児童福祉法 第13条
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- 都道府県は、その設置する児童相談所に、児童福祉司を置かなければならない。
- 2.児童福祉司の数は、各児童相談所の管轄区域内の人口、児童虐待に係る相談に応じた件数、第二十七条第一項第三号の規定による里親への委託の状況及び市町村におけるこの法律による事務の実施状況その他の条件を総合的に勘案して政令で定める基準を標準として都道府県が定めるものとする。
- 3.児童福祉司は、都道府県知事の補助機関である職員とし、次の各号のいずれかに該当する者のうちから、任用しなければならない。
- 一児童虐待を受けた児童の保護その他児童の福祉に関する専門的な対応を要する事項について、児童及びその保護者に対する相談及び必要な指導等を通じて的確な支援を実施できる十分な知識及び技術を有する者として内閣府令で定めるもの
- 二都道府県知事の指定する児童福祉司若しくは児童福祉施設の職員を養成する学校その他の施設を卒業し、又は都道府県知事の指定する講習会の課程を修了した者
- 三学校教育法に基づく大学又は旧大学令に基づく大学において、心理学、教育学若しくは社会学を専修する学科又はこれらに相当する課程を修めて卒業した者(当該学科又は当該課程を修めて同法に基づく専門職大学の前期課程を修了した者を含む。)であつて、内閣府令で定める施設において一年以上相談援助業務(児童その他の者の福祉に関する相談に応じ、助言、指導その他の援助を行う業務をいう。第八号及び第六項において同じ。)に従事したもの
- 四医師
- 五社会福祉士
- 六精神保健福祉士
- 七公認心理師
- 八社会福祉主事として二年以上相談援助業務に従事した者であつて、内閣総理大臣が定める講習会の課程を修了したもの
- 九第二号から前号までに掲げる者と同等以上の能力を有すると認められる者であつて、内閣府令で定めるもの
- 4.児童福祉司は、児童相談所長の命を受けて、児童の保護その他児童の福祉に関する事項について、相談に応じ、専門的技術に基づいて必要な指導を行う等児童の福祉増進に努める。
- 5.児童福祉司の中には、他の児童福祉司が前項の職務を行うため必要な専門的技術に関する指導及び教育を行う児童福祉司(次項及び第七項において「指導教育担当児童福祉司」という。)が含まれなければならない。
- 6.指導教育担当児童福祉司は、児童福祉司としておおむね五年以上(第三項第一号に規定する者のうち、内閣府令で定める施設において二年以上相談援助業務に従事した者その他の内閣府令で定めるものにあつては、おおむね三年以上)勤務した者であつて、内閣総理大臣が定める基準に適合する研修の課程を修了したものでなければならない。
- 7.指導教育担当児童福祉司の数は、政令で定める基準を参酌して都道府県が定めるものとする。
- 8.児童福祉司は、児童相談所長が定める担当区域により、第四項の職務を行い、担当区域内の市町村長に協力を求めることができる。
- 9.児童福祉司は、内閣総理大臣が定める基準に適合する研修を受けなければならない。
- 10.第三項第二号の施設及び講習会の指定に関し必要な事項は、政令で定める。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 児童福祉法第13条は、日本の児童福祉法に含まれる条文です。
- 児童福祉法第13条の条文原文は「都道府県は、その設置する児童相談所に、児童福祉司を置かなければならない。」で始まります。
- 児童福祉法第13条は第五節 児童福祉司に置かれています。
- 児童福祉法の公布日は昭和22年12月12日です。
- 児童福祉法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 児童福祉法第13条の前の条は児童福祉法第12条の6です。
- 児童福祉法第13条の次の条は児童福祉法第14条です。
- 児童福祉法第13条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第13条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000164 - 本サイト収録
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第13条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000164/13
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点児童福祉法13条は、都道府県が設置する児童相談所に児童福祉司を置く義務を定める。人数は政令基準を標準に都道府県が定め、任用資格は九つの類型に限られる。
Q · 児童相談所の児童福祉司の人数は、誰がどうやって決めているの?
