刑事訴訟法 第178条
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前章の規定は、通訳及び翻訳について準用する。この場合において、第百七十一条において準用する第百五十七条の六第二項中「場合において、次に掲げる場合であつて」とあるのは「場合において」と、「方法に」とあるのは「方法(当該方法による通訳又は翻訳が著しく困難であるときにあつては、音声の送受信により同時に通話をすることができる方法)に」と読み替えるものとする。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第178条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第178条の条文原文は「前章の規定は、通訳及び翻訳について準用する。」で始まります。
- 刑事訴訟法第178条は第十三章 通訳及び翻訳に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第178条の前の条は刑事訴訟法第177条です。
- 刑事訴訟法第178条の次の条は刑事訴訟法第179条です。
- 刑事訴訟法第178条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第178条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第178条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/178
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法178条は、鑑定に関する前章の規定を通訳・翻訳に準用すると定める。通訳人は鑑定人と同じく宣誓義務を負い、虚偽通訳は刑法171条で処罰される。
Q · 裁判の通訳人って、間違った訳をしても責任はないの?
鑑定人と同格で宣誓し、虚偽通訳は処罰されます
刑事訴訟法178条は、鑑定について定めた前章の規定を通訳および翻訳に準用すると定めます。これにより法廷の通訳人・翻訳人は鑑定人と同じく宣誓義務を負い(166条準用)、わざと虚偽の通訳をすれば刑法171条の虚偽鑑定等罪に問われます。過失による誤訳は犯罪ではありませんが、当事者は訳の正確性に異議を述べ、再通訳や通訳人の交代を求めることができます。
解説
外国籍のあなたが刑事裁判にかけられたとき、あなたと裁判所の間には通訳人が立つ。その一言一句が、あなたの運命を訳していく。だが多くの人は、この通訳人が法律上どんな立場にあるかを知らない。178条はたった一文、前章(鑑定)の規定を通訳と翻訳に準用すると定めるだけだ。しかしこの一文の重みは大きい。通訳人は鑑定人と同じく宣誓し(166条準用)、わざと嘘の通訳をすれば刑法171条の虚偽通訳罪に問われる。あなたが公平を欠くと感じれば、訳の正確性に異議を述べ、再通訳や通訳人の交代を求めることもできる(実務上の運用)。誤訳が有罪と無罪を分けた事件は現実に存在する。あなたの言葉を訳す人は、ただの語学の達人ではなく、法的責任を背負った宣誓者なのである。
法的な位置づけ
刑事訴訟法178条は通訳および翻訳に関する準用規定であり、鑑定について定めた前章の規定を通訳人・翻訳人に準用する旨を定める。これにより通訳人は鑑定人と同様に宣誓義務(166条)を負い、その通訳・翻訳には鑑定に準じた手続的規律と責任が及ぶ。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.通訳の付く取調べ・公判を求める 日本語が不自由な場合、逮捕・取調べの段階から通訳の付与を求める。理解できないまま調書に署名しない。希少言語は対応できる通訳人がいるか早めに確認させる
- 2.訳のズレに気付いたらその場で指摘 通訳された内容が自分の言いたいことと違うと感じたら、その場で「今の訳は違う」と声を上げる。公判が進んでからの事後指摘は信用性を争いにくくなる
- 3.調書・公判調書に記録させる 訳のズレを指摘した事実と正しい趣旨を、取調べ調書や公判調書に記録するよう求める。重要な供述は通訳のやり取り自体を記録するよう申し出る
- 4.重大な疑いは再通訳・通訳人交代を申し立てる 訳の正確性に重大な疑いがある場合、弁護人を通じて再通訳または通訳人の交代を申し立てる。希少言語ほど早い段階で質を問題化しておくと、後で訳の信用性を争う土台になる
よくある質問 AI による整理
Q1法廷通訳人とは何ですか?
日本語を理解できない当事者や聴覚・言語障害者のために、法廷や取調べで言葉を訳す者です。刑事訴訟法175条以下で選任され、178条により鑑定人と同様の責任を負います。
Q2通訳人の宣誓とは何ですか?
良心に従って誠実に通訳することを誓う手続です。178条が鑑定人の宣誓規定(166条)を準用するため、通訳人も宣誓したうえで訳す立場にあります。
Q3法廷通訳人になるには資格が必要ですか?
国家資格はなく、裁判所が備える通訳人候補者名簿への登録制です。語学力に加え法律用語の知識が求められますが、希少言語は人材が限られ質にばらつきが出ます。
Q4誤訳があった場合、再通訳は求められますか?
求められます。当事者は通訳の正確性に異議を述べ、再通訳や通訳人の交代を申し立てることができます。ただし気付いたその場で指摘し記録させることが重要です。
Q5虚偽通訳罪とはどんな罪ですか?
宣誓した通訳人が故意に虚偽の通訳をした場合に成立する罪で、刑法171条の虚偽鑑定等罪が準用されます。過失の誤訳は対象外ですが、故意なら処罰されます。
Q6手話通訳も刑事裁判で使えますか?
使えます。聴覚または言語に障害のある者には通訳が付され(176条)、その通訳人も178条により鑑定人並みの責任を負って訳します。
Q7翻訳された証拠書類の正確性は争えますか?
争えます。178条は翻訳にも準用されるため、翻訳人は宣誓した責任主体です。弁護人を通じて翻訳の正確性に異議を述べ、再翻訳を求めることができます。
Q8通訳人の費用は誰が負担しますか?
