児童福祉法 第24条の30
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- 指定障害児相談支援事業者は、障害児が自立した日常生活又は社会生活を営むことができるよう、障害児及びその保護者の意思をできる限り尊重するとともに、行政機関、教育機関その他の関係機関との緊密な連携を図りつつ、障害児相談支援を当該障害児の意向、適性、障害の特性その他の事情に応じ、常に障害児及びその保護者の立場に立つて効果的に行うように努めなければならない。
- 2.指定障害児相談支援事業者は、その提供する障害児相談支援の質の評価を行うことその他の措置を講ずることにより、障害児相談支援の質の向上に努めなければならない。
- 3.指定障害児相談支援事業者は、障害児の人格を尊重するとともに、この法律又はこの法律に基づく命令を遵守し、障害児及びその保護者のため忠実にその職務を遂行しなければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 児童福祉法第24条の30は、日本の児童福祉法に含まれる条文です。
- 児童福祉法第24条の30の条文原文は「指定障害児相談支援事業者は、障害児が自立した日常生活又は社会生活を営むことができるよう、障害児及びその保護者の意思をできる限り尊重するとともに、行政機関、教育機…」で始まります。
- 児童福祉法第24条の30は第二款 指定障害児相談支援事業者に置かれています。
- 児童福祉法の公布日は昭和22年12月12日です。
- 児童福祉法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 児童福祉法第24条の30の前の条は児童福祉法第24条の29です。
- 児童福祉法第24条の30の次の条は児童福祉法第24条の31です。
- 児童福祉法第24条の30には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第24条の30 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000164 - 本サイト収録
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第24条の30(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000164/24_30
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点児童福祉法第24条の32は、指定障害児相談支援事業者の責務を定める。意思尊重と連携、質の向上は努力義務、人格尊重と忠実な職務遂行は義務とされる。
Q · 相談支援事業所の「努力義務」って、守られなくても仕方ないものなの?
第3項の忠実義務は努力目標ではなく明確な義務です
児童福祉法24条の32のうち、第1項(本人・保護者の意思尊重と関係機関との連携)と第2項(支援の質の向上)は「努めなければならない」という努力義務です。一方、第3項は障害児の人格尊重、法令遵守、障害児と保護者のための忠実な職務遂行を「しなければならない」と断定形で定めています。指定を受けた事業者の義務違反は、指定権者による報告徴収・立入検査や指定の取消し等の処分の対象となりうるため、保護者は市町村・都道府県の障害福祉担当課に相談できます。
解説
障害のある子どもの支援計画を立てる事業者、いわゆる相談支援専門家には、法律上の「努力義務」が三段に積まれている。第1項は本人と保護者の意思をできる限り尊重し、行政機関や学校と緊密に連携すること。第2項は自らの支援の質を評価し向上させること。そして第3項だけが「努めなければならない」ではなく「遂行しなければならない」という断定形で書かれている。ここが読み飛ばされる最大の落とし穴だ。第3項の忠実義務は努力目標ではなく明確な義務であり、これに違反すれば指定の取消しや効力停止(本法24条の39)の直接の根拠になる。あなたが保護者なら、事業者が「計画はこちらで決めます」「学校との連携はうちの仕事ではありません」と言った瞬間、それは単なる不親切ではなく、条文に書かれた義務の不履行として指定権者である都道府県・市町村に申し立てられる材料になる。「お願いする立場」から「根拠条文を持つ立場」への転換が、この三項に隠れている
法的な位置づけ
児童福祉法第24条の32は、指定障害児相談支援事業者の責務を定める規定である。障害児の自立した日常生活・社会生活に向け、本人と保護者の意思を尊重し関係機関と連携して相談支援を行う努力義務、支援の質を評価し向上させる努力義務、および障害児の人格尊重・法令遵守・忠実な職務遂行の義務の三層で構成される。
手順
- 1.面談の経過を時系列で記録する 面談の日時、出席者、誰が何を言ったかを帰宅直後に箇条書きで残す。録音が難しくてもメモで足りる。後の相談や申立ての基礎資料になる
- 2.計画案の意向欄を照合する 障害児支援利用計画案の「本人及び家族の意向」欄が、実際に聞き取られた内容と一致しているかを確認する。本人の意思が反映されていなければ、署名前に書面で修正を求める
- 3.関係機関との連携会議を要望する 学校の個別の教育支援計画や医療機関の方針と計画が噛み合っていない場合、第1項の関係機関との緊密な連携を挙げて、担当者会議の開催を事業者に要望する
- 4.改善がなければ指定権者に相談する 事業者との話し合いで改善しない場合、記録を持って市町村の障害福祉担当課に相談する。事業所の変更も可能だが、次の受け入れ先を先に確保しておく
よくある質問 AI による整理
Q1指定障害児相談支援事業者とは?
