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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 6 分6 分6 分

刑事訴訟法 第144条

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公務員又は公務員であつた者が知り得た事実について、本人又は当該公務所から職務上の秘密に関するものであることを申し立てたときは、当該監督官庁の承諾がなければ証人としてこれを尋問することはできない。但し、当該監督官庁は、国の重大な利益を害する場合を除いては、承諾を拒むことができない。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 刑事訴訟法第144条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 刑事訴訟法第144条の条文原文は「公務員又は公務員であつた者が知り得た事実について、本人又は当該公務所から職務上の秘密に関するものであることを申し立てたときは、当該監督官庁の承諾がなければ証人と…」で始まります。
  3. 刑事訴訟法第144条は第十一章 証人尋問に置かれています。
  4. 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
  5. 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 刑事訴訟法第144条の前の条は刑事訴訟法第143条の2です。
  7. 刑事訴訟法第144条の次の条は刑事訴訟法第145条です。
  8. 刑事訴訟法第144条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第144条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131
  • 本サイト収録刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第144条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/144
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わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点刑事訴訟法144条は、公務員が職務上の秘密を申し立てると監督官庁の承諾なしに証人尋問できないが、監督官庁は国の重大な利益を害する場合を除き承諾を拒めないと定める。

Q · 役所が「職務上の秘密」だと言ったら、その公務員はもう証人として呼べないの?

監督官庁の承諾があれば呼べる。役所は原則拒めない

刑事訴訟法144条により、本人または公務所が職務上の秘密を申し立てた場合、監督官庁の承諾がなければ証人尋問はできません。ただし同条但書は、監督官庁は「国の重大な利益を害する場合」を除き承諾を拒めないと定めます。つまり承諾は原則として義務であり、拒否こそが例外です。秘密の申立ては手続の入口にすぎず、証言を引き出せるかどうかは監督官庁の判断、特に但書の例外に当たるか否かで決まります。

解説

官僚が記者会見で『個別の事案についてはお答えを差し控える』と繰り返すのを、あなたも何度も見てきたはずだ。だが法廷では、その逃げ方が通らない場面がある。刑事訴訟法144条は、公務員(現職も退職者も含む)が職務上知り得た事実について証人尋問を受けるとき、本人または役所が『これは職務上の秘密だ』と申し立てれば、監督官庁(上級の役所、たとえば各省の大臣)の承諾がなければ尋問できないと定める。ここまでなら『公務員は秘密を盾に証言を拒める』と読める。だが本当の急所は但書にある。監督官庁は『国の重大な利益を害する場合』を除いて、承諾を拒むことができない。つまり原則は承諾義務、拒否こそが例外だ。秘密という一言で公務員が逃げ切れる範囲は、あなたが想像するより遥かに狭い。

法的な位置づけ

刑事訴訟法144条は、公務員等が職務上知り得た秘密に関する証人尋問の制限を定める規定である。本人または公務所が職務上の秘密であると申し立てたときは監督官庁の承諾を要するが、監督官庁は国の重大な利益を害する場合を除いて承諾を拒めず、承諾は原則として義務とされる。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.対象公務員の監督官庁を特定する 証人尋問を請求する前に、対象公務員を監督する官庁を特定する。国は各省大臣等、地方は首長等。出向者や独立行政法人は監督系統が分かりにくいため、組織図で監督官庁を正確に確認する
  2. 2.監督官庁に証言の承諾を先回りで請求する 本人や公務所が職務上の秘密を申し立てる可能性があれば、期日を待たず監督官庁に承諾を請求する。請求書には事件、尋問対象、尋問事項の必要性を具体的に記載する
  3. 3.拒否されたら争点を但書へずらす 官庁が承諾を拒んだら、争点を『秘密か否か』ではなく『国の重大な利益を害するか』へずらし、拒否理由の具体的提示を求める。但書の例外は厳格に解釈される
  4. 4.裁判所に承諾拒否の不当性を主張する なお拒否される場合、裁判所に対し証拠調べの必要性と承諾拒否の不当性、被告人の証人審問権(憲法37条)への影響を主張する

よくある質問 AI による整理

Q1公務員の証言制限とは何ですか?

