刑事訴訟法 第222条の3
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通信の当事者のいずれの同意も得ないで電気通信の傍受を行う強制の処分については、別に法律で定めるところによる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第222条の3は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第222条の3の条文原文は「通信の当事者のいずれの同意も得ないで電気通信の傍受を行う強制の処分については、別に法律で定めるところによる。」で始まります。
- 刑事訴訟法第222条の3は第一章 捜査に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第222条の3の前の条は刑事訴訟法第222条の2です。
- 刑事訴訟法第222条の3の次の条は刑事訴訟法第223条です。
- 刑事訴訟法第222条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第222条の3 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第222条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/222_3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法222条の3は、当事者のいずれの同意も得ない電気通信の傍受を別の法律に委ねる規定。通常の捜索差押令状では傍受できず、通信傍受法の傍受令状が必要となる。
Q · 警察は令状さえあれば、私の通話やメッセージを盗聴できるんですか?
通常の捜索差押令状では不可、専用の傍受令状が必要です
刑事訴訟法222条の3は、当事者のいずれの同意も得ない電気通信の傍受を「別に法律で定めるところによる」として、犯罪捜査のための通信傍受に関する法律に委ねています。したがって同法218条の捜索差押許可状や検証許可状では傍受できません。傍受令状を請求できるのは指定を受けた検察官や警視以上の警察官などに限られ、発付するのは地方裁判所の裁判官です。対象犯罪・期間・立会い・事後通知のいずれかが委任先の要件を外れれば、得られた記録の証拠能力が争われます。
解説
一行しかないこの条文が、日本の盗聴捜査すべての入口に鍵をかけている。「通信の当事者のいずれの同意も得ないで電気通信の傍受を行う強制の処分については、別に法律で定めるところによる」。つまり捜査機関は、普段使っている捜索差押許可状や検証許可状(刑事訴訟法218条)を根拠にあなたの通話やメールを聴くことはできない。専用の法律、犯罪捜査のための通信傍受に関する法律の手続に乗らない傍受は原則として違法である。ここであなたが押さえるべきは「いずれの同意も得ないで」という文言だ。裏を返せば、当事者の一方が同意していれば、つまりあなたが自分の通話を相手に無断で録音する行為は、この条文の射程の外にある。あなたが自衛のために残す録音と、警察が第三者として回線を聴く行為は、法的にまったく別の世界に属している。
法的な位置づけ
刑事訴訟法222条の3は、通信の当事者のいずれの同意も得ないで電気通信の傍受を行う強制の処分を、刑事訴訟法自体では規律せず別の法律に委ねる委任規定である。強制処分法定主義を前提として、傍受の要件と手続を犯罪捜査のための通信傍受に関する法律へ送り出し、同法の手続によらない傍受を排除する機能を持つ。
よくある質問 AI による整理
Q1通信傍受とは何ですか?
通信の当事者のいずれの同意も得ずに、捜査機関が電話やメールなどの電気通信を聴取・取得する強制処分です。刑事訴訟法222条の3が別法に委ね、犯罪捜査のための通信傍受に関する法律が要件を定めます。
Q2傍受令状は誰が請求して誰が出すのですか?
請求できるのは指定を受けた検察官や警視以上の警察官などに限られ、発付するのは地方裁判所の裁判官です。通常の令状より請求権者も発付裁判所も絞り込まれています。
Q3通信傍受の対象犯罪はどこまで広がりましたか?
制定当初は薬物・銃器・集団密航・組織的殺人が中心でしたが、2016年の改正で組織的に行われた窃盗・詐欺・傷害などが加わりました。追加類型には「組織性」の要件が伴います。
Q4通信傍受の期間はいつまで認められますか?
傍受令状に記載される期間は原則10日以内で、必要があれば延長できますが通算30日を超えることはできません。期間を外れた傍受は違法となります。
Q5メールやSNSのメッセージも傍受されますか?
