国家公務員法 第89条(職員の意に反する降給等の処分に関する説明書の交付)
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- 職員に対し、その意に反して、降給(他の官職への降任等に伴う降給を除く。)、降任(他の官職への降任等に該当する降任を除く。)、休職若しくは免職をし、その他職員に対し著しく不利益な処分を行い、又は懲戒処分を行おうとするときは、当該処分を行う者は、当該職員に対し、当該処分の際、当該処分の事由を記載した説明書を交付しなければならない。
- 2.職員が前項に規定する著しく不利益な処分を受けたと思料する場合には、同項の説明書の交付を請求することができる。
- 3.第一項の説明書には、当該処分につき、人事院に対して審査請求をすることができる旨及び審査請求をすることができる期間を記載しなければならない。
この条文の基本情報
職員の意に反する降給等の処分に関する説明書の交付とは何ですか?
定義職員の意に反する降給等の処分に関する説明書の交付とは、国家公務員法第89条に定められた規定で、「職員に対し、その意に反して、降給(他の官職への降任等に伴う降給を除く。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国家公務員法第89条(職員の意に反する降給等の処分に関する説明書の交付)は、日本の国家公務員法に含まれる条文です。
- 国家公務員法第89条の条文原文は「職員に対し、その意に反して、降給(他の官職への降任等に伴う降給を除く。」で始まります。
- 国家公務員法第89条は第二目に置かれています。
- 国家公務員法の公布日は昭和22年10月21日です。
- 国家公務員法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 国家公務員法第89条の前の条は国家公務員法第88条です。
- 国家公務員法第89条の次の条は国家公務員法第90条です。
- 国家公務員法第89条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第89条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000120 - 本サイト収録
国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第89条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000120/89
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国家公務員法89条は、懲戒処分や意に反する免職・降任等を行う際、処分事由と人事院への審査請求期間を記載した説明書の交付を処分者に義務付ける規定。
Q · 懲戒処分と一緒に渡された「処分説明書」、何に気をつければいいの?
末尾の審査請求期間。受領翌日から原則3か月です
国家公務員法89条により、懲戒処分や意に反する免職・降任等の際には、処分事由と人事院への審査請求期間を記載した説明書が交付されます。審査請求は説明書を受領した日の翌日から3か月以内(処分日の翌日から1年が上限、90条の2)で、取消訴訟は人事院の裁決を経た後でなければ起こせません(92条の2)。期限を過ぎると裁判所への道もほぼ閉じるため、受領当日に期限を確認することが最重要です。
解説
免職、降任、懲戒。国家公務員の身分を揺るがす処分には、必ず一枚の紙が付いてくる。「処分説明書」である。国家公務員法89条は、意に反する降給・降任・休職・免職、その他著しく不利益な処分、そして懲戒処分を行う者に、処分と同時に処分事由を書いた説明書を渡すよう義務付けている。さらに説明書には「人事院に審査請求できること」と「その期間」を書かなければならない。あなたが知っておくべき核心は、この紙が単なる通知ではなく、反撃の時計を動かす起点だという点だ。審査請求の期限(原則として説明書を受け取った日の翌日から3か月)はこの紙の受領から数え始める。しかも取消訴訟は人事院の裁決を経なければ起こせない(92条の2)。つまり説明書を読み飛ばして3か月を失えば、裁判所への道もほぼ閉じる。一方、露骨な左遷のように説明書が出ない処分でも、「著しく不利益だ」と考えるなら自分から交付を請求できる(2項)。請求して出てきた紙は、そのまま争点整理の設計図になる。
法的な位置づけ
国家公務員法89条は、職員の意に反する降給・降任・休職・免職その他著しく不利益な処分及び懲戒処分に際し、処分者に処分事由を記載した説明書の交付を義務付ける規定である。説明書には人事院への審査請求ができる旨と審査請求期間の記載を要し、著しく不利益な処分を受けたと思料する職員は説明書の交付を請求できる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.受領日を記録し、審査請求の期限を計算する 処分説明書の原本を保管し、受領日を記録する。受領日の翌日から3か月の末日と、処分日の翌日から1年の上限を計算し、カレンダーに登録する
- 2.説明書がない場合は交付を請求する 意に反する異動・休職など、説明書が交付されない処分を著しく不利益と考える場合、89条2項に基づき処分者に書面で説明書の交付を請求し、控えを保管する
- 3.処分事由を分解して反論メモを作る 説明書の処分事由を一文ずつ分解し、事実誤認・評価の誤り・量定(処分の重さ)の不当のどれで争うかを整理する。人事院の「懲戒処分の指針」と照合する
- 4.期間内に人事院へ審査請求する 期限内に人事院へ審査請求書を提出する。必要に応じて公開の口頭審理を請求し、公平審査に詳しい弁護士や職員団体に早期に相談する
- 5.裁決後、取消訴訟を検討する 人事院の裁決書の受領日を記録し、不服があれば裁決があったことを知った日から6か月以内に取消訴訟を提起する(行政事件訴訟法14条)
よくある質問 AI による整理
Q1処分説明書とは何ですか?
