国家公務員法 第62条(給与の根本基準)
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職員の給与は、その官職の職務と責任に応じてこれをなす。
この条文の基本情報
給与の根本基準とは何ですか?
定義給与の根本基準とは、国家公務員法第62条に定められた規定で、「職員の給与は、その官職の職務と責任に応じてこれをなす。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国家公務員法第62条(給与の根本基準)は、日本の国家公務員法に含まれる条文です。
- 国家公務員法第62条の条文原文は「職員の給与は、その官職の職務と責任に応じてこれをなす。」で始まります。
- 国家公務員法第62条は第三節に置かれています。
- 国家公務員法の公布日は昭和22年10月21日です。
- 国家公務員法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 国家公務員法第62条の前の条は国家公務員法第61条の11です。
- 国家公務員法第62条の次の条は国家公務員法第63条です。
- 国家公務員法第62条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第62条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000120 - 本サイト収録
国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第62条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000120/62
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国家公務員法62条は、職員の給与をその官職の職務と責任に応じて定める職務給の原則を規定する。具体的な額は給与法の俸給表と職務の級で決まる。
Q · 国家公務員の給料って、何を基準に決まっているの?
本人ではなく、ポストの職務と責任の重さで決まる
国家公務員法62条は「職員の給与は、その官職の職務と責任に応じてこれをなす」と定め、職務給の原則を採用しています。具体的には、一般職の職員の給与に関する法律の俸給表で職務の級が定められ、どの級に格付けされるかで給与水準が決まります。同じ級の中では号俸により勤続や勤務成績が反映されるため、年功的な要素も一部残っています。
解説
国家公務員の給料明細の数字は、上司の評価でも本人の交渉でも決まらない。まず「どの級の仕事に就いているか」が決まり、給料はそこから機械的に出てくる。国家公務員法62条は「職員の給与は、その官職の職務と責任に応じてこれをなす」と定める。職務給の原則(人ではなく、ポストの重さに値段を付ける考え方)である。たとえば行政職俸給表(一)には1級から10級までの職務の級があり、どの級にどんな仕事を当てるかは級別標準職務表で決まっている。つまり、給料を上げる近道は「頑張る」ことではなく、より重い職務の級に格付けされること(昇格)だ。逆に、実際には係長級の責任を負っているのに下の級のまま据え置かれていれば、それは62条の趣旨とずれている疑いがある。もっとも、同じ級の中では号俸(勤続や評価で上がる段階)があるため年功の要素も残っており、原則と実態のあいだには幅がある。給料の不満を「運が悪い」で終わらせるか、「格付けは職務に見合っているか」と問い直すか。その分かれ目が本条である
法的な位置づけ
国家公務員法62条は、一般職の国家公務員の給与の根本基準を定める規定であり、給与は職員個人の属性ではなく、その者が占める官職の職務と責任に応じて決定されるとする職務給の原則を宣言する。俸給表、職務の級、級別標準職務表などの給与制度は、この原則を具体化したものと位置付けられる。
手順
- 1.自分の俸給表・職務の級・号俸を確認する 給与明細と辞令を見て、適用される俸給表、職務の級、号俸の三点を書き出す。総額ではなく「級」で比べるのが出発点になる
- 2.級別標準職務表と実際の業務を突き合わせる 決裁権限、部下の有無、担当範囲など実際の業務内容を整理し、級別標準職務表の該当級の職務と比較して、ずれがあればメモにまとめる
- 3.人事担当へ格付けの根拠を照会する 突き合わせた資料をもとに、自分のポストがどの職務に当たり、なぜその級なのかを人事担当に文書で照会する
- 4.解消しなければ人事院へ措置要求・審査請求を行う 照会で解消しない場合は人事院に勤務条件に関する措置要求(国家公務員法86条)を行う。降格・降給の処分を受けた場合は、処分説明書受領の翌日から3か月以内に審査請求(90条)を行う
よくある質問 AI による整理
Q1職務給の原則とは何ですか?
給与を職員個人ではなく、その官職の職務と責任の重さに応じて決める考え方です。国家公務員法62条が根拠で、俸給表の職務の級として具体化されています。
Q2国家公務員の職務の級とは?
