要点種苗法 23 条は、共有育成者権について、持分譲渡と第三者へのライセンスには共有者全員の同意を要し、登録品種の自己利用は原則単独で可能と定める。
Q · 大学と共同で新品種を育てたけど、育成者権が共有だと自分は何を自由にできるの?
自己利用は自由、持分売却とライセンスは共有者の同意が必要です
種苗法 23 条は共有者の行為を三つに切り分けます。持分の譲渡・質権設定(1 項)と、他社への専用利用権の設定・通常利用権の許諾(3 項)には、他の共有者の同意が必要で、同意なき行為は効力を生じません。一方、登録品種等を自ら栽培・増殖・販売する自己利用(2 項)は、契約に別段の定めがなければ同意なしに単独でできます。つまり自分で汗をかいて使う自由はあるが、権利を第三者に渡す自由はない、という構造です。
大学の研究室と組んで、三年かけて新しいイチゴの品種を育てた。育成者権は二者の共有になっている。ここであなたが陥りやすい誤解がある。共有だから「半分は自分の自由」と思い込むことだ。種苗法 23 条はそれを三つに切り分ける。第一に、自分の持分を売る、あるいは持分に質権を設定するには、相手の同意が要る(1 項)。第二に、その品種を自分で栽培し増殖して売る、つまり自分で利用するのは、契約で別段の定めがなければ相手の同意なしにできる(2 項)。第三に、他社に専用利用権を設定する、通常利用権を許諾する、つまりライセンスで稼ぐには、相手の同意が要る(3 項)。要するに、自分で汗をかいて使う自由はあるが、権利を切り売りして他人に渡す自由はない。共有者は互いに、相手が知らないうちに第三者を権利関係へ引き入れることを防げる構造になっている。
種苗法 23 条は、育成者権が複数人の共有に係る場合における各共有者の行為の可否を定める規定である。持分の譲渡・質権設定および第三者への利用権の設定・許諾には他の共有者の同意を要する一方、登録品種等の自己利用は契約に別段の定めがない限り単独で行うことができる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
一つの育成者権を複数人が持ち分をもって共同保有する状態です。土地の共有と違い、無形の権利を共同運営するため、持分の処分やライセンスには全員の同意が要ります(種苗法 23 条)。
必要です。23 条 1 項により、持分の譲渡や質権設定には他の共有者の同意が要り、同意のない譲渡は効力を生じません。相手が勝手に競合へ売るのを止める盾にもなります。
無効です。23 条 3 項により、専用利用権の設定も通常利用権の許諾も他の共有者の同意が要件で、同意を欠くライセンスは効力を生じません。
ほぼ同じ構造です。種苗法 23 条は特許法 73 条とほぼ同じ規律で、持分譲渡とライセンスに同意を要し自己利用は自由。特許の共同出願の知識がそのまま通用します。
持分譲渡とライセンスの出口ルール、ライセンス収入の分配割合、自己利用に制限を付けるか否かです。権利が生まれる前に決めないと、相手に拒否権が発生し交渉力が落ちます。
自己利用の範囲なら 23 条 2 項で同意は不要です。ただし共同開発契約に『各自の利用も協議による』という別段の定めがあれば制限されます。契約書の確認が先です。
破産管財人が持分を第三者に売却しようとしても、23 条 1 項によりあなたの同意がなければ効力を生じません。買取や専用利用権の交渉を早期に行うことが重要です。
23 条 1 項の同意要件は、共有者の一人が海外企業へ持分を勝手に売ることを防ぎます。見えないところで高級品種の海外流出の防波堤として機能します。
大丈夫です。種苗法 23 条 2 項により、各共有者は契約で別段の定めがない限り、他の共有者の同意なしに登録品種を自分で利用できます。栽培・増殖・販売はこの『利用』に含まれます。業界裏話ヒント:盲点になるのが『契約で別段の定め』です。共同開発契約に『各自の利用も協議による』という一文が紛れていれば、この自由は消えます。条文のデフォルトを信じる前に契約書の利用条項を読むこと。会社側が用意したひな型ほど、この制限が入っていることが多い
必要です。23 条 1 項により、持分の譲渡や持分への質権設定には、他の共有者の同意が要ります。同意なき譲渡は効力を生じません。業界裏話ヒント:逆に、これはあなたを守る盾でもあります。共有相手が資金繰りに困り、あなたの知らない企業に勝手に持分を売ろうとしても、あなたの同意がなければ止められる。共同開発では、相手の経営状態が悪化したときこそ、この 1 項が効いてくる
要ります。23 条 3 項により、専用利用権の設定も通常利用権の許諾も、他の共有者の同意が必要です。自分で使う(2 項)のは自由でも、他人に使わせるのは別扱いです。業界裏話ヒント:実務では、共有契約の段階で『ライセンス収入は持分割合で分配し、許諾は双方協議の上で行う』と決めておくのが定石。これを決めずに権利だけ共有にすると、片方がライセンスしたくても相手が首を縦に振らず、権利が一切収益化できない『塩漬け』状態に陥りやすい
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 根拠条文と対象 | 種苗法 23 条:共有育成者権 | — |
| 持分の譲渡・質権設定 | 他の共有者の同意が必要(1 項) | — |
| 自己利用・自己実施 | 契約に別段の定めがなければ同意不要(2 項) | — |
| 他人へのライセンス | 専用利用権・通常利用権とも同意が必要(3 項) | — |
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