国家公務員法 第61条の5(管理職への任用に関する運用の管理)
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- 任命権者は、政令で定めるところにより、定期的に、及び内閣総理大臣の求めがある場合には随時、管理職への任用の状況を内閣総理大臣に報告するものとする。
- 2.内閣総理大臣は、第五十四条第二項第四号の基準に照らして必要があると認める場合には、任命権者に対し、管理職への任用に関する運用の改善その他の必要な措置をとることを求めることができる。
この条文の基本情報
管理職への任用に関する運用の管理とは何ですか?
定義管理職への任用に関する運用の管理とは、国家公務員法第61条の5に定められた規定で、「任命権者は、政令で定めるところにより、定期的に、及び内閣総理大臣の求めがある場合には随時、管理職への任用の状況を内閣総理大臣に報告するものとする。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国家公務員法第61条の5(管理職への任用に関する運用の管理)は、日本の国家公務員法に含まれる条文です。
- 国家公務員法第61条の5の条文原文は「任命権者は、政令で定めるところにより、定期的に、及び内閣総理大臣の求めがある場合には随時、管理職への任用の状況を内閣総理大臣に報告するものとする。」で始まります。
- 国家公務員法第61条の5は第六款に置かれています。
- 国家公務員法の公布日は昭和22年10月21日です。
- 国家公務員法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 国家公務員法第61条の5の前の条は国家公務員法第61条の4です。
- 国家公務員法第61条の5の次の条は国家公務員法第61条の6です。
- 国家公務員法第61条の5には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第61条の5 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000120 - 本サイト収録
国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第61条の5(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000120/61_5
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国家公務員法61条の5は、任命権者が管理職への任用状況を内閣総理大臣に定期報告し、総理が基準に照らして必要な場合に運用の改善を求められると定める。
Q · 総理大臣は各省の課長人事に口を出せるの?
個別の人事は決められず、運用の改善を求められるだけ
国家公務員法第61条の5により、任命権者(大臣など)は、課長級などの管理職への任用状況を定期的に、また求めがあれば随時、内閣総理大臣に報告します。総理は、採用昇任等基本方針の基準(第54条第2項第4号)に照らして必要と認めれば、運用の改善その他の措置を求めることができます。ただし、特定の人物の任用を指定したり取り消したりする権限は本条にはなく、任用権限は任命権者に残ります。
解説
霞が関で課長に誰がなるかは、各省の人事だけで完全に決まるわけではない。任命権者(大臣など、その職員を任命する権限を持つ人)は、管理職(本府省の課長級とそれに準ずる官職)に誰をどう登用したかを、定期的に内閣総理大臣へ報告しなければならない。総理から求めがあれば、その都度の報告も必要になる。第2項はさらに踏み込み、報告を見た総理が、採用昇任等基本方針(政府全体の人事の基本方針)のうち第54条第2項第4号に定める基準に照らして問題があると判断すれば、各省に運用の改善を求めることができると定める。ポイントは、総理が個別の昇進人事を差し替えるのではなく、各省の登用の仕方そのものを直させるという点にある。年次順の昇進、特定の採用区分への偏り、女性や中途採用者の登用の遅れといった省ごとのクセは、この報告ルートを通じて数字として表に出る。公務員の人事が本当に能力本位で動いているかを、外から確かめるための足場がこの条文である。
法的な位置づけ
国家公務員法第61条の5は、管理職への任用の状況に関する報告と改善要請を定める規定である。任命権者は、政令の定めにより定期的に、また内閣総理大臣の求めがあれば随時に任用状況を報告する。内閣総理大臣は、採用昇任等基本方針のうち第54条第2項第4号の基準に照らして必要と認める場合、運用の改善その他の必要な措置を求めることができる。
よくある質問 AI による整理
Q1国家公務員法61条の5とは?
管理職への任用状況を任命権者が内閣総理大臣に報告し、総理が必要に応じて運用の改善を求められると定めた規定です。
Q2国家公務員法の管理職とはどの官職?
国家公務員法第34条で定義され、本府省の課長やこれに準ずる官職などが該当します。対象範囲の詳細は法令で定められています。
Q3管理職の任用状況の報告はいつ行う?
政令で定めるところにより定期的に行うほか、内閣総理大臣から求めがあった場合には随時に報告します。
Q4任用状況の報告を受けるのは誰?
法律上の報告先は内閣総理大臣です。政府全体の人事管理の実務は、内閣官房に置かれた内閣人事局が担っています。
Q5採用昇任等基本方針とは?
職員の採用と昇任について政府全体で定める基本方針で、国家公務員法第54条に基づき閣議決定されます。本条の改善要請の物差しになります。
Q6総理の改善要請に従わないとどうなる?
本条には、改善要請に従わない場合の罰則や強制措置は定められていません。要請は運用の是正を促すものとして位置付けられています。
Q7国家公務員法61条の5は地方公務員にも適用される?
適用されません。本条は国家公務員の管理職が対象で、地方公務員の任用は地方公務員法と各自治体の人事制度が規律します。
Q8総理の改善要請は人事への不当介入で違法?
