国家公務員法 第61条の6(任命権者を異にする管理職への任用に係る調整)
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内閣総理大臣は、任命権者を異にする管理職(自衛隊法第三十条の二第一項第七号に規定する管理職を含む。)への任用の円滑な実施に資するよう、任命権者に対する情報提供、任命権者相互間の情報交換の促進その他の必要な調整を行うものとする。
この条文の基本情報
任命権者を異にする管理職への任用に係る調整とは何ですか?
定義任命権者を異にする管理職への任用に係る調整とは、国家公務員法第61条の6に定められた規定で、「内閣総理大臣は、任命権者を異にする管理職(自衛隊法第三十条の二第一項第七号に規定する管理職を含む。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国家公務員法第61条の6(任命権者を異にする管理職への任用に係る調整)は、日本の国家公務員法に含まれる条文です。
- 国家公務員法第61条の6の条文原文は「内閣総理大臣は、任命権者を異にする管理職(自衛隊法第三十条の二第一項第七号に規定する管理職を含む。」で始まります。
- 国家公務員法第61条の6は第六款に置かれています。
- 国家公務員法の公布日は昭和22年10月21日です。
- 国家公務員法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 国家公務員法第61条の6の前の条は国家公務員法第61条の5です。
- 国家公務員法第61条の6の次の条は国家公務員法第61条の7です。
- 国家公務員法第61条の6には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第61条の6 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000120 - 本サイト収録
国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第61条の6(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000120/61_6
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国家公務員法61条の6は、任命権者が異なる管理職への任用が円滑に進むよう、内閣総理大臣が情報提供や情報交換の促進などの調整を行うと定める。任命の決定権は各任命権者に残る。
Q · 内閣人事局は、各省の課長人事まで決めているの?
いいえ。総理の権限は調整のみで、任命は各省の任命権者です
国家公務員法61条の6が内閣総理大臣に与えているのは、任命権者を異にする管理職への任用を円滑にするための情報提供、任命権者相互間の情報交換の促進その他の「調整」の権限です。課長級の管理職を任命するのは、あくまで各省の大臣などの任命権者です。内閣総理大臣と内閣官房長官との協議が求められるのは、主に61条の4が定める幹部職(局長級以上)への任用です。
解説
霞が関の課長ポストは、どの省のものでもその省の大臣が任命する。人事権は省ごとに分かれていて、財務省の課長は財務大臣、経済産業省の課長は経済産業大臣が決める。これを「縦割り人事」と呼ぶ。本条は、この壁に小さな穴を開ける規定である。内閣総理大臣(実務は内閣官房の内閣人事局)が、各省の任命権者(職員を任命する権限を持つ大臣など)に情報を提供し、省どうしの情報交換を促し、そのほか必要な調整を行う。対象は、任命権者が異なる管理職、つまり課長級ポストへの任用であり、自衛隊の管理職も含まれる。注意したいのは、総理大臣がここで課長を指名できるわけではないという点だ。条文にある権限は「調整」であり、決定権はあくまで各省の任命権者に残る。官僚を目指す人や公務員に転職する人にとって、この条文は「省をまたいだキャリアの動線」を制度として設けている根拠になる。入った省で一生を終えるという前提は、法律の上ではもう崩れている。
法的な位置づけ
国家公務員法61条の6は、管理職任用の調整を定める規定であり、任命権者を異にする管理職(自衛隊の管理職を含む)への任用の円滑な実施に資するよう、内閣総理大臣が任命権者に対する情報提供、任命権者相互間の情報交換の促進その他の必要な調整を行う旨を規定する。任命の決定権限を移すものではなく、調整権限を付与するにとどまる。
よくある質問 AI による整理
Q1国家公務員法61条の6とは?
省をまたぐ管理職(課長級)への任用が円滑に進むよう、内閣総理大臣が任命権者に情報提供や情報交換の促進などの調整を行うと定めた規定です。
Q2管理職の任命権者は誰ですか?
各省の大臣など、国家公務員法55条が定める任命権者です。本条は内閣総理大臣に調整の権限を与えるだけで、任命権そのものは移していません。
Q3内閣人事局とは何をする組織?
内閣官房に置かれ、幹部職員人事の一元管理や、省をまたぐ管理職任用の調整など、内閣総理大臣の人事行政上の事務を実務として担う組織です。
Q4課長級と幹部職の違いは?
幹部職は事務次官・局長・部長級で、任用に総理・官房長官との協議が入ります(61条の4)。課長級の管理職は本条の調整対象にとどまります。
Q5自衛官も省庁間人事の対象になる?
なります。本条は括弧書きで自衛隊法30条の2第1項第7号の管理職を含めており、自衛隊の管理職も任用調整の対象に入っています。
Q6他省への出向は拒否できる?
本条は任命権者どうしの調整を定めるだけで、職員の拒否権や申請権には触れていません。打診段階で人事面談を通じて意向を伝えるのが実務的です。
Q7省庁間の人事交流はいつから制度化された?