政令の基準を標準として都道府県が決めています
児童福祉法13条2項により、児童福祉司の数は、管轄区域の人口、児童虐待相談の件数、里親委託の状況、市町村の事務実施状況などを総合的に勘案した政令の基準を「標準」として、各都道府県が定めます。国の基準は標準であり、実際の配置数は都道府県の条例・予算判断に委ねられるため、同じ人口規模でも自治体間で差が生じます。指導教育担当児童福祉司の数は、政令の基準を「参酌」して定めるとされています(同条7項)。
解説
児童相談所に電話して「担当者が忙しくて折り返せない」と言われた経験があるなら、その裏側にあるのがこの条文である。児童福祉法13条は、都道府県に児童福祉司を置くことを義務付け、その人数の基準、任用資格、さらに「スーパーバイザー」にあたる指導教育担当児童福祉司の配置まで細かく定める。あなたが知っておくべきなのは、ここに書かれた人数が「政令で定める基準を標準として都道府県が定める」という構造になっている点だ。国が決めた数字は天井でも床でもなく、あくまで「標準」。実際の配置人数を決めているのはあなたの住む都道府県であり、議会で予算を通す自治体の判断である。虐待通告が増えても担当者が増えないのは、法律の欠陥ではなく、自治体が「標準」からどれだけ離れているかの問題だ。そして3項には、誰が児童福祉司になれるかの九つの入口が並んでいる。医師、社会福祉士、精神保健福祉士、公認心理師。福祉職を目指す人にとって、この列挙はキャリアの地図そのものである。
法的な位置づけ
児童福祉司とは、児童福祉法13条に基づき都道府県が児童相談所に置く、都道府県知事の補助機関たる職員である。児童相談所長の命を受け、児童の保護その他児童の福祉に関する相談に応じ、専門的技術に基づく指導等を行う。任用は同条3項の九つの資格類型のいずれかに該当する者から行われ、研修の受講が義務付けられる。
よくある質問 AI による整理
Q1児童福祉司とはどんな職員ですか?
児童相談所に置かれる都道府県知事の補助機関たる職員です。児童相談所長の命を受け、児童の保護や福祉に関する相談に応じ、専門的な指導を行います(児童福祉法13条3項・4項)。
Q2児童福祉司の仕事内容は?
児童や保護者からの相談対応、家庭訪問、専門的技術に基づく指導などです。児童相談所長が定める担当区域ごとに職務を行い、区域内の市町村長に協力を求めることもできます(13条4項・8項)。
Q3児童福祉司の配置基準はどこで決まっていますか?
児童福祉法13条2項が考慮要素を定め、具体的な算定は政令(児童福祉法施行令)に委ねられています。都道府県はこの基準を標準として実際の人数を定めます。
Q4児童福祉司は研修を受けないといけませんか?
受けなければなりません。13条9項が、内閣総理大臣が定める基準に適合する研修の受講を全ての児童福祉司に義務付けています。任用後に専門性を底上げするための規定です。
Q5児童福祉司は公務員ですか?
はい。13条3項は児童福祉司を「都道府県知事の補助機関である職員」と定めており、都道府県の職員として任用されます。民間資格や民間団体の職員とは位置付けが異なります。
Q6社会福祉主事から児童福祉司になれますか?
なれます。社会福祉主事として2年以上相談援助業務に従事し、内閣総理大臣が定める講習会の課程を修了すれば、13条3項8号の任用資格に該当します。
Q7児童福祉司の担当区域は誰が決めますか?
児童相談所長が定めます(13条8項)。児童福祉司はその担当区域により職務を行うため、担当変更の要望は担当者本人ではなく所長に向けるのが筋です。
Q8児童福祉司の配置が少ないと違法になりますか?
政令基準は「標準」とされ、合理的な理由があれば異なる定めも許容される構造のため、直ちに違法とはなりにくいです。ただし標準との乖離は議会等で説明責任を問われます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1児童福祉司って、どうやったらなれるんですか?
