受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月2日読了 8 分8 分8 分

児童福祉法 第31条の2

クイックジャンプ
  1. 都道府県は、前条第二項の規定にかかわらず、同項の規定により障害児入所施設に在所している者であつて、障害福祉サービスその他のサービスを利用しつつ自立した日常生活又は社会生活を営むことが著しく困難なものとして内閣府令で定める者について、満二十歳に到達してもなお引き続き在所させる措置を採らなければその福祉を損なうおそれがあると認めるときは、当該者が満二十三歳に達するまで、引き続き当該者を障害児入所施設に在所させる措置を採ることができる。
  2. 2.都道府県は、前条第三項の規定にかかわらず、同項の規定により障害児入所施設に在所している者又は委託を継続して指定発達支援医療機関に入院している肢体不自由のある者若しくは重度の知的障害及び重度の肢体不自由が重複している者であつて、障害福祉サービスその他のサービスを利用しつつ自立した日常生活又は社会生活を営むことが著しく困難なものとして内閣府令で定める者について、満二十歳に到達してもなお引き続き在所又は入院させる措置を採らなければその福祉を損なうおそれがあると認めるときは、当該者が満二十三歳に達するまで、引き続き当該者をこれらの施設に在所させ、若しくは同項の規定による委託を継続し、又はこれらの措置を相互に変更する措置を採ることができる。
  3. 3.前二項の規定による措置は、この法律の適用については、第二十七条第一項第三号又は第二項の規定による措置とみなす。
  4. 4.第一項又は第二項の場合においては、都道府県知事は、児童相談所長の意見を聴かなければならない。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 児童福祉法第31条の2は、日本の児童福祉法に含まれる条文です。
  2. 児童福祉法第31条の2の条文原文は「都道府県は、前条第二項の規定にかかわらず、同項の規定により障害児入所施設に在所している者であつて、障害福祉サービスその他のサービスを利用しつつ自立した日常生活又…」で始まります。
  3. 児童福祉法第31条の2は第六節 要保護児童の保護措置等に置かれています。
  4. 児童福祉法の公布日は昭和22年12月12日です。
  5. 児童福祉法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
  6. 児童福祉法第31条の2の前の条は児童福祉法第31条です。
  7. 児童福祉法第31条の2の次の条は児童福祉法第32条です。
  8. 児童福祉法第31条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第31条の2
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000164
  • 本サイト収録児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第31条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000164/31_2

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点児童福祉法31条の2は、福祉サービスを使っても自立が著しく困難な障害児入所施設の入所者について、都道府県が満23歳まで在所継続の措置を採れると定める。

Q · 障害児入所施設は20歳で必ず退所しなければいけないの?

県が認めれば満23歳まで延長できる。ただし裁量

児童福祉法31条の2により、障害福祉サービスを使っても自立した生活が著しく困難な者として内閣府令で定める者について、都道府県は満23歳に達するまで在所を続ける措置を採ることができます。「採ることができる」という裁量規定で、本人や家族の申請権はありません。延長措置は第27条の措置とみなされ、判断にあたって知事は児童相談所長の意見を聴く必要があります(第4項)。

解説

「20歳の壁」という言葉が、障害児入所施設の現場にはある。18歳で終わるはずの入所が第31条第2項・第3項で満20歳まで延び、そこで切れる。地域に受け皿がなければ、その先は行き場がない。31条の2は、その壁を3年ずらす条文だ。障害福祉サービスを使ってもなお自立した日常生活・社会生活を営むことが著しく困難だと内閣府令の基準に当たる者について、都道府県は満23歳に達するまで在所を続ける措置を採ることができる。押さえるべきは三点。第一に「採ることができる」であって義務ではない、都道府県の裁量である。第二に、この措置は第27条第1項第3号等の措置とみなされる(第3項)。費用の徴収も不服申立ての土俵も、通常の措置入所と同じ枠組みに乗る。第三に、知事は児童相談所長の意見を聴かなければならない(第4項)。裁量である以上、その意見にどんな事実が載るかで結論が決まる。事実を積むのは、施設と家族の側だ。

