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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 6 分6 分6 分

刑事訴訟法 第11条

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  1. 同一事件が事物管轄を同じくする数個の裁判所に係属するときは、最初に公訴を受けた裁判所が、これを審判する。
  2. 2.各裁判所に共通する直近上級の裁判所は、検察官又は被告人の請求により、決定で後に公訴を受けた裁判所にその事件を審判させることができる。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 刑事訴訟法第11条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 刑事訴訟法第11条の条文原文は「同一事件が事物管轄を同じくする数個の裁判所に係属するときは、最初に公訴を受けた裁判所が、これを審判する。」で始まります。
  3. 刑事訴訟法第11条は第一章 裁判所の管轄に置かれています。
  4. 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
  5. 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 刑事訴訟法第11条の前の条は刑事訴訟法第10条です。
  7. 刑事訴訟法第11条の次の条は刑事訴訟法第12条です。
  8. 刑事訴訟法第11条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第11条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131
  • 本サイト収録刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第11条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/11
裁判例 2件に引用されています

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わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点刑事訴訟法11条は、同一事件が同じ事物管轄の複数の裁判所に係属したとき、原則として最初に公訴を受けた裁判所が審判すると定める規定である。

Q · 同じ事件で二つの裁判所に起訴されたら、どっちで裁判するの?

原則は先に起訴された裁判所。請求で変える余地もある

刑事訴訟法11条1項により、同一事件が事物管轄を同じくする複数の裁判所に係属したときは、原則として最初に公訴を受けた裁判所が審判します。残った起訴は二重起訴として公訴棄却で処理されます(刑訴338条3号)。ただし2項では、検察官だけでなく被告人も、各裁判所に共通する直近上級の裁判所へ請求すれば、決定で後に公訴を受けた裁判所に審判させることができます。裁かれる場所は、被告人の側からも組み替えを求める道が残されています。

解説

詐欺や横領のように犯罪地が複数の県にまたがる事件では、東京地裁でも大阪地裁でも、法律上はどちらでも起訴できる場面が生じる。では同じ一つの事件が、同じ格の裁判所、つまり地裁同士に二重に係属してしまったらどうなるのか。刑事訴訟法11条はこう決めている。原則は「最初に公訴を受けた裁判所」が審判する(1項)。だが見落としてはならないのが2項だ。検察官だけでなく被告人も、共通の直近上級裁判所、つまり一つ上の裁判所に請求すれば、決定で「後から起訴された裁判所」に審判させることができる。あなたが起訴される側であっても、裁かれる場所の取り合いに口を出す権利が法律上用意されているということだ。縁もゆかりもない遠方の裁判所まで毎回出向く負担を、ただ受け入れるしかないわけではない。

法的な位置づけ

刑事訴訟法11条は、同一事件が事物管轄を同じくする複数の裁判所に係属した場合の処理を定める規定である。1項は最初に公訴を受けた裁判所が審判するという先係属優先の原則を置き、2項は各裁判所に共通する直近上級の裁判所が、検察官または被告人の請求により、決定で後係属の裁判所に審判させうる例外を定める。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.起訴状で管轄裁判所を真っ先に確認する 起訴状が届いたら罪名より先に管轄裁判所の欄を見る。自分の住所地・勤務地から極端に遠い場合や、同一事件が別の裁判所にも係属している可能性がある場合は要注意
  2. 2.どちらが先に公訴を受けたかを把握する 複数の裁判所に係属している場合、どの裁判所が先に公訴を受理したかを弁護人を通じて確認する。先係属の裁判所が原則として審判する裁判所になる(刑訴11条1項)
  3. 3.共通の直近上級裁判所へ移審請求を出す 遠方など不便な事情があれば、弁護人を通じて2項の移審請求を行う。宛先は両裁判所に共通する直近上級の裁判所で、後に公訴を受けた裁判所に審判させるよう求める
  4. 4.管轄移転の請求も並行して検討する 公平な裁判が期待できない等の事情があれば、別制度の管轄移転の請求(刑訴17条以下)も使えないか並行で検討する。いずれも実質的な証拠調べが始まる前が勝負

よくある質問 AI による整理

Q1係属の競合とは何ですか?

