受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月2日読了 7 分7 分7 分

児童福祉法 第61条の5

クイックジャンプ
  1. 正当な理由がないのに、第二十一条の四の七第一項若しくは第三十三条の二十三の八第一項の規定による報告若しくは帳簿書類の提出若しくは提示をせず、若しくは虚偽の報告若しくは虚偽の帳簿書類の提出若しくは提示をし、又はこれらの規定による質問に対して答弁をせず、若しくは虚偽の答弁をし、若しくはこれらの規定による立入り若しくは検査を拒み、妨げ、若しくは忌避したときは、当該違反行為をした者は、五十万円以下の罰金に処する。
  2. 2.正当な理由がないのに、第二十九条の規定による児童委員若しくは児童の福祉に関する事務に従事する職員の職務の執行を拒み、妨げ、若しくは忌避し、又はその質問に対して答弁をせず、若しくは虚偽の答弁をし、若しくは児童に答弁をさせず、若しくは虚偽の答弁をさせた者は、五十万円以下の罰金に処する。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 児童福祉法第61条の5は、日本の児童福祉法に含まれる条文です。
  2. 児童福祉法第61条の5の条文原文は「正当な理由がないのに、第二十一条の四の七第一項若しくは第三十三条の二十三の八第一項の規定による報告若しくは帳簿書類の提出若しくは提示をせず、若しくは虚偽の報告若…」で始まります。
  3. 児童福祉法第61条の5は第八章 罰則に置かれています。
  4. 児童福祉法の公布日は昭和22年12月12日です。
  5. 児童福祉法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
  6. 児童福祉法第61条の5の前の条は児童福祉法第61条の4です。
  7. 児童福祉法第61条の5の次の条は児童福祉法第61条の6です。
  8. 児童福祉法第61条の5には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第61条の5
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000164
  • 本サイト収録児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第61条の5(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000164/61_5

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点児童福祉法61条の5は、児童相談所等の立入調査を正当な理由なく拒否・妨害し、又は虚偽の答弁や子どもへの口止めをした者を、五十万円以下の罰金に処すると定める。

Q · 児童相談所の立入調査を追い返したら、罪になるの?

正当な理由がなければ五十万円以下の罰金。前科のつく刑罰です

児童福祉法61条の5第2項により、29条に基づく児童委員や児童相談所職員の立入調査を正当な理由なく拒み、妨げ、忌避した者、質問に答えないか虚偽の答弁をした者、子どもに答えさせないか虚偽の答弁をさせた者は、五十万円以下の罰金に処されます。過料ではなく刑事罰です。ただし同意を前提とする任意の家庭訪問を断っただけでは、本条の対象にはなりません。

解説

玄関のチャイムが鳴り、児童相談所の職員と児童委員が立っている。近所から通告があったという。ここで「帰ってください」とドアを閉めた瞬間、あなたは五十万円以下の罰金という刑罰の射程に入る。児童福祉法61条の5第2項は、29条に基づく立入調査を正当な理由なく拒み、妨げ、忌避した者を処罰する。しかも処罰対象はドアを閉める行為だけではない。質問に嘘を答えること、そして「児童に答弁をさせず」、つまり子どもに口止めすることまで、同じ一文に並んでいる。第1項は事業者側の話で、21条の4の7第1項と33条の23の8第1項による報告徴収と立入検査を拒んだ場合を、同じ五十万円で押さえる。ここで押さえるべき一点は、これが過料ではなく罰金、つまり前科のつく刑事罰だということだ。

法的な位置づけ

児童福祉法61条の5は、行政調査の実効性を刑罰で担保する罰則規定である。第1項は事業者等に対する報告徴収・立入検査の拒否や虚偽報告等を、第2項は29条に基づく児童委員・職員の立入調査の拒否、妨害、忌避、答弁拒否、虚偽答弁、ならびに児童に答弁をさせない行為・虚偽の答弁をさせる行為を対象とし、いずれも五十万円以下の罰金を法定刑とする。

よくある質問 AI による整理

Q1児童福祉法61条の5とは何ですか?

行政の報告徴収・立入検査や、児童相談所等による29条の立入調査を正当な理由なく拒否・妨害した者を、五十万円以下の罰金に処す罰則規定です。

Q2児童相談所の立入調査は拒否できる?

物理的に押し入られることはありませんが、正当な理由なく拒めば本条の罰金の対象になります。拒否の後には出頭要求や裁判官の許可状による臨検・捜索の手続もあります。

Q3立入調査拒否の罰金はいくら?

