要点破産法 195 条は、破産管財人が換価終了と一般調査期間の経過後に、届出をした破産債権者へ最後配当を行うと定める。配当には裁判所書記官の許可が必要である。
Q · 倒産した取引先から、最後配当って結局どういう手続で、いくら戻るの?
換価後に届出債権者へ按分。多くは数パーセント
破産法 195 条により、破産管財人は一般調査期間の経過後かつ財産の換価終了後に、届出をした破産債権者へ残余財産を分配する最後配当を遅滞なく行います。配当には裁判所書記官の許可が必要です(同条 2 項)。配当を受けられるのは債権届出をした者だけで、無担保の一般債権では配当率が数パーセントにとどまることも、財団不足で配当ゼロのまま異時廃止(217 条)となることも珍しくありません。
取引先が倒産した。あなたが納品した代金 800 万円は、もう戻らないと諦めていないか。破産法 195 条は、その諦めの内側で実際に何が起きているかを示す。破産管財人が会社の財産をすべて現金化し、債権の調査期間が終わった後、届出をした債権者へ残った財産を分け与える。これが「最後配当」だ。押さえるべきは三点。第一に、配当を受けられるのは「届出をした破産債権者」だけ。黙っていれば一円も来ない。第二に、配当を実際に動かすのは裁判官ではなく破産管財人で、その許可を出すのは裁判所書記官。あなたが向き合うべき相手が誰かが、ここで決まる。第三に、配当率は残った財産次第で、無担保の一般債権なら数パーセント、財団不足でゼロのまま手続が終わること(異時廃止)も珍しくない。だが同じ倒産でも、相殺できる債権者だけは、まったく別の結末を迎える。
最後配当とは、破産管財人が一般調査期間の経過後かつ破産財団の換価終了後に、届出をした破産債権者へ残余財産を分配する破産手続上の終局的配当をいう。破産法 195 条を根拠とし、裁判所書記官の許可を要件とする。財団不足の異時廃止(217 条)に当たる場合は行われない。
AI 輔助整理,以條文原文為準
破産管財人が財産の換価を終え一般調査期間が過ぎた後、届出をした破産債権者へ残余財産を分配する終局的な配当です。破産法 195 条が根拠で、裁判所書記官の許可を要します。
破産財団が手続費用すら賄えないとき、配当をせずに手続を打ち切る制度です(破産法 217 条)。この場合 195 条の最後配当は行われず、一般債権者への配当はゼロになります。
最後配当では、配当に関する除斥期間(破産法 198 条、原則 14 日)内に届出・証明をしないと配当から除斥されます。この期間を過ぎると債権が実在しても配当を受けられません。
はい。抵当権などの別除権は破産手続によらず実行でき、最後配当の列に並ぶ必要がありません。担保でカバーされない不足額のみが破産債権として配当対象になります。
中間配当は換価途中に随時行う配当、最後配当は換価が全て終わった後の終局的な配当です。195 条は換価終了を要件とする最後配当を定めます。
配当を受けるべき破産債権者と各配当額を定めた一覧で、破産管財人が作成します(破産法 196 条)。最後配当はこの配当表に基づいて実行されます。
配当と並行して、未払賃金立替払制度(賃金の支払の確保等に関する法律 7 条)を利用できます。国が一定範囲を立替払いするため、配当より早く受け取れる場合があります。
いいえ。配当を主導するのは破産管財人で、許可を出すのも裁判官ではなく裁判所書記官です(破産法 195 条 2 項)。向き合う相手は裁判官ではなく管財人です。
財産の換価額から手続費用と優先債権を引いた残りを、無担保の一般債権者で按分します(破産法 194 条、195 条)。配当率は事案次第で、数パーセントにとどまることも、財団不足で配当ゼロのまま手続が廃止されること(破産法 217 条、異時廃止)も珍しくありません。業界裏話ヒント:弁護士が受任時に最初に見るのは、この破産が配当ありか異時廃止か。異時廃止が見えていれば、届出の手間より相殺や担保実行に先に動く
配当を受けられません。破産債権は裁判所が定めた届出期間内に届け出る必要があり(破産法 111 条)、最後配当では除斥期間(破産法 198 条、原則 14 日)を過ぎると、債権が実在しても配当から除斥されます。業界裏話ヒント:届出は債権者自身が動かないと誰も代わりにやってくれない。倒産の一報が入ったら、相手が破産を申し立てたか、管財人は誰かを確認し、届出書の準備を先回りしておく
相殺できる可能性が高く、しかも極めて有利です。破産手続開始時に破産者へ債務を負っていれば、自分の破産債権と相殺できます(破産法 67 条)。配当なら数パーセントの債権が、相殺なら対当額まで実質 100 パーセント回収できます。業界裏話ヒント:これが債権回収の最強の隠し技。取引先が危ないと感じたら相手への支払いを止め、相殺できる買掛金や預け金がないかを真っ先に洗う。先に払ってしまうと、この権利を自分で捨てることになる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 回収の性質 | 破産法 195 条・最後配当:届出債権者へ残余財産を按分 | — |
| タイミング | 換価終了かつ一般調査期間経過後 | — |
| 見込める回収率 | 無担保一般債権で数パーセントのことも | — |
| 必要な行動 | 届出+除斥期間(198 条)内の証明 | — |
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