刑事訴訟法 第209条
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第七十四条、第七十五条及び第七十八条の規定は、逮捕状による逮捕についてこれを準用する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第209条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第209条の条文原文は「第七十四条、第七十五条及び第七十八条の規定は、逮捕状による逮捕についてこれを準用する。」で始まります。
- 刑事訴訟法第209条は第一章 捜査に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第209条の前の条は刑事訴訟法第208条の5です。
- 刑事訴訟法第209条の次の条は刑事訴訟法第210条です。
- 刑事訴訟法第209条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第209条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第209条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/209
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法209条は、逮捕状による逮捕に74条・75条・78条を準用する。被逮捕者は弁護士を指定して選任を申し出ることができ、捜査機関は通知義務を負う。
Q · 逮捕状で逮捕されたら、その場で弁護士を呼べるの?
呼べます。78条準用で弁護人選任を申し出る権利があります
刑事訴訟法209条は、逮捕状による逮捕に74条・75条・78条を準用します。中核は78条で、逮捕された者は弁護士または弁護士会を指定して弁護人選任を申し出ることができ、申出を受けた警察官等は指定された弁護士にその旨を通知しなければなりません。つまり手錠をかけられた直後から弁護士アクセスの法的足場があります。ただし申し出なければ誰も動かず、被疑者国選弁護人は原則として勾留後の制度のため、逮捕直後72時間の空白を埋めるのは申出による私選または当番弁護士です。
解説
友人が痴漢の疑いで駅で取り押さえられ、警察署へ連れて行かれた。その瞬間から動き出す手続のルールが、この短い条文の中に畳み込まれている。刑訴法209条はそれ自体では何も新しく定めない。74条、75条、78条を「逮捕状による逮捕」にも準用すると言っているだけだ。だが中身は重い。準用される78条は、逮捕された者が弁護士や弁護士会を指定して弁護人選任を申し出ることができ、申出を受けた警察官等は指定された弁護士にその旨を通知しなければならないと定める。つまり手錠をかけられた直後から、あなたには弁護士を呼ぶ法的な足場がある。多くの人はこれを知らず、取調べで一人で喋ってしまう。逮捕直後の72時間は原則として被疑者国選弁護人がつかない空白地帯であり、この条文が指し示す申出権を初動で使えるかどうかが、その後の供述調書の中身を左右する。
法的な位置づけ
刑事訴訟法209条は、逮捕状による逮捕に関する準用規定であり、刑事施設収容者への執行(74条)、護送に伴う仮留置(75条)、被疑者による弁護人選任の申出(78条)の各規定を準用する。これにより逮捕状逮捕の場面でも、被逮捕者は弁護士を指定して選任を申し出ることができ、申出を受けた捜査機関は当該弁護士への通知義務を負う。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.逮捕されたら即座に弁護人選任を申し出る 取調べが始まる前に「弁護士を呼びたい」と明確に申し出る。78条準用の申出権により、弁護士または弁護士会を指定でき、警察官は指定先へ通知する義務を負う。最初の供述調書が作られる前の介入ほど防御効果が跳ね上がる
- 2.費用が不安なら当番弁護士を要請する 私選を依頼できない場合は、留置先の警察官に「当番弁護士を呼んでほしい」と伝えるか、家族が地域の弁護士会に派遣を要請する。初回接見は無料で、被疑者国選がつかない逮捕直後72時間の空白を埋められる
- 3.黙秘権を行使し供述調書に注意する 弁護士と方針を決めるまで取調べで実質的な供述をしない(憲法38条・刑訴198条2項)。供述調書は内容を熟読し、事実と違えば署名を拒否するか訂正を求める。一度署名すると後から覆すのは極めて困難
- 4.72時間の時間軸を逆算して動く 送致48時間(203条)、勾留請求か釈放72時間(205条)の制限を踏まえ、弁護士と身柄解放・勾留阻止の方針を固める。勾留請求前に意見書や身元引受の準備を進めることで勾留を回避できる場合がある
よくある質問 AI による整理
Q1逮捕されたらまず何をすべきですか?