公務員が職務上の秘密を申し立てた場合、監督官庁の承諾がなければ証人尋問できない制度です。刑事訴訟法144条が根拠で、承諾は原則として義務とされています。

Q2監督官庁とはどこを指しますか?

対象公務員を監督する上級官庁です。国は各省大臣等、地方公共団体は首長等が典型です。出向者や独立行政法人は監督系統が分かりにくいため組織図での確認が必要です。

Q3退職した公務員も証言を制限されますか?

されます。144条は「公務員であった者」を明示しており、退職者も在職中に職務上知り得た秘密について同じ手続の対象になります。

Q4「国の重大な利益を害する場合」とはどんな場合ですか?

外交・防衛・捜査の機微など、開示が国家に重大な不利益を与える例外的な場面です。但書の例外は厳格に解釈され、立証は事実上官庁側の負担になります。

Q5監督官庁の承諾はいつ請求すべきですか?

証人尋問期日に間に合うよう早期に請求すべきです。期日直前に秘密を申し立てられてから動くと承諾手続が間に合わず、証言の機会そのものを失う実務リスクがあります。

Q6刑事訴訟法144条と145条の違いは何ですか?

144条は一般の公務員、145条は国会議員等が対象で別の承諾手続が準用されます。承諾権を持つ主体が異なる点が実務上の分岐になります。

Q7監督官庁が承諾を拒否したらどうすればいいですか?

「国の重大な利益を害する」具体的根拠の提示を求め、それでも拒否されれば裁判所に証拠調べの必要性と承諾拒否の不当性を主張します。

Q8公務員の証言制限は被告人の権利と衝突しませんか?

衝突しうるため但書で調整されています。正当な理由なき承諾拒否は、被告人の証人審問権(憲法37条)や裁判の公正を害するとの批判を受けます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1役所が『職務上の秘密』と言えば、もうその公務員からは証言を取れないんですか?

いいえ。144条但書により、監督官庁は『国の重大な利益を害する場合』を除いて承諾を拒めません。秘密の申立ては手続の入口にすぎず、原則として承諾義務があります。実務のポイント:実務では『何が監督官庁か』の特定でつまずく例が多い。出向者や独立行政法人だと監督系統が分かりにくく、誤った宛先に承諾請求を出すと期日に間に合わない。最初に組織図で監督系統を確認するのが鉄則

Q2医者や弁護士の証言拒絶権と、公務員の場合って同じなんですか?

構造が違います。医師・弁護士等は149条で本人が証言を拒める権利を持ちますが、公務員の144条では証言の可否を決めるのは本人ではなく監督官庁です。実務のポイント:この違いを知らないと働きかける相手を間違える。149条なら証人本人を説得する話だが、144条は証人を口説いても無駄で、承諾権を握る官庁に交渉するのが筋。誰が鍵を持っているかを取り違えると、時間だけを浪費する

間違えやすい点 AI による整理

  • 『公務上の秘密と言われたら証言は取れない』と諦める人が多いが、実態は逆だ。監督官庁は国の重大な利益を害する場合を除いて承諾を拒めない(144条但書)。秘密の主張は手続の入口であって、終着点ではない
  • 公務員には医師や弁護士のような証言拒絶権があると思われがちだが、構造が全く違う。149条では本人が証言を拒めるのに対し、144条で証言の可否を決めるのは公務員本人ではなく監督官庁だ。秘密を守るか明かすかの判断権が、証言台の人間ではなく組織の上層にあるという落差を見落とすと、誰に承諾を求めるべきかを見誤る
  • 『役所が秘密と言えばそれで終わり』と問いを立てる時点で、すでに方向を間違えている。正しい問いは『監督官庁はどこか、そして承諾を拒む正当な理由(国の重大な利益)が本当にあるか』だ。秘密かどうかではなく、誰がどんな基準で承諾を判断するかが争点になる
比較の観点この条文ほかの条文
承諾・拒否の判断主体144条:監督官庁(証人本人ではない)145条:所属する議院等(別手続の準用)
149条:証人本人(医師・弁護士等)
対象者公務員・公務員であった者国会議員・国務大臣等
医師・歯科医師・弁護士・宗教者等
制限の性質承諾を得れば尋問可、承諾は原則義務所属議院等の承諾を要する
本人の証言拒絶権(本人が拒める)
拒否の限界国の重大な利益を害する場合に限り拒否可(144条但書)準用される承諾基準による
本人が拒絶を選択できる(例外あり)

