受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 6 分6 分6 分

刑事訴訟法 第150条

クイックジャンプ
  1. 召喚を受けた証人が正当な理由がなく出頭しないときは、決定で、十万円以下の過料に処し、かつ、出頭しないために生じた費用の賠償を命ずることができる。
  2. 2.前項の決定に対しては、即時抗告をすることができる。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 刑事訴訟法第150条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 刑事訴訟法第150条の条文原文は「召喚を受けた証人が正当な理由がなく出頭しないときは、決定で、十万円以下の過料に処し、かつ、出頭しないために生じた費用の賠償を命ずることができる。」で始まります。
  3. 刑事訴訟法第150条は第十一章 証人尋問に置かれています。
  4. 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
  5. 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 刑事訴訟法第150条の前の条は刑事訴訟法第149条です。
  7. 刑事訴訟法第150条の次の条は刑事訴訟法第151条です。
  8. 刑事訴訟法第150条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第150条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131
  • 本サイト収録刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第150条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/150

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点刑事訴訟法150条は、召喚された証人が正当な理由なく出頭しないとき、決定で十万円以下の過料と費用賠償を命じうると定める。過料は前科の残らない秩序罰である。

Q · 証人として呼ばれたのに行かなかったら、本当に罰せられるの?

正当な理由なく欠席すると過料10万円と費用賠償の対象です

召喚を受けた証人が正当な理由なく出頭しないと、裁判所は決定で十万円以下の過料を科し、かつ不出頭により生じた費用の賠償を命じることができます(刑事訴訟法150条)。過料は刑罰ではなく訴訟手続上の秩序罰のため前科は残りません。ただし同じ不出頭に対して151条の刑事罰(1年以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金)や152条の勾引が重ねて適用されることがあり、決定への不服申立て(即時抗告)は告知から3日以内に限られます。

解説

ある日、裁判所から「証人として出頭せよ」という召喚状が届く。あなたは事件の当事者ではない。事故をたまたま目撃しただけ、知人のトラブルに居合わせただけだ。それでも法律はあなたに出頭義務を課す。刑訴法150条は、正当な理由なく出頭しなかった証人に対し、決定で十万円以下の過料(役所側の秩序罰的な制裁金、刑罰ではない)を科し、さらに出頭しなかったために生じた費用(無駄になった期日の費用など)の賠償まで命じることができると定める。ここで多くの人が誤解する。過料は「罰金」ではない、前科にはならない。だが安心は禁物だ。同じ不出頭に対して、刑訴法151条は刑事罰(1年以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金)を、152条は身柄を強制的に連れて行く勾引を用意している。召喚状を無視するという選択肢は、最初から存在しない。

法的な位置づけ

刑事訴訟法150条は、召喚を受けた証人が正当な理由なく出頭しない場合の制裁を定める規定である。裁判所は決定により十万円以下の過料を科し、かつ不出頭によって生じた費用の賠償を命ずることができる。過料は刑罰ではなく訴訟手続上の秩序罰であり、前科を構成しない。

よくある質問 AI による整理

Q1証人召喚を2回続けて欠席したらどうなりますか?

過料の決定に加え、不出頭を繰り返すと刑事罰(151条)や強制連行の勾引(152条)へエスカレートします。連絡せず放置するのが最も危険です。

Q2過料10万円はいつまでに払うのですか?

決定書に納付期限が記載されます。放置すると財産の差押えにつながるため、不服がなければ期限内に納付します。前科にはなりません。

Q3即時抗告は誰に提出するのですか?

過料の決定をした裁判所を経由して上級裁判所へ申し立てます。期限は決定の告知から3日以内(刑訴422条)と極端に短い点に注意が必要です。

Q4証人の出頭義務に時効はありますか?

出頭義務そのものに時効はなく、召喚を受けるたびに新たに発生します。一度応じても別期日の召喚には改めて応じる義務があります。

Q5勾引されると逮捕されたことになりますか?

勾引は証人を強制的に法廷へ連れて行く手続で、刑事事件の被疑者としての逮捕とは別です。ただし身柄を拘束される強制処分である点は共通します。

Q6入院中でも証人として出頭しないといけませんか?

重病・入院は正当な理由になり得ます。診断書を添えて事前に不出頭の届出をすれば過料は科されません。問題は黙って欠席した場合です。

Q7過料の決定書が届いたら何をすべきですか?

まず告知日を確認します。即時抗告の期限は3日。正当な理由を疎明する資料(診断書・勤務証明など)を集め、必要なら弁護士に相談します。

Q8証人尋問で証言を拒否したらどうなりますか?

正当な理由のない証言拒否は別途、刑訴160条の過料・161条の刑事罰の対象です。不出頭(150条)とは別の制裁である点に注意してください。

この条文についての質問 AI による整理

Q1証人として呼ばれたんですけど、行かなかったら実際どうなるんですか?

正当な理由なく出頭しなければ、決定で10万円以下の過料に加え、出頭しなかったために生じた費用の賠償も命じられます(150条)。さらに刑事罰(151条、1年以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金)や、強制的に連行する勾引(152条)もありうる。実務のポイント:実務では一回の欠席でいきなり過料、というより、まず再召喚や書記官からの連絡が入ることが多い。ただし連絡を無視し続けると一気に勾引・刑事罰へ進む。最悪なのは音信不通で放置することだ

Q2過料を取られたら前科になっちゃうんですか?

なりません。過料は刑罰ではなく行政上の秩序罰的な制裁なので、前科記録には残りません(150条)。前科になるのは151条の罰金の方で、こちらは刑罰です。実務のポイント:多くの人が「過料」と「罰金」を同じものだと思って必要以上に怯えますが、法的性質はまったく違う。とはいえ過料も裁判所の正式な決定で、放置すれば財産の差押えにつながる。軽視はできない

Q3仕事がどうしても休めないのは「正当な理由」になりますか?

