児童福祉法 第56条の4
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国庫は、第五十条第二号に規定する児童委員に要する費用のうち、内閣総理大臣の定める事項に関するものについては、予算の範囲内で、その一部を補助することができる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 児童福祉法第56条の4は、日本の児童福祉法に含まれる条文です。
- 児童福祉法第56条の4の条文原文は「国庫は、第五十条第二号に規定する児童委員に要する費用のうち、内閣総理大臣の定める事項に関するものについては、予算の範囲内で、その一部を補助することができる。」で始まります。
- 児童福祉法第56条の4は第四章 費用に置かれています。
- 児童福祉法の公布日は昭和22年12月12日です。
- 児童福祉法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 児童福祉法第56条の4の前の条は児童福祉法第56条の3の2です。
- 児童福祉法第56条の4の次の条は児童福祉法第56条の4の2です。
- 児童福祉法第56条の4には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第56条の4 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000164 - 本サイト収録
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第56条の4(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000164/56_4
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点児童福祉法56条の4は、都道府県が支弁する児童委員の費用のうち内閣総理大臣の定める事項に関するものについて、国が予算の範囲内でその一部を補助できると定める裁量補助規定である。
Q · 民生委員・児童委員の活動費に、国のお金は出ているの?
予算の範囲内で国が一部補助できるが、義務ではない
児童委員に要する費用は、原則として都道府県が支弁します(児童福祉法50条2号)。児童福祉法56条の4は、そのうち内閣総理大臣の定める事項に関するものについて、国が予算の範囲内で一部を補助「できる」と定めています。国が必ず一定割合を負担する義務的国庫負担とは異なる裁量補助のため、補助の有無や規模は毎年度の予算と対象事項の線引きで決まります。
解説
町内会の順番で民生委員を引き受けた人は、その日から児童委員でもある(児童福祉法16条2項)。そして民生委員に給与は出ない(民生委員法10条)。ここで多くの人が「無給=お金の話は終わり」と思考を止める。止めた先にこの条文がある。児童委員が動けば交通費も通信費も研修費も現実に発生し、その費用は原則として都道府県が支弁する(50条2号)。国はそこに「予算の範囲内で、その一部を補助することができる」。義務ではない、裁量である。しかも補助の対象は「内閣総理大臣の定める事項」に限られる。つまり、あなたの町で子どもの異変に気付いて歩く人が、年に何回研修を受け、何軒回れるかは、善意の総量ではなく毎年の予算編成と対象事項の線引きで決まっている。無償の奉仕に見えるあの制度の背中側には、はっきりと財政の骨組みが通っている。
法的な位置づけ
児童福祉法56条の4は、児童委員に要する費用に対する国庫補助を定める規定である。都道府県が支弁する児童委員の費用(同法50条2号)のうち、内閣総理大臣の定める事項に関するものについて、国は予算の範囲内でその一部を補助することができる。補助は国の裁量に委ねられ、国庫負担義務を生じさせるものではない。
よくある質問 AI による整理
Q1児童委員とは何をする人ですか?
地域の子どもや妊産婦の生活環境を把握し、必要な支援につなぐ役割の人です。民生委員が児童委員を兼ねる仕組みになっています(児童福祉法16条2項、17条)。
Q2児童委員の活動費は誰が出していますか?
原則として都道府県が支弁します(児童福祉法50条2号)。そのうち内閣総理大臣が定める事項に関する費用について、国が予算の範囲内で一部を補助できます(56条の4)。
Q3児童福祉法56条の4の補助は必ずもらえますか?
必ずではありません。「補助することができる」という裁量規定で、補助の有無や額は毎年度の国の予算と対象事項の範囲によって決まります。
Q4民生委員 活動費 いくら?
法律で一律の金額は定められていません。都道府県の支弁と国の補助を土台に、自治体ごとに実費弁償の水準や費目が異なるため、居住地の自治体の要綱で確認が必要です。
Q5民生委員 交通費 自腹 違法?
自腹負担を直接禁じる条文はありませんが、児童委員に要する費用は都道府県の支弁とされています。支給対象外の費目がないか、所属する協議会や自治体に確認するのが先です。
Q6児童委員の補助対象事項は誰が決めますか?
内閣総理大臣です。2023年4月のこども家庭庁発足に伴い、厚生労働大臣から内閣総理大臣に改められました。実務はこども家庭庁が担います。
Q7主任児童委員の活動費も対象ですか?
主任児童委員も児童委員として指名される者のため、児童委員に要する費用の枠内で扱われるのが一般的です。具体的な対象費目は内閣総理大臣の定めと自治体の運用によります。
Q8児童福祉法の国庫補助と国庫負担の違いは何ですか?
国庫負担は法律上国が一定割合を負担する義務がある仕組み、国庫補助は予算の範囲内で国が支出できる裁量的な仕組みです。本条は後者に当たります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1民生委員(児童委員)って無給なんですよね? 交通費も出ないんですか?
給与は支給されない(民生委員法10条)。ただし活動に要する費用は別枠である。児童委員に要する費用は都道府県の支弁とされ(児童福祉法50条2号)、国はその一部を予算の範囲内で補助できる(本条)。実際の支給水準と費目は自治体ごとに差がある。実務のポイント:実費弁償の水準は地方交付税の積算単価が事実上の目安になっており、そこに自治体が独自に上乗せしているかどうかで隣の市と差が出る。比較すれば交渉材料になる
Q2「補助することができる」って、結局もらえるんですか?