法的な位置づけ

児童福祉法第31条の2は、障害児入所施設の在所者および指定発達支援医療機関への入院者のうち、障害福祉サービスを利用しても自立した日常生活・社会生活が著しく困難な者として内閣府令で定める者について、都道府県が満23歳に達するまで在所・入院の継続措置を採ることができる旨を定める規定である。当該措置は第27条第1項第3号等の措置とみなされる。

手順

  1. 1.20歳到達の1年以上前に移行調整の場を作る 施設・相談支援専門員・児童相談所の三者で移行調整の会議を設け、誰がいつどの会議で延長を判断するのかを文書で確認する
  2. 2.受け入れ照会と体験利用の記録を積み上げる グループホームや施設入所支援の事業所への受け入れ照会、断られた事実、体験利用の結果を日付入りの時系列で保存する。これが「自立が著しく困難」の裏付けになる
  3. 3.要件に沿った事実の書面を児童相談所へ渡す 内閣府令の要件に本人の状況がどう当たるかを、所感ではなく事実で書いた書面にまとめ、担当の児童福祉司を通じて児童相談所長の意見の材料として提出する
  4. 4.不承認の回答は書面化させ、期限内に審査請求を検討 延長を認めない回答が口頭なら書面での通知を求める。措置解除等の処分に当たる場合は、処分を知った日の翌日から3か月以内に審査請求を検討する

よくある質問 AI による整理

Q1障害児入所施設の20歳の壁とは?

障害児入所施設の在所が原則満20歳で切れ、地域に受け皿がなければ行き場を失う問題です。児童福祉法31条の2で満23歳まで延長できる道が設けられました。

Q2障害児入所施設 何歳まで いられる?

原則は満18歳、第31条で満20歳まで延長可能、さらに31条の2の要件に当たれば満23歳に達するまでが上限です。いずれも都道府県の判断によります。

Q3児童福祉法31条の2はいつから施行?

令和4年(2022年)の児童福祉法改正で新設され、令和6年(2024年)4月1日から施行されています。

Q4措置延長の対象になるのはどんな人?

障害福祉サービスを利用しつつ自立した日常生活・社会生活を営むことが著しく困難な者として内閣府令で定める者で、延長しなければ福祉を損なうおそれがある場合です。

Q5指定発達支援医療機関の入院も23歳まで延長できる?

できます。第2項は、肢体不自由のある者や重度の知的障害と重度の肢体不自由が重複する者の入院委託の継続も対象にしています。

Q6措置延長の判断には誰が関わる?

判断するのは都道府県で、知事は児童相談所長の意見を聴かなければなりません(第4項)。施設や相談支援専門員の記録が意見の材料になります。

Q7措置延長を断られたら違法?

裁量規定なので断ること自体は直ちに違法ではありません。ただし裁量の逸脱・濫用や、児童相談所長の意見聴取を欠く手続の瑕疵があれば争う余地があります。

Q823歳を過ぎたら施設はどうなる?

満23歳が上限で延長はできません。障害者総合支援法の施設入所支援やグループホームなど、成人向けサービスへ移行することになります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1「延長してください」っていう申請書を出せばいいんですか?

申請という形はありません。第31条の2は「都道府県は…措置を採ることができる」という書き方で、本人や家族に申請権を与えていないからです。実務では施設・相談支援専門員・児童相談所を通じた移行調整の中で判断されます。実務のポイント:申請権がないということは、却下通知も来ないということ。何も言われないまま20歳を迎えて措置が切れる事態が最も多い。「誰が、いつ、どの会議で判断するのか」を早い段階で文書で確認しておく

Q223歳まで延びたら、その後はどうなるんですか?

