児童福祉法 第27条の3
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都道府県知事は、たまたま児童の行動の自由を制限し、又はその自由を奪うような強制的措置を必要とするときは、第三十三条、第三十三条の二及び第四十七条の規定により認められる場合を除き、事件を家庭裁判所に送致しなければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 児童福祉法第27条の3は、日本の児童福祉法に含まれる条文です。
- 児童福祉法第27条の3の条文原文は「都道府県知事は、たまたま児童の行動の自由を制限し、又はその自由を奪うような強制的措置を必要とするときは、第三十三条、第三十三条の二及び第四十七条の規定により認め…」で始まります。
- 児童福祉法第27条の3は第六節 要保護児童の保護措置等に置かれています。
- 児童福祉法の公布日は昭和22年12月12日です。
- 児童福祉法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 児童福祉法第27条の3の前の条は児童福祉法第27条の2です。
- 児童福祉法第27条の3の次の条は児童福祉法第27条の4です。
- 児童福祉法第27条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第27条の3 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000164 - 本サイト収録
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第27条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000164/27_3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点児童福祉法27条の3は、知事が児童の自由を制限・剥奪する強制的措置を要するとき、33条・33条の2・47条の場合を除き、事件を家庭裁判所に送致すべきと定める。
Q · 児童相談所は、子どもを鍵のかかる施設に自分たちの判断だけで入れられるの?
いいえ。家庭裁判所に送致し、その判断を得る必要があります
児童福祉法27条の3により、都道府県知事(実務上は委任を受けた児童相談所長)が子どもの行動の自由を制限・剥奪する強制的措置を必要とするときは、一時保護(33条)や親権代行(33条の2・47条)で認められる範囲を除き、事件を家庭裁判所に送致しなければなりません。家庭裁判所は少年法18条2項により期限を付して措置を指示し、その期限内でのみ実施が認められます。
解説
条文の中に「たまたま」という口語が紛れ込んでいる。立法者がここにこの語を置いたのは偶然ではない。児童福祉は保護であって拘束ではない、だから自由を奪う措置は本来ありえず、例外的にその必要が生じたときは行政の判断だけで踏み込むな、という宣言である。都道府県知事(実務では権限を委任された児童相談所長が動く場面が多い)が、子どもの行動の自由を制限し、または奪うような強制的措置を必要と考えたとき、一時保護(33条)、一時保護中の親権代行(33条の2)、施設長等の親権代行(47条)で説明できる範囲を超えるなら、知事は自分で決めてはならない。事件を家庭裁判所に送致し、裁判官の許可決定を得なければならない。あなたの子どもが対象になったとき、それは「行政の処分」ではなく「裁判所の決定」になる。つまりあなたには、裁判所の手続の中で意見を届ける場面が生まれる。
法的な位置づけ
児童福祉法27条の3は、強制的措置の家庭裁判所送致を定める規定である。都道府県知事が児童の行動の自由を制限し又は奪う強制的措置を必要とする場合、一時保護等の例外を除き事件を家庭裁判所に送致しなければならず、家庭裁判所は少年法18条2項により期限を付して措置を指示する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.措置の性質を見極める 検討中の対応が一時保護(33条)や親権代行(33条の2・47条)の範囲に収まるか、それを超えて行動の自由を制限・剥奪するものかを整理する。超えるなら27条の3の送致義務が生じる
- 2.代替手段と受け入れ先を確認する 送致は最後の手段である。在宅支援・通所・他施設措置など代替策を検討した経過を記録し、同時に国立児童自立支援施設の受け入れ可否を確認する
- 3.家庭裁判所へ送致する 都道府県知事(または児童相談所長)が事件を家庭裁判所に送致する。強制的措置を必要とする理由と具体的内容を明らかにする
- 4.調査官調査・審判に対応する 家庭裁判所調査官が子どもや保護者と面接する。保護者は生活環境の改善策や受け皿を書面で示し、意見を記録に残す
- 5.期限を管理して措置を実施する 家庭裁判所は少年法18条2項により期限を付して措置を指示する。実施記録と期限を一体管理し、継続が必要なら期限前に改めて送致を検討する
よくある質問 AI による整理
Q1強制的措置とは何ですか?
