要点個人情報保護法 116 条は、行政機関が匿名加工情報を作る際、個人を識別できず元データを復元できないよう個人情報保護委員会規則の基準に従って加工する義務を定め、委託先・再委託先にも準用される。
Q · 役所が持っている私のデータって、勝手に民間へ売られてしまうんですか?
加工基準は委員会規則が定め、委託先にも義務が及びます
個人情報保護法 116 条により、行政機関の長等は行政機関等匿名加工情報を作成する際、特定の個人を識別できず、かつ元の保有個人情報を復元できないようにするため、個人情報保護委員会規則で定める基準に従って加工しなければなりません。提供されるのは生の個人情報ではなく加工後の情報です。ただし、どこまで削れば「他人」になるのかという具体的基準は法律本文になく、委員会規則に委ねられています。2 項により、この義務は作成の委託を受けた者、さらに再委託先にも準用されます。
役所が握っているあなたの記録、医療レセプト、介護認定、納税、学籍、移動履歴。それらは廃棄されるだけではない。行政機関等匿名加工情報という制度に乗せられ、民間企業の提案に応じて有償で提供される。116 条はその出口に立つ唯一の門番であり、「特定の個人を識別できないように、かつ元の保有個人情報を復元できないように」加工することを行政機関の長等に義務づける。ただし、あなたが目を凝らすべきは、その加工の中身がこの条文に一文字も書かれていないという点だ。基準は個人情報保護委員会規則に丸ごと預けられている。つまり、あなたのデータがどこまで削られれば「もう他人」になるのかは、国会ではなく委員会が決めている。2 項は、この義務が委託先、さらにその再委託先まで貫くことを定める。データを触る手が何段階増えても、加工基準は薄まらない。
個人情報保護法 116 条は、行政機関等匿名加工情報の作成に関する加工義務を定める規定である。行政機関の長等は、特定の個人を識別することができないようにし、かつ作成に用いる保有個人情報を復元することができないようにするため、個人情報保護委員会規則で定める基準に従って当該保有個人情報を加工しなければならない。この義務は作成の委託を受けた者にも準用され、二以上の段階にわたる委託を含む。
AI 輔助整理,以條文原文為準
行政機関等が保有する個人情報を、特定の個人を識別できず復元もできないよう加工した情報です。提案審査を経て民間事業者に有償で提供される仕組みで、根拠は個人情報保護法 116 条以下です。
行政機関等が公示する提案募集期間内に、利用目的と必要な項目粒度を記した提案書を提出し、審査を受けます。加工基準は行政側が委員会規則に従って決めるため、粒度を具体的に書き切ることが重要です。
行政データは統計・研究・新サービス開発で民間データに代替できない価値を持つためです。ただし提供されるのは生の個人情報ではなく、116 条の基準で加工された匿名加工情報に限られます。
116 条本文には結果条件(識別不可・復元不可)だけが書かれ、具体的な削り方は個人情報保護委員会規則に委任されています。実務ではガイドライン(行政機関等編)も参照します。
自身の保有個人情報については、開示請求(同法 76 条以下)で保有の事実と利用状況を確認できます。ただし加工済みの匿名加工情報そのものは個人を識別できない状態のため、個別追跡は困難です。
提供実行後の是正は事実上不可能なため、提案募集の公示期間中に意見を出すのが唯一の実効手段です。時間軸の上流に立てるかどうかが影響力を左右します。
仮名加工情報は他の情報と照合すれば再識別できる余地を残す加工で内部利用が前提です。匿名加工情報は復元不可能まで加工し第三者提供を想定します。116 条は後者を対象とします。
行政機関等匿名加工情報について、本人を識別する目的で他の情報と照合する行為は法律上禁止されています。116 条の加工義務と識別行為の禁止は両輪で機能します。
違います。116 条 1 項は識別できないことと、元の保有個人情報を復元できないことの二つを求めており、具体的な基準は個人情報保護委員会規則に委ねられています。氏名を消しても、希少な病名と年齢と居住地の組み合わせで個人が絞り込めれば基準を満たしません。業界裏話ヒント:実務で最初に問題になるのは氏名ではなく、削り残しの日付と地理情報です。入院日と退院日と市区町村があれば、外部データと突き合わせて特定できる場合がある。監査で最初に見られるのはそこ
116 条 2 項は、委託を受けた者が受託業務を行う場合について 1 項を準用し、二以上の段階にわたる委託、つまり再委託先まで含めています。受託者は自らの義務として基準に従う立場に立ちます。同時に行政機関の長等の義務が消えるわけではありません。業界裏話ヒント:契約書の責任分配条項は民事上の求償を決めるだけで、法律上の義務の所在は動かせない。ひな形の免責条項を根拠に安心している受託事業者は、規制上の立場を誤解している
根拠条文が別建てです。民間事業者の匿名加工情報の作成義務は同法 43 条系統、行政機関等が作るものは 116 条で、それぞれ委員会規則が定める基準に従います。同じ言葉でも準拠する条文と基準が異なります。業界裏話ヒント:官民のデータを一つの分析基盤に混ぜる案件では、この二系統の基準差が最初のボトルネックになる。統合前に、どちらの基準で加工されたデータかを列単位で追跡できるようにしておかないと、後から証明できなくなる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 作成主体 | 116 条:行政機関の長等(および委託先・再委託先) | — |
| 加工基準の所在 | 116 条本文は結果条件のみ、具体基準は個人情報保護委員会規則 | — |
| 義務の射程 | 作成の委託・再委託まで準用(2 項) | — |
| 本人の確認手段 | 開示請求(76 条以下)で保有状況を確認 | — |
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