児童福祉法 第27条の2
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- 都道府県は、少年法第二十四条第一項又は第二十六条の四第一項の規定により同法第二十四条第一項第二号の保護処分の決定を受けた児童につき、当該決定に従つて児童自立支援施設に入所させる措置(保護者の下から通わせて行うものを除く。)又は児童養護施設に入所させる措置を採らなければならない。
- 2.前項に規定する措置は、この法律の適用については、前条第一項第三号の児童自立支援施設又は児童養護施設に入所させる措置とみなす。ただし、同条第四項及び第六項(措置を解除し、停止し、又は他の措置に変更する場合に係る部分を除く。)並びに第二十八条の規定の適用については、この限りでない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 児童福祉法第27条の2は、日本の児童福祉法に含まれる条文です。
- 児童福祉法第27条の2の条文原文は「都道府県は、少年法第二十四条第一項又は第二十六条の四第一項の規定により同法第二十四条第一項第二号の保護処分の決定を受けた児童につき、当該決定に従つて児童自立支援…」で始まります。
- 児童福祉法第27条の2は第六節 要保護児童の保護措置等に置かれています。
- 児童福祉法の公布日は昭和22年12月12日です。
- 児童福祉法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 児童福祉法第27条の2の前の条は児童福祉法第27条です。
- 児童福祉法第27条の2の次の条は児童福祉法第27条の3です。
- 児童福祉法第27条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第27条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000164 - 本サイト収録
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第27条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000164/27_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点児童福祉法27条の2は、家庭裁判所が少年法24条1項2号の保護処分を決定した児童について、都道府県に児童自立支援施設又は児童養護施設への入所措置を義務付ける。通所は除かれる。
Q · 家裁が施設送致を決めたのに、児童相談所が「満床なので待って」と言うことはできるの?
措置自体は断れない。都道府県には入所させる義務がある
児童福祉法27条の2第1項は、少年法24条1項2号の保護処分決定を受けた児童について、都道府県は決定に従い児童自立支援施設又は児童養護施設に入所させる措置を「採らなければならない」と定めています。どの施設に入れるかの調整はあり得ますが、措置を見送る裁量はありません。入所後は27条1項3号の措置とみなされ、児童福祉法の枠組みで処遇が行われます。
解説
少年審判で「児童自立支援施設又は児童養護施設送致」という決定が出た瞬間、その子の行き先を実際に押さえるのは家庭裁判所ではない。都道府県である。児童福祉法27条の2は、家裁が少年法24条1項2号の保護処分を決めたとき、都道府県は「採らなければならない」と書いている。「採ることができる」ではない。ここが要だ。通常の27条1項3号措置は都道府県(児童相談所)の裁量判断だが、本条の措置は家裁決定に拘束され、児相に断る裁量がない。しかも2項で、いったん入所した後は「27条1項3号の措置とみなす」とされ、以後は児童福祉のルールで動く。ただし但書があり、保護者の同意が要る場面(28条)や措置変更の一部手続はみなしから外れる。保護者としてのあなたが知るべきは、入口は少年司法、中身は児童福祉、その二重構造の継ぎ目に何が落ちるかである。
法的な位置づけ
児童福祉法27条の2は、少年法24条1項2号の保護処分(児童自立支援施設又は児童養護施設送致)の決定を受けた児童について、都道府県に当該決定に従った入所措置を義務付ける規定である。当該措置は同法27条1項3号の入所措置とみなされるが、同条4項・6項の一部及び28条の適用は除外される。
手順
- 1.決定書で処分の根拠条文を確認する 審判の決定書の主文を読み、少年法24条1項2号(又は26条の4第1項)に基づく児童自立支援施設送致又は児童養護施設送致かを特定する。根拠条文によって、その後の窓口と手続が変わる
- 2.不服があれば抗告期間内に対応する 決定に不服がある場合、決定の告知から2週間以内に抗告を検討する(少年法32条)。付添人と方針を早めに決める
- 3.担当の児童相談所と施設の窓口を確保する 措置を担当する都道府県の児童相談所の担当児童福祉司と、入所先施設の連絡先を押さえ、面会・通信・外泊の手続を確認する
- 4.家庭環境の改善を記録して面談ごとに提出する 通院、就労、転居、家族関係の調整など、保護者側の取組を日付入りで記録し、児童相談所との面談で提示する。措置の解除・変更を検討する際の判断材料になる
よくある質問 AI による整理
Q1児童自立支援施設送致とは何ですか?
少年法24条1項2号に基づく保護処分の一つです。家庭裁判所が決定し、都道府県が児童福祉法27条の2により入所措置を採ります。刑罰ではありません。
Q2児童自立支援施設送致になると前科はつきますか?
つきません。保護処分は刑罰ではなく、教育・保護のための処分です。刑事裁判で有罪判決を受けたときの前科とは性質が異なります。
Q3児童自立支援施設にはいつまで入所しますか?
