公認会計士法 第34条の5(業務の範囲)
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- 監査法人は、第二条第一項の業務を行うほか、その業務に支障のない限り、定款で定めるところにより、次に掲げる業務の全部又は一部を行うことができる。
- 一第二条第二項の業務
- 二公認会計士試験に合格した者に対する実務補習
この条文の基本情報
業務の範囲とは何ですか?
定義業務の範囲とは、公認会計士法第34条の5に定められた規定で、「監査法人は、第二条第一項の業務を行うほか、その業務に支障のない限り、定款で定めるところにより、次に掲げる業務の全部又は一部を行うことができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 公認会計士法第34条の5(業務の範囲)は、日本の公認会計士法に含まれる条文です。
- 公認会計士法第34条の5の条文原文は「監査法人は、第二条第一項の業務を行うほか、その業務に支障のない限り、定款で定めるところにより、次に掲げる業務の全部又は一部を行うことができる。」で始まります。
- 公認会計士法第34条の5は第一節に置かれています。
- 公認会計士法の公布日は昭和23年7月6日です。
- 公認会計士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 公認会計士法第34条の5の前の条は公認会計士法第34条の4です。
- 公認会計士法第34条の5の次の条は公認会計士法第34条の6です。
- 公認会計士法第34条の5には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)第34条の5 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000103 - 本サイト収録
公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)第34条の5(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000103/34_5
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点公認会計士法34条の5は、監査法人が監査証明業務のほか、業務に支障のない限り定款の定めにより、非監査業務と実務補習を行えると定める。税務代理は含まれない。
Q · 監査法人は監査以外にどんな仕事ができるの?
定款に定めれば、財務の相談業務と実務補習ができる
公認会計士法34条の5により、監査法人は本業である監査証明業務(2条1項)のほか、業務に支障のない限り、定款の定めに従い、2条2項の業務(財務書類の調製、財務に関する調査・立案・相談)と公認会計士試験合格者への実務補習を行えます。2条2項は他の法律で制限された業務を除くため、税理士法52条が独占させる税務代理は扱えません。また大会社等の監査先には、34条の11の2により一定の非監査業務を同時に提供できません。
解説
監査法人の名刺を持つ人がコンサルの提案に来たとき、その法人に何ができて何ができないか、即答できるだろうか。監査法人の本業は第2条第1項の監査証明業務(決算書が適正だとお墨付きを与える仕事)である。本条は、本業に支障のない限り、定款に書いておけば二種類の業務を追加で認めている。一つは第2条第2項の業務で、財務書類の作成支援や、財務に関する調査・立案・相談といったアドバイザリーである。もう一つは公認会計士試験合格者への実務補習である。裏返すと、この二つ以外は原則としてできない。第2条第2項は他の法律で制限された業務を除いているため、税理士法が税理士と税理士法人に独占させている税務代理も対象外になる。さらに、あなたの会社が上場会社などの「大会社等」で、その監査法人に監査を頼んでいるなら、同じ法人に一定のコンサルを頼むこと自体が禁止される(第34条の11の2)。この線引きを知っていれば、提案書を受け取ったとき、まず何を確認すべきかが分かる。
法的な位置づけ
公認会計士法34条の5は、監査法人の業務範囲を定める規定である。監査法人は監査証明業務(同法2条1項)を本業とし、その業務に支障のない限り、定款の定めに基づいて、同法2条2項の非監査業務および公認会計士試験合格者に対する実務補習の全部または一部を付随的に行うことができる。
よくある質問 AI による整理
Q1監査法人とは何ですか?
公認会計士が共同で設立する法人で、財務書類の監査証明を本業とします。公認会計士法に基づき設立され、業務範囲は34条の5で定められています。
Q2監査法人の非監査業務とは?
公認会計士法2条2項の業務で、財務書類の調製、財務に関する調査・立案・相談などを指します。いわゆるアドバイザリー業務がこれに当たります。
Q3監査法人の業務範囲は何条で決まっている?