市町村長の指定を受け、障害児支援利用計画の作成やモニタリングを行う事業者です。児童福祉法上の責務(24条の32)を負います。
Q2障害児支援利用計画は誰が作る?
原則として指定障害児相談支援事業者の相談支援専門員が作成します。事業者が見つからない場合などは保護者がセルフプランを作ることもあります。
Q3相談支援専門員の忠実義務とは?
障害児と保護者のために忠実に職務を行う義務です(24条の32第3項)。事業者自身の利益より利用者の利益を優先することが求められます。
Q4相談支援事業所 苦情 どこに言う?
まず事業所の苦情受付窓口、改善しなければ指定権者である市町村の障害福祉担当課へ。都道府県の運営適正化委員会も相談先になります。
Q5相談支援事業所 系列サービスばかり 違法?
直ちに違法とは限りませんが、利用者の利益より自社の利益を優先した計画は、第3項の忠実義務との関係で問題となりえます。
Q6障害児相談支援 モニタリング 頻度は?
市町村が支給決定の際にモニタリング期間を定めます。頻度は子どもの状況により異なるため、受給者証や計画書で確認できます。
Q7相談支援と学校の連携は義務?
第1項は教育機関その他の関係機関との緊密な連携を努力義務として定めています。連携会議の開催を求める根拠になります。
Q8障害児相談支援 費用はかかる?
障害児相談支援は障害児相談支援給付費の対象となっており、利用者負担は生じない扱いが一般的です。詳細は市町村窓口で確認できます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1相談支援事業所って、変えたいときに変えられるんですか?
変えられる。利用者が事業者を選ぶ制度であり、変更に事業者の同意は不要、理由の説明義務もない。市町村の障害福祉担当窓口に申し出れば手続きは進む。実務のポイント:変更を切り出す前に、次の受け入れ先を先に押さえておくこと。相談支援専門員は地域によって慢性的に不足しており、先に切ると数か月「セルフプラン」状態になる家庭がある
Q2「努力義務」って書いてあると、結局言っても無駄なんじゃないですか?
無駄ではない。第3項は努力義務ではなく明確な義務であり、本法24条の39は指定基準違反等を理由に指定の取消しや効力停止を定めている。行政は24条の38で報告徴収・立入検査もできる。実務のポイント:事業者が最も嫌がるのは訴訟ではなく実地指導での指摘だ。指定権者に相談経路があると相手が知った時点で、対応の温度は変わる
Q3子ども本人はまだ言葉が出ないんですが、それでも「本人の意思」を聞く必要があるんですか?
必要である。第1項は「意思をできる限り尊重する」と書いており、言語表出の有無を要件にしていない。表情、反応、行動の記録による意思推定が実務の標準になっている。実務のポイント:意思決定支援ガイドラインを踏まえた記録があるかどうかは、実地指導で見られるポイントだ。「本人の意向:特になし」とだけ書かれた計画書は、その一行が弱点になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「努力義務だから守らなくても何も起きない」と理解されがちだが、問いの立て方そのものがずれている。努力義務違反それ自体に罰則はなくとも、指定権者は本法24条の38に基づく報告徴収・立入検査を行い、24条の39で指定の取消しや効力停止ができる。制裁は条文の末尾ではなく、指定制度の側から降ってくる
- 第1項から第3項まで同じ強さの規定だと思って読んでいる人が多い。実際は第1項・第2項が「努めなければならない」、第3項だけが「遂行しなければならない」。この語尾一つの差が、行政指導どまりか処分に届くかの分水嶺になる。語尾を読む習慣がない人は、使える武器を持ちながら使えていない
- 保護者から見れば「サービスを紹介してくれる親切な人」だが、法律から見れば指定を受けた事業者であり、忠実義務を負う者である。この落差を知らないまま「お世話になっているから言いにくい」と我慢すると、不適切な計画が何年も更新され続ける
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の性格 | 24条の32:事業者の責務(努力義務+忠実義務) | 24条の26:障害児相談支援事業者の指定 2条:児童の意見尊重と最善の利益の原則 |
| 名宛人 | 指定障害児相談支援事業者 | 指定を申請する事業者と指定権者 全て国民、保護者、国・地方公共団体 |
| 保護者が使う場面 | 計画内容・連携不足・自己利益誘導への異議 | 事業者が正規に指定を受けているかの確認 子どもの意見が軽視されているときの理念的根拠 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では需要評估に基づき地方主管機関が個別化の支援を提供する枠組みで、民間事業者に忠実義務を明文で課す日本型の規定とは構造が異なる
