再度申し立てる実務がある。最初の申立てで証拠を出し切らずに却下された例は多い、最初から精神科の診断書を添えるかどうかで通る確率が変わります

間違えやすい点 AI による整理

  • 「証言するなら相手と顔を合わせる覚悟が要る」という前提でためらう人が多い。だがその問いの立て方自体がもう古い。問うべきは覚悟の有無ではなく、遮へい・付添い・ウェブ会議のどの保護を組み合わせて証言環境を設計するか、だ。覚悟で殴り合う発想を捨てた瞬間、選択肢が一気に広がる
  • 遮へい措置の存在は知っていても、その効果の深刻度を見誤っている人がいる。ついたて一枚で証言の信用性が落ちると思われがちだが、実際は逆。安心して話せる環境で得た一貫した証言は、恐怖で震えながらの断片的な証言より、裁判官の心証形成において格段に強い
  • 「これは刑事裁判の話で、民事の金銭トラブルには使えない」と思われているが、近年の改正で民事訴訟にも明文化された。貸金返還、損害賠償、離婚、どの民事事件でも要件を満たせば申し立てられる
比較の観点この条文ほかの条文
保護の内容203条の3:遮へい(ついたてで姿を見えなくする)203条の2:付添い(信頼関係者が証人に付き添う)
204条:ウェブ会議(別室から映像で尋問)
遮断する対象当事者・法定代理人または傍聴人との視線精神的不安・緊張(人的サポート)
法廷との物理的同席そのもの
主な要件面前での陳述で精神の平穏を著しく害されるおそれ + 相当性著しく不安・緊張を覚えるおそれ + 相当性
圧迫・遠隔地など事案の性質 + 相当性
争う手段203条の2第3項準用の異議同項に基づく異議
尋問方式に対する意見・異議

他国ではどう定めているか 1 か国

台湾
證人保護法第11條

台湾は証人保護法で隔離訊問や遮蔽(覆面)措置を認める。刑事・準刑事的な保護が中心で、純然たる民事への一般的拡張は日本ほど明文化されていない

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • もし、あなたが元配偶者からの暴力で慰謝料を求めて法廷に立つ日、相手が証言席の正面に座っていたらどうする? 声が出ず、それで証言が崩れれば、事実があっても請求は通らない。203条の3の遮へいを先に申し立てておけば、ついたて越しに話せる
  • 証人尋問まであと10日。相手と対面する恐怖で夜も眠れない。今から弁護士に遮へいの申立てを頼めば、まだ間に合う
  • あなたが民事で訴えられた側で、相手の証人が遮へいを申し立ててきた。相手の表情が見えないままの反対尋問は不利になりうる。だが慌てる必要はない、客観証拠と供述の一貫性チェックで対抗できる
  • 投資詐欺の被害者として加害者に返還を求める民事訴訟。法廷で加害者の顔を見るのが怖くて提訴自体を迷っていたが、遮へいと別室でのウェブ会議方式を組み合わせれば、対面せずに証言を完結できる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 証人尋問が決まったら、相手と対面することへの恐怖を弁護士に具体的に伝える。我慢せず、眠れない・震えるなどの身体症状も含めて言語化する2. 遮へい(203条の3)、付添い(203条の2)、ウェブ会議尋問(204条)の三点を組み合わせ、争点整理の早い段階で申し立てる3. 犯罪により害を被った事実、診断書、過去の接触履歴など、精神の平穏が害されるおそれを裏づける資料を添える4. 却下されても、措置に対する異議(前条第3項準用)で争う余地がある

訴えられた側:1. 相手方が遮へいを申し立ててきても、それ自体は証言の信用性を下げない、過剰に反応しない2. ただし遮へいで相手の表情が見えないと反対尋問での矛盾追及が難しくなる。尋問事項を精緻に準備し、供述の一貫性を客観証拠で崩す戦略に切り替える3. 遮へいの必要性が薄いと考えるなら、その不要性を主張して裁判長の判断に意見を述べる4. 措置の相当性に疑問があれば異議を申し立てる(前条第3項準用)

時効(請求できる期限):この条文に特定の時効はない。ただし遮へいの申立ては実務上、証人尋問期日が指定される前、遅くとも尋問実施前までに行う必要がある。期日直前の申立ては設備・別室の準備が間に合わず却下されうるため、争点整理段階での早期申立てが鉄則

学説

通説:遮へい措置は証人の精神の平穏の保護と、当事者の反対尋問権・公開原則との緊張関係に立つ。『精神の平穏を著しく害されるおそれ』と『相当性』の二重の絞りにより、保護の必要性が高い場合に限り裁判長の裁量で個別に均衡を図る制度と解されている。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成8年(1996年) 改正:民事訴訟法全部改正により現行法の枠組みが成立。証人尋問に関する諸規定が整備された
  2. 2.令和4年(2022年) 改正:民事訴訟手続のIT化等に関する改正(令和4年法律第48号)の一環として、証人保護のための遮へい措置が民事訴訟に明文で位置づけられ、刑事手続と平仄を合わせた被害者保護が図られた

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民事訴訟法の全文を見る所属する編章節を開く:第二節 証人尋問

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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