児童福祉法 第41条
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児童養護施設は、保護者のない児童(乳児を除く。ただし、安定した生活環境の確保その他の理由により特に必要のある場合には、乳児を含む。以下この条において同じ。)、虐待されている児童その他環境上養護を要する児童を入所させて、これを養護し、あわせて退所した者に対する相談その他の自立のための援助を行うことを目的とする施設とする。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 児童福祉法第41条は、日本の児童福祉法に含まれる条文です。
- 児童福祉法第41条の条文原文は「児童養護施設は、保護者のない児童(乳児を除く。ただし、安定した生活環境の確保その他の理由により特に必要のある場合には、乳児を含む。」で始まります。
- 児童福祉法第41条は第三章 事業、養育里親及び養子縁組里親並びに施設に置かれています。
- 児童福祉法の公布日は昭和22年12月12日です。
- 児童福祉法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 児童福祉法第41条の前の条は児童福祉法第40条です。
- 児童福祉法第41条の次の条は児童福祉法第42条です。
- 児童福祉法第41条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第41条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000164 - 本サイト収録
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第41条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000164/41
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点児童福祉法41条は、保護者のない児童や虐待されている児童など環境上養護を要する児童を入所させて養護し、退所者の自立も援助する施設として児童養護施設を定める。
Q · 児童養護施設って、親のいない子だけが入る場所なの?
いいえ。親がいても虐待等で家で暮らせない子も入所します
児童福祉法41条は、入所対象として「保護者のない児童」と並べて「虐待されている児童その他環境上養護を要する児童」を明記しています。そのため、親が健在でも家庭で安全に暮らせない子どもは入所の対象になります。入所は児童相談所の判断を経て都道府県が行う措置(27条1項3号)によるのが原則です。さらに本条は、退所した人への相談その他の自立援助も施設の目的に含めています。
解説
児童養護施設と聞いて「親のいない子が暮らす場所」という像を思い浮かべるなら、その理解は現実と大きくずれている。41条が入所対象に挙げるのは、保護者のない児童だけではない。「虐待されている児童」「その他環境上養護を要する児童」が同列に並んでいる。実際、今の児童養護施設で暮らす子どもの多数派は、親が生きていて、戸籍上も親子関係があり、それでも家に帰せない子どもたちだ。そしてこの条文にはもう一つ、見落とされ続けている後半がある。施設の目的には「退所した者に対する相談その他の自立のための援助」が含まれる。18歳で出ていったら関係が切れる、ではない。施設には退所後の相談に応じる法的な目的が課されている。この一文を知っているかどうかで、施設を出た若者が頼れる先の数が変わる。さらに2022年(令和4年)改正で「乳児を除く」の但書が加わり、安定した生活環境の確保のため特に必要なら乳児も入所できるようになった。乳児院と児童養護施設の壁は、法律上すでに崩れている。
法的な位置づけ
児童養護施設とは、児童福祉法第41条に基づき、保護者のない児童、虐待されている児童その他環境上養護を要する児童を入所させて養護し、あわせて退所した者に対する相談その他の自立のための援助を行う児童福祉施設である。対象は原則として乳児を除くが、安定した生活環境の確保等のため特に必要な場合は乳児を含む。
よくある質問 AI による整理
Q1児童養護施設とはどんな施設ですか?
児童福祉法41条に基づき、家庭で暮らせない子どもを入所させて養護し、退所後の自立も援助する児童福祉施設です。原則として乳児を除く児童が対象です。
Q2児童養護施設と乳児院の違いは?
乳児院(37条)は主に乳児を、児童養護施設(41条)は主に乳児を除く児童を対象とします。ただし双方に例外規定があり、年齢で機械的に分かれるわけではありません。
Q3児童養護施設の子どもは学校に通えますか?
通えます。多くの場合、施設から地域の小学校・中学校・高校に通学します。進学についても施設職員や児童相談所と相談しながら進めます。
Q4児童養護施設に入った子どもに親は面会できますか?
原則として面会や通信は可能です。ただし虐待を理由とする措置などでは、児童虐待防止法12条に基づき面会・通信が制限される場合があります。
Q5親が引き取りたいと言えば子どもは家に戻れますか?
入所措置中は児童相談所の判断が必要です。家庭裁判所の承認(28条)による入所の場合、親権者の意思に反しても措置が継続されることがあります。
Q6児童養護施設への入所はどこに相談すればいいですか?