五十万円以下の罰金です(児童福祉法61条の5)。行政上の過料ではなく刑罰なので、確定すれば前科になります。

Q4立入調査の拒否で前科はつく?

罰金刑が確定すれば前科になります。略式手続で罰金が確定した場合も同じです。職業や資格によっては欠格事由に関わることがあります。

Q5児相の職員に身分証の提示を求めてもいい?

求めて構いません。立入調査を行う職員には身分証明書の携帯と提示が求められます。提示を受けたうえで、どの条文に基づく調査かを確認しておくのが安全です。

Q6保育所の監査で帳簿を出さないと違法?

法令に基づく報告徴収や立入検査で、正当な理由なく帳簿書類を提出・提示しなかったり、虚偽の帳簿を出したりすると、本条1項の罰金の対象になりえます。

Q7立入調査拒否の時効は何年?

法定刑が罰金のみの罪なので、公訴時効は3年です(刑事訴訟法250条2項6号)。違反行為が終わった時から数えます。

Q8立入調査を拒否したら一時保護される?

拒否それ自体で自動的に一時保護されるわけではありません。ただ、子どもの安全が確認できない状態が続くと、一時保護を判断する際の重要な事情になりえます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1児相の人を追い返したら、本当に逮捕されるんですか?

理論上は可能です。逮捕を制限する規定(刑事訴訟法199条1項ただし書)が対象にするのは三十万円以下の罰金の罪で、本条の五十万円以下はその枠の外にあります。とはいえ実務では在宅捜査と略式起訴が中心です。実務のポイント:本当に高くつくのは罰金ではなく記録の方です。拒否した事実は、その後の28条の承認審判や親権停止(民法834条の2)で、保護者の非協力性を示す材料として引用されます

Q2任意の家庭訪問と立入調査って、断ったときに何が違うんですか?

全く違います。児相の訪問の多くは相手の同意を前提とした安全確認で、これを断っただけでは本条の罰則は働きません。処罰されるのは29条に基づく立入調査を正当な理由なく拒んだ場合です。実務のポイント:職員は根拠条文を口頭で明示するとは限りません。玄関先で「これは29条の立入調査ですか」と一言確認し、回答を控えておく。この一言の有無で、後に正当な理由を争えるかどうかが変わります

Q3「児童に答弁をさせず」って、黙っててと言っただけで罪になるんですか?

条文にそのまま書かれた行為です。61条の5第2項は、拒否や虚偽答弁と並べて「児童に答弁をさせず、若しくは虚偽の答弁をさせた者」を処罰対象にしています。親が自分で黙っているのとは別枠です。実務のポイント:実務では、子どもの説明が親の指示で変遷した経緯そのものが、虐待の有無と同じかそれ以上に重く見られます。口止めは処罰リスクを生むだけでなく、子どもの言葉から信用性を奪います

間違えやすい点 AI による整理

  • 罰金五十万円という金額は知っていても、その「五十万円」の性質を理解している人は少ない。過料(行政上の秩序罰で、前科にならない金銭負担)と違い、罰金は刑罰である。確定すれば前科として記録され、資格や職業の欠格事由に触れる場合もある。問題は金額ではなく性質の方にある
  • 「令状もないのに家に入られる筋合いはない」という問いの立て方そのものがずれている。29条の立入調査は、拒んでも職員がドアを壊して押し入ることはできない。その代わりに刑罰で間接的に強制する設計になっている。だから本当に考えるべきは「入れるか入れないか」ではなく、「拒んだ記録が次の段階で誰に何を与えるか」である
  • あなたから見れば、子どもに余計なことを言わせないための親心だ。法律から見れば、「児童に答弁をさせず、若しくは虚偽の答弁をさせた」という独立した構成要件への該当である。この落差は、あなたが最も善意のつもりで動いた瞬間に成立する
比較の観点この条文ほかの条文
条文の性格児童福祉法61条の5:調査拒否等を処罰する罰則規定児童福祉法29条:児童委員・職員の立入調査・質問の権限規定
児童虐待防止法9条の3:裁判官の許可状による臨検・捜索
強制の方法拒否に罰金を科す間接強制立入り・質問を行う権限(実力で押し入ることは予定されていない)
許可状に基づき、拒否されても立ち入ることができる直接強制
裁判官の関与事前の関与なし(処罰は事後の刑事手続で判断)事前の関与なし
事前に裁判官の許可状が必要