法律が明文で認めた権限なので、要請自体は適法です。ただし本条の範囲は運用の改善要請までで、個別の任用の指定は権限外です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1総理が気に入らない課長人事を差し替えさせることってできるんですか?
本条ではできない。第2項で総理が求められるのは「運用の改善その他の必要な措置」であり、個別の任用を指定したり取り消したりする権限は定めていない。任用権限は任命権者に残る。実務のポイント:総理や内閣官房長官が人事に強く関与するのは主に幹部職で、第61条の2以下の適格性審査や任命権者との協議を通じて行われる。課長級と局長級では関与の仕組みが別物なので、報道を読むときはどちらの話かを最初に見分けるとよい
Q2この報告の中身って、一般人でも見られるんですか?
報告そのものが自動的に公表されるわけではない。ただし行政文書であれば、行政機関の保有する情報の公開に関する法律に基づく開示請求の対象になりうる。人事に関する情報は個人識別部分が不開示になることが多い。実務のポイント:個人名を求めず、「採用区分別・性別の管理職任用者数」のように集計値として請求すると、開示される範囲が大きく広がる。請求の書き方ひとつで、手元に届く中身が変わる
間違えやすい点 AI による整理
- 「総理が課長人事に口を出せる」と受け取るのは早合点である。第2項で総理ができるのは、任命権者に対して「運用の改善その他の必要な措置」を求めることにとどまり、特定の人物の任用を直接決めたり覆したりする権限ではない。人事の最終権限は、あくまで各省の任命権者に残っている
- 内閣人事局が幹部人事を一元管理していることは知っていても、その手前の課長級(管理職)まで報告と改善要請のルートが通っていることは見落とされがちである。幹部職の任用は第61条の2以下の適格性審査と協議の仕組みで動き、管理職は本条の報告と改善要請で動く。関与の強さが二段階で設計されていることを知らないと、「官邸人事」をめぐる報道を正しく読めない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象となる官職 | 第61条の5:管理職(本府省の課長級とこれに準ずる官職) | 第61条の2以下:幹部職(事務次官・局長・部長級など) 第54条:職員全体の採用・昇任(基本方針) |
| 内閣総理大臣の関与の仕組み | 任用状況の事後報告を受け、必要なら運用の改善を求める | 適格性審査・幹部候補者名簿・任命権者との協議を通じて関与 採用昇任等基本方針の案を作成し閣議決定を求める |
| 個別人事への影響 | 個別の任用は指定・取消しできず、運用の是正にとどまる | 個別の幹部任用に事前の協議として関与する 個別人事ではなく全体の基準を設定する |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は陞遷の原則と手続を法律で定め、銓敘部・行政院人事行政總處が人事制度の運用を監督する。総理への報告ルートを明文化した日本の本条とは設計が異なる
韓国は人事革新処が政府全体の人事管理を総括する。中央の人事機関が各部処の運用を把握する点で日本の内閣人事局と発想が近い
ドイツは能力・適性・専門的業績による選考(Bestenauslese)を法定し、昇任の公正性は個別の競願訴訟で争われる。事後報告による全体統制より司法審査の比重が大きい
米国は Merit System Principles を法定し、OPM が各省庁の人事運用を監督する。各機関の運用を中央が点検する構造は本条と類似する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 本府省の係長級から課長補佐に上がったあなたは、同期の昇進ペースが省によってまったく違うことに気付く。各省の登用状況は総理への報告ルートに乗っているので、省ごとの差はもう「その省の文化」では済まない。政府全体の基準との照合を受ける対象になっている
- 取材中の記者が、ある省だけ女性課長の比率が極端に低いことに気付いた。原因は省の内部人事だけにあるのか? 報告を受けた総理側がどんな改善要請を出したのか、あるいは出さなかったのか。そこを追えば、記事の問いは一段深くなる
改正沿革 AI による整理
- 平成26年(2014年)国家公務員法等の一部を改正する法律(要検証) 内閣人事局の設置と幹部職員人事の一元管理の導入に伴い、管理職への任用状況の報告と総理による改善要請の仕組みが設けられたとみられる。新設の時期と条番号の変遷は人による検証が必要
改正の年表
- 1.平成26年(2014年) 新設:国家公務員法等の一部を改正する法律(平成26年法律第22号)により、内閣人事局の設置と幹部職員人事の一元管理の導入にあわせて、管理職への任用状況の報告と内閣総理大臣による改善要請の仕組みが設けられた。
- 国家公務員法 第54条採用昇任等基本方針、第2項第4号が判断基準
- 国家公務員法 第34条管理職・幹部職の定義規定
- 国家公務員法 第33条任用の根本基準、能力本位の原則
- 国家公務員法 第58条昇任の方法、人事評価に基づく選考
- 国家公務員法 第61条の2幹部職の適格性審査、関与強度の比較対象
- 女性の職業生活における活躍の推進に関する法律 第19条特定事業主行動計画と女性管理職登用目標(現行効力を要確認)
- 内閣法 第21条内閣人事局の設置、報告受理の実務窓口(現行効力を要確認)
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