児童福祉法 第19条の7
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小児慢性特定疾病医療費の支給は、当該小児慢性特定疾病の状態につき、健康保険法の規定による家族療養費その他の法令に基づく給付であつて政令で定めるもののうち小児慢性特定疾病医療費の支給に相当するものを受けることができるときは政令で定める限度において、当該政令で定める給付以外の給付であつて国又は地方公共団体の負担において小児慢性特定疾病医療費の支給に相当するものが行われたときはその限度において、行わない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 児童福祉法第19条の7は、日本の児童福祉法に含まれる条文です。
- 児童福祉法第19条の7の条文原文は「小児慢性特定疾病医療費の支給は、当該小児慢性特定疾病の状態につき、健康保険法の規定による家族療養費その他の法令に基づく給付であつて政令で定めるもののうち小児慢性…」で始まります。
- 児童福祉法第19条の7は第一目 小児慢性特定疾病医療費の支給に置かれています。
- 児童福祉法の公布日は昭和22年12月12日です。
- 児童福祉法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 児童福祉法第19条の7の前の条は児童福祉法第19条の6です。
- 児童福祉法第19条の7の次の条は児童福祉法第19条の8です。
- 児童福祉法第19条の7には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第19条の7 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000164 - 本サイト収録
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第19条の7(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000164/19_7
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点児童福祉法19条の7は、健康保険の家族療養費など他の法令給付や公費負担の給付を受けられる限度で、小児慢性特定疾病医療費を支給しないと定める給付調整規定。
Q · 健康保険や自治体の助成があると、小児慢性特定疾病の医療費助成はもらえないの?
保険と他の公費が先、小慢はその残りを埋める
児童福祉法19条の7により、健康保険法の家族療養費など政令で定める法令給付を受けられるときは政令で定める限度で、国又は地方公共団体の負担で相当する給付が行われたときはその限度で、小児慢性特定疾病医療費は支給されません。全く出ないのではなく、他の給付で賄われない部分を補う位置づけです。重複して受け取った分は返還を求められることがあるため、他制度の受給状況は窓口へ届け出ておく必要があります。
解説
小児慢性特定疾病の医療費助成を申請したあなたが、必ず一度は突き当たる壁がここにある。本条は「助成する条件」ではなく「助成しない範囲」を定めた条文だ。あなたの子どもが健康保険の家族療養費を受けられるなら、その分について都道府県は小児慢性特定疾病医療費を出さない。国や地方公共団体の負担で同等の給付(自立支援医療、乳幼児医療費助成、重度心身障害児医療費助成など)がすでに行われたなら、その限度でも出さない。これを「けちだ」と読むのは早い。逆から読めば、この条文はあなたに順序を教えている。まず健康保険、次に他の公費、最後の穴を小児慢性特定疾病医療費が埋める。つまり窓口で何を先に出すかで、あなたの自己負担は変わらないが、申請が止まるか通るかは変わる。二重に請求して返還を求められる家庭が毎年出るのは、この一文を誰も説明しないからだ。
法的な位置づけ
児童福祉法第19条の7は、小児慢性特定疾病医療費と他の給付との調整を定める規定である。健康保険法の家族療養費等の政令指定給付を受けることができる場合は政令で定める限度で、国又は地方公共団体の負担による相当給付が行われた場合はその限度で、小児慢性特定疾病医療費を支給しない。同医療費の補充的性格を示す規定である。
よくある質問 AI による整理
Q1小児慢性特定疾病医療費とは?
小児慢性特定疾病にかかっている児童等の医療費について、都道府県等が自己負担の一部を助成する制度です。支給の根拠は児童福祉法19条の2です。
Q2小慢と乳幼児医療費助成は併用できる?
併用自体はできますが、同じ診療分を両方から受け取ることはできません。19条の7により、公費で相当給付が行われた限度で小慢医療費は支給されません。
Q3小慢と高額療養費はどちらが先に適用される?
健康保険の給付が先です。19条の7は法令に基づく保険給付を受けられる限度で小慢医療費を行わないと定めており、公費は保険給付後の負担に充てられます。
Q4小慢の重複給付の返還はいつまで請求される?
