児童福祉法 第18条の19
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- 都道府県知事は、保育士が次の各号のいずれかに該当する場合には、その保育士登録を取り消さなければならない。
- 一第十八条の五第一号から第三号までのいずれかに該当するに至つた場合
- 二虚偽又は不正の事実に基づいて保育士登録を受けた場合
- 三第一号に掲げる場合のほか、保育士登録又は地域限定保育士登録を受けた日(取消しに係る保育士登録が第十八条の二十の二第一項の規定により受けたものである場合にあつては、当該保育士登録を受けた日)以後に、児童生徒性暴力等(教育職員等による児童生徒性暴力等の防止等に関する法律(令和三年法律第五十七号)第二条第三項に規定する児童生徒性暴力等をいう。以下同じ。)を行つたと認められる場合
- 2.都道府県知事は、保育士が第十八条の二十一又は第十八条の二十二の規定に違反したときは、その保育士登録を取り消し、又は期間を定めて保育士の名称の使用の停止を命ずることができる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 児童福祉法第18条の19は、日本の児童福祉法に含まれる条文です。
- 児童福祉法第18条の19の条文原文は「都道府県知事は、保育士が次の各号のいずれかに該当する場合には、その保育士登録を取り消さなければならない。」で始まります。
- 児童福祉法第18条の19は第一款 保育士に置かれています。
- 児童福祉法の公布日は昭和22年12月12日です。
- 児童福祉法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 児童福祉法第18条の19の前の条は児童福祉法第18条の18です。
- 児童福祉法第18条の19の次の条は児童福祉法第18条の20です。
- 児童福祉法第18条の19には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第18条の19 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000164 - 本サイト収録
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第18条の19(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000164/18_19
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点児童福祉法18条の19は保育士登録の取消しを定める。欠格事由・虚偽登録・児童生徒性暴力等は必ず取消し、信用失墜行為や秘密漏示は取消しか名称使用停止を知事が選ぶ。
Q · 不起訴になったのに、保育士の登録を取り消されることはあるの?
有罪判決がなくても、性暴力等と認定されれば取り消される
児童福祉法18条の19第1項3号は、保育士登録後に児童生徒性暴力等を「行つたと認められる場合」を必要的取消事由としており、刑事裁判での有罪判決を要件としていません。都道府県知事が独自の調査で事実を認定すれば、知事に裁量はなく登録は取り消されます。資格の取消しは行政手続法13条により聴聞の対象となるため、通知を受けたら資料閲覧請求を行い、認定の根拠を確認したうえで反論することが重要です。
解説
保育士の資格は、都道府県知事の一存で「取り消さなければならない」場面と、「取り消すこともできる」場面に分かれている。この区別を知らないまま処分通知を受け取ると、争える余地があるケースまで諦めてしまう。1項は必要的取消し、つまり知事に裁量がない。禁錮以上の刑、児童福祉関係法令違反による罰金、虚偽申請、そして3号の児童生徒性暴力等。特に3号は近年の立法で追加された部分で、刑事裁判で有罪になっていなくても「行つたと認められる場合」に取消しの対象になる。刑事と行政は別軌道なのだ。これに対し2項は裁量処分で、信用失墜行為(18条の21)や秘密保持義務違反(18条の22)があったとき、取消しか名称使用停止かを知事が選ぶ。ここには比例原則が働く余地があり、弁明の機会で事情を尽くせば、取消しを免れて停止で収まることがある。あなたが争うべき土俵は、1項なら「事実の存否」、2項なら「処分の重さ」。最初にどちらの土俵かを見極めないと、的外れな反論を書くことになる。
法的な位置づけ
児童福祉法18条の19は、都道府県知事による保育士登録の取消し等を定める規定である。1項は欠格事由該当、虚偽又は不正の事実に基づく登録、登録後の児童生徒性暴力等の三類型について知事に裁量のない必要的取消しを定め、2項は信用失墜行為の禁止又は秘密保持義務に違反した場合に、登録取消し又は期間を定めた名称使用停止を命じうる裁量処分を定める。
よくある質問 AI による整理
Q1保育士登録の取消しとは何ですか?
都道府県知事が保育士登録簿から登録を抹消する処分です。児童福祉法18条の19が根拠で、取消し後は保育士の名称を使えなくなります。
Q2保育士の資格剥奪になる理由は?
欠格事由への該当、虚偽・不正な登録、児童生徒性暴力等の三つは必ず取消し。信用失墜行為と秘密保持義務違反は取消しか名称使用停止です。
Q3保育士 名称使用停止 とは?
