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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 7 分7 分7 分

刑事訴訟法 第100条

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  1. 裁判所は、被告人から発し、又は被告人に対して発した郵便物、信書便物又は電信に関する書類で法令の規定に基づき通信事務を取り扱う者が保管し、又は所持するものを差し押え、又は提出させることができる。
  2. 2.前項の規定に該当しない郵便物、信書便物又は電信に関する書類で法令の規定に基づき通信事務を取り扱う者が保管し、又は所持するものは、被告事件に関係があると認めるに足りる状況のあるものに限り、これを差し押え、又は提出させることができる。
  3. 3.前二項の規定による処分をしたときは、その旨を発信人又は受信人に通知しなければならない。但し、通知によつて審理が妨げられる虞がある場合は、この限りでない。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 刑事訴訟法第100条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 刑事訴訟法第100条の条文原文は「裁判所は、被告人から発し、又は被告人に対して発した郵便物、信書便物又は電信に関する書類で法令の規定に基づき通信事務を取り扱う者が保管し、又は所持するものを差し押…」で始まります。
  3. 刑事訴訟法第100条は第九章 押収及び捜索に置かれています。
  4. 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
  5. 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 刑事訴訟法第100条の前の条は刑事訴訟法第99条の2です。
  7. 刑事訴訟法第100条の次の条は刑事訴訟法第101条です。
  8. 刑事訴訟法第100条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第100条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131
  • 本サイト収録刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第100条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/100

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点刑事訴訟法100条は、裁判所が被告人の発受信した郵便物・信書便物・電信書類を押収できると定める。被告人以外の通信物も、事件との関連性があれば押収の対象となる。

Q · 自分は被告人じゃないのに、文通相手が事件の被告人だと自分の手紙も押収されるの?

はい。事件と関係があると認められれば第三者の手紙も押収されます

刑事訴訟法100条により、裁判所は被告人が発した、または被告人に対して発せられた郵便物・信書便物・電信書類を、郵便局など通信事務取扱者から差し押さえ、または提出させることができます(1項)。さらに2項は、被告人以外が関わる通信物でも、被告事件に関係があると認めるに足りる状況があれば押収できると定めます。処分後は発信人または受信人への通知が原則ですが、審理が妨げられる虞がある場合は通知が見送られることがあります(3項)。

解説

あなたが誰かに送った封書、あるいは誰かから受け取った手紙が、裁判所の命令で郵便局から押収される。それも、あなた宛ての令状ではなく、被告人になっている知人に関する審理の一環として。刑訴法100条は、裁判所が被告人の発した、または被告人に対して発せられた郵便物、信書便物、電報に関する書類を、郵便局や信書便事業者から差し押さえ、または提出させる権限を定める。1項は被告人自身が出した、受け取ったものなら広く押収できる。だが見落とされがちなのが2項だ。被告人以外の郵便物でも「被告事件に関係があると認めるに足りる状況」があれば押収できる。つまり、あなたが被告人と文通していただけで、あなたの手紙が証拠として法廷に運ばれうる。そして3項。押収したら発信人か受信人に通知しなければならない。ただし「審理が妨げられる虞がある場合」は通知しなくてよい。あなたの手紙が押収されたことを、あなたが知らないまま審理が進む場面が、ここに作られている。

法的な位置づけ

刑事訴訟法100条は郵便物等の押収を定める規定であり、裁判所が被告人の発受信した郵便物・信書便物・電信に関する書類を通信事務取扱者から差し押さえ、または提出させる権限を規律する。被告人以外の通信物については、被告事件との関連性を認めるに足りる状況がある場合に限り押収でき、処分後は発信人または受信人への通知を原則とする。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.押収の通知を受け取ったら日付と特定情報を保全 3項の通知を受け取ったら、まず通知書の到達日と押収された郵便物の特定情報を控え、コピーを取る。通知は押収を知る最後の窓口になることが多く、ここから不服申立ての時計が動き出す
  2. 2.直ちに弁護人へ相談し令状の適法性を検証 弁護人に相談し、差押状が適法に呈示されたか(刑訴法110条)、対象物の特定が過度に広汎でないかを確認する。第三者の通信なら2項の関連性の疎明が十分かを重点的に精査する
  3. 3.関連性が薄ければ準抗告で押収処分を争う 2項の「関係があると認めるに足りる状況」の疎明が薄い場合、押収手続の違法を理由に準抗告(刑訴法429条以下、現行効力を要確認)を申し立てる。通知到達後すみやかに動く
  4. 4.公判での証拠請求に備え証拠能力・証明力を争う 押収した郵便物が公判で証拠請求されたら、押収手続の違法を理由に証拠能力を争い、適法でも関連性や証明力を争う準備をする。私信のプライバシー部分の取扱いについても意見を述べる

よくある質問 AI による整理

Q1郵便物の押収とは何ですか?

裁判所が被告人の発受信した郵便物・信書便物・電信書類を、郵便局などから差し押さえ、または提出させる処分です。刑事訴訟法100条が根拠で、証拠収集のために通信物を確保する手続です。

Q2電子メールも刑訴法100条で押収されますか?

