国家公務員法 第113条
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- 次の各号のいずれかに該当する者は、十万円以下の過料に処する。
- 一第百六条の四第一項から第四項までの規定に違反して、役職員又はこれらの規定に規定する役職員に類する者として政令で定めるものに対し、契約等事務に関し、職務上の行為をするように、又はしないように要求し、又は依頼した者(不正な行為をするように、又は相当の行為をしないように要求し、又は依頼した者を除く。)
- 二第百六条の二十四第一項又は第二項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国家公務員法第113条は、日本の国家公務員法に含まれる条文です。
- 国家公務員法第113条の条文原文は「次の各号のいずれかに該当する者は、十万円以下の過料に処する。」で始まります。
- 国家公務員法第113条は第四章に置かれています。
- 国家公務員法の公布日は昭和22年10月21日です。
- 国家公務員法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 国家公務員法第113条の前の条は国家公務員法第112条です。
- 国家公務員法第113条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第113条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000120 - 本サイト収録
国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第113条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000120/113
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国家公務員法113条は、元職員が古巣に契約等事務の職務上の行為を依頼した場合や、再就職の届出を怠り又は偽った場合に十万円以下の過料を科す規定。
Q · 元公務員が古巣に「検収を早めて」と頼むだけで違法になるの?
内容が正当でも依頼自体が違反で、十万円以下の過料になりうる
国家公務員法113条1号により、再就職した元職員が第106条の4第1項から第4項に違反して、現職職員等に契約等事務に関する職務上の行為を依頼すると、依頼の内容が正当でも十万円以下の過料の対象になります。不正な行為を依頼した場合は本条の対象から外れ、より重い刑事罰の規定が適用されます。また同条2号により、管理職だった人が第106条の24の再就職届出を怠る、または偽った場合も過料の対象です。
解説
十万円。国家公務員法の中では最も軽い部類の制裁に見える。ただ、本条が狙うのは今いる職員ではなく、官庁を辞めて民間に移った元公務員である。再就職先の企業から古巣の後輩に電話をかけ、契約や入札の件で「よろしく」と頼む。頼んだ中身が違法でなくても、その依頼自体が第106条の4違反になる。「検収を少し早めてもらえないか」といった一見まっとうなお願いも対象になりうる点が、多くの人の想定を超えている。不正な行為を頼めば、より重い刑事罰の領域に移る。本条はその手前にある灰色の口利きをすくい取る網である。網はもう一つある。管理職だった人は離職後2年以内に再就職したとき、内閣総理大臣に届け出なければならない。届出を出さない、または偽っただけで過料の対象になる。過料は刑罰ではなく(行政上の秩序を守るための金銭罰)、前科もつかない。しかし違反の事実は再就職等監視委員会の調査対象になり、結果が公表されれば、元公務員を受け入れた企業の信用や入札に響く。元公務員を迎える企業側こそ、この線を知っておく必要がある。
法的な位置づけ
国家公務員法第113条は、再就職等規制の実効性を担保する過料規定である。第106条の4第1項から第4項に違反する再就職者の働きかけのうち不正な行為を求めないものと、管理職職員であった者の再就職届出義務(第106条の24)の不履行・虚偽届出を対象とし、十万円以下の過料に処する旨を定める。
よくある質問 AI による整理
Q1国家公務員法113条とは?
再就職した元職員による古巣への働きかけ(不正でないもの)と、再就職届出の不履行・虚偽届出に十万円以下の過料を科す規定です。
Q2天下り 口利き 違法?
離職後の元職員が古巣の職員に契約等事務について依頼することは第106条の4で禁止されています。内容が正当でも過料の対象になりえます。
Q3再就職 届出 誰が出す?
管理職職員であった本人が、離職後2年以内に再就職したときに内閣総理大臣へ届け出ます(第106条の24)。会社が代わりに義務を負うわけではありません。
Q4再就職 届出 出し忘れ どうなる?
届出をしなかった場合も虚偽の届出をした場合も、国家公務員法113条2号により十万円以下の過料の対象になります。気付いた時点で速やかに届け出るのが実務上の対応です。
Q5元公務員 依頼規制 いつまで?
原則は離職後2年間です。ただし在職中に自ら決定した契約や処分に関する依頼は期間の制限なく禁止されます。
Q6天下り規制の対象になる契約等事務とは?
再就職先と官庁との契約や、再就職先に対する処分などに関する事務を指します。入札、検査、許認可に関わる事務が典型です。
Q7口利き 過料 誰が科す?
過料は刑罰ではなく、非訟事件手続法に基づいて裁判所が科す行政上の秩序罰です。違反事実の調査は再就職等監視委員会が担います。
Q8元上司から依頼を受けた現役職員は何をすべき?
依頼に応じず、日時・相手・内容を記録したうえで、第106条の4第9項に基づく再就職等監視委員会への届出を検討します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1過料って罰金と何が違うの?前科つくんですか?
過料は刑罰ではなく、非訟事件手続法に基づいて裁判所が科す行政上の金銭罰である。そのため前科はつかない。ただし本条の過料は違反の入り口にすぎず、不正な行為を頼めば刑事罰の規定が適用される。実務のポイント:実際の打撃は金額よりも、再就職等監視委員会の調査結果の公表である。公表されると、顧問として働き続けることは事実上難しくなる。
Q22年たてば古巣に何を頼んでも自由なんですか?
自由ではない。第106条の4は、在職中に自分が決定した契約や処分に関する依頼を期間の制限なく禁じている。また、一定以上の役職にあった人は、規制される範囲が広い。実務のポイント:規制期間より危険なのは、自分が決裁した案件の後継案件である。担当者が代わっても、元の決裁と連続する事務と評価されうる。
Q3会社が元公務員の届出を代わりにやっておけばいい?