児童の行動の自由を制限し、又は奪う措置のことです。児童自立支援施設での外出制限や施錠された居室での生活などが該当し、家庭裁判所の判断を経なければ実施できません。
Q2強制的措置 家庭裁判所 送致 とは?
都道府県知事が強制的措置を必要と判断したときに、事件を家庭裁判所に送る手続です。児童福祉法27条の3と少年法6条の7第2項が根拠になります。
Q3強制的措置の許可 期限はいつまで?
家庭裁判所は少年法18条2項により期限を付して措置を指示します。期限が過ぎれば行動制限の根拠は失われ、続けるには改めて送致が必要です。
Q4強制的措置はどこの施設で実施される?
実務上、国立の児童自立支援施設で実施されます。受け入れ枠が限られるため、送致前に受け入れ可否の調整が行われるのが通例です。
Q5強制的措置 親の同意は必要?
親の同意ではなく家庭裁判所の判断が要件です。保護者は同意権を持つわけではありませんが、調査官調査や審判の中で意見を述べる機会があります。
Q6強制的措置14歳未満でもできる?
できます。14歳未満の触法少年は児童福祉機関先議が原則ですが、自由を奪う措置だけは家庭裁判所の判断を経る必要があります。
Q7一時保護と強制的措置は何が違う?
一時保護は保護の場所を移す措置で33条に基づきます。強制的措置は行動の自由そのものを制限・剥奪する措置で、家庭裁判所の関与が必要です。
Q8強制的措置の送致は違法になることがある?
33条・33条の2・47条の範囲を超えた行動制限を、送致せずに行えば違法な拘束となり得ます。範囲の見極めが実務上の要点です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1児童相談所って、親が反対しても子どもを連れて行けるんですよね? じゃあこの条文は何のためにあるんですか?
連れて行けるのは一時保護(33条)までです。場所を移すことと自由を奪うことは法的に別扱いで、後者に踏み込むには27条の3により家庭裁判所の許可が要ります。実務のポイント:強制的措置を実施できるのは国立の児童自立支援施設に限られ、全国でもごく少数です。許可が出ても受け入れの空きがなければ動けないため、現場は申立ての前に受け入れ可否の打診を済ませている
Q2家裁に送られたら、うちの子は非行少年として扱われるんですか?
強制的措置許可申立事件は、非行事実を認定して処分を決める少年審判とは別の手続です。児童福祉法上の措置をどこまで認めるかを判断するもので、保護処分の決定ではありません。実務のポイント:ただし同じ子について後に少年法の手続が始まった場合、家裁には過去の調査記録が残っています。最初の調査官面接での語り方が、数年後の別の場面で読み返されることがある
間違えやすい点 AI による整理
- 「児童相談所は親が反対しても子どもを連れて行ける」という前提から出発すると、この条文は永遠に読めない。一時保護(33条)は確かに親の同意なく実施できるが、それは保護の場所を移す権限であって、自由を奪う権限ではない。立てるべき問いは「児相にどこまで権限があるか」ではなく、「行政の権限はどこで打ち切られ、司法へ渡されるか」である
- 家裁の許可が要ることは知られていても、その許可に期限が付くことまでは意識されにくい。少年法18条2項は「期限を付して」措置を指示すると定めており、許可は無期限ではない。期限が切れればその時点で行動制限の法的根拠は消え、続けるには改めて申立てが要る
- 保護者から見れば「子どもが閉じた施設に入れられる」だが、法律から見れば「行政が単独で子どもの自由を奪うことを禁じ、裁判所の審査を強制した」条文である。この落差に気付かないまま抗議すると、相手を間違える。争う場は児童相談所の窓口ではなく、家庭裁判所の手続の内側にある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 根拠と性質 | 27条の3:自由を制限・剥奪する強制的措置の家裁送致 | 33条:一時保護(保護の場所を移す) 47条:施設長等の親権代行・監護措置 |
| 決定権者 | 家庭裁判所(少年法18条2項で期限付き指示) | 児童相談所長・都道府県知事(開始時に一時保護状の司法審査) 児童福祉施設の長等 |
