国家公務員法 第106条の17(任命権者による調査)
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- 任命権者は、職員又は職員であつた者に再就職等規制違反行為を行つた疑いがあると思料して当該再就職等規制違反行為に関して調査を行おうとするときは、委員会にその旨を通知しなければならない。
- 2.委員会は、任命権者が行う前項の調査の経過について、報告を求め、又は意見を述べることができる。
- 3.任命権者は、第一項の調査を終了したときは、遅滞なく、委員会に対し、当該調査の結果を報告しなければならない。
この条文の基本情報
任命権者による調査とは何ですか?
定義任命権者による調査とは、国家公務員法第106条の17に定められた規定で、「任命権者は、職員又は職員であつた者に再就職等規制違反行為を行つた疑いがあると思料して当該再就職等規制違反行為に関して調査を行おうとするときは、委員会にその旨を通…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国家公務員法第106条の17(任命権者による調査)は、日本の国家公務員法に含まれる条文です。
- 国家公務員法第106条の17の条文原文は「任命権者は、職員又は職員であつた者に再就職等規制違反行為を行つた疑いがあると思料して当該再就職等規制違反行為に関して調査を行おうとするときは、委員会にその旨を通…」で始まります。
- 国家公務員法第106条の17は第二款に置かれています。
- 国家公務員法の公布日は昭和22年10月21日です。
- 国家公務員法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 国家公務員法第106条の17の前の条は国家公務員法第106条の16です。
- 国家公務員法第106条の17の次の条は国家公務員法第106条の18です。
- 国家公務員法第106条の17には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第106条の17 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000120 - 本サイト収録
国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第106条の17(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000120/106_17
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国家公務員法106条の17は、任命権者が再就職等規制違反の疑いを調査する際、再就職等監視委員会への開始通知と終了後の結果報告を義務付け、委員会に経過報告の要求と意見陳述を認める。
Q · 天下り疑惑の調査って、結局は役所の中だけで終わるんじゃないの?
終わらない。開始・経過・結果の全段階で委員会が関与する
国家公務員法106条の17により、任命権者(大臣や長官など)は再就職等規制違反の疑いで調査を始めるとき、再就職等監視委員会に通知しなければなりません。委員会は調査の途中でいつでも経過の報告を求め、意見を述べることができます。調査が終わったら、任命権者は遅滞なく結果を委員会に報告する義務を負います。対象には退職した元職員も含まれ、省内だけで完結する調査は条文上ありえません。
解説
霞が関の天下り疑惑を最初に調べるのは、疑われた職員が属する省庁そのものだ。身内が身内を調べる形になるので、国家公務員法106条の17はそこに枷をはめている。任命権者(職員を採用・昇任・処分する権限を持つ大臣や長官)は、再就職等規制違反(在職中に利害関係企業へ求職する、OB が古巣に口利きする、組織ぐるみで再就職をあっせんする等)の疑いを調べると決めた時点で、再就職等監視委員会に通知しなければならない。調べている間は、委員会がいつでも「今どこまで進んだか」を報告させ、意見も述べられる。調べ終えたら、結果の報告も遅滞なく求められる。こっそり調べてこっそり終わらせる道は、条文の上で閉じられている。自分が調査対象になった職員にとっては、「省内だけで収まる話」ではなく、第三者機関が最初から最後まで見ている案件になったということだ。また、関係企業の担当者や内部通報者にとっては、省庁の調査が形だけで終わるのを防ぐ監視の回路がどこにあるのかを示す一条でもある。
法的な位置づけ
国家公務員法106条の17は、再就職等規制違反行為の疑いに関する任命権者の調査について、再就職等監視委員会の関与を定める規定である。調査開始時の通知義務、調査経過に対する委員会の報告要求権および意見陳述権、調査終了時の遅滞なき結果報告義務の三段階で構成され、任命権者の調査権を維持しつつ外部監視による透明性を確保する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.求職経緯を時系列で書面化する 聴き取りの前に、求職を始めた時期、相手先企業と自分の職務との利害関係、上司への届出や承認の有無を日付順に一枚のメモにまとめる。調査結果は委員会に報告される前提で、初回供述の一貫性の土台にする
- 2.聴き取りでは事実と評価を分けて話す 人事課の聴き取りでは、記録で裏付けられる事実のみを答え、推測や自己評価は分けて伝える。面談記録は委員会に上がる調査資料の一部になりうることを前提にする
- 3.処分の可能性があれば専門家に相談する 懲戒処分、退職手当の返納、刑事罰の可能性がある場合、公務員の人事案件に詳しい弁護士へ早期に相談する
- 4.処分後は審査請求の期限を確認する 懲戒処分を受けた場合、人事院への審査請求は処分説明書を受け取った日の翌日から3か月以内、処分の日の翌日から1年以内に行う必要がある(90条の2)
よくある質問 AI による整理
Q1再就職等監視委員会とは何ですか?
