刑事訴訟法 第12条
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- 裁判所は、事実発見のため必要があるときは、管轄区域外で職務を行うことができる。
- 2.前項の規定は、受命裁判官にこれを準用する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第12条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第12条の条文原文は「裁判所は、事実発見のため必要があるときは、管轄区域外で職務を行うことができる。」で始まります。
- 刑事訴訟法第12条は第一章 裁判所の管轄に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第12条の前の条は刑事訴訟法第11条です。
- 刑事訴訟法第12条の次の条は刑事訴訟法第13条です。
- 刑事訴訟法第12条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第12条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第12条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/12
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法12条は、裁判所が事実発見のため必要があるときは管轄区域外でも職務を行えると定める。2項により受命裁判官にも準用され、区域外での検証や出張尋問が可能になる。
Q · 裁判所って、自分の管轄の外でも現場検証とかできるんですか?
事実発見に必要なら管轄区域外でも職務を行えます
刑事訴訟法12条により、裁判所は事実発見のため必要があるときは、管轄区域外でも職務を行うことができます。たとえば東京地裁の裁判官が、事件現場である他県の倉庫まで出向いて検証することが可能です。さらに2項は受命裁判官(合議体から特定の職務を任された一人の裁判官)にこの権限を準用するため、重病で出廷できない証人がいれば、裁判官が病室まで出張して尋問することもできます。事件をどの裁判所が裁くか(事件管轄)と、裁判所が職務を行う場所とは別の問題です。
解説
裁判所は自分の管轄区域の中だけで動く、と思っている人は多い。だが刑事訴訟法12条は、事実発見のため必要があれば、裁判所は管轄区域外でも職務を行えると定める。つまり東京地裁の裁判官が、事件現場である神奈川の倉庫まで出向いて自分の目で検証することができる。テレビドラマで裁判官が現場に立つ検証の場面、その法的な足場がこの一行だ。さらに2項は、合議体の一員である受命裁判官(合議体から特定の職務を任された一人の裁判官)にこの権限を準用する。重病で出廷できない証人や被害者がいれば、裁判官が病室まで出張して尋問できる。あなたが刑事事件の当事者になったとき、重要な証拠が遠方にあっても、裁判所はそこへ動ける。遠いから調べられないは、原則として通らない。動かせる側に立つには、この条文の存在を知っているかどうかが分かれ目になる。
法的な位置づけ
刑事訴訟法12条は、裁判所の職務執行の場所的範囲に関する規定であり、事実発見のため必要があるときは管轄区域外でも職務を行えることを定める。2項は受命裁判官への準用を規定し、合議体から職務を委ねられた裁判官による区域外での検証・証人尋問等を可能にする。事件管轄(刑訴2条)とは別個の、職務執行場所に関する例外則である。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.検証・出張尋問の必要性を見極める 遠方の現場の見通しや物の状態、出廷できない証人の証言が、無罪や量刑の鍵になるかを整理する。調書や写真では伝わらず、裁判官の目で確認させる意義があるものを選び出す
- 2.公判前整理手続の段階で証拠調べを請求 弁護人を通じ、争点との関連性を明確にして検証や裁判所外の証拠調べを請求する。証拠調べが進んだ後では『今さら』と却下されやすいため、早い段階で位置づける
- 3.出廷困難な証人は診断書を添えて出張尋問を申立て 証人が高齢・重病で出廷できない場合、健康状態の診断書と、その証言が事件の核心であることをセットで示し、現在場所での尋問・出張尋問(刑訴158条・163条)を求める
- 4.却下されたら理由を控訴審の材料にする 請求が却下されても、調書化された却下理由は控訴審で争う材料になる。必要性の主張が記録に残るよう、請求書面と立証趣旨を具体的に書いておく
よくある質問 AI による整理
Q1管轄区域外で職務を行うとはどういう意味ですか?
裁判所が自らの管轄区域の外で、検証や証人尋問などの職務を実際に執行することです。刑訴12条が根拠で、事実発見のため必要があるときに認められます。
Q2受命裁判官とは何ですか?
合議体から特定の職務を委ねられた一人の裁判官です。刑訴12条2項により、受命裁判官も管轄区域外で検証や尋問などの職務を行えます。
Q3裁判所の検証と捜査機関の検証は違うのですか?
違います。捜査段階の検証は警察・検察が行い、公判段階では裁判所自身が検証できます。刑訴12条はその裁判所の検証を区域外でも可能にします。
Q4出張尋問は誰が請求できますか?
検察官・被告人・弁護人が請求できます。証人が高齢や重病で出廷できないとき、裁判官がその現在場所で尋問する出張尋問を求められます(刑訴158条・163条)。
Q5公判前整理手続で現場検証を請求できますか?
できます。争点と証拠を整理する公判前整理手続の段階で検証を請求すると、必要性が認められやすく、証拠調べが進む前のほうが有利です。
Q6管轄区域外の検証に被告人は立ち会えますか?
原則として立会いの機会が保障されます。検証は当事者が立ち会って状況を確認できる証拠調べであり、弁護人を通じて立会いを求められます。
Q7刑事訴訟法12条の準用とはどういうことですか?
1項が定める区域外職務の権限を、2項で受命裁判官にも当てはめることです。これにより合議体の一員が単独で区域外の職務を執行できます。
Q8受託裁判官と受命裁判官はどう違いますか?