条文で期間は決まっていません。児童福祉法上の措置は原則18歳までで、必要に応じて延長され得ます。解除・変更は児童相談所が状況を見て判断します。
Q4児童養護施設送致と児童自立支援施設送致はどちらが選ばれますか?
家庭裁判所が少年の非行の内容や家庭環境、要保護性を踏まえて決定します。都道府県は決定された施設種別に従って入所措置を採ります。
Q5施設送致の決定に不服がある場合はどうすればいいですか?
保護処分決定に対しては、少年法32条により抗告できます。期間は決定の告知から2週間以内とされているため、付添人と早めに相談することが重要です。
Q6保護観察中でも施設送致になることはありますか?
あります。少年法26条の4により、保護観察中の遵守事項違反が重大な場合に施設送致決定がされることがあり、その場合も本条の入所措置の対象です。
Q7施設送致後の面会は誰に申し込めばいいですか?
家庭裁判所ではなく、措置を担当する児童相談所と入所先の施設です。面会・外泊・通信の可否や手続は施設と児童福祉司に確認します。
Q8児童自立支援施設に通いで入所することはできますか?
本条の措置では通所は除かれています。条文の括弧書きで「保護者の下から通わせて行うもの」が除外されているため、入所型の措置になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1児童自立支援施設って、要するに少年院みたいなものですか?
別物である。少年院は法務省所管の矯正施設で、施錠・矯正教育が基本。児童自立支援施設は児童福祉法上の児童福祉施設(44条)で、小舎制の生活を通じた支援が中心であり、開放処遇が原則。本条2項で入所後は27条1項3号措置とみなされ、児童福祉のルールで運営される。実務のポイント:付添人が「施設送致相当」の意見を出すとき、受入施設の実在確認まで済ませているかどうかで裁判官の心証が変わる。空き状況の確認を怠った意見書は、実効性なしとして通らないことがある
Q2親が反対しても、子どもは施設に入れられてしまうんですか?
本条の措置については、親の同意は要件ではない。通常の児童相談所の施設入所措置なら親権者の意に反する場合に家裁の承認が必要(28条)だが、本条2項但書で28条の適用は除外されている。すでに家裁が保護処分として決定しているためである。実務のポイント:親の同意が不要ということは、逆に言えば親の反対を理由に児相が措置を先送りすることもできない。満床だから待ってほしいという説明を受けたら、本条1項の「採らなければならない」を根拠に説明を求める余地がある
Q3入った後、いつになったら家に帰れるんでしょうか?
期間が条文で固定されているわけではない。入所後は児童福祉のルールに乗り、児童相談所が家庭環境と本人の状況を見て措置の解除・変更を判断する。ただし2項但書により、解除・停止・変更に係る部分は27条4項・6項のみなしから除外されており、家裁決定に基づく措置としての性格が残る。実務のポイント:児相が見るのは本人の変化だけでなく「帰す先」の変化である。親側が何も変えないまま子の反省だけを待つ家庭は、復帰が遅れる。親自身の取組の記録が、実は最も効く材料になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「家裁が決めたのだから、施設のことも家裁に相談すればいい」と考える保護者が多い。だが問いの立て方が誤っている。家裁の役割は処分決定までで、入所後の処遇、面会、外泊、家庭復帰の判断は児童相談所と施設の領域に移る。相談先を間違えたまま数か月を失う家族は珍しくない
- 児童自立支援施設送致は「軽い処分」だと聞いて安心する人がいる。だが軽重の問題ではなく、性質が違う。少年院は矯正教育の施設で法務省所管、児童自立支援施設は生活を通じた支援で厚生労働省所管の児童福祉施設。期間の枠組み、退所の判断主体、その後の支援の接続、すべてが別系統である。軽いか重いかという物差しで比べる発想自体が的を外している
- 「27条の2の措置も、普通の児相の措置と同じで親が同意しなければ入れられない」と思われがちだが、これは逆である。通常の27条1項3号措置は親権者の意に反すると28条の家裁承認が要る。だが本条の措置はすでに家裁の保護処分決定に基づくため、2項但書で28条の適用が外されている。親の同意という関門はここには存在しない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 措置の起点 | 27条の2:家庭裁判所の保護処分決定(少年法24条1項2号) | 27条1項3号:都道府県(児童相談所)の判断 28条:親権者が反対する場合に都道府県が家裁承認を申し立てる |
| 都道府県の裁量 | なし(「採らなければならない」) | あり(「採らなければならない」ではなく措置判断) 承認申立てをするかどうかは都道府県の判断 |
| 親権者の同意 | 不要(2項但書で28条の適用を除外) | 親権者の意に反しては原則採れない 家裁承認で親権者の意に反しても措置可 |
