公認会計士法 第21条(登録の抹消)
クイックジャンプ
- 公認会計士が次の各号のいずれかに該当する場合には、日本公認会計士協会は、その登録を抹消しなければならない。
- 一その業務を廃止したとき。
- 二死亡したとき。
- 三第四条各号(第五号の二を除く。)のいずれかに該当するに至つたとき。
- 2.公認会計士が次の各号のいずれかに該当する場合には、日本公認会計士協会は、資格審査会の議決に基づき、その登録を抹消することができる。
- 一不正の手段により登録を受けたとき。
- 二心身の故障により公認会計士の業務を行わせることがその適正を欠くおそれがあるとき。
- 三内閣府令で定める期間以上の期間にわたり第二十八条に規定する研修を受けていないとき(内閣府令で定める場合を除く。)。
- 四二年以上継続して所在が不明であるとき。
- 3.前項第一号から第三号までの規定による登録の抹消については第十九条第四項並びに第十九条の二第一項及び第三項の規定を、前項第四号の規定による登録の抹消については同条第一項及び第三項の規定を、それぞれ準用する。この場合において、同項中「第四十六条第二項」とあるのは、「第四十六条第一項」と読み替えるものとする。
この条文の基本情報
登録の抹消とは何ですか?
定義登録の抹消とは、公認会計士法第21条に定められた規定で、「公認会計士が次の各号のいずれかに該当する場合には、日本公認会計士協会は、その登録を抹消しなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 公認会計士法第21条(登録の抹消)は、日本の公認会計士法に含まれる条文です。
- 公認会計士法第21条の条文原文は「公認会計士が次の各号のいずれかに該当する場合には、日本公認会計士協会は、その登録を抹消しなければならない。」で始まります。
- 公認会計士法第21条は第三章に置かれています。
- 公認会計士法の公布日は昭和23年7月6日です。
- 公認会計士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 公認会計士法第21条の前の条は公認会計士法第20条です。
- 公認会計士法第21条の次の条は公認会計士法第21条の2です。
- 公認会計士法第21条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)第21条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000103 - 本サイト収録
公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)第21条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000103/21
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点公認会計士法21条は、業務廃止・死亡・欠格事由該当時は登録を必ず抹消し、不正登録や研修の長期未受講等の場合は資格審査会の議決で抹消できると定める。
Q · 公認会計士の登録が抹消されたら、会計士の資格はなくなるの?
登録は消えるが、会計士となる資格自体は残る
公認会計士法21条が消すのは日本公認会計士協会の名簿上の「登録」です。試験合格と実務要件で得た「公認会計士となる資格」は別に残ります。業務廃止で抹消された場合、欠格事由がなければ再登録の申請が可能です。ただし登録がない間は、公認会計士として監査証明業務を行うことはできません。
解説
「登録抹消」と聞くと、多くの人は資格剥奪を思い浮かべる。法律の構造は違う。公認会計士は、試験合格と実務要件で得る「なる資格」と、協会の名簿に載る「登録」の二段構えでできている。21条が消すのは後ろの「登録」だけである。条文は抹消を二つに分ける。1項は、業務廃止、死亡、第4条の欠格事由(第5号の2を除く)に当たった場合で、日本公認会計士協会に裁量はなく、必ず消す(羈束:判断の余地がないこと)。2項は、不正登録、心身の故障、継続的専門研修(28条)の長期未受講、2年以上の所在不明の場合で、資格審査会の議決を経て「消すことができる」。こちらは協会の判断で決まる。多くの会計士が見落とすのは2項3号である。不祥事を起こしていなくても、研修の単位を放置するだけで、監査報告書に署名する権限の土台が揺らぐ。逆に、自分から業務を廃止して抹消しても、欠格事由がなければ再登録の道は残っている。消える理由ごとに、戻れる道も異なる。
法的な位置づけ
公認会計士法21条は登録の抹消を定める規定であり、日本公認会計士協会が抹消しなければならない必要的抹消(業務廃止・死亡・欠格事由該当)と、資格審査会の議決に基づき抹消できる裁量的抹消(不正登録・心身の故障・継続的専門研修の長期未受講・2年以上の所在不明)の二類型を置く。懲戒処分としての登録抹消(同法29条)とは別の制度である。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.抹消の根拠が1項か2項かを確認する 協会からの通知書面を開封し、抹消理由が21条1項(必要的抹消)か2項(資格審査会の議決による裁量的抹消)かを特定する。2項であれば議決前に事情を示す余地がある
- 2.研修単位の不足状況を把握する 2項3号が問題となる場合、28条の継続的専門研修の履修状況を確認し、不足単位数と取得計画を整理する
- 3.議決前に弁明と疎明資料を提出する 病気・介護などやむを得ない事情があれば、資格審査会の議決前に書面で説明し、診断書や介護記録などの疎明資料を添えて提出する
- 4.抹消後は不服申立てか再登録を選ぶ 抹消の判断に不服があれば19条の2の準用による審査請求の期間を確認して申し立てる。業務廃止による抹消で欠格事由がなければ、再登録を申請する
よくある質問 AI による整理
Q1公認会計士の登録抹消とは何ですか?
