国家公務員法 第91条(調査)
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- 第九十条第一項に規定する審査請求を受理したときは、人事院又はその定める機関は、直ちにその事案を調査しなければならない。
- 2.前項に規定する場合において、処分を受けた職員から請求があつたときは、口頭審理を行わなければならない。口頭審理は、その職員から請求があつたときは、公開して行わなければならない。
- 3.処分を行つた者又はその代理者及び処分を受けた職員は、すべての口頭審理に出席し、自己の代理人として弁護人を選任し、陳述を行い、証人を出席せしめ、並びに書類、記録その他のあらゆる適切な事実及び資料を提出することができる。
- 4.前項に掲げる者以外の者は、当該事案に関し、人事院に対し、あらゆる事実及び資料を提出することができる。
この条文の基本情報
調査とは何ですか?
定義調査とは、国家公務員法第91条に定められた規定で、「第九十条第一項に規定する審査請求を受理したときは、人事院又はその定める機関は、直ちにその事案を調査しなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国家公務員法第91条(調査)は、日本の国家公務員法に含まれる条文です。
- 国家公務員法第91条の条文原文は「第九十条第一項に規定する審査請求を受理したときは、人事院又はその定める機関は、直ちにその事案を調査しなければならない。」で始まります。
- 国家公務員法第91条は第二目に置かれています。
- 国家公務員法の公布日は昭和22年10月21日です。
- 国家公務員法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 国家公務員法第91条の前の条は国家公務員法第90条の2です。
- 国家公務員法第91条の次の条は国家公務員法第92条です。
- 国家公務員法第91条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第91条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000120 - 本サイト収録
国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第91条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000120/91
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国家公務員法91条は、人事院が審査請求を直ちに調査し、処分を受けた職員の請求があれば口頭審理を行い、さらに請求があれば公開しなければならないと定める。
Q · 懲戒処分に不服で人事院に審査請求したら、口頭で言い分を聞いてもらえるの?
職員が請求すれば開かれ、公開も本人の請求次第です
国家公務員法91条2項により、処分を受けた職員から請求があれば、人事院は口頭審理を行わなければなりません。さらに職員が請求すれば公開で行われます。請求しなければ審理は書面中心で進みやすい点に注意が必要です。口頭審理では、職員も処分者も弁護人を選任し、陳述し、証人を出席させ、書類や記録を提出できます(同条3項)。当事者以外の者も人事院に事実や資料を提出できます(同条4項)。
解説
懲戒処分を受けた国家公務員が不服を申し立てる先は、裁判所ではなく人事院である(90条)。本条は、その審査請求を受け取った人事院に「直ちに調査せよ」と命じている。さらに、処分を受けた職員の側に三つのスイッチを渡している。口頭審理を開かせるスイッチ、それを公開させるスイッチ、そして弁護人・証人・資料を持ち込むスイッチだ。見落としやすいのは、口頭審理と公開のスイッチが「職員から請求があったとき」にしか入らないという点である。何も言わなければ、審理は書面中心で進みやすい。そうなると、処分者側が作った記録が主な判断材料になりかねない。逆に請求すれば、処分を下した側と同じ審理の場で陳述し、証人を呼び、反論の資料を出せる。公開にするか非公開にするかを選ぶのもあなたである。守りたいのが名誉なのかプライバシーなのかで、正解は変わる。
法的な位置づけ
国家公務員法91条は、同法90条1項の審査請求に係る人事院の審査手続を定める規定である。人事院又はその定める機関に直ちに事案を調査する義務を課し、処分を受けた職員の請求による口頭審理及びその公開、当事者の弁護人選任・陳述・証人出席・資料提出の権利、並びに第三者による事実及び資料の提出を定める。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.処分説明書と受領日を確認する 受け取った書面が国家公務員法89条の処分説明書かどうかを確認し、受領日を記録する。訓告や厳重注意など事実上の措置は審査請求の対象外とされるのが一般的なため、まず書面の性質を見極める
- 2.期限内に人事院へ審査請求書を提出する 受領日の翌日から三か月以内に人事院へ審査請求書を提出する。請求書には口頭審理の請求と、公開を求めるかどうかを明記しておく
- 3.証人候補と提出資料を一覧化する 処分説明書の事実認定を一文ずつ区切り、食い違う箇所ごとに証人候補(同僚・関係者)と資料(メール・勤務記録・業務日誌)を対応させた対照表を作り、人事院の調査段階から提出する
- 4.弁護人の選任を判断する 争点の複雑さと処分の重さを踏まえ、弁護人を代理人として選任するかを判断する。選任は義務ではなく、本人だけで陳述・証人申請・資料提出を行うこともできる(91条3項)
- 5.口頭審理に出席し陳述する 口頭審理に出席し、処分者側の説明に対して陳述・反論を行い、証人を出席させ、資料を提出する。ここで記録に残した証言や資料は、その後の取消訴訟でも活用できる
よくある質問 AI による整理
Q1人事院の公平審査とは何ですか?
