受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月2日読了 6 分6 分6 分

国家公務員法 第17条(人事院の調査)

クイックジャンプ
  1. 人事院又はその指名する者は、人事院の所掌する人事行政に関する事項に関し調査することができる。
  2. 2.人事院又は前項の規定により指名された者は、同項の調査に関し必要があるときは、証人を喚問し、又調査すべき事項に関係があると認められる書類若しくはその写の提出を求めることができる。
  3. 3.人事院は、第一項の調査(職員の職務に係る倫理の保持に関して行われるものに限る。)に関し必要があると認めるときは、当該調査の対象である職員に出頭を求めて質問し、又は同項の規定により指名された者に、当該職員の勤務する場所(職員として勤務していた場所を含む。)に立ち入らせ、帳簿書類その他必要な物件を検査させ、又は関係者に質問させることができる。
  4. 4.前項の規定により立入検査をする者は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者の請求があつたときは、これを提示しなければならない。
  5. 5.第三項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。

この条文の基本情報

人事院の調査とは何ですか?

定義人事院の調査とは、国家公務員法第17条に定められた規定で、「人事院又はその指名する者は、人事院の所掌する人事行政に関する事項に関し調査することができる。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 国家公務員法第17条(人事院の調査)は、日本の国家公務員法に含まれる条文です。
  2. 国家公務員法第17条の条文原文は「人事院又はその指名する者は、人事院の所掌する人事行政に関する事項に関し調査することができる。」で始まります。
  3. 国家公務員法第17条は第二章 中央人事行政機関に置かれています。
  4. 国家公務員法の公布日は昭和22年10月21日です。
  5. 国家公務員法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
  6. 国家公務員法第17条の前の条は国家公務員法第16条です。
  7. 国家公務員法第17条の次の条は国家公務員法第17条の2です。
  8. 国家公務員法第17条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第17条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000120
  • 本サイト収録国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第17条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000120/17
裁判例 1件に引用されています

関連度の高い1件を表示しています

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点国家公務員法17条は、人事院に人事行政の調査権を与え、証人喚問と書類提出要求を認める。倫理調査に限り立入検査もできるが、犯罪捜査のために使うことはできない。

Q · 人事院は公務員の職場に立ち入って書類を調べることができるの?

倫理調査なら可能。ただし犯罪捜査目的では使えない

国家公務員法17条3項により、人事院は職員の倫理の保持に関する調査で必要があると認めるとき、指名した者に対象職員の勤務場所(以前に勤務していた場所を含む)への立入り、帳簿書類の検査、関係者への質問をさせることができます。検査をする者は身分証明書を携帯し、請求があれば提示しなければなりません(4項)。一方、5項はこの権限を犯罪捜査のために認められたものと解してはならないと定めています。

解説

官僚の接待スキャンダルがニュースになると、多くの人は「どうせ身内で揉み消す」と冷めた目で見る。だが人事院には、裁判所の令状なしで動ける調査権限が法律で与えられている。1項で人事行政全般を調査でき、2項で証人を呼び出し(証人喚問)、書類やその写しの提出を求めることができる。3項はさらに踏み込む。倫理の保持に関する調査に限り、対象職員を呼び出して質問し、その職員が勤務している職場、以前に勤務していた職場にも立ち入り、帳簿書類を検査できる。異動すれば逃げ切れるという計算は通用しない。一方で5項は、立入検査は犯罪捜査のための権限ではないと明記する。刑事手続の令状主義をすり抜けるための裏口として使ってはならないという歯止めである。あなたが公務員なら、調査の目的が「倫理」なのか「人事行政一般」なのかで、相手が使える権限の強さが変わることを知っておくべきだ。あなたが民間人なら、接待した側として証人に呼ばれる可能性があることを知っておくべきだ。