本条は、内閣人事局の設置を内容とする2014年(平成26年)の国家公務員法等改正で設けられた規定群の一つとされています。
Q8官僚は入った省で一生働くの?
法律上その前提はありません。本条は省をまたぐ管理職任用を制度として想定しており、出向や他省ポストへの任用は珍しくありません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1内閣人事局って、課長の人事まで握ってるんですか?
握っていません。課長級の管理職を任命するのは各省の任命権者です。国家公務員法61条の6が内閣総理大臣に与えているのは、情報提供や任命権者どうしの情報交換の促進といった「調整」の権限です。官邸が任命協議に入るのは、主に61条の4の幹部職(局長級以上)の任用です。実務のポイント:報道で言われる「官邸による人事支配」は幹部職の話と課長級の話が混ざって語られることが多い。条文ごとに権限の強さが違うので、どの階層の話かを先に確かめる
Q2他の省庁の課長ポストに移りたい場合、自分から希望を出せますか?
法律上、職員に「他省への任用を申請する権利」を定めた条文はありません。本条は任命権者どうしの調整を定めるもので、職員個人の請求権を定めたものではないからです。実際には、所属する省の人事面談で希望を伝え、それが省どうしの調整に乗るという流れが一般的です。実務のポイント:省をまたぐ人事は「受け入れ側の空きポスト」と「送り出し側の後任」がそろって初めて動く。希望は具体的な分野と時期まで添えて早めに伝えたほうが通りやすい
間違えやすい点 AI による整理
- 「内閣人事局ができて、課長人事も総理官邸が全部決めるようになった」とよく言われる。これは前提の立て方がずれている。官邸が任命協議に関与するのは主に幹部職(事務次官・局長・部長級)の任用であり(国家公務員法61条の4)、課長級の管理職について本条が総理大臣に与えているのは、情報提供や情報交換の促進といった「調整」の権限だけだ
- 自衛隊は防衛省の中で独自の人事体系を持つから関係ないと思われがちだが、条文は括弧書きで自衛隊法30条の2第1項第7号の管理職を明文で含めている。制服組の管理職も、省をまたいだ管理職任用の調整対象に入っているわけだ。文民の人事と制服組の人事の境目は、見た目ほどはっきりしていない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象となるポスト | 61条の6:任命権者を異にする管理職(課長級、自衛隊の管理職を含む) | 61条の4:幹部職(事務次官・局長・部長級) 55条:一般職の官職全般 |
| 内閣総理大臣の関与 | 情報提供・情報交換の促進その他の調整 | 任命権者は内閣総理大臣及び内閣官房長官と協議 定めなし(任命権者を列挙する規定) |
| 任用の決定権 | 各任命権者に残る | 任命権者(協議を経る) 内閣・各大臣・会計検査院長・人事院総裁・外局の長など |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では行政院人事行政總處が行政院所属機関の人事政策を統合調整する。考試院銓敘部との二元構造がある点で日本とは建て付けが異なる
ドイツは各省の人事権を原則とし、省間の出向(Abordnung)・配置換え(Versetzung)を個別に規律する。中央の横断的調整機関は日本ほど明確ではない
米国は上級管理職を Senior Executive Service として制度化し、人事管理局(OPM)が機関をまたぐ人材活用の枠組みを担う
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 総務省に入って八年目。人事面談で「課長級になる前に一度、他省のポストも経験してみないか」と聞かれた。この打診の背後には、省をまたいだ管理職任用を内閣総理大臣が調整する仕組み(本条)がある。断るのか受けるのか、その判断材料として制度の建て付けを知っておく価値はある
- もし民間企業の部長から中途採用で官庁の課長級ポストに応募したら、その情報は他省と共有されるのか? 本条が予定しているのは任命権者相互の情報交換の「促進」であり、個別の応募情報が自動的に他省へ流れることまで定めたものではない。どの範囲で共有されるかは運用による
改正沿革 AI による整理
- 平成26年(2014年)改正(要検証) 内閣人事局の設置と幹部職員人事の一元管理を内容とする国家公務員法等の一部を改正する法律により、幹部職・管理職の任用に関する規定群の一部として新設されたとみられる。新設時期と以後の改正の有無については人による検証が必要
改正の年表
- 1.平成26年(2014年) 新設:国家公務員法等の一部を改正する法律(平成26年法律第22号)により、内閣人事局の設置と幹部職員人事の一元管理に関する規定群の一つとして新設されたとされる。以後の改正の有無は要検証
- 国家公務員法 第61条の4幹部職への任用における総理との協議(現行効力を要確認)
- 国家公務員法 第55条任命権者の定め、管理職任用の決定主体
- 国家公務員法 第18条の2内閣総理大臣の人事行政上の所掌事務
- 自衛隊法 第30条の2自衛隊の管理職の定義を本条へ接続
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