国家公務員法 第106条の18(任命権者に対する調査の要求等)
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- 委員会は、第百六条の四第九項の届出、第百六条の十六の報告又はその他の事由により職員又は職員であつた者に再就職等規制違反行為を行つた疑いがあると思料するときは、任命権者に対し、当該再就職等規制違反行為に関する調査を行うよう求めることができる。
- 2.前条第二項及び第三項の規定は、前項の規定により行われる調査について準用する。
この条文の基本情報
任命権者に対する調査の要求等とは何ですか?
定義任命権者に対する調査の要求等とは、国家公務員法第106条の18に定められた規定で、「委員会は、第百六条の四第九項の届出、第百六条の十六の報告又はその他の事由により職員又は職員であつた者に再就職等規制違反行為を行つた疑いがあると思料するときは、任…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国家公務員法第106条の18(任命権者に対する調査の要求等)は、日本の国家公務員法に含まれる条文です。
- 国家公務員法第106条の18の条文原文は「委員会は、第百六条の四第九項の届出、第百六条の十六の報告又はその他の事由により職員又は職員であつた者に再就職等規制違反行為を行つた疑いがあると思料するときは、任…」で始まります。
- 国家公務員法第106条の18は第二款に置かれています。
- 国家公務員法の公布日は昭和22年10月21日です。
- 国家公務員法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 国家公務員法第106条の18の前の条は国家公務員法第106条の17です。
- 国家公務員法第106条の18の次の条は国家公務員法第106条の19です。
- 国家公務員法第106条の18には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第106条の18 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000120 - 本サイト収録
国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第106条の18(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000120/106_18
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国家公務員法106条の18により、再就職等監視委員会は天下り規制違反の疑いがあるとき、任命権者に調査を求めることができる。調査の経過と結果は委員会に報告される。
Q · 天下りの疑いがあるとき、監視委員会は省庁に調査させることができるの?
できる。委員会は任命権者に調査を求め、経過と結果を監督する
国家公務員法106条の18により、再就職等監視委員会は、職員の届出(106条の4第9項)、任命権者の報告(106条の16)その他の事由から再就職等規制違反行為の疑いがあると思料するとき、任命権者に調査を行うよう求めることができます。第2項で前条第2項・第3項が準用されるため、委員会は調査の経過について報告を求め、意見を述べることができ、任命権者は調査終了後に結果を委員会へ報告しなければなりません。
解説
天下りの監視役である再就職等監視委員会は、疑いを見つけたら自分で乗り込むしかない、と思われがちだ。実際は違う。国家公務員法106条の18により、委員会は所属する省庁の任命権者(その職員の人事権を持つ大臣や長官など)に「そちらで調べよ」と求めることができる。きっかけになるのは三つある。現役職員からの届出(106条の4第9項)、任命権者自身の報告(106条の16)、そして条文にある「その他の事由」である。三つ目は幅が広く、報道、内部からの情報提供、外部からの申出も入り得る。さらに第2項で前条の規定が準用される。そのため、省庁は調査を始めれば終わりではない。委員会から途中経過の報告を求められ、意見も言われ、終わったら結果を報告しなければならない。「身内に調べさせるなら、もみ消せる」という読みは、この仕組みの前では通らない。天下りの疑いを知ったとき、どこに届ければ省庁の中まで動くのか。その経路を知っている人だけが、実際に動かせる側に回れる。
法的な位置づけ
国家公務員法第106条の18は、再就職等監視委員会による調査の要求を定める規定である。委員会は、職員の届出、任命権者の報告その他の事由から職員又は職員であった者に再就職等規制違反行為の疑いがあると思料するとき、任命権者に調査の実施を求めることができる。当該調査には同法106条の17第2項及び第3項が準用される。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.違反が疑われる事実を記録する 元職員からの働きかけや利害関係企業からの打診について、日時、相手、依頼内容、関係する契約名を時系列で整理し、メールや通話記録を保存する
- 2.再就職等監視委員会へ届出・情報提供する 現役職員は106条の4第9項の届出義務の有無を確認して届け出る。民間事業者等は委員会に情報提供する。抽象的な噂ではなく具体的事実を添える
- 3.委員会が疑いを思料し任命権者に調査を要求 委員会は届出、任命権者の報告、その他の事由から違反の疑いがあると思料すると、本条1項に基づき任命権者に調査を求める。委員会が自ら調査する経路(106条の19)もある
- 4.任命権者が調査し経過を委員会へ報告 任命権者は関係職員・元職員への聞き取りや記録確認を行う。準用される106条の17第2項により、委員会は経過報告を求め意見を述べることができる
- 5.調査終了後に結果を委員会へ報告 任命権者は調査を終えたら、準用される106条の17第3項により遅滞なく結果を委員会に報告する。違反が認められれば懲戒処分等の対応に進む
よくある質問 AI による整理
Q1再就職等監視委員会とは何ですか?