窓口は児童相談所です。虐待が疑われる場合は児童相談所虐待対応ダイヤル189に通告できます。市区町村の子ども家庭相談窓口も相談先になります。
Q7児童養護施設で働くにはどんな資格が必要ですか?
主な職種は児童指導員と保育士です。児童指導員は社会福祉士や教員免許、大学での所定学科卒業など、省令が定める任用要件のいずれかを満たす必要があります。
Q8児童養護施設に寄付やボランティアはできますか?
多くの施設が寄付やボランティアを受け付けています。物品寄付は施設の需要と合わない場合があるため、事前に施設または運営する社会福祉法人へ確認するのが確実です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1親がいるのに施設に入るって、どういう状況なんですか?
41条は「虐待されている児童その他環境上養護を要する児童」を入所対象に明記しており、親の存否は要件ではない。親の精神疾患、拘禁、経済的困窮、不適切な養育など、家庭で暮らせない事情があれば27条1項3号の措置で入所する。実務のポイント:措置費は自治体が負担するが、保護者には負担能力に応じた費用徴収(56条)がある。「施設に預けたら費用はかからない」と思って驚く保護者は多い
Q218歳になったら必ず出ていかないといけないんですか?
以前は原則18歳、措置延長で20歳未満までだったが、2022年(令和4年)改正法の2024年(令和6年)4月施行で年齢の一律上限が見直され、自立が困難な事情があれば都道府県の判断で継続的な支援が可能になった。実務のポイント:措置延長は本人が希望を明確に表明しないと検討されないことが多い。17歳の秋までに担当職員へ意思を伝え、記録に残してもらうかどうかで結果が変わる
Q3施設を出たあと、また施設に相談に行ってもいいんでしょうか?
41条は施設の目的に「退所した者に対する相談その他の自立のための援助」を含めている。つまり退所者の相談を受けることは施設の法定業務の一部であり、遠慮すべき性質のものではない。実務のポイント:職員の異動で顔見知りがいなくなることがある。退所時に担当者名と、その自治体の社会的養護自立支援の窓口を両方控えておくと、数年後でも到達できる
Q4里親と児童養護施設、どちらになるかは誰が決めるんですか?
児童相談所長が児童の最善の利益を踏まえて判断し、都道府県が措置を決定する(26条、27条)。国は家庭養育優先原則を掲げ里親委託を推進しているが、きょうだい分離の回避、治療的ケアの必要性などから施設が選ばれる場合がある。実務のポイント:児童本人の意見表明は2022年改正で制度的に強化された。意見表明等支援員(アドボケイト)の活用可否を児童相談所に確認できる
間違えやすい点 AI による整理
- 「児童養護施設は孤児院の現代版」という理解が根強いが、条文は保護者のない児童と虐待されている児童と環境上養護を要する児童を並列に置いている。実際に保護者のない児童は少数派で、大多数は親が存在する。前提そのものがずれていると、施設で育った人への「親いないの?」という質問が、悪意なく相手を傷つける
- 「入所できる年齢は1歳以上」と覚えている人は、知識が古い。2022年(令和4年)改正で「ただし、安定した生活環境の確保その他の理由により特に必要のある場合には、乳児を含む」という但書が入った。きょうだい分離を避ける、措置変更による環境変化を避けるといった理由で、乳児も入所できる
- 施設の役割は「退所まで」と多くの人が思っているが、41条は退所者への相談援助を目的に明記している。知っている人は退所後5年経っても施設に電話するし、知らない人は自分で扉を閉じる。同じ制度の下で、情報の有無が支援へのアクセスを分ける
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 根拠条文 | 児童福祉法41条(児童養護施設) | 児童福祉法37条(乳児院) 児童福祉法27条1項3号(里親委託等の措置) |
| 主な対象 | 乳児を除く、保護者のない児童・被虐待児童その他環境上養護を要する児童(特に必要な場合は乳児を含む) | 乳児(特に必要な場合は幼児を含む) 家庭での養育が困難な児童全般 |
| 養育の形態 | 施設での集団的・小規模化されたケア | 施設での乳幼児向け養育 里親家庭などの家庭的環境 |
| 退所後の支援 | 退所者への相談その他の自立援助を目的に明記 | 退院者への相談その他の援助を目的に明記 里親支援など別途の制度で対応 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では安置及教養機構が児童・少年福利機構の一類型として規定され、家庭で養育できない児童の安置先となる
韓国では아동양육시설が보호대상아동を入所させ養育する施設として規定されている
ドイツでは Heimerziehung が教育援助(Hilfe zur Erziehung)の一形態として位置付けられ、若年成人への継続支援(§ 41)も用意されている
