刑事訴訟法 第29条
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- 前二条の規定により被告人を代表し、又は代理する者がないときは、検察官の請求により又は職権で、特別代理人を選任しなければならない。
- 2.前二条の規定により被疑者を代表し、又は代理する者がない場合において、検察官、司法警察員又は利害関係人の請求があつたときも、前項と同様である。
- 3.特別代理人は、被告人又は被疑者を代表し又は代理して訴訟行為をする者ができるまで、その任務を行う。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第29条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第29条の条文原文は「前二条の規定により被告人を代表し、又は代理する者がないときは、検察官の請求により又は職権で、特別代理人を選任しなければならない。」で始まります。
- 刑事訴訟法第29条は第三章 訴訟能力に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第29条の前の条は刑事訴訟法第28条です。
- 刑事訴訟法第29条の次の条は刑事訴訟法第30条です。
- 刑事訴訟法第29条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第29条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第29条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/29
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法29条は、27条・28条で被告人を代表・代理する者がないとき、検察官の請求または職権で特別代理人を選任すると定める。任務は正規の代表者が現れるまで続く。
Q · 会社が起訴されて、社長の自分も同じ事件の被告人。誰が会社を代表するの?
利益相反するため、特別代理人が会社を代表します
刑事訴訟法29条により、27条・28条で被告人を代表・代理する者がいないとき、裁判所は検察官の請求または職権で特別代理人を選任しなければなりません。法人が両罰規定で起訴され、代表者である社長自身も同じ事件の被告人である場合、利益相反により社長は会社の代表者として不適格とされ、特別代理人が会社を代表して認否などの訴訟行為を行います。被告人の意思無能力や代表者不在の場合も同様で、特別代理人は正規の代表・代理人が現れるまで任務を行います。
解説
あなたの会社が食品衛生法違反や労働安全衛生法違反で起訴された。両罰規定により、違反した従業員だけでなく会社そのものも被告人になる。多くの経営者は「会社の代表は自分なんだから、自分が会社を代表して法廷に立てばいい」と考える。刑事訴訟法27条は確かにそう定めている。だが、もしあなた自身も個人として一緒に起訴されていたら、話がまるで変わる。自分の刑を軽くするために会社へ責任を寄せるのか、会社を守るために自分が泥をかぶるのか、利害が真正面から衝突する。このとき会社は「まともに代表できる者がいない」状態に陥る。29条はその空白を埋める条文だ。裁判所が職権で、または検察官の請求で、中立の特別代理人(会社や本人に代わって裁判の行為をする選任された第三者)を立て、その人物が会社を代表して訴訟行為を行う。会社の弁護方針を、あなた個人の弁護方針から切り離して動かす人間が現れる、ということだ。
法的な位置づけ
特別代理人とは、刑事訴訟法27条・28条により被告人または被疑者を代表・代理する者がいない場合に、検察官の請求または裁判所の職権によって選任される者をいう。法人被告人の代表者不在、代表者と被告人個人の利益相反、被告人の意思無能力などにより代表・代理が欠ける事態を補い、正規の代表者が現れるまで訴訟行為を行う。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.代表・代理できる者の不在を確認 代表者の物理的不在、代表者と被告人個人の利益相反、被告人の意思無能力のいずれに当たるかを整理する。両罰規定で会社と代表者が同時に被告人なら利益相反が典型
- 2.弁護人を通じて特別代理人選任を上申 該当する場合、弁護人を通じて裁判所に特別代理人選任を上申する。被疑者段階なら検察官・司法警察員・利害関係人も請求できる(29条2項)。検察官の請求を待たず職権発動を促すのが有効
- 3.中立かつ会社事情を理解する候補者を準備 特別代理人は会社の認否(罪を認めるか争うか)を握るため、中立性と会社事情への理解を兼ねた人物を候補として準備する。選任手続で意見を述べる余地がある
- 4.選任後は特別代理人と弁護人の役割を分離 選任後は、特別代理人が会社の訴訟方針を決定し、弁護人が弁護活動を担う形で役割を明確化する。会社の防御と社長個人の防御を別々の手で動かし、責任の押し付け合いを客観的事実に基づき設計する
よくある質問 AI による整理
Q1特別代理人とは何ですか?