本条自体に期限の定めはありません。公法上の返還債権には会計法・地方自治法上の消滅時効(原則5年)が関わるとされます。最新の運用は自治体に確認してください。
Q5小慢の受給者証を持ったまま転居したらどうする?
転居先の都道府県等で改めて手続が必要です。自治体独自の医療費助成は内容が異なるため、給付調整の前提が変わります。早めに転居先の窓口へ相談してください。
Q6健保組合の付加給付は小慢の助成額に影響する?
影響する場合があります。付加給付が法令給付の調整対象に含まれるかは政令と運用によります。加入する健保組合の給付内容を窓口に正確に伝えることが大切です。
Q7小慢の他法優先とは?
他の法令による給付や公費給付を先に適用し、小慢医療費はその残りを補うという原則です。児童福祉法19条の7がこの順序を定めています。
Q8生活保護世帯の子どもは小慢を使える?
生活保護の医療扶助は補足性の原理から他法の給付が優先されるため、小慢の対象であれば小慢の申請が優先されるのが一般的です。福祉事務所に相談してください。
この条文についての質問 AI による整理
Q1自治体の子ども医療費助成があるのに、小慢の申請をする意味はあるんですか?
あります。自治体助成は対象年齢や対象診療に限りがあり、年齢超過や対象外の給付で穴が残る場面があります。本条は自治体助成が行われた「その限度において」小児慢性特定疾病医療費を行わないと定めるだけで、穴の部分は残ります。実務のポイント:自治体助成は年齢到達で一斉に切れます。切れる年の前年度に小慢の受給者証を確保しておくと、空白期間が生まれない
Q2他の制度からもらったことを黙っていたら、どうなりますか?
後日レセプト突合で判明し、重複分の返還を求められるのが通例です。本条が給付の重複を制度的に排除している以上、受け取った分は法律上の根拠を欠く給付になります。実務のポイント:自主的に申し出た場合と、行政側の突合で発覚した場合とで、その後の扱いは実務上明確に違います。返還額の分割相談にも応じてもらいやすい
Q3何が「政令で定める給付」に当たるのか、どこを見れば分かりますか?
児童福祉法施行令に列挙されています。健康保険法の家族療養費のほか、各種公的医療保険の給付が対象です。条文本体だけを読んでも範囲は確定せず、政令と併せて読む必要があります。実務のポイント:窓口の担当者も政令の別表まで暗記していないことが多い。自分の加入保険の給付名称を正確に伝えると、調整の判断が一度で済む
間違えやすい点 AI による整理
- 「公費助成があるのだから、健康保険を使わなくてもいい」と考える家庭がある。問いの立て方が逆だ。本条は、健康保険その他の法令給付が受けられる「とき」は政令で定める限度で小児慢性特定疾病医療費を行わないと定めている。健康保険を使わない選択をしても公費が代わりに全額出るわけではなく、制度の前提が崩れるだけである
- 重複給付の禁止は知られているが、その深刻度は知られていない。重複して受け取った額は返還対象になりうるうえ、意図的な二重請求と評価されれば行政上の不利益処分にもつながる。「役所が勝手に調整してくれる」と思って放置した数か月分が、まとまった返還債務として届く
- 申請者の側から見れば「もらえる制度が多いほど得」だが、法律の側から見れば「同じ損失は一度しか填補しない」という利得禁止の発想が貫かれている。この落差を理解しないまま複数制度に申請し、どれがどこまで重なるかを把握していない家庭ほど、後日の精算で混乱する
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の性格 | 児福法19条の7:支給しない範囲を定める調整規定 | 児福法19条の2:小慢医療費を支給する根拠規定 難病法:指定難病の特定医療費に関する同種の給付調整 |
| 対象者 | 支給認定を受けた小児慢性特定疾病児童等の保護者等 | 小児慢性特定疾病児童等の保護者等 指定難病の患者 |
| 実務上の意味 | 保険給付・他の公費の後に残る負担のみを補う | 支給の可否・範囲の出発点 成人期の難病医療費でも他法優先の構造が同様にとられる |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾では全民健康保険の給付が基盤となり、罕見疾病の医療費補助はその自己負担部分等を補う構造をとる点で、保険優先という発想が共通する。
