前条の規定は、荷受人が運送品の受取を拒み、又はこれを受け取ることができない場合について準用する。この場合において、同条第二項中「運送人が」とあるのは「運送人が、荷受人に対し相当の期間を定めて運送品の受取を催告し、かつ、その期間の経過後に」と、同条第五項中「荷送人」とあるのは「荷送人及び荷受人」と読み替えるものとする。
要点商法 583 条は、荷受人が受取を拒み又は受け取れない運送品について、運送人が相当期間を定めて受取を催告した後に供託・競売できると定める。処分後は荷送人と荷受人の双方への通知を要する。
Q · お客さんが受け取らない荷物、運送会社はすぐ処分していいの?
ダメ。先に相当期間を定めた受取催告が必要
商法 583 条により、荷受人が受取を拒み又は受け取れない場合でも、運送人はいきなり処分できません。まず荷受人に対し相当の期間を定めて受取を催告し(582 条 2 項の読み替え)、その期間が経過してから供託または競売に進めます。競売したときは費用と運送賃を控除した残額を供託し、荷送人および荷受人の双方に通知する必要があります(5 項の読み替え)。この一段の催告手続を飛ばした処分は違法となり、運送人が損害賠償責任を負う可能性があります。
代引きで注文した客が「やっぱりいらない」と受け取りを拒んだ。引っ越し済みで誰も荷物を受けられない。こうして運送会社の倉庫に「行き場のない荷物」が積み上がる。商法583条は、その荷物を運送人が永遠に抱え込まなくて済むための出口を用意している。前の条文(582条)は荷受人が「誰だか分からない」ときの供託・競売を定めるが、583条はそれを「荷受人ははっきりしているのに受取を拒む、または受け取れない」場合に読み替えて使えるようにした条文だ。ポイントは読み替えの中身。運送人はいきなり荷物を売り払えるのではなく、まず荷受人に対し「相当の期間」を定めて受け取れと催告し、その期間が過ぎて初めて供託または競売に進める。そして処分したら荷送人だけでなく荷受人にも通知しなければならない。あなたが荷物を送る側でも受け取る側でも運ぶ側でも、この一段の手順を知っているかどうかで、商品を失うか守るか、訴えられるか守られるかが変わる。
商法 583 条は、荷受人が運送品の受取を拒み、又は受け取ることができない場合に、運送人による供託・競売を定めた 582 条を準用する規定である。準用に際し、運送人は荷受人に対し相当の期間を定めて受取を催告し、その期間経過後に供託・競売をなしうるものと読み替え、処分後の通知先を荷送人及び荷受人の双方に拡張する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
荷受人が運送品の受取を拒んだり受け取れない場合に、運送人が相当期間の催告を経て供託・競売できることを定めた規定です。582 条を準用しています。
行き場のない荷物を運送人が法務局に供託したり競売で換価できる制度です。運送人を無期限の保管負担から解放しつつ、残額を供託して荷主の財産も守ります。
条文上の固有期限はなく、運送人が定める「相当の期間」が起点です。実務では運送約款の保管期間後に差出人へ返送する運用が一般的です。
荷受人に対し相当の期間を定めて受取を催告することが必須です(582 条 2 項の読み替え)。この催告を経ないと供託も競売もできません。
差し引かれます。競売代金から費用と運送賃を控除した残額が供託されます。競売代金がそのまま運送人の利益になるわけではありません。
必要です。583 条は 582 条 5 項の「荷送人」を「荷送人及び荷受人」と読み替えるため、処分後は双方への通知が義務付けられます。
法律に日数の定めはなく、荷物の性質や事情に応じた合理的な期間です。腐敗のおそれがある荷物では短く、通常の商品では数日〜十数日程度が目安とされます。
手続違反となり処分が違法と評価され得ます。処分した運送人が荷主に対し損害賠償責任を負う可能性があるため、催告書の発出が必須です。
勝手には捨てられない。商法583条は、まず荷受人に相当の期間を定めて受取を催告し、その期間が過ぎてから供託または競売に付すという手順を要求する(582条2項の読み替え)。手順を飛ばした廃棄は違法となり得る。業界裏話ヒント:実務では条文どおりの競売まで進むケースは少なく、多くは運送約款に基づいて荷送人へ返送される。だが返送費や保管料を誰が負担するかでもめたとき、最後に効いてくるのはこの条文上の供託・競売権の所在。約款と583条の両方を押さえている側が交渉で強い
理屈の上では売られ得る。荷受人が受け取れない場合も583条で582条が準用され、相当期間の催告を経れば供託・競売が可能になる。ただし競売前に運送賃を払って引き取れば止められるし、処分時は荷受人にも通知が来る(5項の読み替え)。業界裏話ヒント:宅配の実務では一定の保管期間後に差出人へ返送する運用が一般的で、条文どおりの競売はほぼ高額・大量の商業貨物に限られる。とはいえ「通知が来てから動けばいい」ではなく、催告の期間内に動けるかが分水嶺になる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 適用場面 | 583 条:荷受人が受取を拒む又は受け取れない(誰かは判明) | — |
| 処分前の手続 | 荷受人への相当期間の受取催告が必須 | — |
| 処分後の通知先 | 荷送人及び荷受人の双方 | — |
| 代金の帰属 | 費用・運送賃を控除した残額を供託 | — |
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