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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 7 分7 分7 分

刑事訴訟法 第290条の2

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  1. 裁判所は、次に掲げる事件を取り扱う場合において、当該事件の被害者等若しくは当該被害者の法定代理人又はこれらの者から委託を受けた弁護士から申出があるときは、被告人又は弁護人の意見を聴き、相当と認めるときは、被害者特定事項(氏名及び住所その他の当該事件の被害者を特定させることとなる事項をいう。以下同じ。)を公開の法廷で明らかにしない旨の決定をすることができる。
  2. 一刑法第百七十六条、第百七十七条、第百七十九条、第百八十一条若しくは第百八十二条の罪、同法第二百二十五条若しくは第二百二十六条の二第三項の罪(わいせつ又は結婚の目的に係る部分に限る。以下この号において同じ。)、同法第二百二十七条第一項(同法第二百二十五条又は第二百二十六条の二第三項の罪を犯した者を幇助する目的に係る部分に限る。)若しくは第三項(わいせつの目的に係る部分に限る。)の罪若しくは同法第二百四十一条第一項若しくは第三項の罪又はこれらの罪の未遂罪に係る事件
  3. 二児童福祉法第六十条第一項の罪若しくは同法第三十四条第一項第九号に係る同法第六十条第二項の罪、児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律第四条から第八条までの罪又は性的な姿態を撮影する行為等の処罰及び押収物に記録された性的な姿態の影像に係る電磁的記録の消去等に関する法律第二条から第六条までの罪に係る事件
  4. 三前二号に掲げる事件のほか、犯行の態様、被害の状況その他の事情により、被害者特定事項が公開の法廷で明らかにされることにより被害者等の名誉又は社会生活の平穏が著しく害されるおそれがあると認められる事件
  5. 2.前項の申出は、あらかじめ、検察官にしなければならない。この場合において、検察官は、意見を付して、これを裁判所に通知するものとする。
  6. 3.裁判所は、第一項に定めるもののほか、犯行の態様、被害の状況その他の事情により、被害者特定事項が公開の法廷で明らかにされることにより被害者若しくはその親族の身体若しくは財産に害を加え又はこれらの者を畏怖させ若しくは困惑させる行為がなされるおそれがあると認められる事件を取り扱う場合において、検察官及び被告人又は弁護人の意見を聴き、相当と認めるときは、被害者特定事項を公開の法廷で明らかにしない旨の決定をすることができる。
  7. 4.裁判所は、第一項又は前項の決定をした事件について、被害者特定事項を公開の法廷で明らかにしないことが相当でないと認めるに至つたとき、第三百十二条の規定により罰条が撤回若しくは変更されたため第一項第一号若しくは第二号に掲げる事件に該当しなくなつたとき又は同項第三号に掲げる事件若しくは前項に規定する事件に該当しないと認めるに至つたときは、決定で、第一項又は前項の決定を取り消さなければならない。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 刑事訴訟法第290条の2は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 刑事訴訟法第290条の2の条文原文は「裁判所は、次に掲げる事件を取り扱う場合において、当該事件の被害者等若しくは当該被害者の法定代理人又はこれらの者から委託を受けた弁護士から申出があるときは、被告人…」で始まります。
  3. 刑事訴訟法第290条の2は第一節 公判準備及び公判手続に置かれています。
  4. 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
  5. 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 刑事訴訟法第290条の2の前の条は刑事訴訟法第290条です。
  7. 刑事訴訟法第290条の2の次の条は刑事訴訟法第290条の3です。
  8. 刑事訴訟法第290条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第290条の2
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131
  • 本サイト収録刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第290条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/290_2
裁判例 2件に引用されています

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わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点刑事訴訟法290条の2は、性犯罪等の事件で被害者側の申出があり相当と認めるとき、裁判所が氏名・住所など被害者特定事項を公開法廷で明らかにしない決定をできると定める。

Q · 性犯罪や盗撮で被害届を出したら、裁判で自分の名前と住所が法廷で読み上げられてしまうの?

