第二十三条第四項第一号(第十六条第二項において準用する場合を含む。)の規定による情報の提供をする場合において、虚偽の情報を提供したときは、当該違反行為をした者は、二年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。
要点不動産登記法 160 条は、23 条 4 項 1 号による本人確認情報の提供で虚偽の情報を提供した者を、二年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する罰則規定である。
Q · 本人確認情報に嘘を書くと、どうなりますか?
二年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金、加えて懲戒
不動産登記法 160 条は、23 条 4 項 1 号による本人確認情報の提供において虚偽の情報を提供した者を、二年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処します。処罰されるのは「当該違反行為をした者」、つまり情報を提供した資格者代理人本人です。刑事罰はこの条文だけで終わりません。有罪判決は司法書士法 47 条の懲戒(業務禁止)と直結し、実質的に職業寿命を絶ちます。刑期の長短より、資格制度との連動こそが本条の抑止力の実体です。
不動産の決済当日、テーブルの向こうで司法書士が免許証を裏返し、売主に生年月日を尋ねる。あの数分間を形式的な儀式だと思っているなら、自分の数千万円が何に守られているかをまだ知らない。売主が権利証(登記識別情報)を失くしている場合、原則は法務局から本人限定受取郵便で事前通知が届き、期限内に「間違いない」と申し出て初めて登記が通る(23条1項)。だがこれでは決済日にも融資実行日にも間に合わない。そこで資格者代理人が「この人は確かに登記名義人本人だ」という情報を作成して提出し、登記官がその内容を相当と認めれば、事前通知を丸ごと飛ばせる(23条4項1号)。160条は、その情報に嘘を書いた者を二年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。権利証なしで即日登記できる裏口の鍵を、国は資格者に預けた。その代わりに刑罰という担保を付けた。あなたの取引が当日中に終わるのは、誰かが刑事責任を背負って署名しているからである。
不動産登記法 160 条は、登記識別情報を提供できない申請において資格者代理人が作成・提供する本人確認情報につき、虚偽の情報を提供する行為を処罰する罰則規定である。法定刑は二年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金であり、登記官による事前通知手続を省略する例外を刑事責任で担保する機能を有する。
平成 16 年改正で登記済証(権利証)に代わって導入された 12 桁の英数字の符号で、登記名義人本人であることを確認する手段です。一度失うと再発行はされません。
登記識別情報を提供できない申請で、法務局が登記義務者へ本人限定受取郵便で通知し、期限内の申出を待つ手続です(23 条 1 項)。日数がかかり決済日に間に合わない場合があります。
事務所により幅がありますが、実務では数万円台からの追加費用となる例が多いです。面談と資料確認の手間に加え、160 条の刑事責任を引き受ける対価が含まれています。
法定刑が長期五年未満の拘禁刑にあたるため、公訴時効は 3 年です(刑事訴訟法 250 条 2 項 6 号)。起算点は虚偽の情報を提供した行為が終わった時です。
なりすました本人や手配師は刑法 246 条の詐欺罪と 157 条の公正証書原本不実記載等、虚偽の本人確認情報を提供した資格者は不動産登記法 160 条と、処罰根拠が分かれます。
23 条 4 項 1 号(16 条 2 項準用を含む)により情報の提供をした「当該違反行為をした者」、すなわち本人確認情報を作成・提供した資格者代理人本人です。
2024 年 4 月の相続登記義務化で申請が急増し、権利証が見つからない案件も増えます。本人確認情報に頼る場面が増える以上、160 条が問題になる機会も増えます。
登記申請の附属書類は、利害関係を有する部分に限り法務局で閲覧できます。誰が本人確認情報を作成したかを特定でき、責任追及の出発点になります。
売れる。ルートは三つある。法務局からの事前通知(23条1項)、資格者代理人による本人確認情報(23条4項1号)、公証人の認証(23条4項2号)である。業界裏話ヒント:三つ目の公証人ルートは費用が数千円程度で圧倒的に安いが(最新の手数料をご確認ください)、公証役場へ足を運ぶ手間があるため、実務では二つ目が提案されがちだ。売主が動ける人なら、自分から三つ目を指定できる
160条は「虚偽の情報を提供した」ことを罰する条文で、嘘だという認識が要る。だから騙されただけなら犯罪は成立せず、司法書士法47条の懲戒と民法709条の損害賠償という別の土俵に移る。業界裏話ヒント:資格者は通常、職業賠償責任保険に加入している。つまり相手個人の資力に依存せず回収できる可能性がある。加害者本人を追う前に、この保険の有無を確認するかどうかで回収額が変わる
不動産登記規則72条が中身を定めている。面談した日時・場所・状況、確認した資料(運転免許証など)の種類、そして登記名義人本人であると認めた理由まで具体的に書く義務がある。単なる定型書式ではない。業界裏話ヒント:捜査でも訴訟でも、最初に照合されるのは「面談した時刻と場所」だ。当日のGPS履歴・受付記録・他案件の予定と矛盾した瞬間、そこが虚偽立証の突破口になる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 制裁の性質 | 不動産登記法 160 条:二年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金(刑事罰) | — |
| 処罰される主体 | 本人確認情報を提供した資格者代理人 | — |
| 主観的要件 | 虚偽であることの認識(故意)が必要、見抜けなかった過失は不成立 | — |
| 併走する制裁 | 司法書士法 47 条の懲戒(業務禁止)+民法 709 条の損害賠償 | — |
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