児童福祉法 第18条の5
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- 次の各号のいずれかに該当する者は、保育士となることができない。
- 一心身の故障により保育士の業務を適正に行うことができない者として内閣府令で定めるもの
- 二拘禁刑以上の刑に処せられた者
- 三この法律の規定その他児童の福祉に関する法律の規定であつて政令で定めるものにより、罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から起算して三年を経過しない者
- 四第十八条の十九第一項(第二号又は第三号に係る部分に限る。)又は第二項の規定により保育士登録を取り消され、その取消しの日から起算して三年を経過しない者
- 五第十八条の三十四第一項(第二号又は第三号に係る部分に限る。)又は第二項の規定により第十八条の二十八第二項に規定する地域限定保育士登録(以下この款において「地域限定保育士登録」という。)を取り消され、その取消しの日から起算して三年を経過しない者
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 児童福祉法第18条の5は、日本の児童福祉法に含まれる条文です。
- 児童福祉法第18条の5の条文原文は「次の各号のいずれかに該当する者は、保育士となることができない。」で始まります。
- 児童福祉法第18条の5は第一款 保育士に置かれています。
- 児童福祉法の公布日は昭和22年12月12日です。
- 児童福祉法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 児童福祉法第18条の5の前の条は児童福祉法第18条の4です。
- 児童福祉法第18条の5の次の条は児童福祉法第18条の6です。
- 児童福祉法第18条の5には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第18条の5 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000164 - 本サイト収録
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第18条の5(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000164/18_5
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点児童福祉法第18条の5は保育士の欠格事由を定める。拘禁刑以上の刑に処せられた者は欠格となり、児童福祉関係法令違反の罰金刑と登録取消しは三年間欠格となる。
Q · 前科があると保育士にはなれないの?
拘禁刑以上や一部の罰金刑、登録取消しがあると一定期間なれない
児童福祉法第18条の5により、拘禁刑以上の刑に処せられた者は保育士になれません。ただし執行猶予期間の満了(刑法27条)や、実刑の執行終了等から十年の経過(刑法34条の2)で刑の言渡しが効力を失えば欠格から外れます。罰金刑は政令で定める児童福祉関係法令によるものに限り、執行終了等から三年間が欠格期間です。窃盗など刑法上の罰金は第三号の対象外です。
解説
保育士試験に合格しても、養成施設を卒業しても、それだけでは保育士になれない。登録の前に立ちはだかるのが、この欠格事由の関門である。あなたが注目すべきは第二号だ。「拘禁刑以上の刑に処せられた者」、ここには期限が書かれていない。第三号の罰金刑が「三年を経過しない者」と明記されているのと対照的に、拘禁刑以上には条文上の年数制限がない。つまり刑法34条の2により刑の言渡しの効力が消滅するまで、欠格状態が続く構造になっている。執行猶予付き判決なら猶予期間満了で効力が消滅するが、実刑なら執行終了後さらに十年である。さらに第四号・第五号は、登録取消しを受けた者を三年間締め出す。児童へのわいせつ行為で取り消された保育士が、名前を変えて別の県で再登録することを防ぐために設計された仕組みだ。あなたが保育所を運営する側なら、採用時にこの五つの号を確認する責任が発生する。
法的な位置づけ
保育士の欠格事由とは、児童福祉法第18条の5が定める、保育士となることができない者の類型である。心身の故障、拘禁刑以上の刑、児童福祉関係法令違反による罰金刑、保育士登録の取消し、地域限定保育士登録の取消しの五類型からなり、罰金刑と登録取消しには三年の欠格期間が付される。
手順
- 1.判決書・略式命令書で刑の内容を確認 刑名(拘禁刑か罰金か)、執行猶予の有無と期間、判決確定日、刑の執行終了日を書面で確認する。記憶ではなく書面を根拠にする
- 2.罰金刑なら根拠法令を特定 判決書の適用法条欄を見て、罰金の根拠が児童福祉法施行令で指定された児童福祉関係法令かを確認する。刑法上の罰金は第三号の対象外
- 3.欠格が解ける日を計算 執行猶予なら猶予期間満了日(刑法27条)、実刑なら執行終了等から十年(刑法34条の2)、指定法令の罰金刑・登録取消しなら三年を起算して、欠格が解ける日を特定する
- 4.都道府県の保育士担当課に照会 登録申請予定の都道府県に事案を説明し、欠格事由の該当性について一般的な適用基準を確認する。採用側は候補者の登録状況の照会もこの段階で行う
- 5.欠格解消後に登録を申請 欠格事由に当たらないことを確認したうえで、保育士登録を申請する。取消し後三年経過しても自動で復活はしないため、新規に申請が必要
よくある質問 AI による整理
Q1保育士の欠格事由とは?
保育士になれない人の条件で、児童福祉法第18条の5が心身の故障、拘禁刑以上の刑、児童福祉関係の罰金刑、登録取消し、地域限定保育士登録取消しの五つを定めています。
Q2保育士 前科 実刑 何年でなれる?
