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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月2日読了 9 分9 分9 分

国家公務員法 第112条

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  1. 次の各号のいずれかに該当する者は、三年以下の拘禁刑に処する。ただし、刑法(明治四十年法律第四十五号)に正条があるときは、刑法による。
  2. 一職務上不正な行為(第百六条の二第一項又は第百六条の三第一項の規定に違反する行為を除く。次号において同じ。)をすること若しくはしたこと、又は相当の行為をしないこと若しくはしなかつたことに関し、営利企業等に対し、離職後に当該営利企業等若しくはその子法人の地位に就くこと、又は他の役職員をその離職後に、若しくは役職員であつた者を、当該営利企業等若しくはその子法人の地位に就かせることを要求し、又は約束した職員
  3. 二職務に関し、他の役職員に職務上不正な行為をするように、又は相当の行為をしないように要求し、依頼し、若しくは唆すこと、又は要求し、依頼し、若しくは唆したことに関し、営利企業等に対し、離職後に当該営利企業等若しくはその子法人の地位に就くこと、又は他の役職員をその離職後に、若しくは役職員であつた者を、当該営利企業等若しくはその子法人の地位に就かせることを要求し、又は約束した職員
  4. 三前号(独立行政法人通則法第五十四条第一項において準用する場合を含む。)の不正な行為をするように、又は相当の行為をしないように要求し、依頼し、又は唆した行為の相手方であつて、同号(同項において準用する場合を含む。)の要求又は約束があつたことの情を知つて職務上不正な行為をし、又は相当の行為をしなかつた職員

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 国家公務員法第112条は、日本の国家公務員法に含まれる条文です。
  2. 国家公務員法第112条の条文原文は「次の各号のいずれかに該当する者は、三年以下の拘禁刑に処する。ただし、刑法(明治四十年法律第四十五号)に正条があるときは、刑法による。」で始まります。
  3. 国家公務員法第112条は第四章に置かれています。
  4. 国家公務員法の公布日は昭和22年10月21日です。
  5. 国家公務員法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
  6. 国家公務員法第112条の前の条は国家公務員法第111条です。
  7. 国家公務員法第112条の次の条は国家公務員法第113条です。
  8. 国家公務員法第112条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第112条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000120
  • 本サイト収録国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第112条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000120/112

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点国家公務員法112条は、職務上の不正行為と引き換えに営利企業等へ離職後の再就職を要求・約束した職員等を三年以下の拘禁刑に処す。刑法に正条があれば刑法による。

Q · 公務員が天下り先を探すと、それだけで犯罪になるの?

求職だけなら懲戒、不正と結び付けば拘禁刑3年以下

国家公務員法112条が刑罰の対象とするのは、職務上の不正な行為や必要な職務の不作為に関して、営利企業等に離職後の地位を要求・約束した職員と、その事情を知って不正を実行した職員です。法定刑は三年以下の拘禁刑です。在職中の利害関係企業への求職(106条の3)やあっせん(106条の2)の規制違反だけなら、原則として懲戒処分の対象にとどまります。刑法の収賄罪が成立する場合は刑法が優先されます。

解説

官僚の「天下り」は丸ごと違法だと思われがちだが、退職後に民間企業へ移ること自体は合法である。国家公務員法が本当に刑罰で狙っているのは、「職務上の不正」と「退職後のポスト」が取引として結び付く瞬間だ。本条が処罰する類型は三つある。一つ目は、不正な職務行為をすること、または必要な職務をしないこと(したこと、しなかったことを含む)と引き換えに、企業に自分の再就職先を要求し、または約束した職員。二つ目は、他の職員に不正をさせることと引き換えに、同じ要求や約束をした職員。三つ目は、そうした依頼を受け、事情を知りながら実際に不正をした職員である。法定刑は三年以下の拘禁刑。ただし、刑法の収賄罪が成立する場合は刑法が優先される。判例上、就職の世話のような「地位の提供」も賄賂になりうるため、収賄罪で処罰されれば刑はさらに重くなる。在職中の求職や再就職のあっせんに関する規制(106条の2、106条の3)に違反しただけなら、原則として懲戒処分の対象にとどまる。懲戒と刑事罰の境目は「不正との結び付き」にある。この線が見えていれば、自分がどちら側に立っているかを自分で判定できる

法的な位置づけ

国家公務員法第112条は、再就職等規制に関する罰則規定であり、職務上の不正な行為または相当の行為の不作為に関し、営利企業等に対して離職後の自己または他の役職員の地位を要求・約束した職員、およびその情を知って不正行為をした職員を三年以下の拘禁刑に処する旨を定める。刑法に正条がある場合は刑法が優先適用される。

よくある質問 AI による整理

Q1国家公務員法112条とは?

職務上の不正行為や必要な職務の不作為に関し、営利企業等に離職後の地位を要求・約束した職員などを三年以下の拘禁刑に処す罰則規定です。

Q2天下り 罰則 何年?