国家公務員が懲戒処分など意に反する不利益処分を受けたとき、人事院に審査請求して処分の当否を審査してもらう制度です。根拠は国家公務員法90条・91条・92条です。
Q2人事院の口頭審理は必ず開かれますか?
開かれません。国家公務員法91条2項により、処分を受けた職員から請求があったときに限り口頭審理が行われます。請求しなければ書面中心の審査になりやすくなります。
Q3口頭審理を公開にできますか?
できます。職員から請求があれば公開して行わなければなりません(91条2項)。公開するかどうかを決めるのは処分を受けた職員本人です。
Q4人事院の口頭審理で証人を呼べますか?
呼べます。91条3項により、処分を受けた職員も処分を行った者も、証人を出席させ、書類や記録などの資料を提出することができます。
Q5人事院の審査請求 いつまで?
処分説明書を受領した日の翌日から三か月以内、処分の日の翌日から一年以内です(国家公務員法90条の2)。期限を過ぎると請求できません。
Q6当事者ではない同僚も人事院に資料を出せますか?
出せます。91条4項により、当事者以外の者も当該事案に関し、人事院に対してあらゆる事実及び資料を提出することができます。
Q7人事院の審査の結果、処分はどうなりますか?
人事院は調査の結果に基づき、処分を承認するか、修正するか、取り消すかを判断します(国家公務員法92条)。取消しや修正があれば処分の効果が変わります。
Q8地方公務員も人事院に審査請求できますか?
できません。地方公務員の不服は人事委員会又は公平委員会が扱います。口頭審理や公開の仕組みは地方公務員法50条がほぼ同じ内容で定めています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1口頭審理って、弁護士をつけないと戦えないんですか?
つけなくても審理は受けられます。3項は、弁護人を「選任することができる」と定めているだけで、義務ではありません。本人が陳述し、証人を呼び、資料を出すことも可能です。実務のポイント:処分者側も審理に出席して陳述できるため、組織は人事担当者が整理した記録を持って臨みます。本人だけで臨むときは、処分説明書の事実認定を一文ずつ区切り、どの部分を何の証拠で崩すかの対照表を作っておく。それだけで、審理で話す内容の密度が大きく変わります
Q2公開にしたら、職場の人やマスコミに全部知られちゃいますか?
公開審理は傍聴が可能になるため、処分理由とされた事実も含めて人前で語られる前提で考えるべきです。本条2項により、公開するかどうかは職員の請求で決まり、請求しなければ非公開で行われます。実務のポイント:非公開を選んでも、口頭審理そのものの権利(陳述・証人・資料提出)は変わりません。公開の効果は、組織に「外から見られている」と意識させる点にあります。事実関係に自信があり、名誉回復が目的なら公開、個人の事情が絡むなら非公開、という切り分けが目安です
間違えやすい点 AI による整理
- 「人事院に行くべきか、裁判所に行くべきか」と迷う人がいるが、その問いの立て方が誤っている。不利益処分の取消訴訟は、原則として人事院の裁決を経た後でなければ起こせない(92条の2)。選ぶ問題ではなく順番の問題である。ただし審査請求から三か月たっても裁決が出なければ、裁決を待たずに訴訟へ進める(行政事件訴訟法8条2項1号)
- 上司からの「訓告」や「厳重注意」も人事院で争えると思われがちだが、実務上これらは法律上の懲戒処分(免職・停職・減給・戒告、82条)ではない事実上の措置と扱われている。そのため、90条の審査請求の対象外とされるのが一般的である。争えるかどうかは、まず受け取った書面が処分説明書かどうかで決まる
- 職員から見れば、公開の口頭審理は潔白を示す舞台に見える。しかし法律の設計では、公開は職員が請求したときだけ開く選択肢であり、公開すれば処分理由とされた事実(ハラスメント、会計処理の疑いなど)も傍聴者の前で語られる。名誉を回復したいのか、事案を静かに終わらせたいのかを決めずに公開を求めると、かえって傷が広がりかねない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定する手続段階 | 国公法91条:審査請求受理後の調査・口頭審理 | 国公法90条:人事院への審査請求の根拠 国公法92条:調査結果に基づく処分の承認・修正・取消し |
| 職員に与えられる権利 | 口頭審理・公開の請求、弁護人選任、陳述、証人、資料提出 | 不利益処分について審査請求をする権利 処分の修正・取消しによる救済を受ける地位 |