国家公務員の再就職等規制が守られているかを監視する第三者機関です。任命権者の調査に対して通知を受け、経過報告を求め、意見を述べる役割を担います。
Q2天下り規制違反の調査は誰が行いますか?
本条の調査は、職員を採用・処分する権限を持つ任命権者(各省の大臣や長官など)が主体となって行います。委員会はその調査を外から監視します。
Q3天下り調査の結果は公表されますか?
本条が定めるのは委員会への結果報告の義務までで、一般への公表の方法は本条では定められていません。公表の有無は別途の運用によります。
Q4再就職等規制違反とはどんな行為ですか?
他の職員の再就職のあっせん(106条の2)、在職中の利害関係企業への求職(106条の3)、元職員による古巣への口利き(106条の4)などが典型です。
Q5天下り調査に協力しないとどうなりますか?
現職職員であれば職務命令違反などが懲戒処分(82条)の判断で考慮されえます。元職員も調査対象で、説明の機会を自ら失うことになります。
Q6天下り規制違反 いつまで調査される?
本条には調査期間の上限の定めがありません。任命権者は調査を終えたときに遅滞なく結果を委員会に報告する義務を負います。
Q7天下り規制違反は懲戒処分だけで済む?
済むとは限りません。懲戒処分(82条)に加え、職務上の不正行為と結びつく求職・依頼には国家公務員法の刑事罰(109条以下)が用意されています。
Q8天下り規制違反の情報提供はどこにすればいい?
所属省庁の窓口のほか、再就職等監視委員会への情報提供が考えられます。委員会は省の調査中でも経過報告を求め、意見を述べることができます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1もう退職してるんですけど、それでも古巣の役所に調べられるんですか?
調べられる。106条の17第1項は「職員又は職員であつた者」と明記しており、退職後の元職員も調査対象に入る。OB が古巣の現職職員に契約や処分について口利きする行為(106条の4)は、まさに退職後の行為だ。実務のポイント:退職した以上は懲戒処分を受けないが、退職手当法上の返納命令や刑事罰の対象にはなりうる。「辞めたから関係ない」と調査への協力を軽く扱うと、説明する機会を自分から手放すことになる
Q2省の調査と再就職等監視委員会の調査って、何が違うんですか?
本条の調査は任命権者、つまり所属省庁が主体となって行う。委員会は開始の通知を受け、途中経過の報告を求めて意見を述べ、結果の報告を受ける監視役になる(106条の17)。これとは別に、委員会が自ら再就職等監察官に調査させる仕組みも用意されている。実務のポイント:省の調査が甘いと委員会が判断すれば、委員会主体の調査に切り替わる可能性がある。省内調査の段階で誠実に説明しておくことが、結果的に最も傷の浅い道になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「省内の調査なら、最後は身内でうまく収めてくれる」と考える職員は多い。実際には、調査を始める時点で委員会への通知が義務付けられ、途中経過も委員会が報告を求めて意見できる。終了時の結果報告は遅滞なく行わなければならない。省内だけで閉じた調査という前提そのものが、条文上成り立たない
- 再就職等規制は知っていても、違反の行き着く先を軽く見ている人は多い。懲戒処分(82条)で終わるとは限らず、職務上の不正な行為と結びついた求職や依頼には国家公務員法の刑事罰(109条以下)が用意されている。退職後であっても、元職員は「職員であつた者」として調査対象から外れない
- 職員から見れば人事課との面談はただの事情確認だが、制度から見ればその面談記録は委員会に上がる調査資料の一部だ。軽い気持ちで話した一言が、第三者機関の目に触れる公式記録になる。この落差が後の処分判断を左右する
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 106条の17:任命権者による調査と委員会の関与(通知・経過報告・結果報告) | 106条の16:違反の疑いを委員会へ報告する義務(現行効力を要確認) 82条:違反が認定された場合の懲戒処分の根拠 |
| 発動のタイミング | 調査を行おうとするとき〜調査終了後 | 違反の疑いがあると思料したとき 調査で非違が認定された後 |
