児童福祉法 第12条の3
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- 児童相談所の所長及び所員は、都道府県知事の補助機関である職員とする。
- 2.所長は、次の各号のいずれかに該当する者でなければならない。
- 一医師であつて、精神保健に関して学識経験を有する者
- 二学校教育法に基づく大学又は旧大学令(大正七年勅令第三百八十八号)に基づく大学において、心理学を専修する学科又はこれに相当する課程を修めて卒業した者(当該学科又は当該課程を修めて同法に基づく専門職大学の前期課程を修了した者を含む。)
- 三社会福祉士
- 四精神保健福祉士
- 五公認心理師
- 六児童の福祉に関する事務をつかさどる職員(以下「児童福祉司」という。)として二年以上勤務した者又は児童福祉司たる資格を得た後二年以上所員として勤務した者
- 七前各号に掲げる者と同等以上の能力を有すると認められる者であつて、内閣府令で定めるもの
- 3.所長は、内閣総理大臣が定める基準に適合する研修を受けなければならない。
- 4.相談及び調査をつかさどる所員は、児童福祉司たる資格を有する者でなければならない。
- 5.判定をつかさどる所員の中には、第二項第一号に該当する者又はこれに準ずる資格を有する者及び同項第二号に該当する者若しくはこれに準ずる資格を有する者又は同項第五号に該当する者が、それぞれ一人以上含まれなければならない。
- 6.心理に関する専門的な知識及び技術を必要とする指導をつかさどる所員の中には、第二項第一号に該当する者若しくはこれに準ずる資格を有する者、同項第二号に該当する者若しくはこれに準ずる資格を有する者又は同項第五号に該当する者が含まれなければならない。
- 7.前項に規定する指導をつかさどる所員の数は、政令で定める基準を標準として都道府県が定めるものとする。
- 8.児童の健康及び心身の発達に関する専門的な知識及び技術を必要とする指導をつかさどる所員の中には、医師及び保健師が、それぞれ一人以上含まれなければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 児童福祉法第12条の3は、日本の児童福祉法に含まれる条文です。
- 児童福祉法第12条の3の条文原文は「児童相談所の所長及び所員は、都道府県知事の補助機関である職員とする。」で始まります。
- 児童福祉法第12条の3は第四節 実施機関に置かれています。
- 児童福祉法の公布日は昭和22年12月12日です。
- 児童福祉法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 児童福祉法第12条の3の前の条は児童福祉法第12条の2です。
- 児童福祉法第12条の3の次の条は児童福祉法第12条の4です。
- 児童福祉法第12条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第12条の3 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000164 - 本サイト収録
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第12条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000164/12_3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点児童福祉法12条の3は、児童相談所の所長を医師・社会福祉士・公認心理師など七類型の資格者に限定し、相談・調査は児童福祉司、判定には医師と心理職を必置とする規定。
Q · 児童相談所の所長って、誰でもなれるの?
なれない。医師や社会福祉士など法定七類型に限られる
児童福祉法12条の3第2項は、所長を①精神保健に学識経験のある医師、②大学で心理学等を修めた卒業者、③社会福祉士、④精神保健福祉士、⑤公認心理師、⑥児童福祉司として2年以上勤務した者等、⑦これらと同等以上の能力を有する者で内閣府令が定める者、のいずれかに限定しています。さらに同条3項により、内閣総理大臣が定める基準に適合する研修の受講が義務付けられています。
解説
児童相談所に電話をかけたとき、受話器の向こうにいるのは誰か。その人物像を法律が条文レベルで縛っているという事実は、ほとんど知られていない。児童福祉法12条の3は、所長になれる者を七つの類型に限定し、相談と調査を担当する職員は児童福祉司の資格を持つ者でなければならないと定める。判定部門には精神保健に学識経験のある医師と心理学系学科の卒業者、あるいは公認心理師が、それぞれ最低一人。健康・発達の指導部門には医師と保健師が最低一人。つまりあなたの子どもが一時保護されるか否かを判断する組織の人的構成は、行政の裁量ではなく法定事項である。ここが重要な点だ。もし判定に関与した職員の構成がこの条文を満たしていなければ、その判定手続の適正さ自体を争う足場になる。虐待通告を受けた側も、保護を求める側も、相手の組織構成を条文で検証できる立場にある。
法的な位置づけ
児童福祉法12条の3は、児童相談所の人的構成を定める組織規定である。所長及び所員を都道府県知事の補助機関である職員とし、所長の資格要件と研修義務、相談・調査担当所員の児童福祉司資格要件、判定担当所員における医師及び心理職の必置、健康・発達指導担当所員における医師及び保健師の必置を規定する。
よくある質問 AI による整理
Q1児童福祉司とは?