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
兒童及少年福利與權益保障法

台湾は主管機関の調査・訪視への協力拒否を行政罰の罰鍰で担保する。日本は刑事罰の罰金を選んでおり、前科が残るかどうかの点で違いがある

韓国
아동학대범죄의 처벌 등에 관한 특례법

韓国は警察と自治体の職員が一緒に現場調査に入る仕組みを持ち、調査の妨害に対する制裁規定も置いている

ドイツ
SGB VIII § 8a / BGB § 1666

ドイツは少年局の調査拒否そのものを処罰するのではなく、家庭裁判所の措置へつなげる構造になっている

アメリカ
各州の Child Protective Services 法

米国では住居への立入りに原則として令状か同意が必要で、第4修正との緊張関係を裁判所の命令で調整する

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • もし今、通告を受けた児相職員が玄関先に立っていて、家の中が散らかっているから入れたくないとしたら? 通告受理から原則48時間以内に子どもの安全を直接確認するという運用が動いている最中である。ここで拒めば、次に来るのは出頭要求、再出頭要求、そして裁判官の許可状による臨検・捜索だ。あなたに残された猶予は、その日のうちの数時間しかない
  • 夫婦げんかの声が続いた翌朝、職員が来た。あなたは子どもに「先生には何も言わなくていいからね」と伝えた。その一言が、条文にそのまま書かれた処罰対象である
  • あなたが運営する施設に都道府県の監査が入り、求められた帳簿の一部が見当たらない。「後で出します」を繰り返すうちに、提示をしなかったと評価されうる。罰金五十万円より重いのは、同じ事実が指定の取消しや改善勧告の材料としても走り出すことだ
  • 友人から「児相が来たけど追い返した、これで終わりだよね?」と LINE が来る。終わりではない。拒否した事実は記録に残り、その後の一時保護や家庭裁判所の審判で、保護者の非協力性を示す材料として必ず引用される。あなたはその場で、追い返すより日時を決めて会わせる方が安いと説明できる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 通告は匿名でもでき、通告者を特定させる情報は漏らしてはならないとされている(児童虐待の防止等に関する法律7条)。名乗らなくても行政は動く2. その世帯が調査を拒んだと聞いても、そこで終わりではない。出頭要求、再出頭要求、裁判官の許可状による臨検・捜索という段階が用意されている3. 状況が変わるたびに再通告する。拒否と再通告の積み重ねが次の段階に進む根拠になる4. 緊急性があれば189、生命の危険を感じたら110番へ

訴えられた側:1. まず根拠条文を確認する。29条の立入調査か任意の安全確認かで、断ったときの意味が正反対になる2. 証票の提示を求め、職員の氏名と所属を控える3. 入れたくない事情があるなら、拒否ではなく代替案を出す。日時を指定して子どもに会わせる旨を書面か録音で残す4. 子どもに口止めしない。「答弁をさせない」行為そのものが独立した処罰対象である5. 刑事手続に入ったら弁護士、児童福祉の審判が絡むならその分野の経験がある弁護士を選ぶ

時効(請求できる期限):罰金のみを法定刑とする罪であるため、公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項)。起算点は拒否、虚偽答弁、忌避といった違反行為が終わった時。なお、一時保護や家庭裁判所の審判は刑事の時効とは別の時間軸で進むため、刑事の時効が完成しても行政・家事の側の評価は残り続ける

学説

行政法学の一般的理解(行政調査論):行政調査は、実力で相手方の抵抗を排除する直接強制型と、拒否に罰則を結びつける間接強制型に分けて整理される。本条は後者の典型であり、職員が実力で立ち入る権限は29条からは導かれないと理解されている。

改正沿革 AI による整理

  • 平成19年(2007年)改正 児童虐待の防止等に関する法律の改正と併せ、立入調査を拒否された場合の手当てが強化され、出頭要求・再出頭要求と、裁判官の許可状による臨検・捜索が設けられた。同時期に罰則の金額も引き上げられたとされるが、改定前の金額と改正年次は人的検証が必要
  • 近年の改正(年次要検証) 本条1項が引用する報告徴収・立入検査の根拠条文(21条の4の7、33条の23の8)は、近年の児童福祉法改正で追加された条項群に属するとみられる。項の新設か既存文言の修正かの区別を含め、人的検証が必要

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

児童福祉法の全文を見る所属する編章節を開く:第八章 罰則

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›