刑事訴訟法 第177条
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国語でない文字又は符号は、これを翻訳させることができる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第177条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第177条の条文原文は「国語でない文字又は符号は、これを翻訳させることができる。」で始まります。
- 刑事訴訟法第177条は第十三章 通訳及び翻訳に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第177条の前の条は刑事訴訟法第176条です。
- 刑事訴訟法第177条の次の条は刑事訴訟法第178条です。
- 刑事訴訟法第177条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第177条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第177条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/177
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法177条は、国語でない文字又は符号を裁判所が職権で翻訳させることができると定める。対象は文字だけでなく絵文字や隠語などの符号も含み、訳文の正確性は証拠調べで争える。
Q · 外国語の LINE や絵文字が刑事事件の証拠になったとき、翻訳は誰がどう決めるの?
裁判所が職権で翻訳でき、符号や絵文字も対象になる
刑事訴訟法177条により、国語でない文字又は符号は、裁判所が職権でこれを翻訳させることができます。主語は被告人や弁護人ではなく裁判所であり、翻訳を付すか誰に訳させるかは原則として職権で決まります。対象は外国語の文字だけでなく、絵文字・隠語・略号などの符号も含みます。翻訳人には鑑定に関する規定が準用され(178条)、訳文の正確性に争いがあれば、証拠調べの場で異議を申し立て(刑訴309条)、対抗翻訳や翻訳人尋問を求めることができます。
解説
あなたのスマホに残った中国語の LINE、英語のメール、あるいは意味の取りにくいスタンプや略号の羅列。それが刑事事件で証拠になったとき、裁判所はそれを「翻訳させることができる」。刑事訴訟法177条はたった一文だが、ここには見落とされがちな現実が二つ潜んでいる。第一に、主語は「あなた」ではなく裁判所だ。翻訳を付けるか、誰に訳させるかは、原則として裁判所の職権で決まる。第二に、対象は「文字」だけでなく「符号」も含む。つまり絵文字、隠語、業界用語、暗号めいた記号も解読の対象になりうる。そして外国語の一文の訳し方ひとつで、それが「日常会話」に読めるか「違法行為の指示」に読めるかが変わる。翻訳の正確性は、あなたの有罪無罪を静かに左右する。だからこそ、出てきた訳をそのまま受け入れず、誰がどう訳したのかを問う権利が、あなたには残されている。
法的な位置づけ
刑事訴訟法177条は、国語でない文字又は符号の翻訳に関する規定であり、裁判所が職権でこれを翻訳させることができる旨を定める。対象は外国語の文字のみならず、絵文字・隠語・略号などの符号も含む。翻訳人には鑑定に関する規定(178条による準用)が適用され、訳文の正確性は証拠調べにおける異議の対象となる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.外国語証拠と付けられた訳文を入手し逐語照合 押収された外国語のメッセージ・書面・符号と、それに付けられた訳文の両方を入手し、原文と訳文を一語ずつ突き合わせる。特に有罪の決め手となる一文の訳出根拠を重点的に確認する
- 2.翻訳人の資格・中立性・訳出根拠を確認 誰がその訳を作成したのか、翻訳人の資格・中立性、訳出の根拠を確認する。177条の翻訳人には鑑定の規定が準用される(178条)ため、鑑定人に準じた立場の妥当性を点検する
- 3.公判前整理手続で翻訳の正確性を争点化 公判前整理手続の段階で翻訳の正確性を争点として提示し、対抗翻訳の準備や翻訳人尋問の時間を確保する。本番の証拠調べで初めて誤りに気付くと巻き戻しのコストが大きい
- 4.証拠調べで異議を申し立て、対抗翻訳を申請 訳に争いがあれば、証拠調べの場で異議(刑訴309条)をその都度遅滞なく申し立て、翻訳人尋問または別の翻訳人による対抗翻訳を求める。符号は前後の会話全体を文脈として提示する
よくある質問 AI による整理
Q1刑事訴訟法177条とは何ですか?
国語でない文字又は符号を、裁判所が職権で翻訳させることができると定める規定です。翻訳人には鑑定の規定が準用され(178条)、訳の正確性は証拠調べで争えます。
Q2絵文字は刑事裁判で証拠になりますか?
