不動産登記法 第141条(調書等の閲覧)
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- 筆界特定の申請人及び関係人は、第百三十三条第一項本文の規定による公告があった時から第百四十四条第一項の規定により筆界特定の申請人に対する通知がされるまでの間、筆界特定登記官に対し、当該筆界特定の手続において作成された調書及び提出された資料(電磁的記録にあっては、記録された情報の内容を法務省令で定める方法により表示したもの)の閲覧を請求することができる。この場合において、筆界特定登記官は、第三者の利益を害するおそれがあるときその他正当な理由があるときでなければ、その閲覧を拒むことができない。
- 2.筆界特定登記官は、前項の閲覧について、日時及び場所を指定することができる。
この条文の基本情報
調書等の閲覧とは何ですか?
定義調書等の閲覧とは、不動産登記法第141条に定められた規定で、「筆界特定の申請人及び関係人は、第百三十三条第一項本文の規定による公告があった時から第百四十四条第一項の規定により筆界特定の申請人に対する通知がされるまでの間、筆…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 不動産登記法第141条(調書等の閲覧)は、日本の不動産登記法に含まれる条文です。
- 不動産登記法第141条の条文原文は「筆界特定の申請人及び関係人は、第百三十三条第一項本文の規定による公告があった時から第百四十四条第一項の規定により筆界特定の申請人に対する通知がされるまでの間、筆…」で始まります。
- 不動産登記法第141条は第二款 筆界の調査等に置かれています。
- 不動産登記法の公布日は平成16年6月18日です。
- 不動産登記法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 不動産登記法第141条の前の条は不動産登記法第140条です。
- 不動産登記法第141条の次の条は不動産登記法第142条です。
- 不動産登記法第141条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)第141条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/416AC0000000123 - 本サイト収録
不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)第141条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/416AC0000000123/141
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点不動産登記法141条は、筆界特定の申請人及び関係人が、公告から結果の通知までの間、調書及び提出資料の閲覧を請求できると定める。登記官は正当な理由がなければ拒めない。
Q · 筆界特定の手続で、相手が出した測量図は結論が出る前に見られるんですか?
公告から通知までの間なら閲覧を請求できます
不動産登記法141条1項により、筆界特定の申請人及び関係人は、133条1項本文の公告があった時から、144条1項による筆界特定の結果の通知が申請人にされるまでの間、筆界特定登記官に対し、手続で作成された調書及び提出された資料の閲覧を請求できます。登記官は、第三者の利益を害するおそれがあるときその他正当な理由があるときでなければ拒めません。ただし閲覧の日時及び場所は登記官が指定できるため(同条2項)、意見聴取等の期日から逆算して早めに請求する必要があります。
解説
境界杭がいつの間にか動いている、ブロック塀の位置が公図と合わない。こうした争いを裁判以外の道で決着させる制度が筆界特定であり、141条はその手続の内側をあなたが覗くための窓である。筆界特定登記官の手元には、隣地所有者が提出した古い測量図、筆界調査委員の調査結果、意見聴取の期日でのやり取りを記録した調書が積み上がっていく。あなたはそれらの閲覧を請求できる。しかも登記官は、第三者の利益を害するおそれがあるなど正当な理由がなければ拒めない。裁量ではなく原則開示であり、拒否のほうが例外だ。ただし窓が開いているのは、申請の公告があった時から、筆界特定の結果が申請人に通知されるまでの間に限られる。この期間内に相手の言い分の中身を確認し、反証資料を追加できるかどうかで、引かれる線の位置は変わる。結論が出た後に記録を読んでも、動かせる手段は訴訟しか残らない。
法的な位置づけ
不動産登記法141条は、筆界特定の手続記録に対する閲覧請求権を定める規定である。申請人及び関係人は、133条1項本文の公告があった時から144条1項の通知がされるまでの間、筆界特定登記官に対し、手続において作成された調書及び提出された資料の閲覧を請求することができ、登記官は正当な理由がある場合を除きこれを拒むことができない。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.公告の有無を確認して閲覧できる期間に入ったか判断する 141条の閲覧が可能になるのは133条1項本文の公告があった時から。申請直後は対象外なので、担当の筆界特定登記官に公告済みかどうかと、請求の方法・様式を確認する
- 2.意見聴取等の期日から逆算して閲覧を請求する 閲覧の日時及び場所は登記官が指定できる(141条2項)ため、希望日どおりに閲覧できるとは限らない。139条の意見聴取等の期日が指定されている場合は、その期日より前に閲覧が終わるよう早めに請求する
- 3.確認項目のチェックリストを作って一回で読み切る 閲覧は日時・場所が指定される一回勝負になりやすい。相手提出の測量図の作成年月日と作成者、現地調査の結果、境界標の位置に関する記載、調書に残った発言など、確認項目を事前にリスト化して臨む
- 4.読み取った矛盾を意見と反証資料として正式に提出する 閲覧して納得して帰るだけでは権利の半分しか使っていない。読み取った矛盾点は、138条・139条により意見および資料として正式に提出し、記録に残す
- 5.拒まれた場合は理由を確認し対象を絞って再請求する 登記官は第三者の利益を害するおそれその他正当な理由がなければ拒めない。拒否された場合はその理由を具体的に確認し、第三者情報を含まない特定の資料に対象を絞って再度請求する
よくある質問 AI による整理
Q1筆界特定とは何ですか?