電気通信である以上、法文上は対象になりえます。ただし暗号化された通信は内容を復元できないことが多く、実務の重心は端末そのものの押収(刑事訴訟法218条)へ移っています。
Q6傍受の実施に第三者の立会いは必要ですか?
通信事業者の施設で実施する方式では、事業者側の立会いが求められます。2016年改正で導入された暗号化技術を用いる方式では取扱いが異なるため、どの方式で実施されたかの確認が出発点になります。
Q7違法な通信傍受で得た証拠は裁判で使えますか?
委任先の手続を外れた傍受は違法収集証拠となり、証拠能力が否定される可能性があります。対象犯罪・期間・令状の記載・事後通知のどこが崩れたかによって、争い方が変わります。
Q8傍受記録の聴取や閲覧はどうやって請求しますか?
傍受終了後に発せられる通知書を起点に、記録の聴取・閲覧・複製の請求ができます。手続に不服があれば、裁判官の裁判に対する不服申立ての道も用意されています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1彼氏の浮気を疑って通話を録音するのは、この条文に引っかかりますか?
引っかからない。222条の3が縛るのは「通信の当事者のいずれの同意も得ないで」行う捜査機関の強制処分であり、自分が参加している通話の録音は射程外である。ただし他人同士の通話を無断で聴けば電気通信事業法179条の通信の秘密侵害になりうる。実務のポイント:一方当事者録音は法廷で普通に使われるが、入手方法が著しく反社会的な場合に証拠から排除された裁判例がある。挑発して言わせるより、日時と状況が特定できる形で淡々と残した録音の方が強い
Q2傍受の通知が届いたら、自分は容疑者ということですか?
そうとは限らない。傍受の対象は人ではなく被疑者が使う通信手段であり、その回線で話した相手も記録される。犯罪捜査のための通信傍受に関する法律30条により、傍受終了後原則30日以内に通知が発せられる(捜査への支障がある場合は裁判官の許可で延長されうる。最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:通知を受けた者は傍受記録の聴取・閲覧を請求でき、手続に不服があれば裁判官の裁判に対する不服申立ての道もある。封筒を放置するほど選択肢は狭まる
間違えやすい点 AI による整理
- 「警察は令状さえあれば盗聴できる」ことは知っていても、その令状が普段の捜索差押許可状とは別物だと知らない人が多い。傍受令状を出せるのは地方裁判所の裁判官だけで、請求できるのも指定を受けた検事や警視以上の警察官に限られる。傍受期間も原則10日以内、延長しても通算30日を超えられない。ハードルの高さが通常の令状と桁違いだという点まで降りて初めて、この制度の形が見える
- 「自分の通話が盗聴されているかどうか、どうすれば分かるのか」という問いの立て方自体がずれている。適法な傍受は、事前にも実施中にも本人に知らされない。制度が用意しているのは監視をリアルタイムで検知する手段ではなく、終わった後に通知を受け、記録を聴き、手続の適法性を事後に検証する道具である。探すべきものが最初から違う
- あなたから見れば「やましいことがないから関係ない」だが、法律から見れば傍受の対象は人ではなく、被疑者が使っている通信手段そのものである。その回線で話しただけのあなたの声も記録される。何も知らない人のもとに通知書が届くのは、この視点の落差が現実になった瞬間だ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する強制処分 | 刑訴222条の3:同意のない電気通信の傍受(別法に委任) | 刑訴218条:令状による差押え・捜索・検証 刑訴100条:郵便物等の押収 |
| 取得する情報の時点 | 通信が流れている最中(リアルタイムの内容) | 既に存在する物・電磁的記録(過去の蓄積) 発送済みで配達前の郵便物等 |
| 必要な令状と発付主体 | 通信傍受法による傍受令状(地方裁判所の裁判官) | 捜索差押許可状・検証許可状(裁判官) 差押えの処分(裁判所または令状による捜査機関の処分) |
