国家公務員法 第68条(給与簿)
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- 職員に対して給与の支払をなす者は、先づ受給者につき給与簿を作成しなければならない。
- 2.給与簿は、何時でも人事院の職員が検査し得るようにしておかなければならない。
- 3.前二項に定めるものを除いては、給与簿に関し必要な事項は、人事院規則でこれを定める。
この条文の基本情報
給与簿とは何ですか?
定義給与簿とは、国家公務員法第68条に定められた規定で、「職員に対して給与の支払をなす者は、先づ受給者につき給与簿を作成しなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国家公務員法第68条(給与簿)は、日本の国家公務員法に含まれる条文です。
- 国家公務員法第68条の条文原文は「職員に対して給与の支払をなす者は、先づ受給者につき給与簿を作成しなければならない。」で始まります。
- 国家公務員法第68条は第二款に置かれています。
- 国家公務員法の公布日は昭和22年10月21日です。
- 国家公務員法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 国家公務員法第68条の前の条は国家公務員法第67条です。
- 国家公務員法第68条の次の条は国家公務員法第69条です。
- 国家公務員法第68条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第68条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000120 - 本サイト収録
国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第68条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000120/68
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国家公務員法68条は、職員に給与を支払う者に、支払前に受給者ごとの給与簿を作成し、人事院の職員がいつでも検査できるよう備えておくことを義務づける。
Q · 国家公務員の給与簿って、誰がいつ作って、誰がチェックするの?
支払う者が支払前に作り、人事院がいつでも検査できる
国家公務員法68条1項は、職員に給与を支払う者に対し、支払の前にまず受給者ごとの給与簿を作成するよう義務づけています。2項は、その給与簿を人事院の職員がいつでも検査できる状態にしておくことを求めています。様式や記載事項などの細目は、3項により人事院規則で定められます。一般職の国家公務員には労働基準法が適用されないため、民間の賃金台帳を労働基準監督署が点検する役割を、公務では人事院が担っています。
解説
国家公務員の給与には「先に帳簿、後に支払い」という順番が法律で決まっている。国家公務員法68条は、給与を支払う者に対し、支払いの前に受給者ごとの給与簿を作ることを義務づけている。さらに、その給与簿を人事院の職員がいつでも検査できる状態にしておくことも求めている。民間企業なら、給与の記録を見に来るのは労働基準監督署である。一般職の国家公務員には労働基準法の多くが適用されないため、その役割を人事院が担う。一般職の国家公務員であるあなたにとって、この帳簿は自分の俸給・手当がどんな根拠で計算されたかを示す公式の記録になる。給与明細の数字に納得できないとき、明細だけを見て悩む人と、その元になった給与簿と給与決定の根拠までたどれる人とでは、取れる手が違ってくる。
法的な位置づけ
国家公務員法68条は給与簿に関する規定であり、職員に対して給与を支払う者に、支払に先立ち受給者ごとの給与簿を作成する義務と、人事院の職員による随時の検査に応じ得る状態を保つ義務を課す。給与簿に関するその他の必要事項は人事院規則に委任され、公金による給与支出を事後的に検証するための基礎記録として機能する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.疑問のある月の資料を時系列に整理する 給与明細、異動通知、手当の認定通知を月ごとに並べ、どの月から金額がずれているかを特定する。口頭の説明ではなく書面の記録を軸にする
- 2.自分の給与簿の記載について開示請求する 個人情報の保護に関する法律に基づき、所属府省に対して自分に関する給与簿の記載の開示を書面で請求する。対象期間と対象文書をできるだけ具体的に書く
- 3.差額を特定し給与担当に書面で是正を申し出る 開示された給与簿と自分の資料を突き合わせ、差額の月と金額を一覧にして給与担当へ書面で是正を求める。会計法30条の5年時効が支給日ごとに進むため、気づいた時点で早めに出す
- 4.解決しなければ人事院の手続を検討する 所属府省で是正されない場合、国家公務員法86条の行政措置の要求など人事院の手続を検討する。手続の要件と最新の運用は人事院に確認する
よくある質問 AI による整理
Q1給与簿とは何ですか?
国家公務員の給与について、受給者ごとの支給内容を記録する帳簿です。国家公務員法68条により、給与を支払う者が支払前に作成しなければなりません。
Q2給与簿はいつ作成しなければならない?
給与の支払より前です。68条1項は「先づ」給与簿を作成すると定めており、支払後にまとめて記帳する運用は条文の順序に反します。
Q3給与簿を検査するのは誰ですか?
人事院の職員です。68条2項により、給与簿は人事院の職員がいつでも検査できる状態にしておく必要があります。
Q4給与簿の様式や記載事項はどこで決まっている?
68条3項により人事院規則に委ねられています。俸給等の支給に関する人事院規則九―七などで細目が定められています。
Q5国家公務員の給与簿と民間の賃金台帳の違いは?
民間は労働基準法108条の賃金台帳を労基署が監督します。一般職の国家公務員は労働基準法が適用されず、給与簿を人事院が検査します。
Q6給与簿がないまま給与を支払うと違法?
68条1項は支払前の作成を義務づけているため、給与簿を作らずに支払う運用は同条違反です。人事院の検査で指摘の対象になります。
Q7地方公務員にも国家公務員法68条は適用される?
適用されません。68条は国家公務員法上の職員を対象とする規定で、地方公務員の給与は地方公務員法と各自治体の条例で規律されます。
Q8給与簿は何年保存する必要がある?
