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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

民事訴訟法 第230条(文書の成立の真正を争った者に対する過料)

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  1. 当事者又はその代理人が故意又は重大な過失により真実に反して文書の成立の真正を争ったときは、裁判所は、決定で、十万円以下の過料に処する。
  2. 2.前項の決定に対しては、即時抗告をすることができる。
  3. 3.第一項の場合において、文書の成立の真正を争った当事者又は代理人が訴訟の係属中その文書の成立が真正であることを認めたときは、裁判所は、事情により、同項の決定を取り消すことができる。

この条文の基本情報

文書の成立の真正を争った者に対する過料とは何ですか?

定義文書の成立の真正を争った者に対する過料とは、民事訴訟法第230条に定められた規定で、「当事者又はその代理人が故意又は重大な過失により真実に反して文書の成立の真正を争ったときは、裁判所は、決定で、十万円以下の過料に処する。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 民事訴訟法第230条(文書の成立の真正を争った者に対する過料)は、日本の民事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 民事訴訟法第230条の条文原文は「当事者又はその代理人が故意又は重大な過失により真実に反して文書の成立の真正を争ったときは、裁判所は、決定で、十万円以下の過料に処する。」で始まります。
  3. 民事訴訟法第230条は第五節 書証に置かれています。
  4. 民事訴訟法の公布日は平成8年6月26日です。
  5. 民事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 民事訴訟法第230条の前の条は民事訴訟法第229条です。
  7. 民事訴訟法第230条の次の条は民事訴訟法第231条です。
  8. 民事訴訟法第230条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第230条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109
  • 本サイト収録民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第230条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/408AC0000000109/230

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点民事訴訟法230条は、故意または重大な過失で真実に反し文書の成立の真正を争った当事者・代理人に、裁判所が決定で10万円以下の過料を科すと定める。係属中に真正を認めれば取り消される余地がある。

Q · 相手の証拠書類を「偽物だ」と否認したら、罰金を取られることがあるって本当?

故意や重過失で嘘の否認をすれば10万円以下の過料があり得ます

民事訴訟法230条により、当事者または代理人が故意または重大な過失で、真実に反して文書の成立の真正を争うと、裁判所は決定で10万円以下の過料を科すことができます。これは刑罰ではなく訴訟上の秩序罰なので前科はつきませんが、不誠実な訴訟態度として裁判官の心証に響きます。過料の決定には即時抗告ができ(2項)、係属中に「やはり本物だった」と真正を認めれば、裁判所は事情により決定を取り消せます(3項)。

解説

訴訟で相手が証拠の契約書を出してきた。あなたは「そんな書類にサインした覚えはない、偽物だ」と突っぱねる。これは自由にできる、と思っているなら危ない。民事訴訟法230条は、当事者やその代理人が、故意または重大な過失で、真実に反して文書が本物かどうか(成立の真正)を争ったとき、裁判所が決定で10万円以下の過料を科せると定める。過料は刑罰ではなく秩序罰、つまり前科はつかないが、裁判所があなたの訴訟態度を「悪質」と評価した証になる。さらに重いのは別の効果だ。あなたの実印が押された書類なら、二段の推定(228条4項)で本物と推定され、根拠なく否認すればあなたの言い分全体の信用が崩れる。ただし3項に逃げ道がある。争った後でも、訴訟の途中で「やはり本物だった」と認めれば、裁判所は事情により過料を取り消せる。否認のカードは、切る前にその重さを測れ。

法的な位置づけ

民事訴訟法230条は、当事者またはその代理人が故意または重大な過失により真実に反して文書の成立の真正を争った場合に、裁判所が決定で10万円以下の過料を科す旨を定める規定である。過料は刑罰ではなく訴訟上の秩序を維持するための秩序罰であり、当該文書の真正を係属中に認めたときは、裁判所が事情により決定を取り消すことができる。

よくある質問 AI による整理

Q1文書の成立の真正とは何ですか?

その文書が、作成者とされる人の意思に基づいて真正に作成されたものであること(偽造・改竄でないこと)を指します。中身が正しいかどうかとは別の概念で、証拠として使う前提になります。

Q2過料と罰金はどう違うんですか?