不正な職務行為と結び付いた再就職の要求・約束は三年以下の拘禁刑です。刑法の収賄罪が成立する場合は刑法が適用され、より重くなりえます。

Q3国家公務員法112条 公訴時効 いつまで?

法定刑の上限が拘禁刑3年のため公訴時効は3年です。1号・2号は要求・約束の時点、3号は不正行為の時点から起算するのが基本です。

Q4天下り 懲戒処分と刑事罰の違いは?

求職やあっせんの規制違反だけなら懲戒処分の対象です。職務上の不正との結び付きがある場合に初めて本条の刑事罰が問題になります。

Q5国家公務員法112条 ただし書き 意味は?

刑法に正条がある場合は刑法によるという意味です。地位の提供が賄賂と評価され収賄罪が成立すれば、本条ではなく刑法が適用されます。

Q6公務員 再就職 約束 違法?

約束そのものは直ちに犯罪ではありません。職務上の不正行為や必要な職務の不作為に関して約束した場合に、本条の処罰対象となります。

Q7独立行政法人の職員にも適用される?

本条3号は独立行政法人通則法54条1項による準用の場合を含むと明記しており、行政執行法人の役職員に関係する場面も射程に入ります。

Q8再就職等監視委員会とは?

内閣府に置かれ、国家公務員の再就職等規制の違反を調査する機関です。違反の疑いについて通報を受け付けています。

この条文についての質問 AI による整理

Q1在職中に取引先の会社と転職の話をしたら、それだけで犯罪なんですか?

それだけでは本条の犯罪にはならない。利害関係企業への在職中の求職は106条の3で禁止されているが、違反すれば懲戒処分の対象になる。刑罰(本条、三年以下の拘禁刑)が問題になるのは、職務上の不正や必要な職務の不作為と結び付けて再就職を要求・約束した場合である。実務のポイント:実務で本当に危ないのは、求職そのものより「話をした後にその会社の案件を決裁した」という時系列である。捜査側は日付の前後関係から結び付きを組み立てる。打診があったら担当を外れる手続を先に取るのが、最も安い防御になる

Q2上司の天下りのために言われた通り審査を甘くしただけです。私も罰せられますか?

上司が再就職と引き換えに不正を依頼していると知りながら不正をした場合、3号によりあなた自身も三年以下の拘禁刑の対象になる。「知らなかった」なら3号には当たらないが、上司との会話記録などから事情を知っていたと認定されることは多い。実務のポイント:同じ部下でも、不正を実行する前に記録を残して通報した人と、実行してから打ち明けた人とでは、捜査機関の扱いが根本から変わる。前者は証人、後者は被疑者である

Q3OB を採用した会社の側は何の罪にもならないんですか?

本条が処罰するのは職員側だけである。ただし、便宜の見返りとして地位を提供すれば、会社側の担当者は刑法の贈賄罪(198条)に問われる可能性がある。その場合は職員側にも本条ただし書きにより刑法の収賄罪が適用され、刑はより重くなる。実務のポイント:企業のコンプライアンス部門が本当に確認すべきなのは「採用時期」と「その官庁との案件の決裁時期」の重なりである。これが近いほど、正当な採用でも説明コストが跳ね上がる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「天下りは違法だ」という理解は半分しか正しくない。再就職自体は適法であり、在職中に利害関係企業へ求職する行為も、それだけなら懲戒処分の対象にとどまる。刑罰が登場するのは、職務上の不正(または必要な職務の懈怠)と再就職の要求・約束が結び付いたときだけである。この区別を知らないと、報道の「天下り問題」と刑事事件を混同する
  • 上司の指示に従っただけの部下は罪に問われない、と思いがちだ。しかし3号は、再就職の見返りがあると知りながら不正をした職員そのものを処罰対象にしている。「命令されたから」は免罪符にならない。自分のためではなく上司のために不正をした部下も、同じ三年以下の拘禁刑の射程に入る
  • 「実際に再就職していないのだから問題ない」という発想は、問いの立て方自体が誤っている。本条の構成要件は「要求」または「約束」の時点で満たされる。ポストが実際に用意されたか、その会社に入社したかは関係ない。口約束だけで終わった件でも、刑事責任の土台はすでにできている
  • 組織ぐるみの天下りあっせんが発覚しても処分が懲戒ばかりなのを見て、「どうせ罰則は空文だ」と感じる人も多い。しかし懲戒で終わった事案は、多くの場合106条の2などの手続規制違反であって、不正な職務行為との結び付きが立証されなかったものだ。職員から見ればどちらも「天下り」だが、法律から見れば別の罪である。この落差を甘く見た者から転落する
比較の観点この条文ほかの条文
規制対象の行為国公法112条:職務上の不正行為(または不作為)に関する再就職の要求・約束、および情を知った不正の実行国公法106条の2:他の役職員の再就職のあっせん
国公法106条の3:在職中の利害関係企業等への求職
不正行為との結び付き必要(構成要件の核心)不要(あっせん行為自体を規制)
不要(求職行為自体を規制)
違反の効果三年以下の拘禁刑(刑法に正条があれば刑法)原則として懲戒処分の対象(82条)
原則として懲戒処分の対象(82条)
本条との関係1号・2号の「不正な行為」から106条の2第1項・106条の3第1項違反自体は除外違反自体は本条の「不正な行為」に含まれない
違反自体は本条の「不正な行為」に含まれない