受命裁判官は同じ合議体内から職務を任された裁判官、受託裁判官は他の裁判所に職務を嘱託された裁判官です。区域外尋問は刑訴163条が両者を規律します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1現場検証って警察がやるものですよね、裁判所も自分でやるんですか?
両方あります。捜査段階の検証は警察・検察が行いますが、裁判所も公判で必要なら自ら検証でき、12条によって管轄区域の外へも出向けます。ドラマで見る裁判官の現場視察は、この公判検証のことが多い。実務のポイント:捜査機関の検証調書と、裁判所自身の検証では、裁判官に与える心証の重みが全く違う。弁護側が調書だけでは現場の見通しは分からないと主張して裁判所の検証を引き出せれば、判決の流れを変えられることがある
Q2証人が入院していて法廷に来られないとき、その証言は使えないんですか?
使えます。証人が高齢・重病で出廷できないとき、裁判所はその人の現在場所で尋問でき(刑訴法158条)、合議体の一員である受命裁判官や現地の裁判官に尋問を嘱託できます(刑訴法163条)。12条はその裁判官が区域外で職務を行う土台です。実務のポイント:出張尋問は裁判所にとって手間がかかるため、申立てが弱いと書面で足りると流されやすい。健康状態の診断書と、その証言が事件の核心であることをセットで示すかどうかで、出張尋問が実現するかが決まる
間違えやすい点 AI による整理
- 管轄が違えば裁判所は手を出せない、と問いを立てる人が多いが、その問いの前提が誤っている。事件そのものをどの裁判所が裁くか(事件管轄)と、裁判所が職務を行う場所(管轄区域外での執行)は別の話。事件管轄は動かせなくても、証拠を調べる場所は区域外でも動ける
- 裁判官が現場に出ることは知っていても、その重みを知る人は少ない。合議体の裁判官が自分の目で見て形成する心証は、写真や調書で済ませる場合とは説得力が桁違いになる。同じ証拠でも、誰がどう確認したかで判決への効き方が変わる
- あなたから見れば現場検証は捜査機関がやることだが、法律から見れば、裁判所自身が公判段階で行う検証もある。捜査段階の検証(警察・検察)と公判段階の検証(裁判所)を混同すると、誰に何を請求できるかを見誤る
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律対象 | 12条:職務執行の場所的範囲(区域外で職務可) | 2条:土地管轄(どの裁判所が事件を裁くか) 163条:受命・受託裁判官による裁判所外尋問 |
| 発動要件 | 事実発見のため必要があるとき | 犯罪地・被告人の住所・現在地等 裁判所外での証人尋問の必要 |
| 主体 | 裁判所・受命裁判官(2項準用) | 法律上当然に定まる管轄裁判所 受命裁判官・受託裁判官 |
他国ではどう定めているか 1 か国
台湾も『発見真実の必要又は急迫の情形』があるとき管轄区域外で職務を行えると定め、日本12条とほぼ同趣旨。受命・受託法官の制度も併存する。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたが被告人で、無罪を主張する鍵が遠方の事故現場の見通しにあるとしたら。弁護人を通じて検証を請求すれば、裁判官が管轄区域を越えてその現場に立つ。現場を見れば分かるを、法廷の言葉だけでなく裁判官の目で実現できる。調書や写真で済ませるのとは、判決を左右する重みが違う
- 被害者が重傷で入院し、法廷まで来られない。それでも証言が事件の核心なら、裁判官が病室まで出張して尋問できる。被害者が出廷できないから泣き寝入りにならない仕組みが、この条文の延長線上にある
- 管轄が違う県で事件の重要物が見つかったら、調べてもらえないのか。調べられる。事実発見に必要なら、裁判所は県境を越えて動く。距離は証拠調べを止める理由にならない
取るべき行動
被害を受けた側:1. あなたが被害者で、重病や重傷のため法廷に出られない場合、検察官または弁護士を通じて、裁判官による現在場所での尋問・出張尋問(刑訴法158条、163条)を求める2. 出廷困難を示す診断書を早めに用意する3. 事件現場やあなたの被害状況を裁判官に直接見てもらう必要があるなら、検証の必要性を具体的に説明する4. 出られないから証言できないと諦めず、裁判所が区域外でも動ける手続があることを前提に動く
訴えられた側:1. 無罪や量刑の鍵が遠方の現場・物にあるなら、弁護人を通じて検証や裁判所外の証拠調べを請求する2. 請求は公判前整理手続の段階で、争点との関連性を明確にして出す3. 現場の見通し・距離・物の状態など、調書や写真では伝わらない要素を裁判官の目で確認させる意義を主張する4. 却下されても、調書化された理由は控訴審で争う材料になる
時効(請求できる期限):特定の時効はない。ただし検証・証人尋問などの証拠調べ請求は、公判前整理手続または証拠調べ手続の段階で行う必要があり、結審後は原則として新たな証拠調べを求められない(最新の運用は事件ごとにご確認ください)
学説
通説:12条は職務執行の場所的範囲に関する規定であり、事件管轄(2条)とは区別される。事実発見の必要という限定の下で、検証・証人尋問等を区域外で行うことを認め、直接主義・口頭主義の要請に応える根拠の一つとされる。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:現行刑事訴訟法(昭和23年法律第131号)の制定に伴い規定。職務執行の場所的範囲に関する規律を置き、事実発見のため区域外での職務執行を認めた。
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