過料は秩序維持のための行政的・訴訟上の制裁で前科はつきません。罰金は刑罰で前科になります。230条の10万円以下は過料なので、払っても犯罪歴にはなりませんが心証は悪化します。

Q3過料の決定に納得できないときはどうすればいいですか?

230条2項により即時抗告ができます。決定の告知を受けた日から1週間の不変期間内(民訴332条)に申し立てる必要があり、放置すると確定します。

Q4二段の推定とは何ですか?

本人の印章による押印があれば本人の意思による押印と推定し(一段目)、それを前提に文書全体が真正に成立したと推定する(二段目)法理です。実印付き書類の根拠なき否認は崩されやすくなります。

Q5実印が押された書類を否認するとどうなりますか?

二段の推定(民訴228条4項)で本物と推定されるため、根拠なく否認すると覆すのが難しく、故意・重過失と評価されれば230条の過料の対象になり得ます。

Q6メールやスクショの真正も争えますか?

電子データも準文書として真正が問題になります。サーバーログやタイムスタンプで本物と立証された後に「改竄された」と争い続けると、重過失の否認として230条の射程に入る可能性があります。

Q7一度否認した後で撤回できますか?

230条3項により、訴訟係属中に自ら真正であることを認めれば、裁判所は事情により過料の決定を取り消せます。早く撤回するほど取り消されやすくなります。

Q8過料が実際に科されることはありますか?

実務上、230条の過料が現実に発動される例は極めて稀です。ただし本当の打撃は金額ではなく、不誠実な当事者と評価される心証悪化で、判決全体に波及します。

この条文についての質問 AI による整理

Q1相手の証拠を否認するだけで、本当に罰金を取られることがあるんですか?

あり得ます。民事訴訟法230条は、故意または重大な過失で真実に反して文書の真正を争った場合、10万円以下の過料を定めています。ただし刑罰ではなく秩序罰なので前科はつきません。実務のポイント:実務上、この過料が実際に科される例は極めて稀です。裁判官が嫌うのは過料そのものより不誠実な訴訟態度で、本当の制裁は判決の心証に表れる。だから弁護士は「過料が来るぞ」とは脅さず、黙って心証を取りに行く

Q2「否認」と「不知」ってどう違うんですか?適当に否認しておけばいいんじゃ?

「否認」は本物でないと積極的に争う態度、「不知」は本物かどうか分からないと留保する態度です。根拠なく否認して本物と判明すれば230条の過料と心証悪化を招きますが、不知なら相手に立証を求めるだけで安全。実務のポイント:確証がないのに否認するのは素人がやりがちな悪手。プロは「不知」で相手に立証コストを押し付けつつ、自分はリスクを負わない。認否欄の一語で訴訟の品位が測られる

Q3弁護士が勝手に否認した場合、過料は私が払うんですか?

230条1項は「当事者又はその代理人」を対象とするので、代理人である弁護士自身が過料の対象になり得ます。ただし依頼者の心証悪化という不利益はあなたが被ります。実務のポイント:認否は代理人が機械的に処理しがちな部分。重要書類の認否方針は、必ず依頼者と事前に擦り合わせるべき。後で「聞いていない」では遅い。自分の実印が押された書類なら、認否を弁護士任せにせず口を出す

間違えやすい点 AI による整理

  • 「証拠は何でも否認しておけば相手の立証責任になる」と信じている人が多いが、文書の真正に関しては別。故意・重過失で真実に反して争えば、230条で過料を科されうる。否認は無条件のフリーパスではない
  • 230条の過料が「めったに発動されない」ことは実務家なら知っている。だがその深刻さを見誤ってはいけない。本当の打撃は10万円ではなく、不当な否認をした当事者だと裁判官に記憶されること。心証への影響は判決全体に波及し、金額に換算できない
  • 「自分が否認しなければいいだけ」と考えているなら、問いの立て方が間違っている。230条1項は代理人も対象にする。あなたの弁護士が安易に否認すれば、過料はあなた側に降りかかり、本人尋問の前から不利な空気が作られる。監督すべきはあなた自身だ
比較の観点この条文ほかの条文
規律する対象230条:真実に反して文書の成立の真正を争う虚偽の否認209条:宣誓した当事者の虚偽陳述
228条:文書の成立の真正と二段の推定の枠組み
効果・制裁230条:決定で10万円以下の過料(秩序罰)209条:決定で10万円以下の過料(秩序罰)
228条:制裁なし、真正の証明責任と推定を定めるのみ
取消し・回復手段230条:係属中に真正を認めれば事情により取消し可(3項)/即時抗告可(2項)209条:陳述撤回・更正による取消しの規定あり
228条:反証で推定を覆すことが可能