申し出れば氏名・住所を伏せる決定を裁判所が出せる

刑事訴訟法290条の2により、性犯罪・児童ポルノ・盗撮等の対象事件では、被害者本人やその法定代理人、委託を受けた弁護士が申し出れば、裁判所が被告人・弁護人の意見を聴き相当と認めるとき、氏名・住所など被害者特定事項を公開法廷で明らかにしない決定をできます。鍵は、申出先が裁判所ではなく検察官であること(同条2項)、そして起訴状が朗読される第一回公判期日より前に動く必要があることです。一度読み上げられた情報は取り返せません。

解説

性犯罪やストーカー被害で告訴したあなたが、いざ刑事裁判になったとき法廷で何が起きるか、考えたことはあるだろうか。裁判は原則公開で、傍聴席には誰でも座れる。検察官が起訴状を読み上げ、そこにあなたの氏名や住所が含まれていれば、見ず知らずの傍聴人やメディアの前にそのまま晒される。刑事訴訟法290条の2は、その事態を止める鍵だ。性犯罪、児童ポルノ、盗撮などの一定の事件では、被害者本人やその代理人弁護士が申し出れば、裁判所は氏名・住所など被害者を特定させる事項を公開法廷で明らかにしない決定を出せる。決定的なのは、この申出が被告人や弁護人の意見を聴くより前に、あなたの側から先に動けるという点だ。さらに対象外の事件でも、名誉や生活の平穏が著しく害されるおそれ、あるいは身体・財産への加害や畏怖のおそれがあれば、秘匿の道は別枠で残されている。

法的な位置づけ

被害者特定事項の秘匿とは、刑事訴訟法290条の2に基づき、性犯罪等の一定の事件において、被害者の氏名・住所その他被害者を特定させる事項を公開法廷で明らかにしない旨の裁判所の決定をいう。憲法82条の裁判公開原則を維持しつつ、被害者特定事項という限定情報のみを公開の対象から外す最小限の例外として機能する。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.自分の事件が秘匿の対象か確認 告訴・起訴の段階で、性犯罪・児童ポルノ・盗撮等の290条の2第1項対象か、名誉・社会生活の平穏が著しく害されるおそれの第1項3号、身体・財産への加害のおそれの第3項に当たるかを確認する
  2. 2.被害者支援に詳しい弁護士へ相談 被害者参加制度や秘匿手続に詳しい弁護士に代理を依頼する。検察官が賛成意見を付けて裁判所へ通知するよう、早期に連携の土台を作る
  3. 3.第一回公判期日より前に検察官へ申し出る 秘匿の申出はあらかじめ検察官に対して行う(同条2項)。裁判所に直接ではない点に注意。起訴状が法廷で朗読される前に申し出を完了させる
  4. 4.期日指定通知が来たら直ちに動く 第一回公判期日が指定された瞬間が分水嶺。起訴状朗読で一度氏名・住所が読み上げられると公開された事実になり回復困難なので、通知受領後すぐ申出する

よくある質問 AI による整理

Q1被害者特定事項の秘匿とは何ですか?

氏名・住所など被害者を特定させる事項を、公開法廷で明らかにしない裁判所の決定です。刑事訴訟法290条の2が根拠で、性犯罪・児童ポルノ・盗撮等が主な対象事件です。

Q2被害者特定事項の秘匿はどこに申し出るのですか?

裁判所ではなく、あらかじめ検察官に申し出ます(同条2項)。検察官が意見を付して裁判所に通知し、裁判所が相当と認めれば決定を出します。

Q3被害者の名前を伏せる申出はいつまでにすればいいですか?

法定の時効はありませんが、起訴状が朗読される第一回公判期日より前が実質的な期限です。期日指定の通知が届いたら直ちに動く必要があります。

Q4盗撮の被害者でも氏名を秘匿できますか?

できます。性的姿態撮影処罰法に係る事件は290条の2第1項2号の対象に含まれ、被害者側の申出により秘匿決定の対象になります。

Q5DV やストーカーで住所を伏せたい場合も使えますか?

性犯罪以外でも、身体・財産への加害や畏怖のおそれがある事件なら同条3項で秘匿の道があります。この類型は検察官と被告人双方の意見を聴いて判断されます。

Q6秘匿決定が出ると被告人も被害者の名前を知れないのですか?