児童相談所で相談と調査を担当する職員です。児童福祉法12条の3第4項により、相談・調査を担う所員は児童福祉司の資格が必要で、任用資格は同法13条が定めます。
Q2児童相談所の所長になるには?
医師、心理学系学科卒業者、社会福祉士、精神保健福祉士、公認心理師、児童福祉司経験者など2項の七類型に該当し、3項の研修を受ける必要があります。
Q3児童相談所に医師はいる?
います。判定担当所員には精神保健に学識経験のある医師またはこれに準ずる者(5項)、健康・発達指導担当には医師が一人以上(8項)必要です。
Q4児童相談所の心理職に必要な資格は?
大学で心理学等を修めた卒業者、公認心理師、またはこれらに準ずる資格を有する者です。判定担当所員には少なくとも一人含まれなければなりません(5項)。
Q5児童相談所に保健師は必ずいる?
児童の健康及び心身の発達に関する指導を担当する所員の中に、医師と保健師がそれぞれ一人以上含まれなければならないと8項が定めています。
Q6児童相談所の職員は公務員?
はい。1項により所長も所員も都道府県知事の補助機関である職員とされており、都道府県の地方公務員として任用されます。
Q7児童相談所の所長研修は義務?
義務です。3項により、所長は内閣総理大臣が定める基準に適合する研修を受けなければなりません。資格だけでは足りないという立法判断です。
Q8児童相談所の心理担当の人数は決まってる?
全国一律の人数は条文にありません。7項により、政令で定める基準を標準として各都道府県が定める仕組みです。
この条文についての質問 AI による整理
Q1児童相談所の判定って、誰がどうやって決めてるんですか?
判定を担当する所員の中には、精神保健に学識経験のある医師またはこれに準ずる者と、心理学系学科の卒業者または公認心理師が、それぞれ一人以上含まれていなければならない(本条5項)。単独の職員の判断ではなく、複数職種による会議体で決めるのが実務である。実務のポイント:判定に関与した職員の職種構成は、開示請求で確認できる場合がある。法定構成を欠いた判定は、後の争いで手続上の論点になりうる
Q2児童相談所の所長って、そんなに偉いんですか?
所長は都道府県知事の補助機関である職員であり(本条1項)、法的な決定権者は知事である。ただし所長には一時保護など実務上大きな権限が委ねられており、2項の七類型のいずれかに該当し、かつ3項の研修を受けた者でなければならない。実務のポイント:現場担当者が「できない」と言った件でも、所長決裁で覆ることがある。誰に話を上げるかで結論が変わる場面は実際に存在する
間違えやすい点 AI による整理
- 「児童相談所の職員は児童福祉の専門家だ」という理解は間違ってはいないが、深刻度の認識が足りない。本条が要求するのは資格の保有であって、経験年数や実務習熟ではない。所長には3項で研修受講義務が課されたが、これは裏を返せば、資格だけでは足りないと立法者自身が認めたということだ
- 「児童相談所は独立した行政機関」と思われているが、1項は所長も所員も都道府県知事の補助機関である職員だと明記する。法的な決定権者は知事であり、所長はその補助にすぎない。不服申立てや責任追及の相手方を考えるとき、この構造の理解が出発点になる
- 所長の資格要件を見て「医師か社会福祉士でなければなれない」と読む人が多いが、2項7号には「前各号と同等以上の能力を有すると認められる者であつて、内閣府令で定めるもの」という受け皿がある。事実上、一般行政職からの登用の道は閉じていない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 12条の3:所長・所員の資格と職種構成 | 12条:児童相談所の設置と業務 13条:児童福祉司の配置と任用資格 |
| 主な要件 | 所長七類型+研修、判定に医師・心理職、指導に医師・保健師 | 都道府県による設置義務と所掌業務の範囲 児童福祉司となる資格と配置数の基準 |
| 確認する場面 | 判定・指導に関与した職員構成の適否 | どの業務が児童相談所の権限か 相談・調査担当者が適法に任用されているか |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾には日本の児童相談所に相当する独立の専門機関はなく、直轄市・縣市政府の社会局処が児童保護を担う。職員の専門性は社会工作師法の資格制度で担保される