実刑の場合、刑の執行終了等から罰金以上の刑を受けずに十年が経過すると、刑法34条の2により刑の言渡しが効力を失い、第二号の欠格から外れます。
Q3保育士の欠格事由 確認方法は?
判決書や略式命令書で刑名・適用法条・確定日を確認し、登録予定の都道府県の保育士担当課に照会するのが確実です。採用側は登録証原本の確認も行います。
Q4保育士登録が取り消されるのはどんな場合?
欠格事由に該当するに至った場合や不正な登録のほか、信用失墜行為や秘密保持義務違反などを理由に取り消されることがあります(第18条の19)。
Q5心身の故障 保育士 欠格になる?
診断名だけで欠格にはなりません。業務を適正に行えない者として内閣府令で定めるものに当たるかを、業務遂行能力の観点から個別に判断します。
Q6欠格者を雇った保育園はどうなる?
その職員は保育士として数えられず、配置基準違反となり得ます。自治体の指導、改善命令、補助金返還などの行政上の不利益につながるおそれがあります。
Q7地域限定保育士 取消し 普通の保育士になれる?
なれません。第五号により、地域限定保育士登録を取り消された日から三年間は通常の保育士登録についても欠格となります。
Q8保育士 欠格事由 禁錮 拘禁刑 変わった?
刑法改正で懲役・禁錮が拘禁刑に一本化されたことに伴い、第二号の文言も「拘禁刑以上」に改められました。欠格の範囲自体の考え方は基本的に同じです。
この条文についての質問 AI による整理
Q1昔、万引きで罰金を払ったことがあるんですが、保育士になれませんか?
窃盗罪の罰金は刑法によるもので、第三号が定める「児童の福祉に関する法律であつて政令で定めるもの」による罰金ではないため、この号では欠格になりません。実務のポイント:実務で本当に確認すべきは、罰金の根拠法令が何かです。同じ「罰金三十万円」でも、児童買春・児童ポルノ処罰法によるものなら三年の欠格、刑法の窃盗なら欠格なし。判決書の適用法条欄を見れば一行で分かる
Q2執行猶予中なんですが、猶予期間が終わったら本当に大丈夫なんですか?
刑法27条により、執行猶予の期間を無事に経過すれば刑の言渡しは効力を失います。そのため第二号の「拘禁刑以上の刑に処せられた者」に当たらなくなります。実務のポイント:猶予期間中に別の罪で起訴されると猶予が取り消され、実刑に転じます。そうなると欠格の解消は執行終了からさらに十年後。猶予期間中の行動が、資格回復の時期を十年単位で動かす
Q3保育士登録を取り消されたら、三年後に自動で登録し直せますか?
自動ではありません。三年経過で第四号の欠格事由から外れるだけで、登録は新たに申請し直す必要があります(第十八条の十八)。都道府県は申請内容を審査します。実務のポイント:取消し事由が児童へのわいせつ行為の場合、三年経過後も再登録を認めるかは都道府県の判断が入る仕組みが設けられている。三年待てば機械的に戻る、という設計ではない(最新の改正状況をご確認ください)
間違えやすい点 AI による整理
- 「前科があれば保育士には一生なれない」と諦めている人がいるが、条文はそう書いていない。第二号は「拘禁刑以上の刑に処せられた者」とだけ定め、刑法34条の2により、執行終了から十年(罰金以下の刑を受けなければ)で刑の言渡しは効力を失う。執行猶予なら猶予期間の満了で効力が消滅する(刑法27条)。問いは「一生ダメか」ではなく「いつ効力が消滅するか」である
- 第三号の「罰金の刑」を、どんな罰金でも三年待てばいい、と読む人が多い。だが深刻なのは逆側だ。この号が捕捉するのは「この法律の規定その他児童の福祉に関する法律の規定であつて政令で定めるもの」による罰金に限られる。つまり児童買春・児童ポルノ処罰法や児童虐待防止法関係の罰金は三年の欠格を生むが、交通違反の罰金は原則この号の対象外。どの法律が政令で指定されているかを確認しないと、結論を逆に取り違える
- 「欠格事由は本人だけの問題」と思われているが、法律から見ると施設運営者の問題でもある。欠格者を保育士として配置していた場合、その保育は無資格者による保育となり、配置基準違反として認可の取消しや補助金返還に直結しうる。本人の資格問題が、施設全体の存立問題に転化する。この落差が運営者を潰す
- 第一号の「心身の故障」を、精神障害や病歴があれば自動的に欠格になると読む人がいる。かつての絶対的欠格事由の記憶が残っているためだ。現在は「保育士の業務を適正に行うことができない者として内閣府令で定めるもの」という個別判断型に改められている。診断名ではなく業務遂行能力で判断される
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する場面 | 第18条の5:保育士になる入口(欠格事由) | 第18条の18:保育士登録の手続 第18条の19:登録後の取消し |
| 効果 | 該当者は保育士となることができない | 登録簿への登録で保育士の名称を使用可能になる 登録が取り消され、第四号の三年欠格に接続 |