単なる多忙は原則として正当な理由とは認められません。認められやすいのは重病・入院・近親者の不幸・天災による交通遮断など、客観的に出頭が困難な事情です(150条)。実務のポイント:重要なのは事前に裁判所の書記官へ連絡し、期日の調整を相談すること。証人尋問の期日は柔軟に変更されることも多く、誠実に事情を伝えれば過料は避けられる。黙って欠席が一番損をする選択だ

間違えやすい点 AI による整理

  • あなたから見れば「ただ予定が合わなくて行かなかっただけ」だが、裁判所から見れば「司法の真実発見を妨害した行為」だ。この視点の落差が、軽く考えていた人を過料と費用賠償の二重負担に追い込む
  • 過料の存在は知っていても、その不出頭一回が過料(150条)だけで終わらない深刻さを知らない人が多い。同じ行為に対して、検察官の請求や裁判所の判断で刑事罰(151条、1年以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金)が問われ、さらに勾引(152条)で強制的に法廷へ連れて行かれることもある。制裁は積み重なる
  • 「過料を取られたら前科がつく」と思い込んでいる人が多いが、過料は刑罰ではなく行政上の秩序罰的な制裁で、前科記録には残らない。前科になるのは151条の罰金(刑罰)の方だ。両者はまったくの別物で、この区別を知らないまま過剰に怯える人が多い
比較の観点この条文ほかの条文
制裁の性質150条:過料(訴訟手続上の秩序罰、前科なし)151条:刑事罰(前科あり)
152条:勾引(身柄の強制処分)
制裁の内容十万円以下の過料 + 不出頭で生じた費用の賠償1年以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金
勾引状により強制的に法廷へ連行
手続の入口裁判所が職権で決定刑事手続による訴追・処罰
裁判所の勾引状の発付
不服申立て即時抗告(告知から3日、刑訴422条)通常の上訴手続
準抗告等

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国刑事訴訟法第178条

台湾も証人の不出頭に新台幣三万元以下の過料を科し、再度の不出頭には拘引を認める。過料+拘引の二段構えは日本の150/152条に類似する

韓国
대한민국 형사소송법 제151조

韓国も正当な理由のない不出頭に過料と訴訟費用負担を命じうる。過料が前科を構成しない点も日本と共通する

ドイツ
StPO § 51

ドイツは不出頭の証人に Ordnungsgeld(秩序金)と費用負担を科し、さらに Ordnungshaft(秩序拘禁)や強制召喚を認める。秩序罰として前科にならない点が日本と同型

アメリカ
Fed. R. Crim. P. 17(g)

米国は subpoena への不服従を contempt of court(法廷侮辱)として制裁する。秩序罰と刑事制裁の中間的性格を持ち、制度構成は日本と異なる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 交差点で起きた死亡事故をたまたま目撃した。半年後、裁判所から証人召喚状が届く。「自分は無関係なのに、行かないと罰せられるのか」と疑問に思う。答えはイエス、正当な理由なく欠席すれば過料10万円と費用賠償の対象になる。さらに同じ不出頭で刑事罰(151条)も勾引(152条)も重ねて起こりうる
  • あなたが召喚状を「どうせ来なくても大丈夫だろう」と机に放り込んだまま期日を過ぎた。裁判所は再度召喚し、それでも来なければ過料の決定を出す。決定書が届いたとき、あなたに残された不服申立ての時間はわずか3日(即時抗告)。気付いたときには確定していることが多い
  • 出頭日まであと4日。その日は外せない仕事の予定が入っている。黙って休むか、連絡するか。ここで動きを誤ると過料が待つ
  • もし、あなたが入院中に証人召喚を受けたら? 診断書を添えて事前に不出頭の届出をすれば「正当な理由」として扱われ、過料は科されない。問題は、黙って欠席した場合だ。同じ欠席でも、連絡の有無で結果は天と地ほど変わる

取るべき行動

被害を受けた側:あなたが証人召喚を受け、正当な理由(重病、入院、近親者の不幸、長期出張など)で出頭できない場合。1. 召喚状記載の事件番号と担当書記官の連絡先を確認2. 期日前に、できるだけ早く書面で不出頭の届出または期日変更の申請を出す、診断書など証拠を添付3. 単なる「仕事が忙しい」は原則「正当な理由」と認められないため、本当に外せない事情かを冷静に判断4. 連絡せず黙って欠席することだけは絶対に避ける、それが過料と刑事罰の引き金になる

訴えられた側:あなたが既に不出頭で過料の決定を受けた、または受けそうな場合。1. 決定書を受け取ったら日付を確認、即時抗告の期限は3日(刑訴法422条)、ここを逃すと確定2. 出頭できなかった事情に「正当な理由」があったことを疎明する資料(診断書、勤務証明、交通障害の記録など)を集める3. 即時抗告の申立書を作成、必要なら弁護士に相談4. 並行して、次回以降の召喚には必ず応じる姿勢を示すこと、不出頭を繰り返すと刑事罰(151条)や勾引(152条)へエスカレートする

時効(請求できる期限):過料の決定に対する即時抗告は、決定の告知を受けた日から3日以内(刑事訴訟法422条)。この期間を過ぎると決定が確定し、争えなくなる。出頭義務そのものには時効はなく、召喚を受けるたびに新たに発生する

学説

通説:150条の過料は刑罰ではなく訴訟手続の円滑を担保する秩序罰的制裁であり、前科を構成しない。同一の不出頭に対する151条の刑事罰・152条の勾引とは制度趣旨を異にし、併存・重畳が可能と解されている。

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

刑事訴訟法の全文を見る所属する編章節を開く:第十一章 証人尋問

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›