日本公認会計士協会の名簿から登録を消す手続です。公認会計士法21条が根拠で、必ず消す場合と資格審査会の議決で消せる場合の二種類があります。
Q2公認会計士 登録抹消 されたら再登録できる?
資格自体は残るため、欠格事由がなければ再登録を申請できます。業務廃止による抹消が典型例で、改めて登録手続を踏む必要があります。
Q3公認会計士の CPE 未受講で登録抹消される?
21条2項3号により、内閣府令で定める期間以上28条の研修を受けていないと、資格審査会の議決に基づき抹消されることがあります。
Q4公認会計士が死亡したら登録はどうなる?
21条1項2号により、日本公認会計士協会は登録を抹消しなければなりません。協会に裁量はなく、必要的抹消にあたります。
Q5所在不明の会計士の登録はいつ消される?
2年以上継続して所在が不明であるとき、資格審査会の議決に基づき抹消できます(21条2項4号)。2年未満では本号の対象になりません。
Q6登録抹消と懲戒処分の違いは?
21条の抹消は名簿管理上の手続で、29条以下の懲戒は非違行為への制裁です。懲戒の一種としての登録抹消は別ルートで行われます。
Q7登録抹消に不服がある場合どうする?
21条3項が19条の2を準用しており、審査請求の形で不服を申し立てる道があります。期間は処分を知った日から確認が必要です。
Q8登録抹消中に公認会計士と名乗ったら違法?
登録がない状態で公認会計士として監査証明業務を行うことはできず、名称の使用にも制限があります。名刺や署名の扱いに注意が必要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1会社員になって監査をやめたんですが、登録って消したほうがいいんですか?
業務を廃止すれば21条1項1号により登録は必ず抹消されるが、資格は残り、再登録もできる。一方、登録を続ける限り会費の負担と28条の研修義務は消えない。実務のポイント:登録を残したまま研修だけ放置するのが最悪のパターンである。その場合、2項3号の対象となり、自分の意思で廃止したのではなく協会に抹消された記録が残る。続けるか、自分で廃止するか、どちらかに決めること
Q2研修をサボっただけで本当に登録を消されるんですか?
法律上はありうる。21条2項3号は、内閣府令で定める期間以上にわたって28条の研修を受けていない場合、資格審査会の議決に基づいて抹消できると定めている。ただしこれは裁量規定であり、自動的に消えるわけではない。実務のポイント:「できる」規定なので、議決前の段階でやむを得ない事情を示し、受講を再開すれば判断に影響しうる。通知を放置して弁明の機会を逃すことが、最も不利な結果につながる
Q3監査法人の担当者が登録抹消されてたら、もらった監査報告書ってどうなるんですか?