公認会計士法34条の5です。監査証明業務を本業とし、定款の定めにより2条2項の業務と実務補習を付随的に行えると定めています。
Q4監査法人の実務補習とは?
公認会計士試験合格者が登録前に受ける研修で、本条により監査法人の正式な業務として位置付けられています。制度の根拠は同法16条です。
Q5監査法人の定款の目的は確認できる?
監査法人は登記されているため、法務局で登記事項証明書を取得すれば目的の記載を確認できます。大口契約の前の確認手段として有効です。
Q6監査法人が業務範囲外の仕事をしたら違法?
本条の範囲外の業務は法令違反となり、34条の21に基づく戒告・業務停止・解散命令などの行政処分の対象となりえます。
Q7監査法人と税理士法人の違いは?
監査法人は監査証明を本業とする公認会計士法上の法人、税理士法人は税務代理等を行う税理士法上の法人です。大手グループは両者を別法人で構えています。
Q8監査法人の業務範囲を決める主管官庁は?
公認会計士法は金融庁の所管で、監査法人の監督・処分も金融庁が行います。品質管理の検査は公認会計士・監査審査会も関与します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1うちの監査法人に、税務申告もついでに頼めますか?
監査法人そのものには頼めない。第2条第2項は他の法律で制限された業務を除いており、税務代理と税務書類の作成は税理士法52条により税理士と税理士法人に限られている。頼む場合は、グループの税理士法人と別に契約することになる。実務のポイント:同じグループの税理士法人に頼む場合でも、監査先が大会社等なら監査チームが独立性の事前審査を行うのが通例である。窓口が同じだからといって手続まで一本になるわけではない
Q2上場準備中に監査法人のコンサルを受けると、上場後に困りますか?
困る可能性がある。第34条の11の2は、大会社等から一定の非監査業務で継続的な報酬を受けている監査法人に、その会社の監査を禁じている。上場前は直ちに該当しなくても、上場時点で問題になりうる。実務のポイント:上場審査では監査人の独立性が必ず確認される。直前期に慌ててコンサル契約を解消するより、準備初期にコンサル先と監査人を別グループに分けておくほうが、結果として安く済むことが多い
Q3監査法人が定款に書いていない業務をやったら、どうなるんですか?
本条は「定款で定めるところにより」と定めているため、定款外の業務は法令違反として第34条の21の処分対象になりうる。契約自体の効力は、法人の目的の範囲(民法34条)の問題として争われうるが、実務上、解釈が分かれている。実務のポイント:監査法人は登記されているため、目的の記載は法務局で登記事項証明書を取れば誰でも確認できる。大口契約の前に一通取っておくと、交渉の場で確認の手間が省ける
間違えやすい点 AI による整理
- 「監査法人は会計のプロ集団なのだから、会計まわりなら何でも引き受けられる」と思われがちだが、本条が認める業務は監査証明、第2条第2項の業務、実務補習に限られる。税務代理は税理士法52条で税理士と税理士法人の独占業務とされているため、監査法人本体は扱えない
- 会社から見れば、内情を知っている監査人にコンサルも頼むのが一番効率的に見える。法律から見れば、それは自分の仕事を自分で採点させる構図である。違反で処分されるのは監査法人だが、監査人の交代や決算スケジュールの崩れで実際に痛むのは会社のほうである
- 「定款に書けば業務を広げられる」という発想は前提から誤っている。定款は本条が許した範囲の中から何を行うかを選ぶ仕組みであり、範囲そのものを広げる仕組みではない。定款に書いても、本条の外にある業務は合法にならない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律対象 | 34条の5:監査法人が行える業務の範囲(何ができるか) | 2条:監査証明業務(1項)と非監査業務(2項)の定義 34条の11の2:大会社等への非監査業務の同時提供制限(誰に提供できないか) |
| 適用される相手 | 依頼主を問わず全業務に適用 | 公認会計士個人・監査法人の双方に関わる定義 監査先が大会社等(上場会社等を含む)の場合のみ |