| 入所後のルール | 27条1項3号の措置とみなされ児童福祉法で運用(一部除外あり) | 児童福祉法の措置として運用 承認に期間制限があり、更新には再度の家裁承認が必要 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾でも少年法院の保護処分として福利・教養機構等への安置輔導が定められ、司法決定と福祉機関の執行が分かれる点で本条と構造が近い
韓国の少年保護処分には児童福祉施設等への監護委託があり、司法決定を福祉施設が執行する点で類似する
ドイツでは少年裁判所が教育処分として施設での教育援助を命じ、実施は少年援助(Jugendhilfe)の枠組みで行われる
米国では州ごとに少年裁判所が施設への措置を命じ、州の児童福祉機関又は少年司法機関が執行する。統一法はない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 中学生の息子が万引きを繰り返し、家裁の審判で「児童自立支援施設送致」の決定が出た。あなたは「これは少年院とどう違うのか」と混乱している。実際に運営するのは都道府県の施設で、鍵のかかった塀の中ではなく小舎夫婦制の生活の場。決定は家裁が出すが、日々の処遇を決めるのは児童相談所と施設長である
- 審判までもう5日。付添人から「児童自立支援施設送致を求める意見書を出すか、それとも保護観察を争うか」と選択を迫られている。児童自立支援施設送致なら2項のみなし規定で以後は児童福祉のレールに乗り、18歳(場合により20歳)までの継続支援の枠に入る。この違いを5日で理解して決めなければならない
- 自分の弟が保護処分を受けたと親から聞いた。「施設に入れられた」としか聞いていないが、これは刑罰なのか? 保護処分は刑罰ではない。前科もつかない。少年法24条1項2号の処分は教育・保護のための措置である
- 児童相談所の職員として、家裁から27条の2の決定通知が届いた。受け入れ先の施設が満床だと担当者が言ってきた。だが本条は「採らなければならない」と定めており、満床を理由に措置を拒む裁量は都道府県にない。どの施設に入れるかは調整できても、措置そのものを見送る選択肢はない
- 子が入所して8か月、施設から「家庭復帰を検討したい」と連絡が来た。措置の解除・変更は誰が決めるのか。2項の但書により、解除・停止・変更の場面は27条4項・6項のみなしから除かれる部分があり、家裁決定に基づく措置という性格が残る。ここを誤解して「児相に頼めばすぐ帰せる」と思い込むと、話が進まない
取るべき行動
被害を受けた側:保護者の立場なら、1. 決定書の主文と少年法の条番号を確認し、24条1項2号か否かを特定する2. 措置を担当する都道府県の児童相談所の担当児童福祉司の氏名と連絡先を早期に押さえる3. 面会・通信・外泊の可否と手続を施設に直接確認する4. 家庭環境改善の取組(通院、就労、転居、家族関係の調整)を日付入りで記録し、児相との面談ごとに提出する。措置変更の判断材料は、この記録の厚みで決まる
訴えられた側:少年本人またはその付添人としては、1. 審判前に児童自立支援施設送致と少年院送致の処遇内容の違いを具体的に把握し、どちらを求めるか意見を固める2. 受入施設の実在性と空き状況を調査官・児相経由で確認しておく3. 決定後は処遇の主体が児相・施設に移ることを前提に、入所直後から施設の自立支援計画の策定に保護者として関与する4. 決定に不服がある場合は抗告期間内に対応する(少年法の抗告手続、期間は2週間)
時効(請求できる期限):保護処分決定に対する抗告は、決定の告知を受けた日から2週間以内(少年法32条)。措置そのものには特定の時効はないが、児童福祉法上の措置は原則として児童が18歳に達するまでで、必要があれば20歳に達するまで延長されうる(児童福祉法31条。最新の改正状況をご確認ください)
学説
文理解釈:1項の「採らなければならない」により、都道府県は家裁決定に拘束され措置の要否を判断する裁量を持たない。2項のみなしにより入所後は児童福祉法上の措置として扱われるが、27条4項・6項(解除・停止・変更に係る部分を除く)と28条は適用されない
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和22年(1947年) 新設:児童福祉法制定(昭和22年法律第164号)
- 2.平成9年(1997年) 改正:教護院が児童自立支援施設に、養護施設が児童養護施設に改称され、本条の施設名も改められた
- 3.平成19年(2007年) 改正:少年法改正で保護観察中の遵守事項違反に基づく施設送致決定(少年法26条の4)が設けられ、本条の対象に加えられた
- 児童福祉法 第27条本条がみなしで接続する都道府県の措置の本体規定
- 児童福祉法 第28条親権者の意に反する入所措置の家裁承認、本条では適用除外
- 児童福祉法 第44条児童自立支援施設の目的と機能の定義
- 児童福祉法 第41条児童養護施設の目的と機能の定義
- 児童福祉法 第31条措置の年齢上限と在所期間の延長
- 少年法 第24条本条が受ける保護処分決定の根拠規定
- 少年法 第26条の4保護観察中の遵守事項違反に基づく施設送致決定
- 少年法 第32条保護処分決定に対する抗告の手続と期間
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