満23歳が絶対の上限で、この条文にその先はありません。移行先は障害者総合支援法の施設入所支援やグループホーム等になります(同法第5条、第19条)。3年は猶予であって解決ではない。実務のポイント:延長が決まった瞬間に家庭も行政も安心して調整が止まる。県側も「あと3年ある」と見れば優先順位を下げる。延長決定と同時に移行計画の期限を文書で握ることが、23歳の壁を作らない唯一の方法

Q3措置が延びると、お金の負担も変わりますか?

第3項で、この延長措置は第27条第1項第3号または第2項の措置とみなされます。つまり費用は措置入所と同じ扱いで、本人や扶養義務者の負担能力に応じた徴収になります(児童福祉法第56条)。実務のポイント:契約による入所(障害児入所給付費、第24条の2)と措置入所では、負担の仕組みも解除のルールも別物。20歳以降どちらの枠にいるかを取り違えたまま話が進むと、前提から食い違う

Q4県が延長を認めてくれません。争えますか?

措置の解除等は行政処分に当たり得るので、審査請求(処分を知った日の翌日から3か月)や取消訴訟の対象になり得ます。ただし本条は裁量規定なので、争点は裁量権の逸脱・濫用になります(行政事件訴訟法第30条)。実務のポイント:児童福祉法第33条の4は措置を解除する際に理由の説明と意見聴取を求めています。この手続が省かれていれば、中身の当否に入る前に手続の瑕疵で争える。まず「いつ、誰から、どんな説明を受けたか」の記録を作る

間違えやすい点 AI による整理

  • 「23歳まで延長できる」ことは知られていても、それが都道府県の裁量(「措置を採ることができる」)であり、本人や家族の申請権としては書かれていないところまでは知られていない。権利として請求する話ではなく、判断材料を積み上げる交渉になる。この違いが、いつ何から手を付けるかを変える
  • 「何歳まで施設にいられるのか」という問いの立て方自体がずれている。条文が決めているのは上限であって、在所を保障する下限ではない。20歳でも22歳でも、移行先が整えば措置は解除される。問うべきは「移行先がいつ整うか」で、年齢はその逆算に使う数字にすぎない
  • 家族から見れば「この子はまだ地域では暮らせない」という生活の実感。都道府県から見れば「障害福祉サービスを利用しつつ自立した日常生活又は社会生活を営むことが著しく困難」という内閣府令の要件に当たるかどうかの判定。同じ状況を語る言語が違う。この落差を埋めないまま面談に臨むと、切実さは記録に残らないまま消える
比較の観点この条文ほかの条文
年齢の上限31条の2:満23歳に達するまで31条:満20歳に達するまで
24条の2:契約入所(障害児入所給付費)の枠
対象の絞り込み自立が著しく困難な者として内閣府令で定める者+福祉を損なうおそれ措置により在所している児童等で在所継続が必要と認める者
保護者と施設の契約に基づき給付決定を受けた障害児
法的性質都道府県の裁量(採ることができる)、第27条の措置とみなす都道府県の裁量による在所継続措置
給付決定と利用契約(措置ではない)
手続要件知事は児童相談所長の意見聴取が必須(第4項)措置の枠組みで判断
給付費の支給申請・決定手続

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
兒童及少年福利與權益保障法・身心障礙者權益保障法

台湾でも児童・少年期の安置から成人向け身心障礙者サービスへの移行期の空白が課題とされ、児少法と身障法の二つの法律にまたがって規律される

韓国
아동복지법

韓国は保護措置の終了年齢を本人の意思により延長できる仕組みを持つ。障害のある者の成人期移行は장애인복지법側で扱われる

ドイツ
SGB VIII § 41

ドイツは若年成人への援助(Hilfe für junge Volljährige)を原則21歳まで認め、障害のある者は SGB IX の統合支援へ移行する

フランス
CASF art. L.242-4(amendement Creton)