刑事手続で被告人や法人を代表・代理する者がいないとき、検察官の請求または裁判所の職権で選任される者です。刑事訴訟法29条が根拠で、認否など訴訟行為を行います。
Q2特別代理人は誰が選任しますか?
裁判所が選任します。被告人段階では検察官の請求または職権で(29条1項)、被疑者段階では検察官・司法警察員・利害関係人の請求でも選任されます(29条2項)。
Q3法人が刑事事件で起訴されたら誰が代表しますか?
原則は代表者(社長など)が代表します(27条)。ただし代表者自身が同じ事件の被告人で利益相反がある場合、特別代理人が会社を代表します(29条)。
Q4両罰規定とは何ですか?
違反行為をした従業員だけでなく、その事業主である法人や人にも罰金刑を科す規定です。食品衛生法や労働安全衛生法などに置かれ、会社自体が被告人になります。
Q5特別代理人の任務はいつまで続きますか?
被告人または被疑者を代表・代理して訴訟行為をする正規の者ができるまで続きます(29条3項)。代表者が選任され次第、特別代理人の任務は終了します。
Q6被疑者の段階でも特別代理人を選任できますか?
できます。被疑者を代表・代理する者がいない場合、検察官・司法警察員・利害関係人の請求があれば選任されます(29条2項)。捜査の進行に間に合わせる必要があります。
Q7特別代理人の選任は誰が請求できますか?
被告人段階は検察官の請求または職権(29条1項)。被疑者段階は検察官・司法警察員・利害関係人が請求できます(29条2項)。利害関係人の範囲は事案により判断されます。
Q8意思能力のない被告人は刑事手続で誰が代理しますか?
原則は法定代理人が代理します(28条)。法定代理人もいない場合は、29条により特別代理人が選任され、手続を前に進めます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1会社が起訴されたんですが、社長の私が法廷に出れば会社を代表できますよね?
原則は刑事訴訟法27条であなたが代表できます。ただしあなた自身も同じ事件で起訴されていると利益相反が生じ、会社の代表者として不適格とされ、29条で特別代理人が選任されることがあります。実務のポイント:両罰規定の事件では会社と代表者が同時に被告人になるのが典型で、検察も裁判所もこの利益相反を意識しています。早い段階で弁護人が特別代理人の要否を提起すると、会社の防御を社長個人の防御から切り離して設計でき、責任の押し付け合いを避けられる
Q2特別代理人って、国選でやってくれる弁護人と何が違うんですか?
別物です。特別代理人(29条)は会社や意思能力のない本人を『代表』して認否などの訴訟行為をする者、弁護人(30条以下、国選は36条)はその被告人の利益を守る弁護活動をする者です。特別代理人が立っても弁護人は別に必要。実務のポイント:特別代理人は会社の訴訟方針そのものを握るので、誰が就くかは弁護人選び以上に会社の運命を左右することがある。中立性だけでなく会社の事情を理解できる人物かどうかが実は重要で、選任手続で意見を述べる余地がある
間違えやすい点 AI による整理
- 「会社の代表は社長なんだから、起訴されても社長が会社を代表すればいい」と思い込んでいる。だが社長自身が同じ事件で被告人なら利益相反が生じ、会社の代表者として不適格と判断されうる。あなたが会社のために動くつもりでも、その立場自体が法的に否定される
- 「特別代理人と国選弁護人なんて似たようなものだろう」という問いの立て方そのものがずれている。特別代理人(29条)は会社や本人を『代表』して認否などの訴訟行為をする者、弁護人(30条以下)はその被告人の利益のために弁護活動をする者。役割が別の層にある。特別代理人が選ばれても、弁護人は別に必要だ
- 特別代理人が選任されること自体は知っていても、その人物が会社の認否(罪を認めるか争うか)まで左右する重みを知らない人が多い。特別代理人は書類の受取係ではなく、会社としての訴訟方針を決める権限を握る。誰が就くかは、会社にとって弁護人選び以上に死活的になりうる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 役割 | 29条:代表者なき被告人・法人を『代表・代理』して訴訟行為 | 27/28条:法人代表者・法定代理人が本来の代表・代理 30/36条:弁護人が被告人の利益のため弁護活動 |