同一事件が複数の裁判所に同時に起訴され、いずれも審判できる状態を指します。刑訴11条は、事物管轄が同じ裁判所同士で生じた場合の処理ルールを定めています。

Q2同じ事件が二つの裁判所に起訴されるのはなぜですか?

犯罪地・被告人の住所地など複数の土地管轄が同時に成立しうるため(刑訴2条)、制度上はじめから二重の係属が想定されています。単なる手続ミスとは限りません。

Q3二重起訴された場合はどうなりますか?

原則として最初に公訴を受けた裁判所だけが審判し(刑訴11条1項)、残った起訴は二重起訴として公訴棄却の判決で処理されます(刑訴338条3号)。

Q4移審の請求は誰ができますか?

検察官だけでなく被告人も請求できます(刑訴11条2項)。被害者には移審の請求権はありません。場所の決定は検察官の専権ではありません。

Q5移審請求の宛先はどこの裁判所ですか?

後係属の裁判所そのものではなく、各裁判所に共通する直近上級の裁判所に請求します。その上級裁判所が決定で後の裁判所に審判させるかを判断します。

Q6事物管轄が違う裁判所に係属したらどうなりますか?

11条は事物管轄が同じ場合の規定です。事物管轄を異にする複数の裁判所に係属したときは、別途 刑訴10条が適用され、上級の裁判所が審判します。

Q7移審の請求に期限はありますか?

明文の法定期限はありません。ただし実質的な証拠調べが進むと移審の実益が失われ請求が通りにくくなるため、係属の競合に気付いた早い段階で動くのが実務です。

Q8二重起訴の禁止と係属の競合は同じですか?

別概念です。二重起訴の禁止は同一事件の重複処罰・重複審理を避ける原則、係属の競合はその重複が現実に起きたときどの裁判所が審判するかを定めるルールです。

この条文についての質問 AI による整理

Q1同じ事件で二回起訴されたら、裁判も二回受けるんですか?

受けません。11条1項により、原則として最初に公訴を受けた一つの裁判所だけが審判します。残った方の起訴は、二重起訴として公訴棄却で処理されます(刑訴338条3号)。実務のポイント:どちらが審判するかは『受付の先後』で決まるため、検察官は戦略的に起訴する裁判所と順番を選ぶことがあります。被告人側がそれを察知し、2項で組み替えを請求できると知っているかどうかで、その後の出廷負担が大きく変わります

Q2裁かれる裁判所を、被告人の側から選ぶことなんてできるんですか?

完全に自由には選べませんが、11条2項で『後に公訴を受けた裁判所に審判させてほしい』と、両裁判所に共通する直近上級裁判所へ請求できます。決めるのはその上級裁判所です。実務のポイント:これとは別に、刑訴17条以下の管轄移転の請求という制度もあり、公平な裁判が期待できない等の事情があれば、そもそもの管轄裁判所を動かす道もある。二つの制度を使い分けられる弁護人かどうかで、戦える幅が違ってきます