国家公務員が懲戒処分や意に反する免職・降任等を受ける際に交付される書面です。処分事由と人事院への審査請求期間が記載されます(国家公務員法89条)。
Q2処分説明書がもらえないときはどうすればいい?
著しく不利益な処分を受けたと考えるなら、89条2項に基づき処分者に交付を請求できます。請求は書面で行い、控えを残しておくのが安全です。
Q3人事院への審査請求はいつまで?
処分説明書を受領した日の翌日から3か月以内で、処分のあった日の翌日から1年を経過すると請求できません(国家公務員法90条の2)。
Q4公務員の人事異動は争える?
通常の異動は審査請求の対象外とされがちですが、実質的に著しく不利益な処分と考える場合は89条2項で説明書を請求し、審査請求を検討できます。
Q5条件付採用期間中の公務員は審査請求できる?
条件付採用期間中の職員と臨時的職員には、89条を含む不利益処分の審査請求の規定が適用されません(国家公務員法81条)。保護の範囲が異なります。
Q6処分説明書を交付しないのは違法?
交付は89条1項の義務なので不交付は手続違反です。ただし不交付だけで処分が当然無効になるとは解されない傾向にあり、評価が分かれる論点です。
Q7病気休職でも処分説明書は必要?
本人の意に反する休職は89条の対象です。説明書が交付されていなければ、交付を請求したうえで審査請求を検討できます。
Q8地方公務員の処分説明書は何条?
地方公務員法49条が同様の説明書交付を定めています。審査請求先は人事院ではなく、人事委員会または公平委員会になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1説明書に書いてある理由、ざっくりしすぎてて何が悪かったのか分からないんですけど?
89条1項は「処分の事由」の記載を求めており、何の事実に基づく処分かが分からない記載では、手続上の問題として人事院の審査で指摘しうる。審査請求の中で処分者側に具体的事実の特定を求めるのが通常の流れである。実務のポイント:処分者側は審査段階で事由を補充しようとすることが多い。最初の説明書の記載範囲を確定させておけば、後出しの事実を「説明書にない事由」として争う材料になる
Q2審査請求しないで、いきなり裁判所に訴えちゃダメなんですか?
原則として不可である。国家公務員法92条の2により、本条の処分の取消訴訟は人事院の裁決を経た後でなければ提起できない(審査請求前置)。ただし審査請求から3か月経っても裁決がない場合など、行政事件訴訟法8条2項の例外にあたる場面はある。実務のポイント:人事院の審査は、公開の口頭審理を請求できる手続でもある。裁判より早く、処分者側の証人の説明を引き出せる場として使う職員もいる。単なる通過儀礼と考えるのはもったいない
間違えやすい点 AI による整理
- 「説明書をもらっていないのだから処分は無効だ」と考える人がいる。だが裁判例・実務では、説明書の不交付だけで処分が当然に無効になるとは解されていない傾向にある。不交付は審査請求の期間の起算や手続の瑕疵として意味を持つが、それ一本で処分を覆せると期待するのは危険である(実務上、評価が分かれる論点である)
- 「公務員なら行政手続法の理由提示があるはず」と思い込んでいる人は、問いの立て方がずれている。公務員の身分に関する処分は行政手続法の適用除外(同法3条1項9号)であり、理由提示の役割を担うのがまさに本条の説明書である。一般行政法の知識で戦おうとすると、使う条文を最初から間違える
- 処分を受けた側からは「不服があればいつでも裁判できる」と見えるが、法律から見れば順序が固定されている。人事院の審査請求を経ない取消訴訟は原則として不適法(92条の2)。裁判で勝てる中身があっても、入口を飛ばした瞬間に門前払いされる。この落差が、処分を受けた職員を最も多く沈める
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する内容 | 89条:処分時の説明書交付義務(処分事由・審査請求期間の記載) | 90条の2:審査請求期間(受領翌日から3か月、処分翌日から1年) 92条の2:取消訴訟の審査請求前置 |
| 誰に向けた規定か | 処分を行う者(処分権者)の義務+職員の交付請求権 | 審査請求をする職員の期間制限 取消訴訟を提起する職員の訴訟要件 |