| 対象者 | 職員および職員であった者 | 職員および職員であった者 現職職員(退職者は懲戒の対象外) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は離職後一定期間、在職中の職務と直接関係する営利事業の役職就任を制限する。違反は刑事罰の対象となるが、日本のような第三者委員会による調査監視の段階的手続は置かれていない
韓国は退職公職者の就業制限を定め、公職者倫理委員会が就業審査を行う。事前審査型である点で、日本の事後調査監視型と対照的
ドイツは退職後の職業活動について届出義務を課し、公務上の利益を害するおそれがあれば禁止できる。届出と許否判断を人事権者が行う
米国は元職員の古巣への働きかけを刑事法で制限する。倫理規則の運用は政府倫理局(OGE)や監察総監が担う
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 省の人事課があなたの退職前の就職活動について聴き取りを始めたら、それはどこまで広がるのか。調査開始の時点で再就職等監視委員会に通知が行き、委員会は途中経過の報告を求めることができる。人事課と話をつけて穏便に終わらせるという発想は、最初から通用しない
- 取引先の中央省庁 OB から「うちの元部下を採ってくれないか」と打診された民間企業の総務部長。後日、その省庁から事実確認の連絡が来た。社内メールと面談記録が、省の調査と委員会への報告の両方に使われる可能性がある
- 調査対象として事情聴取の日程を告げられたのは金曜日で、面談は三日後。自分の求職の時期と相手企業との利害関係を時系列で整理できるのは週末だけだ
- 課内の後輩が「先輩、OB の口利きの件で人事から呼ばれた、何を話せばいい?」と相談してきた。調査結果は委員会に報告される前提だと知っていれば、場当たりの弁解がどれほど危ないかをすぐ伝えられる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 省庁 OB からの採用の押し付けや口利きを受けた企業、または組織的なあっせんを見聞きした職員は、日時・相手・発言内容をメールや記録で保存する2. 省の調査で事実確認を求められたら、記録に基づいて正確に答える。推測は交えない3. 省の調査が不十分だと感じたら、再就職等監視委員会への情報提供を検討する。委員会は調査中でも経過報告を求め、意見を述べることができる(106条の17第2項) 4. 通報を理由に不利益な扱いを受けたら、公益通報者保護法の保護対象になるかを確認する
訴えられた側:1. 聴き取りの前に、求職を始めた時期、相手先と自分の職務との利害関係、届出や承認の有無を時系列で整理する2. 調査結果は委員会に報告される前提で、供述の一貫性を最優先する3. 事実と評価を分けて話し、「規制を知らなかった」は弁解にならないと心得る4. 懲戒処分(82条)や退職手当の返納の可能性があれば、公務員の人事案件に詳しい弁護士へ早めに相談する5. 処分を受けた場合は、人事院への審査請求(90条)の期限を確認する
時効(請求できる期限):本条の調査自体に期限の定めはなく、任命権者は調査終了後「遅滞なく」委員会に結果を報告する。懲戒処分に対する人事院への審査請求は、処分説明書を受け取った日の翌日から起算して3か月以内、処分があった日の翌日から起算して1年以内(90条の2)。退職後に懲戒相当の非違が判明した場合の退職手当の返納は、原則として退職の日から5年以内(国家公務員退職手当法15条、最新の改正状況をご確認ください)。刑事罰が問題になる場合は、刑事訴訟法250条の公訴時効に従う
改正沿革 AI による整理
- 平成19年(2007年)改正(要人的検証) 国家公務員法等の一部を改正する法律により、再就職等規制と再就職等監視委員会の制度が導入され、本条もその一部として設けられたとみられる。その後の改正の有無と内容は要確認
改正の年表
- 1.平成19年(2007年) 新設:国家公務員法等の一部を改正する法律(平成19年法律第108号)により、再就職等規制と再就職等監視委員会の制度とともに新設。施行は平成20年(2008年)12月31日。その後の改正の有無は要確認
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