「できる」規定なので裁量的補助である。地方公共団体の支弁費用について国が必ず一定割合を負担する義務的国庫負担(53条)とは法的性質が異なり、対象も「内閣総理大臣の定める事項」に限定される。実務のポイント:所管大臣が厚生労働大臣から内閣総理大臣(こども家庭庁)に切り替わったのは令和5年(2023年)4月である。手元の解説書や自治体の要綱がまだ厚生労働大臣と書いていたら、その資料は改正後に更新されていないというサインになる
間違えやすい点 AI による整理
- 児童委員が無給であることは知られている。だがその深刻度は理解されていない。無給とは人件費がゼロという意味であって、活動費がゼロという意味ではない。訪問の交通費、研修の会場費、保護者との連絡費は現実に発生し、それは都道府県の支弁(50条2号)として別枠で存在する。「無給だから予算の話は関係ない」と思った瞬間、活動の質を決めている本当のレバーを見失う
- 「国はこの費用をいくら出しているのか」という問いの立て方が、そもそもずれている。本条は「補助することができる」という裁量規定であり、地方公共団体の支弁費用の二分の一を必ず負担する義務的国庫負担(53条)とは法的性質が違う。問うべきは金額ではなく、(1)その費目が内閣総理大臣の定める事項に入っているか、(2)今年度の予算にいくら計上されたか、の二点である
- 地域の住民から見れば、児童委員は「近所の世話好きな人が無償でやってくれていること」である。法律から見れば、都道府県の支弁義務と国の裁量補助という財政構造の末端に置かれた公的な担い手である。この落差があるために、活動が苦しくなっても住民は「あの人の負担が増えた」としか認識せず、予算の問題として誰も声を上げない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 法的性質 | 児童福祉法56条の4:裁量補助(補助することができる) | 児童福祉法53条:義務的な国庫負担(現行の対象範囲は要確認) 児童福祉法56条の2:施設整備費に対する別枠の補助(現行効力は要確認) |
| 対象費用 | 50条2号の児童委員に要する費用のうち内閣総理大臣の定める事項 | 法律に列挙された地方公共団体の支弁費用 児童福祉施設の新設・修理・改造等の費用 |
| 金額の決まり方 | 予算の範囲内で、その一部 | 法律・政令で定める割合による負担 条文に定める上限と予算の範囲内 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾には児童委員に直接対応する制度はなく、中央による地方への補助の一般規定と、ボランティア活動の支援法制で同種の機能を担う
韓国にも地域で児童福祉を担う아동위원の制度があり、名誉職としての性格と活動費の支給という構造は日本と類似する
ドイツでは連邦がこども・若者支援の活動を奨励する権限を持つが、実施と財源の中心は州・地方にある
米国は連邦から州への補助金を通じて児童保護を支える仕組みで、裁量的な連邦補助という点で本条と比較できる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 来年度から見守り訪問の回数を増やしたいと民生委員児童委員協議会が言い出したら、その交通費は誰が出すのか? 原則は都道府県の支弁(50条2号)、国は「予算の範囲内で一部」を補助できるにとどまる。自治体への要望書の締切まであと三週間。義務的な国庫負担(53条)と裁量補助である本条の違いを知らないまま費目を立てると、要望はそもそも土俵に乗らない
- 委嘱状を受け取った初日、あなたは自腹でスマホの通話料を払い始める。実費弁償の範囲と水準は自治体ごとに差がある。まず確認すべきは、国の補助対象事項に何が入っていて、あなたの自治体がそれをどう上乗せしているかだ
学説
行政法・財政法上の一般的理解:「補助することができる」と定める規定は国に補助の権限を与えるにとどまり、補助金を交付する法的義務は生じない。交付の可否と額は予算措置と所管庁の交付決定によって定まる
改正沿革 AI による整理
- 令和4年(2022年)公布、令和5年(2023年)4月1日施行 こども家庭庁の設置に伴う関係法律の整備により、本条の補助対象事項を定める主体が厚生労働大臣から内閣総理大臣に改められた。条文の実質的な仕組み(予算の範囲内での一部補助)自体は維持されている
改正の年表
- 1.令和5年(2023年) 改正:こども家庭庁の設置に伴う関係法律の整備により、補助対象事項を定める主体が厚生労働大臣から内閣総理大臣に改められた(令和4年公布、令和5年4月1日施行)。予算の範囲内で一部を補助する仕組み自体は維持
- 児童福祉法 第16条民生委員を児童委員に充てる根拠規定
- 児童福祉法 第17条児童委員の職務、費用が発生する活動の中身
- 児童福祉法 第50条第2号が本条の補助対象費用を特定する
- 児童福祉法 第53条義務的国庫負担、本条の裁量補助との対比軸(現行効力を要確認)
- 児童福祉法 第56条の2施設整備費に対する別枠の国庫補助(現行効力を要確認)
- 民生委員法 第10条民生委員は無給、費用補助の前提となる原則
- 地方財政法 第16条国から地方への補助金交付の一般規定
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