| 見落としたときの影響 | 処分者側:手続瑕疵として審査で指摘されうる | 職員側:期間徒過で審査請求が不適法となる 職員側:審査請求を経ない訴えは原則門前払い |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では不利益な行政処分に対し公務人員保障暨培訓委員会への復審を経て行政訴訟へ進む構造で、第三者機関の前置という点で日本と共通する
韓国も懲戒処分等の際に処分事由説明書の交付を義務付け、訴清審査委員会への訴請を前置とする点で日本と構造が近い
米国連邦職員の不利益処分には書面による事前通知と理由の明示が求められ、MSPB(功績制度保護委員会)への不服申立てが用意されている
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 懲戒処分の辞令と一緒に A4一枚の説明書を渡された。上司は「形式的なものだから」と言う。だが末尾に書かれた審査請求期間は、今日から3か月で確実に切れる
- もし本省から地方の出先機関へ、明らかに格下のポストに異動を命じられ、説明書も何もなかったら、どうなる? 異動が「著しく不利益な処分」に当たると考えるなら、89条2項で説明書の交付を請求できる。請求した記録そのものが、後の審査請求で「争う意思を早期に示した」証拠になる
- あなたは管理職として部下の停職処分の起案を任された。処分事由の記載が「職務上の義務違反」だけで具体的事実が書かれていない。人事院の審査で事由の特定不足を突かれれば、処分の正当性の立証は一気に苦しくなる。起案段階で日時・行為・根拠条文まで書き込む必要がある
- 病気休職を「本人の意に反して」命じられた同期から相談を受けた。休職も89条の対象で、説明書がなければ請求できる。まず手元に紙があるかを確認させることが最初の一手になる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 説明書の原本を保管し、受領日を記録する。受け取っていない場合は89条2項に基づき書面で交付を請求し、控えを残す2. 説明書の処分事由を一文ずつ分解し、事実誤認・評価の誤り・処分の重さ(量定)のどれで争うか整理する3. 期間内に人事院へ審査請求書を提出する。公平審査に詳しい弁護士や職員団体への相談も早期に4. 取消訴訟は人事院の裁決後。裁決書の受領日も必ず記録する
訴えられた側:1. 処分権者側として、説明書には日時・場所・行為・根拠条文を具体的に書く。抽象的な記載は人事院審査で弱点になる2. 審査請求できる旨と期間の記載漏れがないか必ず点検する(3項) 3. 処分に至る調査記録・本人の弁明機会の記録を整えておく。人事院は処分の承認・修正・取消しを判断できる(92条) 4. 人事院の「懲戒処分の指針」との量定の整合を事前に確認する
時効(請求できる期限):人事院への審査請求は、処分説明書を受領した日の翌日から起算して3か月以内、かつ処分のあった日の翌日から起算して1年を経過すると不可(国家公務員法90条の2、最新の改正状況をご確認ください)。取消訴訟は人事院の裁決を経た後、裁決があったことを知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)
改正沿革 AI による整理
- 平成26年(2014年)行政不服審査法全部改正に伴う整備 「不服申立て」の用語が「審査請求」に改められ、関連する申立期間の規定も見直された(改正内容の詳細は人的検証が必要)
- 平成26年(2014年)国家公務員制度改革 幹部職員人事の一元管理の導入に伴い、「他の官職への降任等」に伴う降給・降任を本条の対象から除く括弧書きが加えられたと考えられる(要確認)
改正の年表
- 1.昭和22年(1947年) 新設:国家公務員法の制定に伴い、不利益処分に際する処分説明書の交付制度が設けられた
- 2.平成26年(2014年) 改正:行政不服審査法の全部改正に伴う関係法律の整備により、「不服申立て」の用語が「審査請求」に改められたとされる(詳細は e-Gov の改正履歴で要確認)
- 国家公務員法 第75条身分保障、意に反する処分の制限
- 国家公務員法 第82条懲戒処分の種類と事由
- 国家公務員法 第90条人事院への審査請求の専属
- 国家公務員法 第90条の2審査請求期間の起算点と上限
- 国家公務員法 第92条の2取消訴訟の審査請求前置
- 行政手続法 第3条公務員の身分処分を理由提示義務から除外
- 行政事件訴訟法 第8条自由選択主義の原則と前置の例外
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