| 違反時の効果 | 範囲外業務は34条の21の行政処分の対象となりうる | 定義規定のため直接の罰則なし 同時提供した会社の監査証明が禁止され、処分対象となりうる |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾も会計師事務所の組織形態(個人・聯合・法人)と業務範囲を會計師法で定める。税務代理を会計師が行える点は日本と異なる
ドイツは経済監査士の業務として監査を中心に置きつつ、税務相談等も業務に含める。独立性は HGB の規律と組み合わせて確保される
米国は上場会社の監査人に対し、記帳・財務情報システム設計など特定の非監査サービスの提供を禁止する。日本の同時提供禁止規制と同趣旨
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 経理部長が会議で聞いた。「監査をお願いしている監査法人に、法人税の申告もまとめて頼めないのか?」。答えは否である。監査法人そのものは税務代理ができず、グループの税理士法人と別に契約を結ぶことになる。窓口が一つに見えても、契約の相手は法的に別の法人である
- IPO準備中のスタートアップの CFO。監査法人のショートレビューを受けた直後、同じ法人のアドバイザリー部門から内部統制構築支援の提案が届いた。上場すれば大会社等に該当し、一定の業務は監査と同時に受けられなくなる。今その契約を結ぶと、上場直前に監査人とコンサルのどちらを残すか選ばされかねない
- あなたは監査法人のマネージャー。上場会社の監査先から「ついでに会計システムの導入設計も」と頼まれた。引き受ければ同時提供禁止業務に当たりうる。処分を受けるのは、頼んだ会社ではなくあなたの法人である
- 有価証券報告書の提出期限まで、あと10日。経理が回らず、監査チームに連結精算表の作成を手伝ってもらいたくなる。だが自分で作った数字を自分で監査すれば、監査人の独立性が崩れる。上場会社の場合、財務書類の調製は同時提供禁止業務の典型例である
取るべき行動
被害を受けた側:1. 現在の監査法人と、同じ法人やグループから受けている非監査業務を一覧にする2. 自社が大会社等(上場会社等を含む)に当たるか確認し、該当する場合は内閣府令が定める禁止業務(記帳代行、財務書類の調製、財務情報システムの設計など)と重なっていないか照合する3. 疑わしい点は監査役等を通じて監査法人に独立性の確認書面を求める4. 税務の依頼は、グループの税理士法人など別法人との契約に切り分ける
訴えられた側:1. 定款の目的に第2条第2項の業務と実務補習が記載されているか確認する2. 新規の業務を受ける前に、依頼主が監査先かどうか、大会社等に当たるかどうかを独立性チェックにかける3. 抵触の疑いが出たら直ちに業務を止め、契約関係と経緯を記録に残す4. 第34条の21の処分(戒告、業務停止、解散命令など)に備え、事実関係を弁明手続で説明できるように整理しておく
時効(請求できる期限):特定の時効はないが、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。監査法人に対する行政処分の手続や期間の定めは、最新の改正状況をご確認ください
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和41年(1966年) 新設:公認会計士法改正により監査法人制度が創設され、監査法人の業務範囲を定める規定が設けられた
- 2.平成15年(2003年) 改正:公認会計士法改正により、大会社等に対する監査証明業務と一定の非監査業務の同時提供を禁止する規律が導入され、本条の業務範囲と独立性規制が連動する構造となった
- 公認会計士法 第2条監査証明業務と非監査業務の定義
- 公認会計士法 第34条の11の2大会社等への非監査業務の同時提供制限
- 公認会計士法 第34条の7監査法人の設立と定款記載事項(現行効力を要確認)
- 公認会計士法 第16条実務補習の制度的根拠
- 公認会計士法 第34条の21監査法人に対する行政処分
- 税理士法 第52条税理士業務の独占による業務範囲の外枠
- 民法 第34条法人の権利能力と目的の範囲
- 金融商品取引法 第193条の2上場会社等の監査証明義務
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