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国刑事訴訟法第179条

公務員が職務上守秘すべき事項について尋問される場合、監督機関または公務員の允許を要する。日本と同様、本人ではなく機関側に許諾権がある構造

韓国
대한민국 형사소송법 제147조

公務上の秘密に関する証人について所属公務所等の承諾を要件とする点で日本に近い。承諾拒否の限界の運用が論点

ドイツ
StPO § 54

公務員の証言には任命権者・所属官庁の許可(Aussagegenehmigung)を要し、許可は法定の場合にのみ拒める。日本の監督官庁承諾制と機能的に類似

アメリカ
United States ex rel. Touhy v. Ragen, 340 U.S. 462 (1951)

連邦職員の証言・文書提出には所属機関の規則(Touhy regulations)に基づく承認を要する。機関が窓口となる点で構造が近い

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 国家賠償請求訴訟で、許可申請を不当に却下した役所の担当者を証人として呼びたい。相手は『内部の検討過程は職務上の秘密』と申し立ててくる。だが監督官庁に承諾を求め、それが国の重大な利益を害しないと示せれば、官庁は承諾を拒めない。秘密という言葉に最初から怯む必要はない
  • もし、あなたの刑事事件で、捜査機関の内部情報を知る警察官の証言が無罪の鍵を握っているとしたら? 相手が秘密を主張しても、監督官庁の承諾を得る道があり、その承諾は原則として拒めない。問題は、どの役所が監督官庁かを正しく特定し、いつ承諾請求を出すかだ
  • 退職した元官僚を証人申請した。あと2週間で証人尋問期日。本人が秘密だと申し立てたら承諾手続が間に合わず、その証言は永遠に取れなくなる。今日中に監督官庁を特定して承諾請求を出さなければ手遅れだ
  • あなたが現役の公務員で、過去の職務で知った情報について証人尋問を受けることになった。『秘密だ』と申し立てれば監督官庁の承諾が要るが、官庁は国の重大な利益がなければ承諾を拒めない。つまり個人的に証言したくなくても、最終判断はあなたの手にはない

取るべき行動

被害を受けた側:1. 証人尋問を請求する前に、対象公務員の『監督官庁』を特定する(国は各省大臣、地方は首長等)。出向者や独立行政法人は監督系統が分かりにくいので組織図で確認2. 本人や役所が職務上の秘密を申し立てる可能性があれば、先回りして監督官庁に承諾を請求3. 官庁が承諾を拒んだら『国の重大な利益を害する』根拠の具体的な提示を求める。但書の例外は厳格に解釈される4. それでも拒否されれば、裁判所に証拠調べの必要性と承諾拒否の不当性を主張する

訴えられた側:1. 証人尋問の対象になったら、その情報が真に『職務上の秘密』に当たるか役所の基準で精査する。安易な秘密主張は後で覆される2. 監督官庁として承諾を判断する立場なら、拒否は『国の重大な利益を害する場合』に限られる(144条但書)ことを前提に、拒否理由を具体的に文書化する3. 正当な理由なく承諾を拒めば、裁判の公正と被告人の証人審問権(憲法37条)を侵害したという批判を受ける

時効(請求できる期限):特定の消滅時効はない。これは証人尋問の手続上の制約であり、承諾請求は証人尋問期日に間に合うよう早期に行う必要がある。期日直前の秘密申立てに対応できず、証言の機会そのものを失う実務リスクに注意

学説

通説:144条但書は監督官庁の承諾を原則として義務づけ、拒否を『国の重大な利益を害する場合』に限定する。したがって職務上の秘密の申立ては証言遮断の終着点ではなく、争点は監督官庁の特定と但書例外の有無に移る、と解されている。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和23年(1948年) 制定:現行刑事訴訟法(昭和23年法律第131号)として制定。公務員の職務上の秘密に関する証人尋問を、監督官庁の承諾を要件としつつ但書で承諾を原則義務とする構造で規定した。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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