米国では施設養護(congregate care)への連邦財政支出を制限し、家庭的養育への移行を促す方向にある
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 親は健在で、月に一度は面会にも来る。それでも家には帰れない。近所の人からは「親いるのに施設なの?」と聞かれる。41条は「虐待されている児童その他環境上養護を要する児童」を明記しており、親がいることは入所の障害にならない。むしろ現在の入所児童の約6割以上が被虐待経験を持つとされる
- 施設を退所して一人暮らしを始めた19歳。仕事を辞め、家賃が払えず、誰にも相談できない。ここで効くのが41条後半の「退所した者に対する相談その他の自立のための援助」。元いた施設は、法律上あなたの相談に応じることを目的に含む機関である。「もう関係ない」と自分で線を引く必要はない
- もし、あなたが近所の子どもの泣き声と痣に気付いたら何が起きる? 通告(児童福祉法25条)から児童相談所の一時保護(同33条)へ進み、家庭復帰が困難と判断されれば27条1項3号措置で施設入所となる。41条はその受け皿の定義であり、通告した人が最初に動かすパイプの出口にあたる
- 里親委託を希望したが、きょうだい3人を分離したくないという理由で施設が選ばれた。保護者の同意が得られない場合、児童相談所は家庭裁判所の承認(28条)を得て措置する。あなたが親の側なら、この審判は争える手続である
- あと数か月で18歳。措置延長を申請するか、退所して自立援助ホームへ移るか、進学して22歳年度末まで残るか。2024年(令和6年)4月施行の改正で年齢上限の一律の縛りは外れ、自立が困難な事情があれば都道府県の判断で継続支援が可能になった。古い「18歳で強制退所」の説明はもう正確ではない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 虐待を受けている、または身近な子どもの様子がおかしい場合、児童相談所虐待対応ダイヤル189へ通告(25条の通告義務は誰にでもある、確証は不要) 2. 一時保護(33条)を経て、家庭復帰が困難なら27条1項3号で施設入所措置3. すでに退所した立場なら、41条後半を根拠に元施設へ相談可能。あわせて自立援助ホーム(第二種社会福祉事業)や都道府県の社会的養護自立支援事業も選択肢4. 相談記録は日付と担当者名を残す
訴えられた側:1. 児童相談所から一時保護や入所措置を告げられた保護者の立場なら、まず措置の根拠条文(27条1項3号か、28条承認案件か)を確認2. 同意していない場合、家庭裁判所の承認審判で意見を述べる機会がある。弁護士は子どもの権利や家事事件に経験のある人を選ぶ3. 措置決定は行政処分であり(役所があなたに直接下す具体的な決定)、審査請求の対象になりうる4. 並行して面会通信や家庭復帰に向けた支援計画に協力する姿勢が、実務上の判断に効く
時効(請求できる期限):一時保護は原則2か月以内、超える場合は親権者の同意または家庭裁判所の審査が必要(33条)。28条の施設入所承認の効力は原則2年、更新には再度の承認が要る。行政処分への審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)。退所後の相談援助に法定の期限はない(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成9年(1997年) 名称が「養護施設」から「児童養護施設」へ変更され、退所者への相談その他自立のための援助が施設目的に追加されたとされる。詳細な条文文言の変遷は人的検証が必要
- 令和4年(2022年)改正 「乳児を除く」の但書に、安定した生活環境の確保その他の理由により特に必要な場合は乳児を含む旨が加えられた。乳児院との年齢による機械的な線引きが緩和された
改正の年表
- 1.昭和22年(1947年) 新設:児童福祉法制定。第41条で「養護施設」として、保護者のない児童や虐待されている児童等を入所させて養護する施設が規定された
- 2.平成9年(1997年) 改正:名称が「養護施設」から「児童養護施設」に改められ、施設の目的に児童の自立支援の観点が加えられた
- 児童福祉法 第7条児童福祉施設の種別列挙、本条の位置付け
- 児童福祉法 第3条の2家庭養育優先原則、施設養育の例外的位置付け
- 児童福祉法 第27条入所措置の根拠、1項3号措置
- 児童福祉法 第28条保護者の同意なき措置の家庭裁判所承認
- 児童福祉法 第33条一時保護、入所前段階の身柄確保
- 児童福祉法 第37条乳児院の目的、本条但書との役割分担
- 児童虐待の防止等に関する法律 第8条虐待通告後の措置、入所への接続
- 社会福祉法 第2条第一種社会福祉事業としての施設経営規制
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