土地の筆界の位置を、裁判ではなく筆界特定登記官が判断する行政手続です。不動産登記法第6章が定め、筆界調査委員の調査と意見聴取等の期日を経て結論が出ます。
Q2筆界特定の調書はいつから閲覧できますか?
133条1項本文の公告があった時からです。申請直後ではなく公告が起点で、144条1項の通知が申請人に届くまでの間に限り、141条による閲覧を請求できます。
Q3筆界特定の関係人でも記録を見られますか?
141条1項は申請人及び関係人と定めており、申請したのが隣人で自分が巻き込まれた側でも閲覧請求権は同じく認められます。申請人だけが記録を握る構造ではありません。
Q4筆界特定の結果通知の後も記録は閲覧できますか?
141条による閲覧は通知の時点で終わります。以後は145条の筆界特定書等の写しの交付・手続記録の閲覧に切り替わり、手数料や範囲の制約が加わります。
Q5筆界特定の閲覧はどこに請求しますか?
請求先は事件を担当する筆界特定登記官です。閲覧の日時及び場所は登記官が指定できるため(141条2項)、希望日をこちらで自由に決められるわけではありません。
Q6筆界特定で閲覧できる資料の範囲は?
当該筆界特定の手続において作成された調書と、提出された資料です。電磁的記録の場合は、記録された情報の内容を法務省令で定める方法により表示したものが対象です。
Q7意見聴取等の期日とは何ですか?
筆界特定登記官が申請人と関係人に意見を述べる機会を与える期日です(139条)。閲覧を先に済ませて臨むと、相手の主張に対する具体的な反論を準備して参加できます。
Q8筆界特定の記録は裁判で使えますか?
筆界確定訴訟に移行した場合、裁判所は筆界特定の手続記録の送付を嘱託できます(147条)。閲覧段階で追加した反証資料が、後の訴訟で裁判官の目に触れる可能性があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1閲覧って、コピーはもらえるんですか?
141条が定めているのは閲覧であって、謄写(コピー)を請求する権利ではない。写しについては、筆界特定書等に関する145条の交付請求が別に用意されている。閲覧時の書き写しや撮影の可否は運用に委ねられ、実務上の取扱いが分かれている。実務のポイント:閲覧は日時と場所を登記官が指定できる(2項)ので、一回で読み切る前提が要る。確認項目のチェックリストを作って行く人と手ぶらで行く人とでは、持ち帰る情報量が倍違う
Q2閲覧を断られたら、それで終わりですか?
終わりではない。141条1項後段は、第三者の利益を害するおそれがあるときその他正当な理由があるときでなければ拒めないと定めており、拒否する側に理由が要る構造になっている。理由を確認し、第三者情報を含まない部分に絞って再度請求する余地がある。実務のポイント:「記録一式を見せてほしい」と全部で押すと拒まれやすく、「この測量図一点だけ」と対象を特定して求めると通ることが多い
間違えやすい点 AI による整理
- 「役所の手続だから、記録は結論が出てからでないと見せてもらえない」と考える人が多い。141条はその感覚と順序が反転しており、結論が出る前の期間にこそ閲覧を認め、通知後はこの条文の出番が終わる(通知後は145条の写しの交付・記録閲覧の制度に切り替わる)
- 閲覧できること自体は知っていても、その価値の重さを取り違えている人がいる。閲覧の本当の意味は記録を読むことではなく、読んだ上で意見を述べ資料を追加提出できる点にある(138条、139条)。読んで納得して帰った人は、この権利の半分しか使っていない
- あなたから見れば「自分の土地の話なのだから見られて当然」だが、制度から見れば筆界特定は登記官が行う判断手続であり、閲覧できる時期も、拒否できる場合も条文が区切っている。この落差に気付かないまま通知を待つと、反論の機会を使い切らないまま線が確定する
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 閲覧できる時期 | 141条:133条1項本文の公告時から144条1項の通知時まで | 145条:筆界特定の手続が終わった後(記録が保管された段階) 139条:意見聴取等の期日そのもの(記録閲覧の制度ではない) |
| 請求できる人 | 141条:筆界特定の申請人及び関係人 | 145条:一定の利害関係を有する者等(手数料の負担あり) 139条:申請人及び関係人(意見を述べる機会の付与) |
| 手続に与える影響 | 141条:結論が出る前なので、意見・反証資料の提出につながる | 145条:結論確定後の検証用。争うには筆界確定訴訟が必要 139条:閲覧結果を踏まえた主張をぶつける場 |