| 主体 | 人事院又はその定める機関(調査・審理) | 処分を受けた職員(請求者) 人事院(判定) |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では公務人員保障暨培訓委員會が復審を担い、必要に応じ当事者に意見陳述の機会を与える。独立機関による公平審査という構造は日本と共通する。
韓国では소청심사위원회が懲戒等の不服を審査し、소청인の陳述の機会を保障する。審査請求前置の点でも日本と類似する。
米国連邦公務員は Merit Systems Protection Board に上訴でき、聴聞(hearing)を受ける権利がある。日本の制度設計に影響を与えた系譜にある。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 停職三か月の処分説明書が届いてから、すでに二か月半が過ぎていたらどうなる? 審査請求の期限は、処分説明書を受け取った日の翌日から三か月である(90条の2)。まず請求書を出し、口頭審理と公開の希望もはっきり書いておくのが安全だ。主張の中身は後から厚くできる。しかし期限を過ぎたら取り返せない。
- 部下に減給処分を下した課長の立場だとする。部下が口頭審理を請求すれば、あなたは処分を行った者として審理に出席し、処分の理由を説明する側に回る(3項)。根拠となる事実を記録で示せなければ、人事院は処分を修正または取り消せる(92条)。処分を下した時点で、審理に耐える記録を残していたかが問われる。
- 仲の良い同僚が、身に覚えのない理由で戒告を受けた。あなたは当事者ではない。それでも、知っている事実や手元のメールを人事院に直接提出できる(4項)。
取るべき行動
被害を受けた側:1. 受け取った書面が処分説明書(89条)かどうかを確認し、受領日を記録する2. 受領日の翌日から三か月以内に人事院へ審査請求を出す。請求書には、口頭審理を求めるか、公開を求めるかを明記する3. 証人候補(同僚、関係者)と資料(メール、勤務記録、業務日誌)を一覧にまとめ、処分者側の事実認定とどこが食い違うかを特定する4. 弁護人を選任するかは、争点の複雑さと処分の重さで判断する5. 三か月たっても裁決がなければ、訴訟へ進むかを検討する
訴えられた側:1. 処分を行った側(任命権者・人事担当)として、処分理由を裏付ける事実と証拠を時系列で整理し直す2. 口頭審理では処分者側も出席・陳述・証人申請ができる(3項)。処分の判断過程を説明できる担当者を準備する3. 事実認定や処分の重さに弱点があれば、92条で処分の修正や取消しがありうることを前提に、早めに組織内で見直す4. 第三者が人事院に資料を出す可能性(4項)も想定しておく
時効(請求できる期限):審査請求は、処分説明書を受領した日の翌日から三か月以内。処分のあった日の翌日から一年を過ぎるとできない(国家公務員法90条の2)。裁決後の取消訴訟は、裁決を知った日から六か月以内、裁決の日から一年以内(行政事件訴訟法14条)。審査請求から三か月たっても裁決がなければ、裁決を待たずに訴訟を起こせる(同法8条2項1号)(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:91条の口頭審理は、処分者と職員を対等な当事者として扱う準司法的手続であり、公開・口頭審理を職員の請求にかからせたのは、手続保障とプライバシー保護の選択を本人に委ねる趣旨と解されている。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和22年(1947年) 新設:国家公務員法の制定に伴い、不利益処分に対する審査の調査・口頭審理手続として設けられた。
- 2.平成26年(2014年) 改正:行政不服審査法の全部改正に伴う関係法律の整備により、不服申立ての用語が「審査請求」に整理された(施行は平成28年)。
- 国家公務員法 第89条処分説明書の交付、審査請求の起点
- 国家公務員法 第90条人事院に対する審査請求の根拠
- 国家公務員法 第90条の2審査請求期間(三か月・一年)
- 国家公務員法 第92条調査結果に基づく処分の承認・修正・取消し
- 国家公務員法 第92条の2取消訴訟の審査請求前置
- 行政事件訴訟法 第8条審査請求前置の例外(三か月経過等)
- 地方公務員法 第50条地方公務員の口頭審理・公開の対応規定
- 行政不服審査法 第31条一般の口頭意見陳述、本件では第2章適用除外(現行効力を要確認)
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