まず「弁護士を呼びたい」と明確に申し出ます(78条準用の申出権)。弁護士と会うまで取調べで実質的な供述をせず、供述調書は内容を熟読してから署名するのが鉄則です。
Q2逮捕の72時間とは何ですか?
逮捕から勾留請求または釈放が決まるまでの上限時間です。司法警察員は48時間以内に送致(203条)、検察官は受領から24時間以内かつ逮捕から72時間以内に判断します(205条)。
Q3当番弁護士はどうやって呼びますか?
留置先の警察官に「当番弁護士を呼んでほしい」と伝えるか、家族が地域の弁護士会に派遣を要請します。初回接見は無料で、お金の有無に関係なく利用できます。
Q4通常逮捕と現行犯逮捕で弁護人選任権は違いますか?
違いません。209条は逮捕状逮捕に、211条は緊急逮捕に、216条は現行犯逮捕に弁護人選任申出の規定を準用するため、令状の有無を問わず申出権は保障されます。
Q5逮捕されると家族はすぐ面会できますか?
家族の面会には制限がかかる場合があります(接見禁止)。一方、弁護士の接見交通権(39条)は留置場所が変わっても保障されるため、まず弁護士を動かすのが実務の定石です。
Q6弁護人選任の申出はどのように行いますか?
口頭で「○○法律事務所の弁護士を呼んでほしい」と指定するか、弁護士会を指定して申し出ます。申出を受けた警察官等は指定された弁護士に通知する義務があります(78条準用)。
Q7逮捕後の送致はいつまでに行われますか?
司法警察員は被疑者を受け取ったときから48時間以内に書類・証拠物とともに検察官へ送致しなければなりません(203条)。この時間制限が初動防御の起点になります。
Q8緊急逮捕は違法ではないのですか?
重大犯罪で急速を要し令状を求められないときに認められ、逮捕後直ちに令状を請求します(210条)。緊急逮捕にも209条と同様に弁護人選任申出の規定が準用されます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1逮捕されたら、お金がなくても弁護士を呼べますか?
呼べます。弁護士会の当番弁護士制度なら、初回の接見は無料で、留置場の警察官に「当番弁護士を呼んでほしい」と言えば連絡が行きます。被疑者国選は原則として勾留された後の制度です。実務のポイント:この当番弁護士の存在を知らないと、72時間誰とも会えないまま送致されてしまう。お金の有無に関係なく初動で会えるルートがあることを、知っている人と知らない人で初日の動きが全く違う
Q2取調べで黙っていると不利になるって本当ですか?
黙秘権(憲法38条、刑訴法198条2項)は保障されており、黙ったこと自体を唯一の根拠に有罪とすることはできません。実務のポイント:「黙ると心証が悪くなる」と取調官に言われても、それは法的根拠のない心理的圧力です。弁護士と方針を決めるまで話さないのが実務の定石。供述調書は一度署名すると後から覆すのが極めて困難なので、署名前に弁護士と中身を確認するのが鉄則
Q3留置されてる場所が遠かったら、護送中はどうなるんですか?