68条自体は保存期間を定めていません。細目は人事院規則や公文書管理のルールに委ねられるため、最新の規則と各府省の規程を確認する必要があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1自分の給与簿って、職員本人が見せてもらえるんですか?
68条2項が給与簿の検査権限を与えているのは人事院の職員であり、本人に閲覧権を与える規定ではない。ただし給与簿のうち自分に関する記載は自分の個人情報であるため、個人情報の保護に関する法律に基づく開示請求の対象になりうる。実務のポイント:窓口で「見せてほしい」と頼むより、法律に基づく開示請求として書面で出す方が、組織として正式に処理されやすい。
Q2手当の未払いに何年もたってから気づいた場合、全額取り戻せますか?
国に対する金銭債権の時効は会計法30条により5年である。そのため5年を超えた分は原則として請求できなくなる。給与簿(68条)に支給の記録が残っていれば、差額を立証する有力な資料になる。実務のポイント:時効は支給日ごとに1か月分ずつ進んでいく。気づいた日にまず書面で申し出ておくことが、取り戻せる金額を守ることにつながる。
間違えやすい点 AI による整理
- 給与簿は経理部門の内部書類で、職員個人には関係ないと思われがちである。しかし給与簿には受給者ごとの支給の根拠が記録される。自分の給与が正しいかを争う場面では、自分に関する記録として個人情報保護法に基づき開示請求できる可能性がある
- 給与簿を「作ればよい」という点だけを知っている人は多いが、「支払いの前に作る」「いつでも検査できる状態にしておく」という二つの縛りの重さは見落とされやすい。後からまとめて帳尻を合わせる運用は、条文の文言そのものに反する
- 公務員の給与トラブルも労働基準監督署に相談すればよい、と考える人がいる。しかし一般職の国家公務員には労働基準法の多くの規定が適用されず、給与の監督は人事院の仕事である。相談先を間違えると、その分だけ時間が無駄になる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の内容 | 国公法68条:支払前の給与簿作成と人事院検査への備え | 国公法63条:法律に基づかない給与支給の禁止 国公法70条:人事院による給与支払の監理 |
| 義務の名宛人 | 職員に給与を支払う者 | 給与を支給する国の機関 人事院 |
| 果たす役割 | 支給の事実と根拠を記録し、後から検証できる状態を作る | 支給できる範囲そのものを法律で限定する 支払が法令どおりかを人事院が監督する |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾でも公務員の俸給は法律で基準が定められる。民間では勞動基準法第23條が工資清冊の備置を雇用主に義務づけており、日本の労基法108条と国公法68条の関係に近い
韓国も公務員の報酬は法律と大統領令で規律され、民間の労働基準法とは別体系で運用される
ドイツの連邦公務員(Beamte)の俸給は法律で定められ、労働法ではなく公務員法の体系で支給・監督される
米国連邦職員の給与支払は合衆国法典第5編で規律され、人事管理局(OPM)等が運用を担う
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 異動で手当の区分が変わったはずなのに、三か月たっても明細の額が前と同じ。給与担当に口頭で聞いても「システム上はこうなっている」と言われるだけ。こういうときは、自分の給与簿にどの区分で記録されているかを確かめることから始める
- 給与担当に配属された初月に、人事院の給与簿検査の通知が届いた。前任者が支払後にまとめて記帳していた形跡がある。68条1項が求める「先づ」の順序が守られていないと、検査で真っ先に指摘される
- 過去5年分の手当に計算ミスがあったと分かったら、どこまでさかのぼって取り戻せる? 国に対する金銭債権の時効は会計法30条により5年。6年前の分は、給与簿に記録が残っていても請求できなくなるおそれがある
取るべき行動
被害を受けた側:1. 疑問のある月の明細、異動通知、手当の認定通知を時系列に並べて保存する2. 個人情報の保護に関する法律に基づき、自分の給与簿の記載の開示を請求する3. 差額を特定したら、給与担当に書面で是正を申し出る4. 給与の決定そのものに不服があれば、人事院への審査の申立てや行政措置の要求(国家公務員法86条)を検討する(最新の手続は人事院に確認すること)
訴えられた側:給与担当として不備を指摘された場合の対応:1. 支払いより前に給与簿を作成したことが分かる記録(作成日・決裁)を確保する2. 人事院の検査にはいつでも応じられるよう、給与簿の保管場所と閲覧手順を文書化しておく3. 誤りが見つかったら、過払い・未払いを速やかに算定して是正し、経緯を記録に残す4. 人事院規則九―七が定める記載事項を満たしているか、定期的に自己点検する
時効(請求できる期限):給与簿の作成と検査への備えについて、条文上の期限はない。一般職の国家公務員が国に対して持つ給与の請求権は、会計法30条により5年で時効消滅する(起算点は各支給日と解されるのが一般的)。労働基準法115条の賃金請求権の時効は一般職の国家公務員には適用されない(最新の改正状況を確認すること)
- 国家公務員法 第62条給与の根本基準(職務と責任)
- 国家公務員法 第63条法律に基づかない給与支給の禁止
- 国家公務員法 第70条人事院による給与支払の監理
- 国家公務員法 第86条勤務条件に関する行政措置の要求
- 一般職の職員の給与に関する法律 第1条一般職給与の具体的基準を定める法律
- 会計法 第30条国に対する金銭債権の5年時効
- 労働基準法 第108条民間の賃金台帳、一般職には原則適用除外
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