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
公務員服務法(旋轉門條款)・貪污治罪條例第4条

台湾は離職後の一定期間、職務と直接関係する営利事業への就任を制限する旋轉門條款を置き、違背職務の収賄は貪污治罪條例で重く処罰する。規制と刑罰の二層構造は日本と類似

韓国
공직자윤리법 제17조・형법 제131조

韓国は退職公職者の就業制限を公職者倫理法で定め、審査制度を置く。不正行為後の収賄・事後収賄は刑法で処罰

ドイツ
StGB § 332・BBG § 105

ドイツは退職後の職業活動に届出・禁止制度を設け、不正な職務行為と利益の結び付きは Bestechlichkeit として刑法で処罰する

アメリカ
18 U.S.C. § 208・§ 207

米国は将来の雇用交渉中の相手に関わる職務への関与を利益相反として刑事罰の対象とし、退職後の働きかけも § 207で規制する

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 入札の予定価格を知る立場の課長が、受注を狙うゼネコンの役員と会食した。帰り際に「退官後はぜひ顧問に」と言われ、「その節はよろしく」と返した。数週間後、課長は仕様書の条件をその会社に有利な形へ書き換えた。その「よろしく」が、後から約束と評価されるかもしれない
  • もし上司から「あの会社の許可申請は細かく見なくていい。俺の再就職先なんだ」と耳打ちされたら、どうなる? 事情を知りながら審査を甘くすれば、上司だけでなく、指示に従ったあなた自身も本条3号の処罰対象になる
  • あなたは民間企業の人事部長で、監督官庁の OB を採用したい。先方の現役課長に「うちの案件をうまく通してくれたら席を用意する」と持ちかけた。本条が処罰するのは職員側だが、あなたの側も刑法の贈賄罪(198条)に問われる可能性がある
  • 定年まで残り三か月。規制対象業界の大手から内々に打診が来ている。今週中に同社の立入検査の報告書を決裁しなければならない。指摘事項を一行でも削れば、あなたの退職後のキャリアは刑事事件と地続きになる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 上司から再就職絡みの不正な指示を受けたら、実行しない。日時、場所、発言内容、同席者をその日のうちに記録する2. 省内の内部通報窓口、または内閣府の再就職等監視委員会への通報を検討する。公益通報者保護法の保護が及ぶ可能性がある3. 不正で不利益を受けた競合企業の立場なら、入札や審査の経緯を示す資料を保全し、弁護士に刑事告発と民事請求(国家賠償法1条)の両面を相談する

訴えられた側:1. 捜査や監視委員会の調査が始まったら、供述の前に弁護人を依頼する2. 争点は「職務上不正な行為」があったか、再就職の「要求・約束」と結び付いているかの二点である。決裁の経緯、上司の指示、打診の時期を時系列で整理する3. 刑法の収賄罪に切り替えられる可能性(本条ただし書き)を常に意識し、見返りの内容と職務との関係について不用意な説明をしない4. 企業側であれば、社内のやり取りの記録を保全し、贈賄罪のリスクを前提に対応を組み立てる

時効(請求できる期限):法定刑の上限が拘禁刑3年のため、公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項6号)。起算点は犯罪行為が終わった時(同法253条1項)で、1号・2号は要求または約束をした時点、3号は不正な行為をした時点が基準となる。刑法の収賄罪が適用される場合は、その法定刑に応じて時効期間が長くなる(最新の改正状況をご確認ください)

学説

一般的理解:本条は、在職中の求職・あっせんを懲戒で規律する再就職等規制の中で、不正な職務行為と結び付いた核心部分のみを刑罰で担保する規定と位置付けられる。収賄罪が成立する場合はただし書きにより刑法が優先する

改正沿革 AI による整理

  • 平成19年(2007年)改正(平成20年施行) 国家公務員法改正で再就職等規制が再編され、あっせん・求職規制の導入に合わせて、不正行為と再就職の結び付きを処罰する現行規定の骨格が置かれた。新設か既存条文の改正かは要検証
  • 令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年6月1日)施行 刑法等改正に伴い、法定刑の「懲役」が「拘禁刑」に改められた

改正の年表

  1. 1.平成19年(2007年) 改正:国家公務員法改正により再就職等規制が再編され、あっせん・求職規制と併せて不正行為と再就職の結び付きを処罰する規定の骨格が整備された(平成20年施行)。新設か既存条文の改正かは要検証
  2. 2.令和4年(2022年) 改正:刑法等の一部を改正する法律に伴い、法定刑の「懲役」が「拘禁刑」に改められた(令和7年6月1日施行)

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国家公務員法の全文を見る所属する編章節を開く:第四章

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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