俸給表の中で職務の難易度と責任の重さを段階化したものです。行政職俸給表(一)では1級から10級まであり、級ごとに標準的な職務が定められています。
Q3国家公務員の号俸とは?
同じ職務の級の中で、勤続や勤務成績に応じて上がっていく段階です。級が職務の重さを、号俸が経験と成績を表す二層構造になっています。
Q4国家公務員の昇格と昇給の違いは?
昇格は上位の職務の級に上がること、昇給は同じ級の中で号俸が上がることです。給与水準を大きく変えるのは昇格のほうです。
Q5国家公務員の給料はどの法律で決まる?
根本基準は国家公務員法62条、具体的な額は一般職の職員の給与に関する法律(給与法)の俸給表で定められます(同法63条)。
Q6級別標準職務表とは?
各職務の級にどのような職務を当てるかの標準を示した表です。人事院規則九―八に基づき運用され、格付けが職務に見合うかを判断する基準になります。
Q7国家公務員法62条は地方公務員にも適用される?
適用されません。地方公務員には地方公務員法が同趣旨の職務給の原則を定めており、各自治体の給与条例で具体化されます。
Q8自衛官や裁判官の給与も62条で決まる?
決まりません。本条は一般職の国家公務員の規定で、自衛官や裁判官などの特別職には、それぞれ別の給与法が適用されます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1同じ仕事してるのに、隣の人のほうが給料高いのっておかしくないですか?
職務が同じでも、級が同じで号俸が違えば差は出ます。号俸は在職期間や勤務成績で上がるので、同じ級でも差がつくのは制度上想定されています。問題は級そのものがずれている場合で、これは本条の職務給の趣旨に関わります。実務のポイント:本当に見るべきは明細の総額ではなく、辞令に書かれた「職務の級」です。総額で比べても話は進まず、級で比べると照会の筋が立ちます
Q2公務員って、給料のことで上に文句言えるんですか?
言えます。正式なルートは人事院への勤務条件に関する措置要求(国家公務員法86条)で、給与を含む勤務条件について適当な措置を求められます。組合による交渉とは別に、個人でも使える仕組みです。実務のポイント:措置要求は、職場での関係悪化を恐れて使われないことが多い制度です。しかし、職員がこの制度を使ったことを理由に不利益な取扱いをすることは禁じられており、記録に残る形で問題を提起できる数少ない手段です
Q3民間みたいに成果を出せば給料って上がるんですか?
一定程度は上がります。勤務成績は昇給の号俸数や勤勉手当(ボーナスの一部)に反映されます。ただし土台は職務給(62条)なので、成果だけで級を飛び越えることはできません。実務のポイント:近年の人事院勧告は、年功より職務と成績を重く見る方向で制度の見直しを進めています。これから効いてくるのは、評価の点数より「どの職務を任されたか」の実績です(最新の改正状況をご確認ください)
間違えやすい点 AI による整理
- 「公務員の給料は年功序列だから、職務なんて関係ない」と思われがちだが、話はその逆である。法律の建前は職務給で、年功に見える部分は同じ級の中で号俸が上がっていく仕組みにすぎない。級が上がらなければ、号俸の昇給はいずれ頭打ちになる。長く勤めれば上がる、は半分しか正しくない
- 「給料が安いなら組合で交渉すればいい」という発想は、問いの立て方がずれている。一般職の国家公務員の職員団体は当局と交渉はできるが、団体協約を結ぶ権利はない(国家公務員法108条の5第2項)。給与は法律で決まり(63条)、その水準は人事院勧告(28条)を通じて動く。個別の不満なら、交渉よりも人事院への措置要求(86条)が本来のルートである
- 職員から見れば「同じ公務員なのに給料体系がばらばら」だが、法律から見れば当然の区別である。本条は一般職の国家公務員の規定で、自衛官や裁判官などの特別職には別の給与法がある。自分に適用される法律を取り違えたまま主張すると、根拠を示した瞬間に崩れる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 国公法62条:給与の根本基準(職務と責任に応じる) | 国公法63条:給与は別に定める法律に基づき支給 国公法28条:情勢適応の原則と人事院の給与勧告 |
| 決めている内容 | 給与を何に基づいて決めるかという原則 | 給与の支給根拠を法律に限定(給与法定主義) 社会情勢に応じた給与水準の改定の仕組み |