他国ではどう定めているか 3 か国

台湾
中華民国民事訴訟法第357条

台湾は私文書の真正につき挙証者がその真正を証する旨を定めるが、虚偽否認に対する過料は条文構造として日本ほど明確ではない。

ドイツ
ZPO § 138(Wahrheitspflicht)

ドイツは当事者の真実義務・完全陳述義務を一般原則として定め、虚偽の否認は弁論全体の評価で不利に扱われる。日本の230条のような独立した過料規定の形ではない。

アメリカ
FRCP Rule 37(c)(2)

米国は文書の真正に関する認諾要請を不当に拒否し、後に真正が証明された場合、拒否した当事者に証明費用を負担させる仕組みで担保する。過料ではなく費用転嫁型。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 貸金返還訴訟で、あなたは借用書を突きつけられた。「こんな借用書は書いていない、筆跡が違う」と否認したが、筆跡対照(229条)で本人のものと判明。あなたは10万円以下の過料のリスクを負う。否認が通らなかった瞬間、裁判官の心証は最悪に振れる
  • もし、相手が出してきたメールのプリントアウトを「改竄されている」と争ったら、どうなる? サーバーログやタイムスタンプで本物と立証されれば、重過失の否認として過料の対象になりうる。電子文書の真正を争うときこそ慎重に
  • 相手の準備書面に添付された領収書を、反射的に「偽造だ」と否認した。後で自分の控えと一致した。認否は反射でやってはいけない。
  • あなたの代理人弁護士が、あなたに無断で重要書類を「不知」ではなく「否認」と認否してしまった。次回期日まであと10日。本物と判明すれば過料は代理人にも科されうる(230条1項は代理人も対象)。認否の訂正をいつ、どう出すかが勝負を分ける

取るべき行動

被害を受けた側:1. 相手が本物の書類を根拠なく否認してきたら、まず真正を立証する材料を固める。署名・押印の対照(229条)、作成経緯の証人、電子データならログやタイムスタンプ2. 立証できたら、相手の否認が故意または重過失であった点を主張し、230条の過料を裁判所に促す(職権発動だが上申はできる)3. より実利的には、不当否認の事実を心証論に組み込み、相手の供述全体の信用性を崩す材料として使う

訴えられた側:1. 過料を科されそうなら、否認に故意・重過失がなかったことを示す。書類の出所や記憶違いに合理的理由があったと説明する2. 本物だと判明したなら、3項を使い、訴訟係属中に自ら真正を認めて過料の取消しを求める。早いほど取り消されやすい3. すでに過料の決定が出たら、2項により即時抗告できる。決定の告知から1週間以内(民事訴訟法332条)が勝負、放置すると確定する

時効(請求できる期限):過料の決定に対する即時抗告は、決定の告知を受けた日から1週間の不変期間内(民事訴訟法332条)。3項の取消しを求めるなら、訴訟が係属している間に限られ、判決確定後はできない(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:230条の過料は刑罰ではなく訴訟上の秩序罰であり、前科を伴わない。趣旨は当事者の真実義務(誠実訴訟追行義務)の担保にあり、故意または重大な過失で真実に反する否認のみを対象として、正当な防御権としての文書真正の争い自体は制約しないと解されている。

改正沿革 AI による整理

  • 平成8年(1996年)民事訴訟法全部改正 現行民事訴訟法の全部改正により、文書の成立の真正を不当に争った者に対する過料の規定として整備された。旧法下の同趣旨の制裁規定を引き継いだもの

改正の年表

  1. 1.平成8年(1996年) 改正:現行民事訴訟法の全部改正により、文書の成立の真正を不当に争った者に対する過料の規定として整備された。旧法下の同趣旨の制裁規定を引き継いだもの。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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