韓国は自治体の児童福祉専担公務員と児童保護専門機関が役割を分担する。日本のように所長資格を法律で七類型に列挙する形式とは異なる
ドイツの少年局(Jugendamt)は職員を専門職員(Fachkräfte)とすることを求めるが、職種ごとの必置人数を条文で細かく定める日本方式とは異なる
米国は連邦法が補助金の条件を定め、CPS 職員の資格要件は州ごとに異なる。全国一律の職種構成を法律で定める日本とは対照的
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 子どもの一時保護に不服があり、児童相談所の対応を争いたい。担当者の資格と判定部門の構成は情報公開請求の対象になりうる。誰が判定に関与したか、その職員が5項の要件を満たしていたかは、手続の適正さを問う出発点になる
- 保育士として働いていて、将来は児童福祉の中核で働きたいと考えている。社会福祉士か精神保健福祉士か公認心理師か、どの国家資格を取るかで所長への道が開けるかが変わる。2項の七類型が、あなたのキャリア設計図そのものである
- 近所の子どもの泣き声が毎晩続く。通告すべきか迷っている間に、あと何日が過ぎるのか。通告先の児童相談所では、相談・調査を担当するのは児童福祉司の資格を持つ職員に限られている。素人が適当に聞き流す仕組みにはなっていない
- あなたが虐待を疑われる側になったとしたら。家庭訪問に来た職員の肩書きと、判定会議に誰が入ったかを記録しておく意味がある。指導を担当する職員の専門性要件も6項・8項で決まっている
取るべき行動
被害を受けた側:1. 児童相談所に相談する際、対応した職員の氏名・職種・資格を記録する。相談と調査を担当するのは児童福祉司の資格保有者に限られる(4項) 2. 判定結果に疑義があれば、判定に関与した職員の職種構成を確認する(5項の医師・心理職の必置要件) 3. 現場で解決しないときは所長面談を求める。所長は知事の補助機関として責任を負う立場(1項) 4. 処分性のある決定(一時保護、施設入所措置)には審査請求の道がある
訴えられた側:1. 虐待を疑われた側でも、調査担当者は児童福祉司の資格を持つ者でなければならない。誰が来たかを記録する2. 家庭訪問や面接の日時・参加者・やり取りを時系列でメモに残す3. 判定や措置に至った場合、その判断に関与した職員の構成が法定要件を満たしているかを確認する4. 措置決定に不服がある場合は、都道府県知事を相手方として審査請求を検討する。所長ではなく知事が法的な決定権者である点に注意
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はない。ただし児童相談所の措置決定(一時保護、施設入所)に対する審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は6か月以内(行政事件訴訟法14条)。一時保護は事実行為の性質が強く、争い方が通常の処分と異なる場合があるため、早期に弁護士に相談すること
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和22年(1947年) 新設:児童福祉法制定。児童相談所の設置とその職員に関する規定が置かれた
- 2.令和5年(2023年) 改正:こども家庭庁の発足に伴い、所管が内閣府側に移り、所長研修の基準や所長資格の委任先が内閣総理大臣・内閣府令とされた
- 児童福祉法 第12条児童相談所の設置と業務範囲の定め
- 児童福祉法 第13条児童福祉司の任用資格と配置基準
- 児童福祉法 第33条所長が行う一時保護の権限
- 児童福祉法 第28条家庭裁判所の承認を要する施設入所措置
- 児童虐待の防止等に関する法律 第8条通告を受けた児童相談所の対応義務の特則
- 公認心理師法 第2条本条が要件とする公認心理師の定義
- 社会福祉士及び介護福祉士法 第2条本条が要件とする社会福祉士の定義
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