メールやリアルタイムの通話傍受は主に通信傍受法が規律します。100条は郵便物・信書便物・電信に関する書類が対象で、サーバー保管データの押収は別の差押え規定が用いられます。

Q3捜査段階で警察は郵便物を押収できますか?

できます。100条は裁判所の権限ですが、222条が捜査機関にこれを準用しています。捜査段階では令状に基づき警察・検察が郵便物を押収します。

Q4押収された郵便物は返してもらえますか?

留置の必要がなくなれば還付されます。証拠として留置が続く間は返還されませんが、不要となった物の還付請求や仮還付の手続を弁護人を通じて検討できます。

Q5郵便物の押収に不服があるときはどうすればいいですか?

押収に関する裁判官・裁判所の処分には準抗告で争えます(刑訴法429条以下、現行効力を要確認)。通知到達後すみやかに弁護人と令状の適法性や関連性を検証して申し立てます。

Q6弁護人との手紙も押収されますか?

弁護人との接見交通・信書には別途強い保護があります。ただし押収の場面では対象物の特定や関連性を精査する必要があり、弁護人と保護範囲を確認することが重要です。

Q7電信に関する書類とは具体的に何ですか?

電報の発信票や受信記録など、電信の取扱いに関して通信事務取扱者が保管・所持する書類を指します。条文上、郵便物・信書便物と並んで押収の対象とされています。

Q8押収・差押えと提出命令はどう違いますか?

差押えは強制的に占有を取得する処分、提出命令は保管者に物の提出を命じる処分です。100条はそのいずれの方法でも通信物を確保できると定めています。

この条文についての質問 AI による整理

Q1自分は被告人じゃないのに、なんで自分の手紙が押収されるんですか?

100条2項が、被告人以外が関わる郵便物でも「被告事件に関係があると認めるに足りる状況」があれば押収できると定めているからです。あなたが被告人と通信していた事実自体が、その関連性の根拠になりえます。実務のポイント:第三者の通信への押収は関連性の疎明がより慎重に求められる場面で、令状の対象物の特定が広すぎる場合は手続の違法を争う余地があります。通知が来たら『なぜ自分の手紙が事件と関係あるとされたのか』を弁護人に確認するのが第一歩です

Q2押収されたら必ず教えてもらえるんですよね?

原則は教えてもらえます。3項が発信人または受信人への通知を義務付けています。ただし但書で「通知によって審理が妨げられる虞がある場合」は通知しなくてよいとされ、捜査・審理の進行を優先して通知が見送られたり遅れたりします。実務のポイント:通知が来た時点では証拠固めが終わっている場合があります。通知書は『押収を知る最後の窓口』であり、机に放置せず到達日を控えて即動くかどうかで、不服申立てが間に合うか決まります

Q3郵便局じゃなくて宅配や民間業者で送れば押収されないんですか?

それは誤解です。条文は「法令の規定に基づき通信事務を取り扱う者」と定めており、郵便局だけでなく信書便法に基づく信書便事業者の保管物も対象になります。実務のポイント:信書(手紙)の送達は信書便法の規制下にあり、それを扱う事業者の保管物は100条の射程に入ります。『郵便局を避ければ安全』という発想は通用せず、紙の通信である限り経路を変えても押収の可能性は残ります

間違えやすい点 AI による整理

  • 「押収されるのは被告人本人の郵便物だけだ」と思い込んでいる人が多いが、2項を読めば違う。被告人以外が関わる郵便物でも、事件との関連性を認めるに足りる状況があれば押収できる。あなたが被告人と通信していた事実そのものが、あなたの私信を法廷に引き出す根拠になりうる
  • 通信の秘密は絶対だと信じている人は、その例外がどれほど制度化されているかを知らない。憲法21条2項が通信の秘密を保障している一方で、刑訴法100条はその秘密に正面から穴を開ける手続を法律で定めている。秘密が守られるのが原則だが、刑事手続という限られた局面では、令状と関連性審査を条件に堂々と開封される。原則を知っているだけでは、例外に足をすくわれる
  • 「押収されたら必ず知らされる」と考えるのは、問いの立て方を一段誤っている。3項は通知を原則とするが、但書で「審理が妨げられる虞がある場合」を除外している。問うべきは『通知されるか』ではなく『いつ通知されるか、そして通知が遅れた間に何が進むか』だ。通知が来た時点で、すでに証拠は固められている場合がある
比較の観点この条文ほかの条文
対象物100条:郵便物・信書便物・電信に関する書類99条:証拠物または没収すべき物一般
222条:100条を捜査機関に準用した押収
処分の主体裁判所(公判段階)裁判所(差押え・提出命令の一般規定)
検察官・検察事務官・司法警察職員(捜査段階)
第三者の物への要件被告事件に関係があると認めるに足りる状況(2項)証拠物・没収対象物であること
被疑事件に関係があると認めるに足りる状況(準用)
事後手続発信人・受信人への通知(3項、但書で例外)押収目録の交付(120条等)
通知義務を準用、捜査の必要で例外あり