法的な位置づけ

国家公務員法17条は人事院の調査権限を定める規定である。人事院またはその指名する者は、人事行政に関する事項を調査し、証人の喚問と関係書類の提出要求ができる。職員の倫理保持に関する調査では、対象職員への出頭要求と質問、現在および過去の勤務場所への立入検査も認められるが、その権限は犯罪捜査のためのものではないと明記されている。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.調査の根拠条項と担当者の身分を確認する 調査担当者が来たら、まず身分証明書の提示を求め(17条4項)、1項の一般調査か3項の倫理調査かを確認する。目的によって立入りや本人への質問の可否が変わる
  2. 2.求められた書類の範囲を特定して整理する 提出を求められた書類が原本か写しかを確認し、該当期間の領収書・予定表・決裁文書を時系列で整理する。書類を破棄したり改ざんしたりしない
  3. 3.質問期日に向けて事実関係を整理する 日時・場所・金額・同席者を事実として整理し、記憶が曖昧な点は「確認して回答する」と留保できるよう準備する。虚偽の陳述は罰則の対象になりうる
  4. 4.懲戒処分に進んだら審査請求の期限を確認する 処分説明書を受け取ったら、受領日の翌日から3か月以内、処分の翌日から1年以内という審査請求期間(90条の2)を把握し、早めに弁護士へ相談する

よくある質問 AI による整理

Q1人事院の調査権とは何ですか?

国家公務員法17条が人事院に与える権限です。人事行政に関する事項を調査し、証人喚問や書類提出を求めることができます。

Q2人事院の立入検査はどんな場合にできる?

職員の倫理の保持に関する調査で必要があると認めるときに限られます(17条3項)。一般の人事行政調査では立入検査はできません。

Q3異動した後の元の職場も立入検査される?

されえます。17条3項は立入先に「職員として勤務していた場所を含む」と明記しており、異動しても前の職場は対象から外れません。

Q4人事院の調査員に身分証明書を見せてもらえる?

見せてもらえます。立入検査をする者は身分証明書を携帯し、関係者の請求があれば提示しなければなりません(17条4項)。

Q5人事院の立入検査は犯罪捜査に使える?

使えません。17条5項は立入検査の権限を犯罪捜査のために認められたものと解してはならないと明記しています。

Q6民間企業の社員も人事院に呼ばれる?

呼ばれえます。17条2項の証人喚問と書類提出の対象は、条文上職員に限定されていません。接待した側が証人になることがあります。

Q7人事院の書類提出要求は写しでもいい?

17条2項は「書類若しくはその写」の提出を求めることができると定めています。原本か写しかは、求められた内容を確認して対応します。

Q8国家公務員倫理審査会と人事院の関係は?

国家公務員倫理審査会は人事院に置かれた機関です。倫理保持に関する調査では、17条3項の立入検査などの権限が関わります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1人事院の調査って、断ったらどうなるんですか?

2項の証人喚問や書類提出の求めに正当な理由なく応じない場合や、虚偽の陳述をした場合には、国家公務員法の罰則章に処罰規定があります(最新の改正状況をご確認ください)。職員であれば、懲戒処分(82条)の判断材料にもなりえます。実務のポイント:実務で重く見られるのは、拒否そのものより、書類の破棄や口裏合わせの痕跡です。事実を認めて経緯を説明した場合と、隠そうとした場合とでは、処分の重さが一段変わりえます

Q2立入検査で見つかったことが、警察に回されることはありますか?

5項は、立入検査の権限を犯罪捜査のために認めたものと解してはならないと定めており、調査を捜査の代わりに使うことは許されません。ただし、職務中に犯罪があると思料した公務員には告発義務があります(刑事訴訟法239条2項)。実務のポイント:収賄の疑いまで達した場合、行政調査と刑事手続は別々の系統で進みます。調査で説明した内容が後にどう扱われるかを考えたうえで、早い段階で弁護士に相談する価値があります