通訳・翻訳の費用は訴訟費用に含まれますが、被告人が言語を理解できないために生じた通訳費用は、有罪でも被告人に負担させないのが原則です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1裁判の通訳って、間違ってたらどうなるんですか?
通訳人は鑑定人と同じく宣誓する立場にあり(178条が166条を準用)、わざと嘘の通訳をすれば刑法171条の虚偽通訳罪に問われます。過失の誤訳は犯罪ではありませんが、当事者は正確性に異議を述べ、再通訳を求められます。実務のポイント:法廷通訳人は国家資格ではなく、裁判所の名簿に登録された人が務めます。希少言語ほど人材が限られ質にばらつきが出る。重要な供述ではやり取りの記録を求めておくと、後で訳の正確性を争う武器になる。
Q2日本語が分からない外国人でも、ちゃんと裁判を受けられるんですか?
受けられます。国語に通じない者には通訳人を付けなければならず(刑事訴訟法175条)、その通訳人は178条で鑑定人並みの責任を負います。憲法31条の適正手続の一部です。実務のポイント:通訳が付くこと自体は保障されても、その質までは法が完全には担保していません。訳のズレに気付いたらその場で指摘し記録させること。黙って頷くと、誤訳のまま事実が認定される危険がある。
間違えやすい点 AI による整理
- 「通訳が付くなら言葉の壁は問題ない」と考えた時点で、問いの立て方そのものがずれている。本当の問題は通訳が付くかどうかではなく、その通訳が正確で中立かどうかだ。法廷通訳の質には制度上の限界があり、誤訳が争点になった事件は現実に起きている。
- 通訳人が宣誓することは知っていても、その宣誓が刑法171条の虚偽通訳罪という刃を伴うことまでは知られていない。通訳人は単なる語学の奉仕者ではなく、虚偽の訳をすれば自らが処罰される立場にある。
- 「通訳された内容に文句は言えない」と思われがちだが、当事者は通訳の正確性に異議を述べ、再通訳や通訳人の交代を求めることができる(実務上の運用)。
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 178条:通訳・翻訳への前章(鑑定)規定の準用 | 175条:国語に通じない者への通訳人の選任義務 177条:国語でない文字・符号の翻訳 |
| 条文の性質 | 準用規定(宣誓・責任の根拠を鑑定から借りる) | 選任義務の根拠規定 翻訳実施の根拠規定 |
| 通訳人に及ぶ責任 | 宣誓義務(166条準用)+虚偽通訳罪(刑法171条準用) | 選任段階のため責任規定は含まない 翻訳人も178条経由で鑑定人並みの責任 |
他国ではどう定めているか 4 か国
被告が聾唖または言語不通の場合に通訳を用いる旨を定める。通訳の付与を保障する点で日本と同じ趣旨。
鑑定に関する規定を通訳・翻訳に準用する明文を置く点で、日本178条と構造がほぼ一致する。
ドイツ語を解さない者の手続に通訳人を付すことを定め、§ 189で宣誓した通訳人を要求する。宣誓制を取る点で日本と類似。
連邦裁判所での認定通訳人制度を定める。資格認定試験を伴う点で、名簿登録制の日本より制度化が進む。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、日本語が不自由なあなたが痴漢の疑いで逮捕されたら? 取調べと法廷で、あなたの言い分を訳すのは通訳人だ。その訳がほんの少しずれただけで、否認のつもりが自白に化ける。178条が準用する宣誓義務は、この通訳人に正確性の法的責任を負わせている。
- ろう者のあなたが証人として呼ばれる。手話通訳が付く。その通訳人もまた、鑑定人と同じく宣誓した上で訳す立場にある(176条の通訳に178条が準用)。
- 外国語の契約書が証拠として提出された。あなたの弁護人は、翻訳の正確性に異議を出すかどうかを決めなければならない。次の公判期日まであと十日。この期間に誤訳を指摘できなければ、その訳のまま事実が認定されていく。
取るべき行動
被害を受けた側:1. 通訳を介する前に、自分の母語に正確に対応できる通訳人かを確認、希少言語は事前に申し出る2. 訳がずれたと感じたらその場で指摘し、調書・公判調書に記録させる3. 重要な供述は通訳のやり取り自体を記録するよう求める4. 訳の正確性に重大な疑いがあれば、弁護人を通じて再通訳や通訳人の交代を申し立てる
訴えられた側:1. 逮捕直後から通訳の付く取調べを求め、理解できないまま署名しない2. 黙秘権の説明も通訳を通して正確に受ける、曖昧なら確認を繰り返す3. 自白調書は通訳を介した微妙なズレが命取りになる、訳された内容を読み返して訂正を求める4. 弁護人に、対象言語の通訳体制と訳の信用性を争点にできるか相談する
時効(請求できる期限):通訳・翻訳の正確性に対する異議は、その通訳・翻訳がなされた公判期日内、または直後に述べるのが原則。事後の指摘は信用性を争いにくくなる。本条自体に特定の時効はないが、誤訳を理由とする主張は上訴期間(控訴は判決から14日、刑事訴訟法373条)内に組み立てる必要がある(最新の改正状況をご確認ください)。
学説
通説:178条の準用により、通訳人・翻訳人には鑑定人の宣誓義務(166条)等が及ぶ。もっとも通訳・翻訳の性質に反しない限度での準用と解され、鑑定に関する全規定が無修正で適用されるわけではないとされる。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:現行刑事訴訟法の制定に伴い新設。前章(鑑定)の規定を通訳・翻訳に準用する準用規定として置かれ、通訳人・翻訳人の責任を鑑定人に揃えた。
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