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国刑事訴訟法第135条

台湾も郵便・電信物の扣押を規定し、被告以外の物については事件関連性を要件とする点で日本と類似する

韓国
대한민국 형사소송법 제107조

韓国も裁判所による郵便物・電信物の押収を定め、処分後の通知義務を置く点で日本と構造が近い

ドイツ
StPO § 99

ドイツは郵便物押収を裁判官の命令に係らしめ(§ 100)、通信の秘密への侵入を司法的統制下に置く点で日本の令状主義と通じる

アメリカ
Ex parte Jackson, 96 U.S. 727 (1872)

米国は連邦最高裁が封緘郵便物の捜索押収に令状を要求し、第四修正の保護を郵便にも及ぼした

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 知人が詐欺の被告人になっていて、あなたは数年前から手紙のやり取りをしていた。ある日、その手紙が裁判所に押収され証拠として朗読される。あなたは被告人ではないのに、あなたの私信が公開の法廷に出る。2項の「被告事件に関係があると認めるに足りる状況」が、第三者のあなたの通信に手を伸ばす入口になっている
  • あなたが拘置所にいる被告人で、外部の支援者と手紙でやり取りしている。その控えや受信した書類が、通信事務取扱者の手元にあるうちに差し押さえられる。弁護人と相談すべきは、その押収に対して準抗告で争えるか、令状が適法に呈示されたか(刑訴法110条)という手続の瑕疵だ
  • もし、あなたが押収の通知をある日突然受け取ったら、どう動くべきか。通知は3項の義務であり、これがあなたが押収の事実を知る唯一の機会になることが多い。通知書が届いた瞬間から、不服申立ての時計が動き出す
  • 捜査段階で、警察があなたの郵便物を押収した。これは100条そのものではなく、222条が100条を捜査機関に準用した結果だ。「裁判所の話だから自分には関係ない」と思っていると、同じ仕組みが捜査の現場で自分に向けられていることに気付けない
  • 信書便事業者(民間の手紙配達業者)を使って送った重要書類が、配達途中で押収対象になる。郵便局だけでなく、法令に基づき通信事務を取り扱う民間事業者の保管物も射程に入る。あなたが「郵便局を使わなかったから安全」と考えていたなら、その前提は崩れている

取るべき行動

被害を受けた側:1. 押収の通知(3項)を受け取ったら、まず日付と押収された郵便物の特定情報を保全し、コピーを取る2. 直ちに弁護人に相談し、令状の適法な呈示(刑訴法110条)があったか、2項の関連性の疎明が十分かを検証する3. 押収処分に不服があれば準抗告(刑訴法429条、捜査機関の処分なら430条、現行条番号を要確認)で争う、通知到達後すみやかに動くこと4. 自分の通信内容が公判で朗読される場合、プライバシーに関わる部分の取扱いについて弁護人を通じ意見を述べる

訴えられた側:1. 被告人として、自分の発受信した郵便物が押収対象になりうることを前提に、弁護人との連絡方法を整える(弁護人との接見交通・信書には別途保護がある) 2. 押収令状の対象物の特定が過度に広汎でないか、関連性があるかを弁護人と精査する3. 違法な押収であれば証拠排除を主張、適法でも証明力を争う準備をする4. 通知の但書(審理妨害の虞)で通知が遅れる場合に備え、押収の事実を早期に把握する手立てを弁護人と確認する

時効(請求できる期限):押収処分そのものに法定の請求期限が明示されているわけではないが、押収に関する裁判への不服申立て(準抗告、刑訴法429条以下、現行効力を要確認)は、通知や処分を知った後すみやかに行う必要がある。実務上は通知到達を起点に動くのが安全。特定の時効はないが、手続段階ごとに不服申立ての機会が限られる点に注意(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:100条1項は被告人の発受信物について広く押収を認めるのに対し、2項は第三者の通信の秘密に配慮し、被告事件との関連性を認めるに足りる状況がある場合に限定する。第三者の通信物への押収では関連性の疎明がより慎重に求められると解されている。

改正沿革 AI による整理

  • 平成14年(2002年)信書便制度導入関連改正 民間事業者による信書の送達に関する法律(信書便法)の制定に伴い、押収対象に従来の「郵便物」に加えて「信書便物」を加える改正がなされた。郵便事業の民間開放を反映し、民間信書便事業者の保管物も押収の射程に含めた

改正の年表

  1. 1.昭和23年(1948年) 新設:現行刑事訴訟法の制定により、裁判所による郵便物・電信書類の押収権限と本人への通知義務を規定。旧刑訴法の構造を引き継ぎつつ令状主義の枠組みに組み込んだ
  2. 2.平成14年(2002年) 改正:民間事業者による信書の送達に関する法律(信書便法)の制定に伴い、押収対象に従来の郵便物に加えて『信書便物』を加える改正がなされ、民間信書便事業者の保管物も射程に含めた

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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