公認会計士でない者は監査証明業務を行えない(47条の2)。そのため、署名時点で登録が抹消されていれば、報告書の適法性が問題になる。実務のポイント:問題は署名した日に登録があったかどうかである。抹消前に適法に署名された報告書と、抹消後の作業を混同しないこと。まず日付を確定させることが、紛争処理の第一歩になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「登録抹消=公認会計士の資格を失う」という理解は誤りである。21条が消すのは名簿上の登録だけで、試験合格などで得た「公認会計士となる資格」は残る。業務廃止による抹消であれば、欠格事由がない限り再登録の道がある。ただし、登録が消えている間に公認会計士を名乗ったり監査証明業務を行ったりすれば違法となる
- 「懲戒処分を受けるような不正をしなければ登録は安泰だ」と思っている会計士は多い。21条2項は懲戒(29条以下)とは別ルートの抹消で、研修の長期未受講や2年以上の所在不明という、不正とは無関係の事情でも発動しうる。悪いことをしていなくても、手入れをしなければ登録は失われる
- 依頼する側から見ると「公認会計士」は一つの肩書にすぎない。法律から見ると、それは協会の名簿に現に登録されている状態を指す。名刺に資格名があっても、登録が抹消されていれば監査証明はできない。この認識の差は、監査報告書の効力をめぐる紛争の火種になる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 制度の性格 | 公認会計士法21条:名簿管理上の登録抹消(必要的・裁量的) | 公認会計士法29条:非違行為に対する懲戒(戒告・業務停止・登録抹消) 公認会計士法19条:登録申請段階での登録拒否 |
| 発動する場面 | 業務廃止・死亡・欠格事由・不正登録・心身の故障・研修未受講・所在不明 | 虚偽・不当な監査証明、法令違反など 登録申請時に登録を認めるべきでない事情がある場合 |
| 判断主体 | 日本公認会計士協会(2項は資格審査会の議決に基づく) | 内閣総理大臣(懲戒処分) 日本公認会計士協会(資格審査会の議決を経る) |
| 前提となる地位 | 既に登録済みの公認会計士 | 既に登録済みの公認会計士 登録前の申請者 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も会計師の資格取得と執業のための登録を区別しており、登録の廃止・取消に関する規定を置く
韓国も公認会計士の登録制度を採り、登録取消に関する規定を置く
ドイツでは経済監査士の「任命(Bestellung)」の消滅・撤回として構成され、日本の登録抹消に相当する
米国は州ごとの CPA ライセンス制度で、CPE 未達によるライセンス失効・停止は各州規則で定められる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 事業会社の経理部に転職して3年。監査の現場から離れ、継続的専門研修(CPE)の単位も気付けばほとんど取っていない。協会から届いた通知を開かずに放置していないか。2項3号の抹消は、懲戒事件がなくても研修未受講だけで起こりうる
- 親の介護で地方に戻り、会費も研修も止めたまま連絡がつかない状態が続いた場合、どうなるか。2年以上所在不明なら2項4号の対象になる。この類型には、通知を前提とする19条4項の準用がない。本人が知らないうちに手続が進む構造である
- あなたが IPO 準備中のスタートアップの CFO だとする。監査法人から来た担当パートナーの登録状況を、協会の公開情報で確かめたことはあるか。上場申請まで残り半年という時期に担当者の資格問題が判明すれば、監査人の交代が必要になり、スケジュール全体が崩れる
- 独立開業のため監査法人を辞め、勢いで「業務廃止」の届けを出した。半年後に監査案件の依頼が来た。登録は1項1号で消えているが、資格は消えていない。再登録の手続を踏めば戻れる
取るべき行動
被害を受けた側:監査を依頼する側として、担当会計士の登録に問題がありそうな場合:1. 協会が公開している情報で登録状況を確認する2. 監査契約書に、担当者の登録資格に変動があった場合の通知義務と交代条項を入れる3. 登録の抹消が判明したら、直ちに監査法人へ書面で照会し、監査報告書の署名者と作業の有効性について説明を求める4. 上場会社の場合は、監査人交代の開示要否を主幹事証券と協議する
訴えられた側:抹消の対象とされた会計士の場合:1. 1項(羈束)なのか2項(裁量)なのかを最初に見極める2. 2項であれば、資格審査会の議決前に弁明と疎明資料(診断書、介護の記録、受講計画など)を提出する3. 研修未受講が理由なら、不足単位をすぐに取得し始め、その記録を残す4. 抹消された後は、19条の2の準用による不服申立ての可否と期限を確認する5. 業務廃止による抹消であれば、欠格事由がないことを確認したうえで再登録を申請する
時効(請求できる期限):2項4号は「2年以上継続して所在不明」が要件である。2項3号の未受講期間は内閣府令(公認会計士法施行規則)で定められている。抹消への不服申立ては19条の2の準用により審査請求の形をとり、一般に行政不服審査法18条で処分を知った日の翌日から3か月以内とされる(準用関係と期間は最新の改正状況をご確認ください)
学説
条文構造上の一般的理解:21条1項は「抹消しなければならない」とする羈束規定、2項は「抹消することができる」とする裁量規定であり、2項の抹消には資格審査会の議決と、3項による19条等の準用を通じた手続保障が組み込まれていると理解される
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:公認会計士法(昭和23年法律第103号)の制定により、公認会計士の登録制度とともに設けられた。現行の各号の内容はその後の改正を経たものであり、改正経緯は e-Gov で要確認
- 公認会計士法 第4条欠格事由、1項3号の抹消原因
- 公認会計士法 第17条名簿登録を業務開始の要件とする
- 公認会計士法 第19条登録拒否手続、3項で準用
- 公認会計士法 第28条継続的専門研修義務、2項3号の前提
- 公認会計士法 第29条懲戒としての登録抹消との区別
- 行政不服審査法 第18条審査請求期間の一般原則(準用関係は要確認)
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める