韓国は障害児童に特化した福祉支援法を持ち、個別の支援計画と相談を制度化している点で日本と方向性が近い
ドイツは参加計画手続で本人の希望・選択権(Wunsch- und Wahlrecht)を重視し、本人意思尊重の理念を法定化している
米国は教育領域の IEP(個別教育計画)に保護者参加を義務付け、手続的保障と不服申立てを整備している
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 障害児支援利用計画の更新面談で、事業者が本人に一度も意向を聞かないまま親の同意だけで計画を作った。第1項は「障害児及びその保護者の意思」と両方を並べている。子ども本人の意思を飛ばした計画は、条文の文言そのものから外れている
- 学校の個別の教育支援計画と、相談支援事業者の障害児支援利用計画が全く噛み合っていない。「学校とは連携していません」と言われたら、第1項の「教育機関その他の関係機関との緊密な連携」を示す。連携は好意ではなく条文に書かれた努力義務だ
- もし相談支援専門員が、自社の系列サービスばかりを計画に並べてきたらどうなる? 第3項の「障害児及びその保護者のため忠実に」は、事業者自身の利益より利用者の利益を優先せよという意味を持つ。自己利益誘導は忠実義務の核心に触れる
- 事業者側の立場で読む場合。モニタリングの記録が形骸化し、半年同じ文言をコピーしている。第2項の「質の評価」を行っていない状態であり、実地指導で真っ先に指摘される部分だ。指定更新の6年サイクルが近づいているなら、残り時間で埋められる記録は限られる
- 転居まであと2週間。新しい市町村の相談支援事業者を探さねばならないが、引き継ぎを渋られている。第1項の関係機関連携の努力義務は、自治体をまたぐ引き継ぎ場面でも生きている
取るべき行動
被害を受けた側:1. 面談の日時、誰が何を言ったかを時系列でメモに残す。録音が難しければ帰宅直後の箇条書きでよい2. 計画案の「本人及び家族の意向」欄が実際に聞き取った内容と一致しているか照合、不一致なら書面で修正を求める3. 学校や医療機関との連携が欠けている場合、第1項を挙げて連携会議の開催を要望4. 改善されなければ、指定権者である市町村または都道府県の障害福祉担当課へ相談。事業者変更は利用者の権利であり、理由を説明する義務はない
訴えられた側:1. 指摘された時点の計画書・モニタリング記録・アセスメント記録を直ちに整理、日付と担当者を確認2. 本人意向の聴取記録が形式的でないか自己点検、第2項の「質の評価」の実施実績を文書化3. 系列サービスへの誘導が疑われる場合、他事業者の選択肢を提示した記録の有無が防御の要になる4. 行政の報告徴収・立入検査(本法24条の38)には誠実に応じる。隠蔽が発覚した場合の処分は、元の不備より重くなる
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はないが、指定の効力に関する行政処分に不服がある場合は行政不服審査法による審査請求(処分を知った日の翌日から3か月以内)、取消訴訟は行政事件訴訟法14条により処分を知った日から6か月以内。損害賠償請求は一般の消滅時効(民法166条、権利行使できることを知った時から5年)が適用される(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成22年(2010年) 新設:障害者自立支援法等の一部改正に伴う児童福祉法改正により、障害児相談支援の制度が創設され、指定障害児相談支援事業者の責務規定が置かれた(平成24年4月施行)
- 児童福祉法 第24条の26障害児相談支援事業者の指定
- 児童福祉法 第24条の31指定障害児相談支援の事業の基準
- 児童福祉法 第24条の38報告徴収及び立入検査の権限
- 児童福祉法 第24条の39指定の取消し及び効力の停止
- 児童福祉法 第2条児童の意見尊重と最善の利益の原則
- 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律 第51条成人期の特定相談支援における同旨の責務(通称 障害者総合支援法、現行効力を要確認)
- 障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律 第8条事業者の合理的配慮提供義務(通称 障害者差別解消法)
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