| 時間軸 | 罰金刑・取消しは三年、拘禁刑以上は刑の効力消滅まで | 申請時点で欠格事由の有無を審査 登録後に事由が生じた時点で処分 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は性侵害犯罪や児童虐待等の前歴がある者について、児童少年福祉機構での従事を制限する消極資格を定める。職種横断的な規制である点が日本の資格別規定と異なる
韓国も保育教師の欠格事由を法定し、児童虐待関連犯罪歴について日本より長期の就業制限を置く傾向がある
ドイツは児童・青少年支援の担い手に拡大無犯罪証明書(erweitertes Führungszeugnis)の提出を求め、特定犯罪の前歴者を業務から排除する
米国は連邦補助を受ける保育事業者に指紋照合を含む包括的な犯罪歴調査を義務付け、具体的な欠格基準は州法で定める
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 保育士試験に一発合格した。だが十年前、大学生のとき自転車事故で相手に重傷を負わせ、過失運転致傷で罰金三十万円を払った過去がある。第三号に当たるか。答えは「政令で定める児童福祉関係の法律」に該当するかどうかで決まる。道路交通関係の罰金は児童福祉に関する法律ではないため、この号では引っかからない。だが自分で判断せず、登録申請前に都道府県の担当課に確認する価値がある
- あなたが保育園の園長で、経験豊富な応募者を採用しようとしている。履歴書は完璧だが、前職を三年前に「一身上の都合」で退職している。保育士登録が取り消されていないか、どう確認するか。2023年施行のデータベース照会の仕組みがある。これを使わずに採用し、後で事故が起きたら、運営者としての責任が問われる
- もし執行猶予付きの有罪判決を受けたとしたら、保育士資格はどうなる? 実刑ではないから大丈夫、ではない。「拘禁刑以上の刑に処せられた」には執行猶予付き判決も含まれる。猶予期間中は欠格。猶予期間を無事に満了すれば刑の言渡しが効力を失い(刑法27条)、そこで欠格事由から抜ける
- 地域限定保育士として国家戦略特区で働いていたが、登録を取り消された。三年後に通常の保育士登録ができるか。第五号は地域限定保育士登録の取消しを、通常の保育士の欠格事由として明記している。特区から一般への抜け道は塞がれている
- 採用内定を出した保育士候補者が、入職一週間前に「実は前の職場で処分を受けた」と告白してきた。入職まであと七日。取消し処分だったのか、施設内の内部処分だったのかで結論が正反対になる。登録証の原本確認と都道府県への照会を、今日中に動かす必要がある
取るべき行動
被害を受けた側:自分が欠格に当たるか不安な場合、1. 判決書または略式命令書を手元に用意し、刑名(拘禁刑か罰金か)、執行猶予の有無、確定日を確認する2. 罰金刑なら、根拠となった法律が政令指定の児童福祉関係法かを調べる3. 拘禁刑以上なら、刑法27条または34条の2による言渡しの効力消滅時期を計算する4. 登録申請予定の都道府県の保育士担当課に、匿名でも事案を説明して照会する。窓口は一般的な適用基準を答えてくれる
訴えられた側:施設運営者として欠格者の配置を指摘された場合、1. 該当職員の登録状況を都道府県に正式照会し、事実関係を確定させる2. 欠格が事実なら直ちに保育士としての配置から外し、配置基準を満たす代替要員を確保する3. 自治体への報告は隠さず速やかに行う。隠蔽が発覚した場合の処分は、報告した場合より格段に重い4. 採用時の確認手順を文書化し、再発防止策として提示する
時効(請求できる期限):第三号の罰金刑は、執行を終わり又は執行を受けることがなくなつた日から三年。第四号・第五号の登録取消しは、取消しの日から三年。第二号の拘禁刑以上には条文上の年数がなく、執行猶予は猶予期間の満了(刑法27条)、実刑は執行終了等から十年で刑の言渡しが効力を失う(刑法34条の2)。なお登録取消しに対する審査請求は、処分を知った日の翌日から三か月以内(行政不服審査法18条)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成13年(2001年) 改正:保育士資格を児童福祉法上の国家資格として法定化し、登録制度とともに欠格事由の規定を整備
- 2.令和元年(2019年) 改正:成年被後見人等の権利制限に係る措置の適正化により、一律の欠格から「心身の故障により業務を適正に行うことができない者」の個別判断型へ改正
- 3.令和4年(2022年) 改正:刑法等の一部改正に伴う整理により、第二号の「禁錮以上の刑」が「拘禁刑以上の刑」に改められた(2025年6月施行)
- 児童福祉法 第18条の18保育士登録の手続、欠格審査の場面
- 児童福祉法 第18条の19登録取消し事由、第四号の前提規定
- 児童福祉法 第18条の21保育士の信用失墜行為の禁止
- 児童福祉法 第18条の22秘密保持義務、違反は罰則に接続
- 児童福祉法 第18条の28地域限定保育士登録、第五号の前提規定
- 刑法 第27条執行猶予期間満了による刑の言渡しの失効
- 刑法 第34条の2刑の消滅、欠格状態の終期を画定
- 行政手続法 第13条登録拒否処分前の意見陳述の機会
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