期間を定めて「保育士」と名乗ることを禁じる処分です。18条の19第2項に基づき、取消しより軽い選択肢として知事が命じることができます。
Q4保育士の登録取消し 聴聞はある?
あります。資格を取り消す処分は行政手続法13条により聴聞の対象です。名称使用停止の場合は弁明の機会の付与となります。
Q5保育士 秘密漏洩 処分 どうなる?
18条の22違反として18条の19第2項の対象になります。知事の裁量で取消しか名称使用停止が選ばれ、別途罰則が科される可能性もあります。
Q6保育士 登録取消し 取消訴訟 期限 いつまで?
取消訴訟は処分を知った日から6か月以内が原則です(行政事件訴訟法14条)。審査請求は3か月以内です。
Q7保育士登録取消し 情報は他県に共有される?
取消し情報は都道府県を越えて照会できる仕組みが整備されています。転居して別の県で登録し直す抜け道はほぼ塞がれています。
Q8昔の前科を申告せず保育士登録したら違法?
虚偽又は不正の事実に基づく登録として1項2号の必要的取消事由に当たります。年数の経過で取消しを免れることはありません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1警察に捕まってないのに、なんで資格を取られるんですか?
1項3号は「児童生徒性暴力等を行つたと認められる場合」と定めており、有罪判決を要件としていない。刑事手続は「合理的疑いを超える証明」を要するが、行政処分の事実認定はそこまで高い水準を求めない。実務のポイント:だからこそ刑事で不起訴を得た直後に安心して行政手続を放置する人が多い。不起訴処分告知書を取り寄せて理由を確認し、嫌疑なしか嫌疑不十分かを把握しておくと、行政側の主張への反論材料になる
Q2取り消されたら、もう一生保育士には戻れないんですか?
取消しの根拠条項によって扱いが異なる。18条の5の欠格事由に基づく場合はその事由が消滅すれば再登録の道があるが、児童生徒性暴力等による取消しは再登録の審査が極めて厳格に設計されている。実務のポイント:再登録の可否は事実上、取消しの根拠条項の書き方で決まっている。処分通知書に書かれた根拠条項の号数を必ず確認すること。同じ「取消し」でも、その一文字で将来が変わる
Q3園の中で処理してもらえば、都道府県には知られずに済みますか?
済まない。児童福祉施設には都道府県への報告義務が及ぶ場面があり、園内で穏便に処理したつもりでも、後から発覚すれば施設側の責任も問われる。実務のポイント:園が「内々に退職してもらった」形にすると、本人は登録を保ったまま別の園に移れてしまう。この抜け道を塞ぐために情報共有の仕組みが整備された。園長に「内々で」と言われた時点で、それは園を守る提案であって、あなたを守る提案ではない
間違えやすい点 AI による整理
- 「刑事事件にならなければ資格は守られる」と考える保育士は多いが、1項3号は「行つたと認められる場合」と書いており、有罪判決を前提としていない。不起訴・嫌疑不十分でも、都道府県の調査で認定されれば必要的取消しに進む。刑事の土俵で勝っても、行政の土俵では別の審理が待っている
- 登録取消しの重大さは知られているが、その後の再登録がどれほど遠いかまでは知られていない。児童生徒性暴力等による取消しは、単に「しばらく働けない」ではなく、再登録に極めて高いハードルが設けられ、データベースによる照会の仕組みも整備されている。一度の取消しが職業人生の終わりに直結しうる重さがある
- 「取消し処分が出たら終わり」と思った時点で、問いの立て方が間違っている。正しい問いは「処分が出る前の手続で何を出せるか」である。行政手続法上、不利益処分の前には聴聞(資格剥奪級)または弁明の機会が与えられる。処分後の取消訴訟より、処分前の手続のほうが結論を動かす力は大きい
- あなたから見れば「一度の軽率な言動」でも、法律から見れば「児童の安全を託された専門職の適格性の欠如」である。この評価の落差が、本人の感覚では過大に思える処分を生む。保育士に求められる注意水準は一般人のそれではない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 18条の19:登録済み保育士の登録取消し・名称使用停止 | 18条の5:保育士となることができない欠格事由 18条の21:保育士の信用失墜行為の禁止 |
| 知事の裁量 | 1項は裁量なし(必要的取消し)、2項は取消しか名称使用停止を選択 | 該当すれば登録そのものを受けられない 義務規定であり、違反の効果は18条の19第2項で定まる |
| 争点の中心 | 1項は事実の存否、2項は処分の重さ(比例原則) | 欠格事由への該当性 行為が「信用を傷つける」程度に達するか |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾も性侵害・性騷擾等を行った者を教保服務人員から排除する消極資格規定を置き、児童の安全を職業継続より優先する点で日本と共通する
