要点商法18条は、営業の譲受人が商号を続用しなくても、債務引受を広告したときは譲渡人の債権者が譲受人に弁済を請求できると定める。譲渡人の責任は広告日後2年で消滅する。
Q · 取引先が事業を売って、新しい会社が『引き継ぎました』と挨拶に来た。うちの売掛金は新会社に請求できる?
債務引受を広告していれば請求できます
商法18条1項により、営業の譲受人が譲渡人の商号を続用しなくても、譲渡人の営業によって生じた債務を引き受ける旨を広告したときは、譲渡人の債権者はその譲受人に直接弁済を請求できます。鍵は挨拶状やウェブ告知の文言が「債務も引き受ける」と読めるかどうかです。さらに2項により、譲渡人の責任は広告日後2年以内に請求または請求の予告をしないと消滅します。回収のタイマーは告知の日からすでに動いている点に注意が必要です。
取引先が突然「○○商店の事業は当社が引き継ぎました」という挨拶状やウェブ告知を出した。あなたがその○○商店に売掛金を抱える債権者なら、この一枚の告知が回収の命綱になりうる。商法18条1項は、営業を譲り受けた側が譲渡人の商号をそのまま使わなくても、譲渡人の営業によって生じた債務を引き受ける旨を広告したときは、債権者はその譲受人に直接弁済を請求できると定める。つまり、看板を変えていても、広告という外観さえあれば責任が発生する。逆に譲受人の立場なら、安易な挨拶文が想定外の債務を背負い込む引き金になる。さらに2項には時限装置がある。広告の日から2年以内に請求または請求の予告をしなかった債権者に対しては、譲渡人の責任が消える。回収のタイマーは、その告知の日からすでに動き出している。
商法18条は、営業譲渡における譲受人の弁済責任を定める規定である。譲受人が譲渡人の商号を続用しない場合でも、譲渡人の営業から生じた債務を引き受ける旨を広告したときは、譲渡人の債権者はその譲受人に対して弁済を請求できる。譲渡人の責任は、広告日後2年以内に請求等をしない債権者に対しては、その期間経過時に消滅する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
営業の譲受人が「譲渡人の債務を引き受ける」旨を対外的に表示する広告です。商法18条1項により、商号を続用していなくても、この広告があれば譲渡人の債権者は譲受人に直接弁済を請求できます。
原則は無関係ですが、債務引受を広告すると商号が違っても責任を負います(商法18条1項)。挨拶状やウェブ告知で「債務も引き継ぐ」と読める一文があれば責任の根拠になります。
広告があった日後2年です(商法18条2項)。ただし消えるのは譲渡人の責任だけで、譲受人の責任はこの2年では消えません。両者を追うには2年内に譲渡人へ請求の予告が必要です。
「旧社の取引関係を承継」「債務も引き継ぐ」と読める表現が該当しやすいです。単なる「今後ともよろしく」程度では足りず、債務引受の趣旨が客観的に読み取れるかが判断基準になります。
17条は同じ商号を使い続け外観上同じ営業と見える場合の責任、18条は商号が違っても債務引受の広告という別の外観がある場合の責任です。発生原因となる外観が異なります。
譲受人の責任自体に固有の期間規定はなく、一般の消滅時効(民法166条)によります。2年で消えるのは譲渡人の責任です。譲受人の責任の消滅射程を取り違えないことが重要です。
内容証明郵便で譲渡人に対し、債権の存在と弁済を求める旨を予告するのが実務の定石です。広告日後2年以内に出すことで、譲渡人の責任を生かしたまま追える布陣を作れます。
なります。知人が屋号を変えて同じ店を続け「前の店を引き継いだ」と告知していれば、屋号が違っても新店主に請求できる余地があります。法人間に限った話ではありません。
その挨拶状やお知らせに「債務も引き受ける」という趣旨が含まれていれば、商号が変わっていても新会社(譲受人)に直接請求できます(商法18条1項)。鍵は文言です。業界裏話ヒント:弁護士はこういうとき、まず広告・挨拶状の現物を全部集めます。「今後ともよろしく」程度では弱いが、「旧社の取引関係を承継」「債務も引き継ぐ」と読める一文があれば一気に有利になる。だから挨拶状やDMは捨てずに保管しておくべきです
17条は譲受人が同じ商号を使い続け、外観上「同じ営業」と見える場合に責任を負わせます。18条は商号が違っても、債務引受の広告という別の外観があれば責任を負わせます(18条1項)。業界裏話ヒント:実務では18条より17条で争われる方が圧倒的に多い。広告をわざわざ出す譲受人が少ないからです。逆に言えば、譲受人側は「商号を変える+債務引受の広告を出さない」の2点を守れば、原則として旧債務から切り離せる。これを知らずに挨拶状で墓穴を掘る経営者がいます
いいえ、消えるのは譲渡人(売った側)の責任だけです(18条2項)。譲受人(買った側)の責任は2項では消えません。業界裏話ヒント:この2年は譲渡人を免責するための期間であって、債権者を完全に締め出すものではない。ただし譲渡人と譲受人の両方を押さえておきたいなら、2年以内に譲渡人へ請求の予告(内容証明)を出すのが定石です。両ルートを生かしておけば、どちらかが無資力でももう一方を追える
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 責任発生の根拠 | 商法18条:債務引受の広告(外観への信頼) | — |
| 商号の続用 | 続用しなくても責任あり | — |
| 譲渡人の免責期間 | 広告日後2年(請求等なき場合に消滅、18条2項) | — |
| 実務での出現頻度 | 広告を出す譲受人が少なく相対的に稀 | — |
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