国家公務員の再就職等規制(いわゆる天下り規制)の違反を監視する第三者機関です。違反の疑いがあれば、自ら調査したり、任命権者に調査を求めたりできます。
Q2国家公務員法106条の18とは?
再就職等監視委員会が、規制違反の疑いがあると思料したとき、任命権者に調査を行うよう求めることができると定める条文です。調査の経過報告と結果報告も伴います。
Q3再就職等規制違反とは何ですか?
在職中の利害関係企業への求職、他の職員の再就職のあっせん、元職員による元同僚への契約等の働きかけなど、国家公務員法106条の2以下の規制に反する行為を指します。
Q4天下りの疑いはどこに通報できますか?
再就職等監視委員会が窓口です。現役職員は106条の4第9項の届出義務がある場合があり、民間事業者も情報提供できます。日時・相手・依頼内容を具体的に添えるのが効果的です。
Q5任命権者とは誰のことですか?
職員を任命する権限を持つ者で、各省の大臣や外局の長官などが該当します。本条では、委員会から調査を求められる相手方になります。
Q6委員会の調査要求を省庁は断れますか?
条文は委員会が「求めることができる」と定めるにとどまります。ただし準用規定により経過報告の要求や意見陳述、結果報告が伴い、委員会自身が調査する道(106条の19)も残ります。
Q7退職した元職員も調査対象になりますか?
なります。本条は「職員又は職員であつた者」を対象としており、退職後の年数で対象から外れる規定はありません。
Q8天下り規制に違反するとどうなりますか?
現役職員は懲戒処分(国家公務員法82条)の対象になり得ます。一部の規制違反には刑罰や過料も定められており、類型ごとに確認が必要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1再就職等監視委員会って、省庁に命令できるほど強いんですか?
106条の18が定めるのは「求めることができる」という要求の権限です。ただし準用される前条の規定により、委員会は調査の経過について報告を求め、意見を述べられます。任命権者は調査結果を報告しなければなりません。それでも足りなければ、委員会が自ら調査する道(106条の19)も残っています。実務のポイント:省庁側では、委員会に報告書を出した時点で後から検証される可能性が生じます。そのため調査が形だけで終わりにくくなります
Q2もう退職して5年たってますけど、今さら調べられることってあります?