韓国も保育教師の資格取消しを定め、児童虐待等の重大違反について取消しを義務付ける構造を持つ
ドイツは登録取消しではなく、児童福祉分野での就労前に拡大無犯罪証明書の提出を求め、該当前科者を業務から排除する方式をとる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 保育園の保護者から「あの先生に不適切に触られたと子どもが言っている」と通報があった。警察は証拠不十分で立件を見送った。それでも都道府県は独自に調査し、3号の「行つたと認められる場合」として登録取消しに動きうる。不起訴になったから安心、という理解は18条の19の前では通用しない
- あなたが保育士として働きながら、勤務先の園児の家庭事情を友人に話してしまった。それが広まり保護者の耳に入る。秘密保持義務(18条の22)違反として2項の対象になる。ここは裁量処分だから、弁明の機会に何を出すかで、取消しか名称使用停止かが分かれる。あと2週間で聴聞の期日が来る、その準備の中身が資格の生死を分ける
- SNS で保育の様子を投稿し続けていた保育士が、園児が特定できる写真を上げたとして炎上。保護者が都道府県に苦情を申し立てた。これは信用失墜行為(18条の21)に当たりうるか。実務上、SNS 投稿がどこから信用失墜に当たるかは明確な基準がなく、事案ごとの判断が分かれている
- もし、10年前の事件で執行猶予付きの有罪判決を受けていて、その事実を申告せずに保育士登録をしていたとしたら? 2号の虚偽・不正申請に該当し、何年経っていても必要的取消しの対象になる。登録時の申告漏れは時間が解決してくれない
- 園長から「都道府県に報告することになった」と告げられた。この瞬間から、あなたには行政手続法上の権利が発生する。聴聞または弁明の機会、文書閲覧、代理人の選任。この三つを行使するかどうかで、処分の中身も、その後の取消訴訟の見込みも変わる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 被害を受けた児童の保護者の立場なら、記録の確保が最優先。子どもの発言内容、日時、園への申入れの経緯をその日のうちに文書化する2. 園への申入れと並行して、都道府県の保育士登録担当部署へ情報提供する。園内で処理が止まると登録処分の手続が動かない3. 刑事告訴と行政への情報提供は別軌道なので、両方同時に進めてよい4. 民事の損害賠償は保育士個人だけでなく、運営者の使用者責任(民法715条)も併せて検討する
訴えられた側:1. 通知書で1項(必要的取消し)か2項(裁量)かを確認、争点の性質がここで決まる2. 聴聞・弁明の期日前に、行政手続法18条に基づく資料閲覧を請求し、認定の根拠を確認する3. 1項なら該当事実の不存在を証拠で示す、2項なら事実を争うか処分の重さを争うかを選ぶ4. 弁護士(行政事件に慣れた者)に依頼し、聴聞に代理人として出席してもらう5. 処分が出た場合は審査請求または取消訴訟、期限管理を即日カレンダーに入れる
時効(請求できる期限):不利益処分に対する審査請求は処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分があったことを知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)。聴聞・弁明の期日は通知書に記載された日時で、これを逃すと意見を述べる機会自体が失われる(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:1項は要件該当性のみが問われる羈束処分であり、争点は事実認定に集中する。2項は効果裁量を認める規定であり、処分選択について比例原則・平等原則による裁量統制が及ぶ
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成13年(2001年) 新設:児童福祉法改正により保育士が名称独占の国家資格として法定化され、登録制度とともに登録取消し等の規定が設けられた
- 2.令和4年(2022年) 改正:児童福祉法改正により、登録後に児童生徒性暴力等を行ったと認められる場合を必要的取消事由(1項3号)に追加し、保育士の性暴力対策を強化した
- 児童福祉法 第18条の5保育士の欠格事由、1項1号の参照先
- 児童福祉法 第18条の18保育士登録の手続、取消しの前提
- 児童福祉法 第18条の21信用失墜行為の禁止、2項の違反対象
- 児童福祉法 第18条の22秘密保持義務、2項の違反対象
- 児童福祉法 第18条の23名称独占、使用停止命令の実効性の基礎
- 教育職員等による児童生徒性暴力等の防止等に関する法律 第2条児童生徒性暴力等の定義、1項3号の引用元
- 行政手続法 第13条資格剥奪処分に聴聞手続を義務付ける
- 行政事件訴訟法 第3条登録取消処分に対する取消訴訟の根拠
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