| 拒否・制約の構造 | 141条:第三者の利益を害するおそれ等の正当な理由がなければ拒めない/日時・場所は登記官が指定 | 145条:交付・閲覧の範囲と手数料の制約がある 139条:期日の指定は登記官が行う |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では界址爭議は調處手続で扱われ、当事者の卷宗閱覽は行政程序法46條の一般規定によるため、手続専用の閲覧条文を置く日本とは条文構造が異なる
韓国も行政手続法の文書閲覧規定で処理し、第三者の利益等を理由に拒否できる構造は日本の141条後段と類似する
ドイツは行政手続一般法で関係人の記録閲覧を認め、境界確定(Grenzfeststellung)は各州の測量法が規律する二層構造
米国では境界紛争は原則として州裁判所の quiet title action で処理され、行政記録の開示は FOIA および州の公文書公開法による
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 意見聴取等の期日の案内が届いた。相手がどんな図面と主張を出しているのかを、期日の場で初めて知るしかないのだろうか。違う。期日の前に閲覧を請求すれば、相手の主張の骨格を先に読める。期日まで残り十日、閲覧の日時と場所は登記官が指定するので(2項)、請求そのものは今日出しておかないと間に合わない
- 申請したのは隣人で、あなたは巻き込まれた関係人の側だ。それでも閲覧請求権はあなたにも等しくある。申請人だけが記録を握る構図ではない
- 先代が遺した山林を相続したところ、隣接地の所有者と境界の認識が食い違った。筆界特定を申請してから半年、調査が進んでいる気配はあるが結果は見えない。この沈黙の期間こそ窓が開いている時間であり、通知が届いた瞬間に閉じる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 公告があった時点で閲覧請求ができる状態に入る(133条1項本文)ので、まず担当の筆界特定登記官に請求方法を確認する2. 閲覧前に確認項目のリストを作る。相手提出の測量図の作成年月日と作成者、現地調査の結果、境界標の位置に関する記載3. 閲覧の日時と場所は登記官が指定できる(2項)ため、意見聴取等の期日から逆算して早めに請求する4. 読み取った矛盾点は、その場の感想で終わらせず、138条・139条により意見と反証資料として正式に提出する
訴えられた側:1. 申請人が隣人で自分は関係人という立場でも、141条の閲覧請求権は同じく認められる2. 自分が提出した資料も相手に閲覧されうる前提で、営業上の秘密や第三者の個人情報が含まれる資料は、提出時にその旨を申し出て取扱いを相談する3. 相手の主張の弱点を閲覧で把握したうえで、期日での反論と追加測量の要否を判断する4. 閲覧を拒まれた場合は理由を確認し、対象を特定の資料に絞って再請求する
時効(請求できる期限):閲覧を請求できるのは、133条1項本文による公告があった時から、144条1項により筆界特定の結果が申請人に通知されるまでの間に限られる(141条1項)。この期間を過ぎると本条による閲覧はできず、以後は145条の筆界特定書等の写しの交付・手続記録の閲覧の制度に移る。手数料や範囲の制約が加わるため、実質的な反論の機会は通知の時点で閉じると考えてよい
改正沿革 AI による整理
- 平成17年(2005年)改正 筆界特定制度の創設に伴い、第6章とともに新設された条文である。その後の改正の有無および内容は未検証のため、人的検証が必要
改正の年表
- 1.平成17年(2005年) 新設:筆界特定制度の創設に伴い、第6章の一部として新設された。手続記録の閲覧を公告から通知までの期間に認め、拒否には正当な理由を要する構造とした。その後の改正の有無は未検証
- 不動産登記法 第133条公告、閲覧期間の始期を画する
- 不動産登記法 第140条調書等の作成、閲覧対象の発生根拠
- 不動産登記法 第139条意見聴取等の期日、閲覧結果を活かす場
- 不動産登記法 第144条筆界特定の通知、閲覧期間の終期を画する
- 不動産登記法 第145条通知後の写しの交付・記録閲覧に接続
- 行政手続法 第18条聴聞における文書閲覧の同型規定、一般法側の対応条文
- 民事訴訟法 第91条筆界確定訴訟に移行した後の訴訟記録の閲覧
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