| 当事者への通知 | 傍受終了後に当事者へ事後通知(通信傍受法30条) | 押収目録の交付(刑訴120条) 発信人・受信人への通知(刑訴100条3項、例外あり) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も刑事訴訟法典の外に単行法を置き、通訊監察書という専用の令状で規律する。日本と同じ「別棟方式」に近い構造をとる
韓国は1993年に通信秘密保護法を制定し、日本より早く単行法方式を採用した。範囲・期間・事後通知の枠組みは日本と類似する
ドイツは刑事訴訟法典の内部に傍受規定を置き、対象犯罪カタログを条文に列挙する。オンライン捜索や端末上の監視まで法典内で規律する点が日本と対照的
米国は1968年の連邦法で傍受を包括的に規律し、必要性(他の手段では目的を達し得ないこと)の審査と事後通知を義務づける。日本の制度設計にも影響を与えたとされる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、あなたが関わった事件の証拠一覧に「傍受記録」という文字を見つけたら、最初に何を確かめるか。傍受令状の対象犯罪が薬物・銃器などの類型か、それとも2016年の改正で加わった詐欺・窃盗の類型か。後者なら「組織的に行われたこと」という追加要件が必要で、その認定根拠が崩れれば記録全体の証拠能力が揺らぐ。弁護人が令状の写しを取りに行くかどうかで、公判の主戦場が変わる
- 傍受の対象になった通信の当事者には、傍受終了後、原則として30日以内に通知書が発せられる。ある日その封筒が届いても、あなたが被疑者とは限らない。通話相手の回線が対象で、あなたはそこに映り込んだだけかもしれない
学説
通説(委任規定説):本条は傍受を新たに授権する規定ではなく、刑事訴訟法の一般的な令状規定では傍受を行えないことを確認したうえで、要件と手続の定立を別の法律に委ねた委任規定であると理解されている。
有力な批判説:対象犯罪の拡大と傍受方式の多様化により、委任先の法律のみで通信の秘密の制約を統制できるかを疑問視し、刑事訴訟法本体における統一的な統制や令状審査の実質化を求める見解がある。
改正沿革 AI による整理
- 平成11年(1999年) 犯罪捜査のための通信傍受に関する法律の制定に伴い、傍受を刑事訴訟法の一般規定では行えず別法によるとする委任規定が新設された。ただし本規定の現行の条番号(222条の2か222条の3か)は、その後の刑事手続関連改正による繰り下げの有無を含め、人的検証が必要
- 平成28年(2016年) 委任先である通信傍受法が改正され、組織的に行われた窃盗・詐欺・傷害等が対象犯罪に追加、通信事業者の施設外での傍受方式も導入された。本条の文言自体は変更されていないが、この一行が開く扉の先の射程は大きく広がった
改正の年表
- 1.平成11年(1999年) 新設:犯罪捜査のための通信傍受に関する法律の制定に伴う整備により、電気通信の傍受を別法に委ねる規定が刑事訴訟法に置かれた。現行の条番号が222条の2か222条の3かは、その後の改正による繰り下げの有無を含め人的検証を要する。
- 2.平成28年(2016年) 改正:委任先の通信傍受法が改正され、組織的に行われた窃盗・詐欺・傷害等が対象犯罪に追加されるとともに、通信事業者の施設外で暗号化技術を用いて実施する方式が導入された。本条の文言自体は変更されていない。
- 刑事訴訟法 第197条強制処分法定主義、本条が前提とする原則
- 刑事訴訟法 第218条令状による差押え・捜索・検証、傍受が使えない通常手段
- 刑事訴訟法 第222条捜査における押収・捜索規定の準用、本条の位置する枠組み
- 刑事訴訟法 第100条郵便物等の押収、通信の秘密に対する別類型の制約
- 刑事訴訟法 第99条の2記録命令付差押え、電磁的記録を取得する代替手段(現行効力を要確認)
- 犯罪捜査のための通信傍受に関する法律 第3条傍受令状の要件と対象犯罪、本条の委任先そのもの
- 犯罪捜査のための通信傍受に関する法律 第30条傍受された通信の当事者への事後通知(現行効力を要確認)
- 電気通信事業法 第179条通信の秘密侵害に対する罰則、傍受の一般的禁止
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