| 職員への影響 | 格付けが職務に見合うかを問う根拠になる | 法律にない給与は支給できない 毎年の人事院勧告で給与水準が動く |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も職等と俸級による本俸体系を採用し、職務の等級を基礎に給与を定める点で日本と近い構造を持つ
韓国も公務員の報酬を職務の困難性と責任の程度に応じて定めるとしており、日本の職務給の原則と同趣旨
ドイツは官職の機能を要求水準に応じて評価し俸給等級に割り当てる機能適合的俸給の原則を採る
米国連邦公務員は職階制を採り、実質的に同一の職務には同一の給与を支払うことを政策として明記する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 異動先で前任者は係長級だったのに、同じ仕事を任されたあなたは主任のまま。仕事の中身は同じで、給料は月に数万円違う。職務の中身と格付けが噛み合っていない状態であり、人事担当に「級別標準職務表のどの職務に当たるのか」を確認する根拠になる
- もし国の出先機関で働く非常勤職員のあなたが、常勤職員とほぼ同じ窓口業務をしていたら、給与はどう決まる? 人事院の通知は、非常勤職員の給与も類似する職務の常勤職員の俸給月額を基礎に決めるよう求めている。職務を基準にする発想は、非常勤にも及ぶ
- 人事担当者として、あなたは若手の昇格を前倒しして給料を上げようとした。だが級別資格基準(昇格に必要な在級年数などの基準)を満たしていない。善意の厚遇でも、職務と責任を離れた格付けは許されない
- 降格の内示が来た。辞令の日付までは、あと10日しかない。降格は給与が下がる不利益処分にあたりうるので、処分説明書を受け取ったらその翌日から3か月以内に人事院へ審査請求できる。内示の段階から、自分の職務内容を記録に残しておく
取るべき行動
被害を受けた側:1. 給与明細と辞令で、自分の俸給表、職務の級、号俸を確認する2. 級別標準職務表と実際の業務(決裁権限、部下の有無、担当範囲)を突き合わせ、ずれをメモにまとめる3. まず人事担当に照会し、それでも解消しなければ人事院に勤務条件に関する措置要求(国家公務員法86条)を行う4. 降格や降給の処分を受けたなら、処分説明書(89条)をもとに人事院へ審査請求(90条)する
訴えられた側:人事担当として格付けの不当を指摘された場合:1. 級別標準職務表と級別資格基準に照らし、格付けの根拠を文書で示す2. 実際の業務が上位級の職務になっているなら、放置せず職務分担か格付けを見直す3. 職務と無関係な厚遇(基準外の前倒し昇格など)も違法になりうると心得る4. 措置要求や審査請求が出たら、業務分担表などの客観資料をそろえて人事院の審査に備える
時効(請求できる期限):不利益処分への審査請求は、処分説明書を受領した日の翌日から3か月以内、処分があった日の翌日から1年以内(国家公務員法90条の2)。措置要求(86条)に法定の期限はない。未払い給与の請求権は、国に対する金銭債権として原則5年(会計法30条)(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:本条は給与決定の根本基準として職務給の原則を宣言したものであり、具体的な給与額は給与法定主義(63条)の下で法律と人事院規則により定められる。本条自体から個々の職員が直接具体的な給与請求権を得るものではないと解されている。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和22年(1947年) 新設:国家公務員法の制定に伴い、給与の根本基準として職務と責任に応じた給与決定の原則を定めた
- 国家公務員法 第28条情勢適応の原則と人事院の給与勧告
- 国家公務員法 第63条給与は別に定める法律に基づき支給
- 国家公務員法 第64条俸給表の作成基準
- 国家公務員法 第86条給与を含む勤務条件の措置要求
- 国家公務員法 第90条降格等の不利益処分への審査請求
- 一般職の職員の給与に関する法律 第6条俸給表の種類と職務の級を具体化
- 一般職の職員の給与に関する法律 第8条職務の級の決定と昇格の基準
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