75条が準用され、護送に必要があるときは最寄りの刑事施設に一時的に留置(仮留置)できます。74条は既に刑事施設にいる者への執行に関する規定です。実務のポイント:留置先や護送経路は捜査機関が決めますが、弁護士との接見交通権(刑訴法39条)は留置場所が変わっても保障されます。家族や弁護士は留置先を警察に問い合わせて確認できる
間違えやすい点 AI による整理
- 「逮捕されたらすぐ国選弁護人がつく」と思って待っている人が多い。だが問いの立て方が違う。被疑者国選は原則として勾留された後の話で、逮捕直後の72時間は対象外。この空白を埋めるのは、78条の申出による私選弁護人か、弁護士会の当番弁護士だ
- 78条の申出権があること自体は知っていても、その重さを過小評価している人が多い。逮捕直後の取調べで作られる供述調書は、後の裁判で何度もあなたに突きつけられる。最初の一言を弁護士抜きで発するか否かが、有罪無罪の分水嶺になりうる
- あなたから見れば「説明すれば分かってもらえる」場面でも、捜査機関から見れば「被疑者の供述を調書に固定する」場面だ。この視点の落差に気付かず喋り続けると、善意の説明がそのまま不利な証拠に変わる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 準用元の条文 | 209条:逮捕状による逮捕(通常逮捕)への準用 | 211条:緊急逮捕への準用 216条:現行犯逮捕への準用 |
| 令状の要否 | 事前の逮捕状が必要(199条) | 逮捕後直ちに令状を請求(210条) 令状不要(212条・現行犯) |
| 弁護人選任の申出権(78条準用) | 保障される | 保障される 保障される |
| 想定場面 | 計画的捜査・送検前提の事件 | 重大犯罪で急速を要する場面 痴漢・万引き等その場での取り押さえ |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も被告・被疑者が随時弁護人を選任できる権利を定め、訊問前に選任権を告知する義務を課す。逮捕段階からの弁護人アクセスを保障する点で日本と方向性が一致する
韓国も弁護人選任権を一般規定で保障し、逮捕・緊急逮捕の各手続に準用する構造をとる。日本の209条の準用方式と類似する
ドイツは弁護人選任権を一般的に保障し、逮捕時に被疑者へ弁護人選任権を含む権利を告知する義務(§ 114b)を明文化している。告知義務まで条文化する点で日本より踏み込む
米国は連邦最高裁判例により、身柄拘束下の取調べ前に弁護人援助を受ける権利等の告知(ミランダ警告)を義務付ける。判例法で防御権を担保する点が成文準用方式の日本と対照的
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、あなたが満員電車で痴漢と間違われ、その場で逮捕されたら? 駅事務室から警察署へ移される。この条文が準用する78条のおかげで、あなたは「〇〇法律事務所の弁護士を呼んでほしい」と申し出る権利を持つ。だが申し出なければ誰も動かない。沈黙していると、その権利は宙に浮いたまま72時間が過ぎる
- 逮捕から48時間以内に、司法警察員は検察官へ送致するか釈放するかを決める(刑訴法203条)。残り時間はわずか。最初の取調べで何を話すかが、その後の勾留請求の成否を分ける
- 深夜、家族から「逮捕された」と一本の電話。本人は身動きが取れない。それでもあなたは選任権者として弁護士会に当番弁護士の派遣を要請できる。本人が孤立する前に外部から弁護士を送り込む初動が、この条文の射程にある
- 酒席の喧嘩で殴ってしまい、現行犯で取り押さえられた。令状はない。それでも逮捕に関する手続規定は現行犯逮捕にも準用され、弁護人選任を申し出る権利はあなたを守る。令状の有無に関係なく、防御の足場は同じだ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 家族や知人が逮捕されたと連絡を受けたら、まず弁護士会に当番弁護士の派遣を要請する(各地の弁護士会に窓口がある) 2. 留置先の警察署を確認し、差し入れと接見の段取りを進める3. 私選を頼むなら刑事事件に強い弁護士を選び、78条の申出ルートでも本人が弁護士を指定できることを伝える4. SNS等での発信は控える、供述や捜査方針に影響しうる
訴えられた側:1. 逮捕されたら、まず「弁護士を呼びたい」と明確に申し出る(78条準用の申出権) 2. 黙秘権を行使し、弁護士と会うまで取調べで実質的な供述をしない3. 供述調書への署名押印は内容を熟読し、事実と違うなら署名を拒否するか訂正を求める4. 当番弁護士か私選かを最初の接見で相談し、身柄解放と勾留阻止の方針を固める
時効(請求できる期限):司法警察員は逮捕から48時間以内に検察官へ送致(刑訴法203条)、検察官は受領から24時間以内かつ逮捕から72時間以内に勾留請求か釈放を決める(刑訴法205条)。逮捕状の請求自体に固有の時効はないが、この72時間が初動防御の勝負どころ。起算点は身体拘束を受けた時
学説
通説:209条は新たな実体規定を設けず、逮捕状逮捕の場面に74・75・78条を準用する技術的規定と解される。とりわけ78条準用により、逮捕段階から憲法34条が保障する弁護人依頼権を具体化する手続的足場が確保される点に意義があるとされる。
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