第106条の24の届出義務を負うのは元職員本人である。会社が手続を手伝うことはできても、出し忘れた場合に過料を受けるのは本人になる。実務のポイント:届出内容は公表の対象になるので、就任時の役職名や業務内容の書き方で後の説明が変わる。入社手続の書類と届出内容を一致させておくのが実務上の安全策である。
間違えやすい点 AI による整理
- 「不正を頼んだわけじゃないから問題ない」と考えがちだが、第106条の4は、正当な職務行為をするように頼むことまで禁じている。依頼の中身が適法かどうかは関係なく、「元職員が古巣に契約等事務について働きかけた」こと自体が規制の対象である。
- 過料で済むから軽い話だ、という理解は半分しか正しくない。過料そのものは刑罰ではないが、依頼の中身が「不正な行為」に踏み込んだとたん、本条の括弧書きで適用対象から外れ、より重い刑事罰の規定に移る。十万円の過料と刑事罰を分けるのは、依頼した一文の言い回しである。
- 「処罰されるのは元職員個人だから、受け入れた企業は関係ない」と見るのは企業側の視点にすぎない。法律上の制裁が個人に向かうのは確かである。ただ、発注する官庁から見れば、同じ出来事は「この会社は口利きのルートを持っている」という評価に変わる。制裁を受けない企業ほど、この評価の落差に苦しむことになる。
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の性質 | 国家公務員法113条:違反に対する過料(制裁規定) | 国家公務員法106条の4:再就職者による依頼等の禁止(行為規範) 国家公務員法106条の24:管理職経験者の再就職届出義務(行為規範) |
| 対象者 | 違反した再就職者(元職員)本人 | 離職後に営利企業等に再就職した元職員 管理職職員であった者で離職後2年以内に再就職した者 |
| 違反時の効果 | 十万円以下の過料(不正な行為の依頼は刑事罰の規定へ) | 本条1号の過料、または不正依頼なら刑事罰 本条2号の過料 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は離職後一定期間、離職前の職務と直接関連する営利事業での就任そのものを制限する方式で、日本の行為規制型より入口規制が強い
韓国は退職公職者の就職審査制度と業務取扱制限を設け、公職者倫理委員会が審査を担う
ドイツは退職後の職業活動について届出義務を課し、公務上の利益を害するおそれがあれば禁止できる
米国は元職員の古巣への働きかけ(cooling-off period)を連邦刑事法で規制し、日本より制裁が重い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 元課長を顧問に迎えた建設会社で、営業部長が「元いた部署に、工事の検査日程を前倒しできないか聞いてもらえませんか」と頼んだ。頼まれた本人は「違法なことは何も頼んでいない」と考えている。しかし、その電話一本が第106条の4違反になりうる。
- 天下りを受け入れた社員の口利きが問題になったら、会社はどうなる? 過料を受けるのは元職員本人である。ただ、監視委員会の調査結果が公表されれば、会社名も報道される。発注元の官庁は、その企業との随意契約に以前より慎重になる。
- 局長級で退官し、半年後に財団法人の理事になった。届出は総務担当に任せたつもりだったが、実は誰も出していなかった。
- 現役の係長であるあなたに、3年前に退職した元上司から「うちの会社の件、前向きに頼むよ」と電話が来た。応じれば、あなた自身が懲戒の危険を負う。今日中にその依頼を記録し、所定の届出(同法106条の4第9項)をするかどうかを決めなければならない。
- 再就職から1年10か月が経ったとき、元職員の顧問は「もうすぐ2年だから大丈夫」と考えて、古巣に入札情報を探る電話をかけた。ただ、自分が在職中に決裁した契約に関する依頼は、期間の制限なく禁止されている。2年の経過は、すべての行為を許す免罪符ではない。
取るべき行動
被害を受けた側:1. 現役職員として元職員から契約等事務について依頼を受けたら、応じずにその場で断る2. 日時、相手、依頼内容をメモに残す3. 所定の手続(同法106条の4第9項)に沿って再就職等監視委員会への届出を検討する。上司に相談しても、届出が握りつぶされない経路を確保する4. 競争入札で負けた企業の立場で口利きの疑いを持った場合は、委員会の通報窓口を使う
訴えられた側:1. 依頼の相手、時期、内容を時系列で整理し、自分の行為が第106条の4第5項の例外(法令に基づく申請・届出、公表された手続に沿う行為など)に当たらないか検討する2. 離職日、在職中の担当業務、決裁した契約を洗い出し、規制期間内かどうかを確認する3. 届出漏れであれば、気付いた時点で速やかに届け出る4. 刑事罰の対象になる「不正な行為」の依頼と評価されるおそれがあれば、早い段階で弁護士に相談する
時効(請求できる期限):依頼規制は原則として離職後2年間(自分が在職中に決定した契約・処分に関する依頼は期間の制限なし)。再就職の届出義務は、管理職職員であった者が離職後2年以内に再就職した場合に生じる。過料について本条に特別の時効規定はない(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成19年(2007年) 改正:国家公務員法改正により再就職等規制(第106条の2以下)が整備され、再就職者による依頼等の禁止と届出義務の違反に対する過料規定が設けられた
- 国家公務員法 第106条の4再就職者による依頼等の禁止本体
- 国家公務員法 第106条の24管理職経験者の再就職届出義務
- 国家公務員法 第106条の2現職による再就職あっせん規制
- 国家公務員法 第106条の3在職中の求職活動の規制
- 地方公務員法 第38条の2地方公務員版の再就職者依頼規制
- 入札談合等関与行為の排除及び防止並びに職員による入札等の公正を害すべき行為の処罰に関する法律 第8条入札公正を害する職員の処罰(通称 官製談合防止法)
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