間違えやすい点 AI による整理

  • 「人事院は給与勧告をする役所で、不祥事の調査とは関係ない」と思われがちだが、1項は人事院の所掌する人事行政全般に調査権限を与え、3項は倫理保持に関する調査で立入検査まで認めている。国家公務員倫理審査会が人事院の中に置かれているのもそのためである
  • 立入検査の権限があることは知っていても、「5項があるから刑事事件とは無関係」と安心するのは早い。5項が禁じているのは、立入検査の権限を犯罪捜査の目的で使うことである。検査で見つかった事実が、公務員の告発義務(刑事訴訟法239条2項)を通じて捜査機関に渡る可能性まで否定しているわけではない。実務上、この線引きは解釈が分かれうる
  • 「調査されるのは公務員だけなのだから、民間企業には関係ない」という見方は視点がずれている。職員の側から見れば内部調査だが、2項の条文上、証人喚問と書類提出の対象は職員に限定されていない。接待を提供した企業は、法律から見れば調査の重要な証拠源である
比較の観点この条文ほかの条文
規定の役割国公法17条:人事院による調査(証人喚問・書類提出・倫理調査での立入検査)国公法82条:懲戒処分(免職・停職・減給・戒告)
国公法90条の2:処分に対する審査請求の期間
手続上の段階事実関係を調べる段階調査結果を踏まえて処分を決める段階
処分を受けた職員が不服を申し立てる段階
職員側が意識すべき点調査の根拠条項と担当者の身分証明書を確認する処分の種類と理由を処分説明書で確認する
受領日の翌日から3か月、処分の翌日から1年の期限を守る

他国ではどう定めているか 2 か国

台湾
監察法第26条

台湾では監察院が監察証・調査証を携帯して機関の文書を調査する。人事機関ではなく独立した監察機関が担う点が日本と異なる

アメリカ
Inspector General Act of 1978

米国では各省庁に置かれた監察総監が、不正・浪費の調査と文書提出を求める権限を持つ

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 許認可を担当していた課長が異動した半年後、前任部署の会議室に人事院が指名した調査担当者が現れ、当時の会食記録と決裁文書の提出を求めた。本人はもう別の局にいる。それでも3項の「職員として勤務していた場所を含む」によって、前の職場は検査対象から外れない
  • あなたが省庁向け営業の担当者で、担当課長とのゴルフ代を会社の経費で払っていたら? 人事院から証人として出頭を求められ、支払いの経緯を話すことになりうる。調査の矛先は公務員だが、証言台に立つのはあなたである
  • 倫理審査の質問期日まであと五日。手元の手帳とスマホの予定表をどこまで出すか、上司は「適当に答えておけ」としか言わない。虚偽の陳述や書類提出の拒否には国家公務員法上の罰則があるので、その場しのぎの説明は後で自分の首を絞める(最新の改正状況をご確認ください)

取るべき行動

被害を受けた側:倫理違反を目撃した職員や、不当な接待要求を受けた事業者の場合:1. 日時・場所・金額・同席者を時系列でメモし、領収書や予定表の写しを確保する2. 国家公務員倫理審査会の通報窓口に書面で情報提供する3. 証人として呼ばれたら事実だけを述べ、推測は推測と明示する4. 報復的な人事上の扱いを受けた場合は、公益通報者保護法による保護の対象になるかを弁護士に確認する

訴えられた側:調査対象の職員となった場合:1. 担当者の身分証明書(4項)と調査の根拠条項を確認し、記録しておく2. 求められた書類は、原本か写しかを確認して提出する。虚偽の書類や陳述は罰則の対象になりうる3. 質問の前に事実関係を整理し、記憶が曖昧な点は「確認して回答する」と留保する4. 懲戒処分に進んだ場合に備え、処分説明書を受け取ったら審査請求の期限を把握し、早めに弁護士へ相談する

時効(請求できる期限):本条の調査そのものには特定の時効がない。調査の結果として懲戒処分を受けた場合、人事院への審査請求は処分説明書を受領した日の翌日から3か月以内、処分があった日の翌日から1年以内に行う(国家公務員法90条の2)

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和22年(1947年) 新設:国家公務員法(昭和22年法律第120号)の制定。人事行政に関する調査の規定が置かれた。倫理調査に関する項の追加時期は原典の改正履歴で確認を要する

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

国家公務員法の全文を見る所属する編章節を開く:第二章 中央人事行政機関

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›