米国のMedicaidはpayer of last resortとされ、他の保険等が先に支払う構造をとる点で、公費を最後に置く日本の本条と発想が近い。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 小学生の子どもが小児がんの診断を受け、医療費の高さに青ざめた親が、市役所と保健所と病院の医事課を三往復する。どこも「まず保険証を」と言うが、誰も理由を言わない。理由はこの条文にある。保険優先は担当者の気分ではなく、法律が「保険で賄える分は出さない」と書いているからだ
- 自治体の乳幼児医療費助成をすでに受けている家庭が、小児慢性特定疾病医療費の受給者証も取得した。両方から同じ診療分の給付が出ていた場合、後から「重複給付」として返還を求められることがある。あなたの手元に入った金が、一年後に請求書として戻ってくる
- もし引っ越しで都道府県をまたいだら、どうなる? 転居先の自治体独自の医療費助成制度は内容が違う。旧住所で受けていた公費が新住所にない、あるいは逆に手厚い。その差が本条の「その限度において」の中身を変える。受給者証の変更手続を怠ったまま受診を続けると、給付調整の計算が狂う
- 医療機関の医事課で保険請求を担当するあなたの側から見ると、この条文は請求先の優先順位そのものだ。順序を間違えたレセプトは返戻される。返戻の山の何割かは、この一条の読み違いから生まれている
- 支給認定の申請期限まであと数日。健康保険の限度額適用認定証をまだ取っていない。先に保険側を固めないと、公費側の計算が確定せず、支給開始日の起算にも影響しうる。今日中に保険者へ電話を一本入れるかどうかで、数か月分の精算処理の複雑さが変わる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 加入健康保険(家族療養費、高額療養費、付加給付の有無)を確認し、限度額適用認定証を取得する2. 居住自治体の子ども医療費助成、自立支援医療(育成医療)、障害児関係の助成の受給状況を書き出す3. その一覧を持って都道府県・指定都市の窓口で小児慢性特定疾病医療費の支給認定を申請する4. 受給後に他制度の給付が新たに始まったら、その時点で必ず窓口へ届け出る。届出の遅れが返還請求の主因である
訴えられた側:1. 重複給付として返還を求められたら、まず対象期間と対象診療分を特定し、どの制度から何が出たかを一覧化する2. 自治体の計算に誤りがないか、付加給付や自治体助成の算定根拠を開示請求も含めて確認する3. 納得できない場合、その通知が行政処分(役所があなたに直接下す具体的な決定)であれば審査請求ができる。教示欄を必ず読む4. 一括返還が困難なら分割納付の相談を早期に行う。放置が最も不利
時効(請求できる期限):本条自体に時効の定めはない。返還請求など公法上の債権には会計法・地方自治法上の消滅時効(原則5年)が関わり、審査請求は処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は原則6か月以内(行政事件訴訟法14条)。いずれも最新の改正状況をご確認ください
学説
通説:小児慢性特定疾病医療費は公費負担医療の一つとして補充的な性格を持ち、社会保険給付その他の公費給付が優先して適用される。本条はこの他法優先を明文化したものと理解される。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成26年(2014年) 新設:児童福祉法の一部を改正する法律により小児慢性特定疾病医療費の支給制度が法定化されたことに伴い、他の給付との調整規定として設けられた(2015年1月施行)。
- 児童福祉法 第19条の2小児慢性特定疾病医療費の支給の根拠規定
- 児童福祉法 第19条の3医療費支給認定の申請手続
- 児童福祉法 第19条の9指定小児慢性特定疾病医療機関の指定
- 児童福祉法 第21条の5小児慢性特定疾病児童等自立支援事業との関係
- 健康保険法 第110条家族療養費、優先適用される保険給付
- 難病の患者に対する医療等に関する法律 第5条指定難病医療費との給付調整の対応構造
- 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律 第58条自立支援医療(育成医療)との重複調整
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