| 登場する場面 | 代表者不在・利益相反・意思無能力で代表・代理が欠けたとき | 通常どおり代表者・法定代理人が存在するとき 被告人の防御を補強する必要があるとき(常時) |
| 選任・選定の主体 | 検察官の請求または裁判所の職権(被疑者段階は司法警察員・利害関係人も) | 法律上当然に代表・代理権を持つ(選任不要) 被告人の選任、または資力なき場合は裁判所が国選で選任(36条) |
| 権限の中身 | 会社の認否など訴訟方針そのものを決定 | 会社の認否など訴訟方針そのものを決定 弁護活動に限られ、本人を代表しない |
他国ではどう定めているか 1 か国
台湾の刑事手続には日本29条と完全に一致する制度は明確でないが、代表・代理する者が欠ける場合に裁判所が特別代理人を選任する仕組みは民事訴訟法に存在し、最近接の類似制度といえる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 町工場を営むあなたが、労災死亡事故で労働安全衛生法違反に問われた。会社も両罰規定で被告人、あなた個人も被告人。一つの法廷で、あなたは自分を守る被告人であると同時に、会社を代表する立場にも立たされる。この矛盾を裁判所が見抜けば、会社には特別代理人が選任され、会社の防御はあなたの手を離れていく
- もし、認知症が進んだ親が万引きで在宅起訴されたとしたら? 軽微な財産犯には刑法39条1項(心神喪失)の適用がない類型があり、意思能力を欠く本人に代わって法定代理人が訴訟行為をする(28条)。だが身寄りがなく法定代理人もいなければ、29条で特別代理人が選ばれ、手続が前に進む
- 代表取締役が急死し、後任が決まらないうちに会社が脱税で起訴された。代表する者が物理的に不在。検察官が特別代理人の選任を請求する。
- あなたの会社あての起訴状が届き、第一回公判まで残り三週間。だが代表取締役であるあなたは同じ事件で勾留中、会社の訴訟対応ができない。誰が会社の弁護人を選び、認否を決めるのか。この空白を放置すれば公判は空転する、特別代理人の選任を急がねばならない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 会社や本人を代表できる者が本当にいないか確認:代表者の不在、利益相反、意思能力の欠如のどれに当たるか整理2. 該当するなら弁護人を通じて裁判所に特別代理人選任を上申、被疑者段階なら検察官・司法警察員・利害関係人も請求できる(29条2項) 3. 誰を特別代理人候補とするか、中立性と会社事情への理解を兼ねた人物を準備4. 選任後は特別代理人と弁護人の役割分担を明確化、特別代理人が方針決定、弁護人が弁護活動と切り分ける
訴えられた側:1. 自分が会社の代表者で同じ事件の被告人でもあるなら、利益相反を自覚し、会社の代表を続けるべきか弁護人と協議2. 会社の認否と自分の認否がぶつかる場合、特別代理人選任で会社の防御を切り離すのが双方にとって有利なことが多い3. 責任の押し付け合いに見えないよう、客観的事実に基づく役割分担を組む4. 特別代理人が立った後も自分個人の弁護は別途全力で構築、会社が認めても自分が争う余地は残る
時効(請求できる期限):特別代理人の選任に固有の出訴期限はないが、その任務は被告人・被疑者を代表・代理して訴訟行為ができる者ができるまで継続する(29条3項)。実務上は第一回公判前など手続が動き出す前の選任が要、放置すれば審理が停止・空転する。被疑者段階での請求は捜査の進行に間に合わせる必要がある
学説
通説:29条は、27条・28条による代表・代理が欠ける場合に手続の進行を確保するための補充規定であり、特に法人被告人と代表者個人が同一事件で被告人となる利益相反の場面で、会社の防御主体を確保する機能を果たすと解される
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