登記官は、保全仮登記に基づく本登記をするときは、職権で、当該保全仮登記とともにした処分禁止の登記を抹消しなければならない。
要点不動産登記法114条は、登記官が保全仮登記に基づく本登記をするとき、職権で処分禁止の登記を抹消しなければならないと定める。申請も登録免許税も不要だが、後れる登記の抹消は別手続となる。
Q · 本登記をしたあと、処分禁止の登記は自分で抹消申請しないといけないの?
不要です。登記官が職権で抹消する義務を負います
不動産登記法114条により、登記官は保全仮登記に基づく本登記をするときは、職権で当該保全仮登記とともにした処分禁止の登記を抹消しなければなりません。「できる」ではなく義務規定であり、抹消の申請書も登録免許税も不要です。ただし職権で消えるのは仮処分自体の登記だけで、仮処分に後れてされた第三者の登記は債権者の単独申請(同法111条2項、112条)で別に抹消する必要があります。本登記に至らず和解や取下げで終わった場合、114条は発動しません。
勝訴判決を手にして、保全仮登記をようやく本登記に格上げした。ここで多くの人が、登記簿に残った「処分禁止の登記」をどう消すかで身構える。司法書士報酬がまた乗るのか、登録免許税はいくらか。だが不動産登記法114条は、その心配を丸ごと不要にする。登記官は職権で、つまりあなたの申請なしに、保全仮登記とともにした処分禁止の登記を抹消しなければならない。「できる」ではなく「しなければならない」である。裏を返せば、この職権抹消を起動するスイッチはただ一つ、保全仮登記に基づく本登記をすること。和解で決着した、本案を取り下げた、そういうルートを選んだ瞬間に114条は眠ったままになり、処分禁止の登記は別の手続を経なければ消えない。あなたが管理すべきなのは抹消の手続ではなく、本登記まで到達するかどうかという分岐そのものである。
不動産登記法114条は、保全仮登記に基づく本登記がされた場合における処分禁止の登記の職権抹消を定める規定である。登記官は当事者の申請を待たず、職権で当該登記を抹消する義務を負う。当事者申請主義の例外として、保全の目的を終えた登記が登記簿に残り公示を歪めることを防ぐ機能をもつ。
AI 輔助整理,以條文原文為準
処分禁止の仮処分が発令されたときに、目的不動産の登記簿に記入される登記です。以後にされた登記は債権者に対抗できず、債権者の権利保全の足場になります。
所有権以外の権利の保存・設定・変更の登記請求権を保全する場合に、処分禁止の登記とともにされる仮登記です。後に本登記されると順位が仮登記時に遡ります。
本登記に伴う職権抹消であれば、抹消の申請自体が存在しないため申請人が負担する登録免許税は生じません。見積書に計上されていたら根拠を確認してください。
消えません。114条の職権抹消は仮処分自体の登記に限られます。後れてされた第三者の登記は、債権者が単独申請(111条2項、112条)で抹消する必要があります。
多くは本登記の処理が完了していないためです。職権抹消は本登記の処理と一体で行われるので、まず登記所に処理状況を照会するのが先決です。
114条は発動しません。本登記に到達しないため、保全執行の取消しなど別ルートを経て抹消することになり、手間も費用も別建てになります。
実務上、登記事項証明書に残っていると金融機関の稟議が止まる例が多いです。抹消漏れではなく本登記未了のことがあるため、処理状況の確認が先です。
裁量ではありません。条文は「抹消しなければならない」と定める義務規定で、要件を満たせば登記官は必ず抹消します。当事者が促す必要はありません。
保全仮登記に基づく本登記をする場合は不要である。不動産登記法114条により、登記官が職権で抹消しなければならない。申請書も登録免許税も要らない。業界裏話ヒント:本登記に至らず、和解や取下げで仮処分を終わらせた場合は114条は発動しない。この場合は保全執行の取消しを経た別ルートの抹消となり、手間も費用も別建てになる。出口の選択が後始末の重さを決めている。
枠組みが違う。保全仮登記が付くのは所有権以外の権利の保存、設定、変更の登記請求権を保全する場合に限られる(民事保全法53条2項)。所有権移転請求権の保全は処分禁止の登記のみで、後れる登記の抹消と処分禁止の登記の職権抹消は不動産登記法111条のルートを通る。業界裏話ヒント:どちらのルートでも「後れる登記の抹消」は債権者の単独申請であって職権ではない。職権で消えるのは仮処分自体の登記だけ、という線引きを実務家は真っ先に確認する。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 抹消の主体 | 114条:登記官の職権(義務) | — |
| 対象となる登記 | 保全仮登記とともにした処分禁止の登記そのもの | — |
| 起動条件 | 保全仮登記に基づく本登記をするとき | — |
| 申請人の負担 | 申請書も申請人負担の登録免許税も不要 | — |
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