フランスは成人施設の受け入れ先が決まるまで、20歳を超えた障害のある若者が児童向け施設に留まれる制度を持ち、日本の本条と最も近い発想である

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 息子の20歳の誕生日まであと4か月、市内のグループホームは空きゼロ。このまま誕生日を迎えたらどうなる? 31条の2の対象と認められれば満23歳まで在所を続けられるが、判断するのは都道府県で、申請窓口も締切も条文には書かれていない。誕生日の半年前から動き出すのでは、照会の記録すら溜まらない
  • 重症心身障害で指定発達支援医療機関に入院中の娘が19歳。医療的ケアを継続できる成人施設は県内に一つ、待機2年。第2項はまさにこの重複障害のケースのために置かれている
  • あなたが障害児入所施設の管理者だとする。今年度の20歳到達者は3名、移行先が固まっているのは1名。残り2名について県に延長を求めるなら、必要なのは「地域では暮らせない」という所見ではなく、体験利用の結果、支援区分の認定、受け入れ照会と断られた記録という、児童相談所長が意見書に書ける具体的事実である
  • きょうだいとして育った弟の入所が20歳で切れると、親から電話で知らされた。在宅に戻れば日中の支援はあなたの生活を直撃する。31条の2の存在を家族の誰かが知っているかどうかで、この家族会議の結論は正反対になる
  • 県の担当者から「23歳までの延長は認められません」と電話口で告げられた。書面は届いていない。措置の解除に当たる処分であれば、行政不服審査法に基づく審査請求の対象になり得る。まず口頭の回答を書面に変えさせるところから始まる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 20歳到達の1年以上前に、施設・相談支援専門員・児童相談所の三者で移行調整の場を作る2. 移行先候補への受け入れ照会と断られた記録、体験利用の結果、障害支援区分の認定結果を時系列で保存する、これが「著しく困難」の裏付けになる3. 内閣府令の要件に自分の子の状況がどう当たるかを、所感ではなく事実で書いた書面にして児童相談所へ渡す(意見を述べるのは児相所長、第4項) 4. 延長を認めない回答は必ず書面で求める。措置の解除等の処分であれば審査請求の対象になり得る

訴えられた側:1. 延長の可否は裁量だが白紙の裁量ではない。受け皿不足を理由に一律に断る運用も、調整を止めたまま一律に延長し続ける運用も、いずれも説明が立たない2. 児童相談所長の意見聴取(第4項)は手続要件であり、欠ければ処分の適法性自体が揺らぐ3. 認めない場合は理由を書面化し、児童福祉法第33条の4の説明・意見聴取の手続と整合させる4. 満23歳という上限は動かない。延長決定と同時に、そこから逆算した移行計画を走らせないと3年後に同じ壁が来る

時効(請求できる期限):本条に独自の申請期限や時効はない。動くのは年齢の側で、満20歳到達時に第31条第2項・第3項の措置が切れ、延長の上限は満23歳に達するまで。措置の解除等の処分を争う場合は、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内に審査請求(行政不服審査法第18条)、取消訴訟は原則6か月以内(行政事件訴訟法第14条)

改正沿革 AI による整理

  • 令和4年(2022年)改正、令和6年(2024年)4月1日施行 児童福祉法等の一部を改正する法律により新設。従来は第31条による満20歳までの在所継続が上限だったが、障害福祉サービスを利用しても自立した生活が著しく困難な者について、満23歳に達するまでの在所継続および指定発達支援医療機関への入院継続を可能にした。委任先が内閣府令と表記されているのは、こども家庭庁設置に伴う所管移管を反映したもの

改正の年表

  1. 1.令和4年(2022年) 新設:児童福祉法等の一部を改正する法律により新設(令和6年4月1日施行)。満20歳までだった在所継続の上限を、要件を満たす者について満23歳に達するまでに引き上げた

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

児童福祉法の全文を見る所属する編章節を開く:第六節 要保護児童の保護措置等

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›