なりえます。177条の「符号」には絵文字・スタンプ・隠語も含まれ、解読・翻訳の対象となります。海外では拳銃の絵文字が脅迫と認定された例もあります。
Q3外国語の証拠の翻訳は誰がするのですか?
翻訳を命じる主体は裁判所です(177条)。実務では検察側が手配した翻訳人の訳がそのまま採用される運用もあり、訳の出所の確認が重要です。
Q4翻訳に間違いがあったらどうすればいいですか?
誤訳や意訳があれば、証拠調べの場で異議を申し立て(刑訴309条)、翻訳人尋問や別の翻訳人による対抗翻訳を求められます。原文と訳文の逐語照合が有効です。
Q5翻訳人と通訳人の違いは何ですか?
通訳(175条)は国語に通じない者の口頭の供述を訳す手続、翻訳(177条)は文字や符号を書面で訳す手続です。いずれも鑑定の規定が準用されます。
Q6LINE の履歴は刑事裁判の証拠になりますか?
なります。押収されたチャット履歴は証拠化され、外国語や符号があれば177条で翻訳・解読されます。文脈を切り離した解釈には注意が必要です。
Q7翻訳への異議はいつまでに出せますか?
証拠調べに対する異議は刑訴309条によりその都度遅滞なく申し立てる必要があります。タイミングを逃すと訳の当否を後から争いにくくなります。
Q8隠語や略号も翻訳の対象になりますか?
なります。177条の「符号」には業界の隠語・社内略号・暗号的記号も含まれ、捜査機関が独自に解読して証拠を組み立てる余地があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1検察が付けてきた外国語の翻訳って、そのまま信じるしかないんですか?
信じるしかないわけではない。177条で翻訳を命じる主体は裁判所だが、出てきた訳の正確性は証拠調べの場で争える。誤訳や意訳があれば刑訴309条で異議を申し立て、翻訳人を尋問したり、別の翻訳人による対抗翻訳を求めたりできる。実務のポイント:実務では検察側が手配した翻訳がそのまま通る場面が少なくない。原文と訳文を一語ずつ突き合わせ、特に有罪の決め手になる一文の訳出根拠を具体的に問うと、訳の弱点が一気に表に出る
Q2LINE のスタンプや絵文字まで「翻訳」されることがあるんですか?
ありうる。177条の対象は「文字」だけでなく「符号」も含み、絵文字・隠語・略号・暗号めいた記号も解読・解釈の対象になりうる。問題は、符号の意味が文脈に強く依存する点だ。実務のポイント:符号は前後のやり取りを切り離すと真逆の意味に読めることがある。海外では拳銃の絵文字が脅迫と認定された例もある。争うときは記号単体ではなく、その記号が出てきた会話全体を文脈として提示し、解釈の前提を崩すのが定石だ
間違えやすい点 AI による整理
- 「裁判所が出してきた翻訳は中立で正確だ」と思われがちだが、177条の翻訳人も鑑定人と同じく人であり、誤訳や意訳が起こりうる。検察側が手配した翻訳がそのまま採用される運用も現実にある。訳の正確性は証拠調べで争える対象であって、無条件に信じるものではない
- 「外国語が読めない自分には関係ない条文だ」と片付ける人が多いが、これは視角の問題だ。あなたから見ればただの絵文字や略号でも、捜査機関から見れば解読すべき『符号』になる。あなたの何気ない記号が、相手の手の中では証拠の材料に変わる。この落差に気付かないまま提出されるのが一番危ない
- 「翻訳を頼むかどうかは被告人や弁護人が決める」と思っている人がいるが、そもそも問いの立て方が違う。177条の主語は裁判所であり、翻訳させる権限は裁判所の職権にある。被告側ができるのは、出された翻訳に異議を出し、別の翻訳を求めることであって、翻訳の有無そのものを支配することではない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象 | 177条:国語でない文字又は符号(書面・記号) | 175条:国語に通じない者の供述(口頭) 176条:聴覚・言語に障害のある者の陳述 |
| 処理方法 | 翻訳(文字・符号を日本語に変換) | 通訳(口頭の供述を通訳) 通訳(必要な場合の通訳) |
| 母法的地位 | 178条で鑑定に関する規定を準用 | 178条で鑑定に関する規定を準用 178条で鑑定に関する規定を準用 |
