要点個人情報保護法79条は、不開示情報を容易に区分して除けるとき、行政機関が残りの部分を開示しなければならないと定める部分開示の規定。全部不開示は区分が容易でない場合に限られる。
Q · 役所に開示請求したら真っ黒に塗りつぶされて返ってきた。全部隠されても仕方ないの?
区分できる部分は除いて残りを開示する義務が役所にあります
個人情報保護法79条1項により、行政機関の長等は不開示情報に該当する部分を容易に区分して除くことができるときは、その部分を除いた残りを開示しなければなりません。全部不開示が許されるのは「区分することが容易でない」と役所の側が説明できたときだけです。さらに79条2項では、記録に他人の氏名・生年月日・個人識別符号が含まれていても、その識別部分を除けば第三者の権利利益を害さないと認められる限り、中身そのものは開示対象に戻ります。過剰な黒塗りは審査請求で争えます。
役所に自分の記録の開示を求めた。届いた封筒を開けると、肝心の部分が真っ黒に塗りつぶされている。あるいは「不開示情報が含まれるため開示しません」の一行だけ。多くの人はここで諦める。だが個人情報保護法79条は、まったく逆のことを役所に命じている。不開示にすべき部分を「容易に区分して除くことができる」なら、役所はその部分だけを塗りつぶし、残りを開示しなければならない。全部を隠したいなら、区分が容易でなかったことを役所の側が説明する義務を負う。さらに第2項は強力だ。あなたの記録に他人の氏名や生年月日が混じっていても、その識別部分を除けば第三者の権利を害さないと認められる限り、中身そのものは開示対象になる。他人の名前が一つ載っているだけで書類全体を隠す、という役所の常套手段を封じる条文である。
個人情報保護法79条は保有個人情報の部分開示を定める規定であり、開示請求に係る記録に不開示情報が含まれる場合でも、容易に区分して除けるときは行政機関の長等が残部を開示すべき義務を負う旨を規定する。第2項は、第三者の識別部分を除いてなお権利利益が害されないと認められる部分を、開示対象とみなして扱う。
AI 輔助整理,以條文原文為準
開示請求された記録に不開示情報が混じっていても、容易に区分して除ける部分を塗りつぶし、残りを開示することです。個人情報保護法79条1項が行政機関に義務づけています。
不開示決定の理由欄を確認し、区分可能性を尽くしていない疑いがあれば審査請求します。審査会がインカメラ審理で実際の文書を確認し、塗りすぎを是正します。
決定があったことを知った日の翌日から3か月以内です(行政不服審査法18条1項)。この期限を過ぎると不開示が確定します。取消訴訟は原則6か月以内です。
開示文書の大部分が真っ黒に塗りつぶされた状態の俗称です。塗りすぎが「容易に区分できた部分」に及んでいれば79条1項違反の疑いがあり、審査請求で崩せます。
自分の情報を保有する行政機関の長等に対して行います(個人情報保護法76条)。開示決定等は原則として請求から30日以内にされます(83条、延長あり)。
常に違法ではありませんが、区分が容易だったのに全部隠した場合は79条1項違反になります。全部不開示は役所が「区分が容易でなかった」と立証できて初めて維持されます。
審査請求で、情報公開・個人情報保護審査会が非公開で実際の文書そのものを見て、区分可能性や不開示の当否を判断する手続です。役所の主張が第三者機関の目に晒されます。
一体として不可分で切り離せないと役所が主張する情報のことです。この一体性の判断は解釈が分かれる論点で、区分の可否そのものを審査請求で争うことができます。
その黒塗りが「容易に区分して除けた」部分にまで及んでいれば、79条1項違反の疑いがあります。役所は不開示部分だけを除いて残りを開示する義務を負うからです。業界裏話ヒント:審査請求をすると、情報公開・個人情報保護審査会が実際の文書そのものを見て(インカメラ審理)区分可能性を審査します。役所の担当者と交渉するより、この第三者機関の目に文書を晒すルートの方が、黒塗りは実際に縮みやすい
諦める必要はありません。決定を知った翌日から3か月以内に審査請求ができ(行政不服審査法18条)、審査会が文書を直接確認します。全部不開示は、役所が「区分が容易でなかった」ことを説明できて初めて維持されます。業界裏話ヒント:審査会の答申で、役所の全部不開示が「一部は開示すべきだった」と覆される例は珍しくありません。役所は請求段階では広めに隠しておき、争われたときだけ譲る、という運びをすることがある。争えば動く余地は残っている
いいえ。79条2項により、他人の氏名・生年月日・個人識別符号を除けば、その人の権利を害さない限り、中身そのものは開示対象になります。名前が載っているという一事だけでは全体を隠す理由になりません。業界裏話ヒント:実務では「この情報は一体で切り離せない(独立一体的情報)」という主張で全体を隠そうとすることがある。この一体性の判断は解釈が分かれる論点で、審査請求で区分の可否そのものを争える
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 79条:部分開示(区分して除き残部を開示する義務) | — |
| 誰の判断・義務か | 行政機関の長等が区分可能なら開示する法的義務を負う | — |
| 開示の性質 | 区分が容易なら開示は義務(羈束) | — |
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