要点不動産登記法 115 条は、公売処分をした官庁又は公署が、登記権利者の請求があったときは、権利の移転登記と消滅した権利・差押えの登記の抹消を遅滞なく登記所に嘱託する義務を負うと定める。
Q · 公売で不動産を落札して代金を払ったら、登記は役所が勝手にやってくれるの?
いいえ。登記権利者が請求して初めて役所が嘱託します
不動産登記法 115 条により、公売処分をした官庁又は公署は、登記権利者すなわち買受人の請求があったときに、遅滞なく三つの登記を嘱託します。権利の移転の登記、公売処分により消滅した権利の登記の抹消、滞納処分に関する差押えの登記の抹消です。代金を納付した時点で所有権は移転しますが、登記は請求を起点とするため、黙って待っていても名義は滞納者のまま残ります。請求先は法務局ではなく、公売を実施した税務署や自治体の徴収担当部署です。
税金を滞納した人の不動産が差し押さえられ、公売にかけられる。落札して代金を納めた瞬間、所有権は法律上あなたのものになる。ところが登記簿の名義は、まだ滞納者のままだ。ここで多くの買受人が固まる。売主にあたる滞納者は協力しないし、抵当権者も差押債権者も、誰一人として抹消手続に付き合ってくれない。不動産登記法 115 条が効くのはこの場面である。公売処分をした官庁または公署は、登記権利者すなわちあなたの請求があったときは、遅滞なく三つをまとめて登記所に嘱託しなければならない。公売処分による権利の移転の登記、公売処分により消滅した権利の登記の抹消、滞納処分に関する差押えの登記の抹消。通常の売買なら売主や抵当権者と共同で申請しなければ一つも動かない登記が、役所の嘱託という一本の経路で処理される。ただし条文をよく読むこと。起点は「請求があったとき」である。黙って待っていても、登記簿は一行も動かない。
不動産登記法 115 条は、公売処分に伴う嘱託登記を定める規定である。官庁又は公署は、公売処分をした場合において登記権利者の請求があったときは、遅滞なく、権利の移転の登記、公売処分により消滅した権利の登記の抹消、滞納処分に関する差押えの登記の抹消を登記所に嘱託する義務を負う。共同申請主義(同法 60 条)の例外に位置づけられる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
官庁又は公署が登記所に対して単独で登記を求める手続です。当事者双方が申請する共同申請(不動産登記法 60 条)の例外で、公売や競売など公的手続の結果を登記に反映させる場面で使われます。
買受人が法務局に申請するのではなく、公売を実施した官庁又は公署が嘱託します。買受人の役割は、徴収担当部署に対して 115 条の請求を出し、必要書類と登録免許税相当額をそろえることです。
115 条自体に請求期限の定めはありません。ただし買受代金の納付期限を徒過すると売却決定が失効し、買受人の地位を失うため、公売手続内の期限は厳守が必要です。
嘱託登記では登記識別情報が官庁又は公署を経由して通知されます(不動産登記法 117 条)。法務局から直接届かないため、手元に来ないと慌てず経由先に確認してください。
権利移転の登記に係る登録免許税は買受人の負担です。実務では買受人が税額相当を納めてから嘱託が出るため、落札額とは別に現金を用意しておく必要があります。
適用されます。官公庁オークション等のインターネット公売も滞納処分としての公売処分であり、落札画面に書かれた「登記手続は買受人の請求により行う」という一文の根拠が 115 条です。
根拠条文が異なります。裁判所の強制競売は民事執行法 82 条により裁判所書記官が嘱託し、滞納処分による公売は不動産登記法 115 条と国税徴収法により官庁又は公署が嘱託します。
115 条は「遅滞なく」の嘱託義務を課しています。一か月動かなければ担当者名を控え、書面で催告して記録を残し、それでも動かない場合は上級庁への申出や不服申立ての検討に進みます。
代金を納付した時点で所有権は移りますが、登記は不動産登記法 115 条の請求をして初めて役所が嘱託します。請求先は法務局ではなく、公売を実施した税務署や自治体の徴収担当部署です。業界裏話ヒント:権利移転の登記にかかる登録免許税は買受人の負担で、実務では買受人が税額相当を納めてから嘱託が出ます。落札額とは別に現金が要るので、資金繰りに入れておかないと嘱託が止まったまま month 単位で放置されます
115 条 2 号と 3 号により、公売処分で消滅した権利と滞納処分に関する差押えの登記は嘱託で抹消されます。ただし消えるのは「公売処分により消滅した」権利だけです。差押えより先に対抗要件を備えた賃借権や地上権は残り、買受人が引き継ぎます。業界裏話ヒント:登記簿が一見きれいになるため、残存する用益権は登記だけ見ても気付きにくい。入札前に現地の占有状況と公告の特記事項欄を読む人と読まない人で、落札後の回収計画がまるごと変わります
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 登記を動かす主体 | 115 条:公売処分をした官庁又は公署が嘱託 | — |
| 起点となる行為 | 登記権利者(買受人)の請求が官庁に到達した時 | — |
| 一度に処理される登記 | 権利移転・消滅した権利の抹消・差押えの抹消の三件 | — |
| 登記識別情報の通知経路 | 117 条により官庁又は公署を経由して通知 | — |
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