間違えやすい点 AI による整理

  • 「起訴される裁判所は検察官が一方的に決め、被告人に発言権はない」と思われている。だが2項は、被告人にも共通の上級裁判所へ移審を請求する道を明文で開いている。場所の決定は検察官の専権ではない
  • 「同じ事件が二つの裁判所に起訴されるなんて、ただのミスでしょ」と問うこと自体がずれている。犯罪地・被告人の住所地など複数の土地管轄が法律上同時に成立しうるので(刑訴2条)、二重の係属は制度が最初から想定している事態である。前提を取り違えると、争える論点を見落とす
  • 「先に起訴した方が審判する」というルールは知っていても、その『先』が数時間あるいは数分の受付順で決まり得ること、そしてその順序があなたの出廷距離や弁護士へのアクセスまで左右する深刻さまでは、意識されていない
比較の観点この条文ほかの条文
適用場面刑訴11条:事物管轄を同じくする複数裁判所に同一事件が係属刑訴10条:事物管轄を異にする複数裁判所に同一事件が係属
刑訴3条:関連事件の併合管轄
審判する裁判所最初に公訴を受けた裁判所(先係属優先)上級の裁判所
併合により一つの裁判所がまとめて審判
組み替えの手段共通の直近上級裁判所への移審請求(検察官・被告人)条文上、上級裁判所が当然に審判
併合・分離の決定
重複起訴の帰結残る起訴は公訴棄却(刑訴338条3号)残る起訴は公訴棄却(刑訴339条等)
重複処理の問題は生じにくい

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国刑事訴訟法第8条

同一案件が管轄権ある数法院に係属したときは繫屬在先の法院が審判するとし、日本の先係属優先と同型

韓国
대한민국 형사소송법 제13조

同一事件が事物管轄を同じくする数個の裁判所に係属したとき先に公訴を受けた裁判所が審判する点で日本とほぼ一致

中国
中華人民共和国刑事訴訟法 第25条

数個の同級人民法院が管轄権を持つ事件は最初に受理した法院が審判するとし、先係属優先の発想を共有

ドイツ
StPO § 12

複数の管轄裁判所のうち先に審理を開始した裁判所が優先するとし、共通の上級裁判所による調整の仕組みを持つ点も日本と近い

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • もし、あなたが東京でも大阪でも起訴され得る広域詐欺の被告人になったら? 検察官が先に東京地裁へ起訴すれば、福岡に住むあなたは東京へ通い続けることになる。だが2項を使えば、共通の上級裁判所に請求して、より近い、後に係属した裁判所での審判を求める余地が残されている
  • 友人が「同じ事件で二つの裁判所から書類が来た」と慌てて相談してきた。慌てる前に確認すべきは一点、どちらが先に公訴を受理したか。1項により、原則はそこが審判する裁判所になる
  • 移審の請求は早いほど効く。証拠調べが実質的に動き出してしまえば、上級裁判所は「いまさら裁判所を入れ替える実益がない」と一蹴する。気付いた段階で動けるかどうか、猶予は思うより短い

取るべき行動

被害を受けた側:1. 自分が告訴・告発した事件、あるいは被害者参加(刑訴316条の33以下)を考えている事件で、複数の裁判所が候補になりそうなら、まずどの裁判所に先に公訴が提起されたかを担当検察官に確認する2. 審判する裁判所が確定すれば、被害者参加・意見陳述・記録閲覧の窓口もそこに一本化される3. 移審の請求権は検察官と被告人にあり被害者にはない。場所に不満があれば、検察官に対し便宜上の事情(証人の所在等)を早めに伝え、判断材料として届ける

訴えられた側:1. 起訴状が届いたら罪名と同時に管轄裁判所を確認、自分の住所地や勤務地から極端に遠いなら要注意2. 同一事件が別の裁判所にも係属している、あるいは複数の管轄が成立する事案なら、弁護人を通じて2項の移審請求を検討、宛先は両裁判所に共通する直近上級裁判所3. あわせて管轄移転の請求(刑訴17条以下)も使えないか並行で検討4. いずれも審理が実質的に進む前が勝負、第一回公判前の段階で弁護人と方針を固める

時効(請求できる期限):2項の移審請求自体に明文の法定期限はない。ただし審理が進行した後は移審の実益が失われ請求は通りにくくなるため、係属の競合に気付いた段階、遅くとも実質的な証拠調べが始まる前に動くのが実務(最新の運用状況をご確認ください)

学説

通説:11条1項は『最初に公訴を受けた裁判所が審判する』という機械的・明確な基準により手続の安定と押し付け合いの防止を図り、2項は検察官・被告人の移審請求を通じて証拠や生活拠点といった実質的便宜を吸収する二段構えと理解される。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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