あり得ます。本条の対象は「職員又は職員であつた者」で、退職後の年数で対象から外れる規定はありません。ただし、元同僚への働きかけの規制(106条の4)には、退職後の期間で区切られた類型があります。実務のポイント:問題になるのは、いつ辞めたかよりも、いつ何を頼んだかです。退職から時間がたっていても、最近の働きかけがあれば調査の起点になり得ます
間違えやすい点 AI による整理
- 「省庁が自分で調べるなら、どうせ身内をかばう」と思われがちだ。しかし第2項で準用される前条の規定により、委員会は調査の途中で報告を求め、意見を述べられる。任命権者は調査が終われば結果を報告しなければならない。身内の調査でも、その過程は委員会から見える状態に置かれる
- 天下り規制は退職した元幹部だけの問題だと考える人は多い。だが本条の対象は「職員又は職員であつた者」である。在職中の求職活動や、元上司からの依頼を受けた現役職員の対応も調査対象になり得る。規制違反と気付かないまま、現役職員が当事者側に入ってしまうこともある
- 「委員会が動くのは内部告発があったときだけ」という理解は、問いの立て方がずれている。条文は届出と報告に加えて「その他の事由」を明記している。誰が知らせたかよりも、委員会が疑いを持ったかどうかで決まる。報道記事一本が起点になることもある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 調査の主体 | 106条の18:委員会の要求を受けた任命権者 | 106条の17:任命権者が自発的に調査 106条の19:委員会自身 |
| 調査の起点 | 委員会が届出・報告・その他の事由から疑いを思料 | 任命権者自身が疑いを思料 委員会が疑いを思料し自ら調査が必要と判断 |
| 委員会の関与 | 調査要求+経過報告の要求・意見陳述+結果報告の受領(前条準用) | 経過報告の要求・意見陳述+結果報告の受領 委員会が直接調査を実施 |
| 特徴 | 省庁の現場知識を使い、外部から監督する二段構え | 省庁の自浄作用に依存しやすい 独立性は高いが委員会の人員負担が大きい |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は離職後一定期間、在職中の職務と直接関係する営利事業への就任を制限する旋轉門条項で規律する。日本のような監視委員会から任命権者への調査要求という二段構えの手続は置かれていない
韓国は退職公職者の就業制限を定め、公職者倫理委員会による事前の就業審査を中心に運用する。事後調査中心の日本と比べ、事前審査型の色が強い
ドイツは退職後の職業活動について届出義務を課し、公務上の利益を害するおそれがあれば禁止できる。事前届出と禁止処分による規律である
米国は元職員による働きかけ(ロビイング)を刑事罰付きで制限する。元同僚への働きかけ規制という点で日本の106条の4と問題意識が近い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 退官した元局長が、元の部下に「うちの会社との契約、よろしく頼むよ」と電話をかけてきた。受けた職員には委員会への届出義務がある(106条の4第9項)。届出が出れば、委員会が省庁に調査を求める可能性がある
- 入札で三回続けて負けた中小企業の社長は、勝った会社の顧問が発注元の元幹部だと気付いた。委員会に情報を届ければ、106条の18を通じて発注元の省庁に調査が入るかもしれない。その道があることを知ったらどうする?
- あなたは省庁の人事課にいて、委員会から「元職員 A の再就職経緯を調査されたい」という要求文書を受け取った。調査の経過は委員会に報告を求められる可能性があり、終われば結果も報告する。形だけの聞き取りでは済まない
- 定年まであと2か月の課長補佐は、利害関係のある企業の人事担当者から食事に誘われ、「来春からうちで」と打診された。在職中の求職規制に当たるかもしれない。この一回の会食が、後になって委員会から調査を求められるきっかけになり得る
取るべき行動
被害を受けた側:1. 天下りによる働きかけの疑いがあれば、日時、関係者、契約名、やり取りを時系列でメモし、メールや通話記録を保存する2. 現役職員であれば、106条の4第9項の届出義務があるかを確認し、再就職等監視委員会へ届け出る3. 民間事業者であれば、委員会に情報を提供する。事実の具体性が、任命権者への調査要求につながるかどうかを左右する4. 報復的な扱いを受けた場合に備え、公益通報者保護法による保護の対象になるかも確認する
訴えられた側:1. 任命権者から聞き取りを求められたら、再就職の経緯、求職の時期、利害関係の有無を記録に基づいて整理する2. 調査結果は委員会に報告される。そのため、その場しのぎの説明は後から矛盾として扱われる危険が高い3. 懲戒処分(82条)や刑事罰の可能性があるなら、早い段階で弁護士に相談する4. 退職後の立場であっても調査対象になり得ることを前提に対応する
時効(請求できる期限):本条自体には時効も期間制限もない。「職員であつた者」も対象なので、退職から年数がたっていても調査を求められ得る。刑罰が科される規制違反の場合は、公訴時効(刑事訴訟法250条)が別に進行する。懲戒処分については、国家公務員法に一般的な時効規定はない(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成19年(2007年) 新設:国家公務員法等の一部を改正する法律(平成19年法律第108号)により、再就職等規制と再就職等監視委員会の制度が整備され、本条を含む調査手続規定が新設された
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