13条3項に九つの入口があります。医師、社会福祉士、精神保健福祉士、公認心理師は資格だけで該当。心理学・教育学・社会学の学科卒業者は内閣府令で定める施設での相談援助業務1年以上が必要です。実務のポイント:実際の採用は都道府県の福祉職採用試験が主で、任用資格を満たしていても採用枠がなければ配属されません。資格取得と並行して自治体の採用区分(福祉職・心理職の別)を先に調べる方が近道です
Q2児童相談所の担当者が新人っぽくて頼りないんですが、それって普通なんですか?
残念ながら珍しくありません。だからこそ5項で、他の児童福祉司を指導する指導教育担当児童福祉司を必ず含めることが義務付けられ、6項でおおむね5年以上の勤務経験と所定の研修修了を要件としています。実務のポイント:担当者個人と話が進まないとき、「スーパーバイザーの方にも同席いただきたい」と伝えると、組織として案件を再検討する扱いになります。この役職名を知っているかどうかで、相手の対応の温度が変わる
Q3うちの県は児童福祉司が足りないと聞きますが、これって法律違反じゃないんですか?
13条2項は「政令で定める基準を標準として都道府県が定める」という書き方で、標準を下回ったからといって直ちに違法とはなりません。1項の設置義務自体は履行されているという整理になります。実務のポイント:こども家庭庁が都道府県別の配置状況を公表しています。議会への陳情や首長への要望で、この公表数値と標準との乖離を並べて示すと、担当課は議会答弁を用意する必要が生じる。抽象的な批判より、公表資料の数字一枚の方が動く
間違えやすい点 AI による整理
- 「児童福祉司の人数は国が決めている」と思われがちだが、2項の文言は「政令で定める基準を標準として都道府県が定める」である。標準であって上限でも義務的最低数でもない。結果として、同じ人口規模でも都道府県によって配置人数に差が出る。国の基準を持ち出して自治体を責めても、法的には自治体の裁量の範囲内という反論が返ってくる構造になっている
- 児童福祉司は専門資格を持つ専門職だと理解している人は多いが、その深刻度までは知られていない。3項2号の「都道府県知事の指定する講習会の課程を修了した者」という入口があり、実務上はここから任用される自治体職員が相当数いる。つまり異動で配属された行政職員が講習を経て児童福祉司になるケースがある。専門性の担保を補うために5項の指導教育担当児童福祉司(スーパーバイザー)と9項の研修義務が置かれている
- 「児童相談所に苦情を言えば担当者が処分される」と考えて相談をためらう人がいるが、問いの立て方が違う。児童福祉司は知事の補助機関であり、その行為の責任は組織に帰属する。個人を攻撃するより、対応記録の開示請求と所長への申入れの方が、実際に対応を動かす経路として機能する
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 児童福祉法13条:児童相談所に置く職員(児童福祉司) | 児童福祉法12条:児童相談所という機関の設置 児童福祉法33条:一時保護という個別の措置 |
| 主体 | 都道府県(配置義務)、児童福祉司(職務遂行) | 都道府県(設置義務) 児童相談所長・都道府県知事 |
| 市民との接点 | 相談・家庭訪問・指導を担う担当者が誰か、何人いるか | どこに相談窓口があるか 子どもが保護される強制的な場面 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では直轄市・県(市)の主管機関が児童保護を担い、社会工作人員が通報対応や保護措置を行う。日本のように人数の基準を法律で政令に委ねる構造とは異なる
韓国も地方自治体に児童福祉専担公務員を置く仕組みを設けており、専門職による児童保護体制という点で日本と共通する
ドイツでは少年局(Jugendamt)の職員に専門職としての適性と継続研修を求める。専門性の確保を人員規定で担保する発想は日本と近い
米国では連邦法が補助金を通じて州の児童保護サービス(CPS)体制を方向付け、職員の配置や資格は州ごとに異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 近所の家から連日子どもの泣き声と怒鳴り声が聞こえる。児童相談所に通告したが、訪問まで数日かかると言われた。なぜ動きが遅いのか。答えの半分は13条2項にある。管轄区域の人口と虐待相談件数を勘案した「標準」の人数を、あなたの都道府県が満たしているかどうか。この数字は公表資料で確認できる