| 争う手段 | 証拠調べの異議(309条)・対抗翻訳 | 証拠調べの異議(309条)・通訳人尋問 証拠調べの異議(309条) |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾も審判は国語によるとし、国語に通じない当事者には通訳を付す。外国語の文字・符号の取扱いは通訳・翻訳の枠組みで処理される点で日本と類似する
ドイツも裁判所言語をドイツ語とし、外国語が関わる場合は通訳・翻訳人を付す。被疑者・被告人のための翻訳は GVG § 187でも保障される
米国連邦裁判所では通訳・特別翻訳サービスが法定され、言語的障壁のある当事者の手続参加を保障する。職権による解読という日本の構造とは制度設計が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたが母国語でやり取りした LINE が押収され、検察が日本語訳を付けて「これは違法行為の指示だ」と主張した。だがその訳は検察側が手配した翻訳人が作ったものだ。177条で翻訳を命じるのは裁判所だが、出てきた訳が常に正しいとは限らない。訳の正確性に争いがあるなら、証拠調べの場で異議を申し立て(刑訴309条)、別の翻訳人による対抗翻訳を求める道がある。ここで黙ると、相手の訳がそのまま事実として通っていく
- もし、あなたが軽い気持ちで送った絵文字の連続が「脅迫の符号」と訳されたら、どうなる? 177条の「符号」には文字以外の記号も含まれうる。海外では拳銃の絵文字を脅迫と認定した事例もある。文脈を切り離して符号だけを「翻訳」されると、本来の意図とかけ離れた意味が裁判所に届く
- 捜査機関に押収された業務データに、社内だけで通じる略号や隠語が並んでいた。捜査側はその「符号」を独自に解読し、組織的犯行の証拠だと組み立てる。あと数日で公判前整理手続が始まる。符号の意味を争う準備は、その前に終えておかないと間に合わない
- 外国人の友人が刑事事件に巻き込まれ、母国語の供述メモが証拠になったと相談してきた。あなたが知っておくべきは、その翻訳が誰の手によるものかで証拠の重みが変わるという点だ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 自分の主張を支える外国語の書面やメッセージがあるなら、その存在と保管状況を早期に整理し、弁護人を通じて翻訳を求める根拠を示す2. 相手方や捜査側が付けた訳に有利不利の歪みがないか、原文と訳文を一語ずつ照合する3. 訳に争いがあれば、証拠調べの場で異議(刑訴309条)を出し、翻訳人尋問または別の翻訳人による対抗翻訳を申請する4. 絵文字・略号などの符号は文脈ごと提示し、断片だけで解釈されない形で証拠化する
訴えられた側:1. 押収された自分の外国語データや符号に、どんな訳が付けられているかを早急に把握する2. 検察側翻訳の出所(翻訳人の資格・中立性・訳出根拠)を確認し、誤訳や意訳があれば具体的に指摘する3. 公判前整理手続の段階で翻訳の正確性を争点化し、対抗翻訳の準備時間を確保する4. 符号(絵文字・隠語・コード)については、本来の意味を説明できる文脈証拠や専門家証人を用意する5. 訳に対する異議は証拠調べの都度、遅滞なく申し立てる
時効(請求できる期限):翻訳そのものに固有の時効はない。証拠調べ手続の中で随時行われる。重要なのは、翻訳を含む証拠調べに対する異議は刑訴309条によりその都度遅滞なく申し立てる必要がある点で、これを逃すと訳の当否を後から争いにくくなる(最新の運用状況をご確認ください)
学説
通説:177条の翻訳は裁判所の職権事項であり、翻訳人には鑑定に関する規定が準用される(178条)。訳文の正確性は証拠調べの異議(309条)を通じて争うことができ、無条件に正確性が推定されるものではないと解される。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:現行刑事訴訟法(昭和23年法律第131号)制定時に置かれた規定。裁判所法74条の国語主義のもとで、外国語の文字・符号を事実認定に取り込むための翻訳手続を定める。
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