| 期間 | 家裁が付した期限内に限る | 原則2か月以内 入所・委託の継続中 |
| 保護者の関与 | 家裁の調査・審判手続で意見を述べる | 児相への説明要求・不服申立て 施設長の措置は親権者も不当に妨げられない |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では主管機関が児童を緊急安置でき、72時間を超えて継続するには法院に継続安置を申し立てる。行政の即応と司法の審査を組み合わせる点で日本と発想が近い
ドイツでは自由剥奪を伴う子どもの収容に家庭裁判所の許可が必要。親の決定であっても裁判所の許可を要する点で、日本より司法関与の範囲が広い
米国連邦最高裁は、親による未成年者の精神科施設への収容について、中立的な事実認定者による審査を要求した。司法ではなく医療者による審査も許容した点が日本と異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし児童相談所が「この子は今のままでは逃げてしまう、行動を制限できる寮に移したい」と判断したら、その先はどう動く? 児相限りの内部決定では一歩も進めない。事件は家庭裁判所に送致され、裁判官が期限を付した許可決定を出して初めて実施できる。しかも実施先は国立の児童自立支援施設に限られ、受け入れの空きがなければ許可があっても動かない。
- あなたが児童相談所の担当者で、触法行為を繰り返す13歳を抱えている。14歳未満なので原則として少年審判には乗らず(少年法3条2項の児童福祉機関先議)、処分の入口はあなたの側にある。だが自由を奪う措置だけは例外で、ここだけは司法に戻さなければならない。行政が持つ権限の天井が、この一条で切られている。
- 保護者として家庭裁判所から呼出状が届く。事件名は「強制的措置許可申立事件」、罪名の記載はない。子どもを裁く手続ではなく、子どもをどこまで拘束してよいかを決める手続である。
取るべき行動
被害を受けた側:1. 施設内での行動制限の話が出たら、その場で「強制的措置の申立てを検討していますか」と確認する。検討中なら決定権は既に行政の外へ動き出している2. 送致前の段階で、家庭環境の改善策と受け皿(親族宅、通所、他施設)を書面にして提出し、記録に残す3. 送致後は調査官調査が要。子どもの生活歴と直近の変化を時系列で整理して臨む4. 弁護士は少年事件の経験がある人を選ぶ。家事事件だけの経験では手続の勘所が違う
訴えられた側:行政・施設側に立つ場合:1. 33条、33条の2、47条で説明できる範囲かを先に精査する。行動の制限が保護に付随する限度を超えた瞬間、本条の送致義務が発生し、無許可の実施は違法な拘束になる2. 送致前に代替手段を検討した記録を残す。家裁は最後の手段であったかを必ず見る3. 許可決定には期限が付く。期限管理を日々の実施記録と一体で運用し、更新申立ての時期を逆算する
時効(請求できる期限):本条自体に申立ての期限は定められていない。ただし家庭裁判所の許可は少年法18条2項により期限を付して行われ、その期限を超えた行動制限は根拠を失う。一時保護の期間制限(児童福祉法33条、原則2か月、延長や開始に司法審査)とは別系統の時間軸であり、二つを混同しないこと(最新の改正状況をご確認ください)
学説
一般的理解:本条は、児童福祉上の措置であっても自由の剥奪は行政単独で行えないとし、家庭裁判所の関与を要件とする。33条・33条の2・47条の範囲を超える行動制限を送致なく行うことは許されないと解されている
- 児童福祉法 第33条一時保護、本条の適用除外
- 児童福祉法 第33条の2一時保護中の親権代行、適用除外
- 児童福祉法 第47条施設長等の親権代行、適用除外
- 児童福祉法 第27条都道府県のとるべき措置の本体規定
- 児童福祉法 第44条児童自立支援施設の目的と対象
- 少年法 第6条の7児童相談所長を主語とする同旨規定
- 少年法 第18条家裁が期限を付して許可し送致
- 少年法 第3条14歳未満は児童福祉機関先議
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