- あなたが心理学部を卒業して福祉職を志している。3項3号に「心理学、教育学若しくは社会学を専修する学科」を卒業し、内閣府令で定める施設で1年以上の相談援助業務に従事した者、と書いてある。つまり大学卒業だけでは足りず、実務1年が条件。この1年をどこで積むかで、任用のタイミングが丸ごと変わる
- 離婚調停中で、相手方が「児童相談所に相談した」と言い出した。児童福祉司が家庭訪問に来る。この職員は都道府県知事の補助機関であり(3項)、児童相談所長の命を受けて動く(4項)。あなたが話す内容は、記録として後の家事審判や措置決定の資料になりうる
- もし、あなたが自治体の福祉課職員で、来年度の児童福祉司の増員要求を財政課に出すとしたら? 根拠条文は13条2項と7項。「政令で定める基準を標準として」という文言が、増員の法的根拠になる。予算査定は12月。資料作成に残された時間は二か月
- 自分が受けた児童福祉司の対応に納得がいかない。担当者を変えてほしい。児童福祉司は担当区域制(8項)で動いており、担当の割り振りを決めるのは児童相談所長。苦情の宛先は担当者本人ではなく所長、そして設置主体である都道府県である
取るべき行動
被害を受けた側:1. 虐待を受けている、または周囲の子どもの異変に気付いた場合、まず児童相談所虐待対応ダイヤル189へ通告(通告は25条の義務であり、結果が誤りでも責任を問われない) 2. 対応が進まないと感じたら、担当児童福祉司ではなく児童相談所長宛に書面で申入れ3. それでも動かない場合、設置主体である都道府県の児童福祉担当課へ。対応経過は記録されているため、情報公開請求で確認できる4. 緊急性が高い場合は警察(110番)と並行して動く。児童相談所の臨検・捜索には裁判所の許可状が必要で時間がかかる
訴えられた側:1. 児童福祉司の家庭訪問や出頭要請を受けた場合、拒絶より応じた上で事実を丁寧に説明する方が結果的に有利。拒否は28条の家庭裁判所手続に進む要因になる2. 話した内容は記録化され、後の措置決定や家事審判の資料になると理解した上で臨む3. 一時保護や施設入所措置に不服がある場合、行政不服審査法に基づく審査請求、および措置に対する取消訴訟の道がある。期限があるので早期に弁護士相談4. 児童福祉に詳しい弁護士は限られる。各弁護士会の子どもの権利委員会に問い合わせる
時効(請求できる期限):本条自体に特定の期限はない。一時保護は原則2か月を超えられず(33条3項、延長には要件あり)、措置に対する審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)。最新の改正状況をご確認ください
学説
通説(義務付け・枠付けの三類型):国が自治体に示す基準は「従うべき基準」「標準」「参酌すべき基準」に区分される。本条2項の人数は「標準」、7項の指導教育担当の数は「参酌」とされ、後者ほど都道府県の裁量が広い。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和22年(1947年) 新設:児童福祉法の制定により、児童相談所に児童福祉司を置く制度が創設された
- 2.平成28年(2016年) 改正:児童福祉司の研修受講の義務化と、他の児童福祉司を指導する児童福祉司(スーパーバイザー)の配置が規定された
- 3.令和元年(2019年) 改正:児童虐待防止対策の強化の一環として、配置基準の考慮要素(人口、虐待相談件数、里親委託の状況等)が法律上に明記された
- 4.令和4年(2022年) 改正:こども家庭庁の創設に伴い所管が移管され、委任先が内閣府令・内閣総理大臣に改められた。任用資格にも新たな類型が加えられた
- 児童福祉法 第12条児童相談所の設置義務、本条の配置対象機関
- 児童福祉法 第25条要保護児童の通告義務、児童福祉司の業務の入口
- 児童福祉法 第27条里親委託等の措置、2項の配置基準の考慮要素
- 児童福祉法 第33条一時保護、児童福祉司が関与する強制的措置
- 児童福祉法 第15条児童相談所の所員配置に関する補充規定
- 児童虐待の防止等に関する法律 第4条体制強化義務、児童福祉司の増員の政策的根拠
- 公認心理師法 第2条3項7号の任用資格の定義元
- 社会福祉士及び介護福祉士法 第2条3項5号の任用資格の定義元
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