いいえ。秘匿は傍聴人・報道への遮断であり、被告人は証拠開示で被害者を知ります。防御権は奪われません。

Q7弁護士に頼まなくても被害者本人で申し出できますか?

できます。被害者本人や法定代理人が直接申し出られます。委託を受けた弁護士による申出も可能で、検察官との連携で決定が出やすくなります。

Q8秘匿決定は後から取り消されることがありますか?

あります。秘匿が相当でなくなったとき、罰条の撤回・変更で対象事件に当たらなくなったときは、裁判所が決定で取り消します(同条4項)。

この条文についての質問 AI による整理

Q1裁判は公開が原則なのに、本当に被害者の名前を法廷で伏せられるんですか?

伏せられます。刑事訴訟法290条の2は、性犯罪・児童ポルノ・盗撮等の事件で被害者側の申出があり相当と認めるとき、氏名・住所など被害者特定事項を公開法廷で明らかにしない決定を裁判所ができると定めています。実務のポイント:この申出は被告人や弁護人の意見を聴くより前に、被害者側から先に動ける制度です。鍵は起訴状が朗読される第一回公判期日より前に、裁判所ではなく担当検察官へ申し出ること。期日が始まってからでは一度読み上げられた情報は取り返せない

Q2名前を伏せたところで、被告人には誰が訴えたか結局分かってしまうのでは?

被告人本人にはおおむね分かります。しかし290条の2の秘匿は被告人に対する秘密ではなく、公開法廷の傍聴人や報道機関、そしてその先のネット拡散に対して遮断するための制度です(同条1項)。被告人は証拠開示で被害者を知るので防御権も奪われません。実務のポイント:だからこそ被告人側は秘匿に強く反対しにくく、対象事件では決定が認められやすい。意味がないと諦めて申し出ない被害者ほど、不特定多数に名前を晒すリスクを背負い込むことになる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「名前を伏せても、被告人には誰が訴えたか結局バレるのだから意味がない」と感じる人がいる。だが法律から見れば話は逆で、秘匿が守るのは被告人に対する秘密ではなく、傍聴人・報道・その先のネット拡散に対する遮断だ。被告人は元々あなたが誰か知っている。問題は、それが法廷を通じて不特定多数に広がるかどうかにある。この視点のズレが、秘匿の価値を見誤らせる
  • 「申出できることは聞いたことがある」程度の理解では足りない。落とし穴は手続にある。申出はあらかじめ検察官に対してしなければならず(同条2項)、検察官が意見を付けて裁判所に通知する。被告人より先に動ける制度なのに、その導管と期日前というタイミングを知らないと、起訴状朗読に間に合わず一度公開された情報は取り返せない
  • 「裁判は公開が大原則だから、被害者の名前が出るのは仕方ない」という諦めの前提そのものが古い。2007年以降、公開原則には被害者保護の例外が法律で明文化されており、対象事件なら秘匿は仕方ないどころか想定された運用だ。諦める前提に立った瞬間、使えるはずの権利を自分から手放している
比較の観点この条文ほかの条文
保護の局面290条の2:起訴状朗読など公開法廷での被害者特定事項の非公開化(決定)295条:公判での尋問・陳述が被害者特定事項に及ぶのを制限
299条の4:証拠開示の際に証人・被害者特定事項を弁護人限りとする等の措置
誰を保護被害者等(被害者・遺族)被害者等(公判廷での発言場面)
証人・被害者・参考人等(開示局面)
申出・発動の窓口あらかじめ検察官に申出、裁判所が決定公判廷で裁判長が訴訟指揮として制限
検察官が開示の際に条件を付す

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
性侵害犯罪防治法第12条・刑事訴訟法

台湾は性侵害事件で被害者の氏名等身分資訊の揭露を広く禁止し、報道・記録双方を規律する。日本のような『申出+裁判所決定』方式より、法律上の一般的禁止に近い設計

韓国
성폭력범죄의 처벌 등에 관한 특례법 제24조

韓国は性暴力事件の被害者の身元・私生活の秘密の漏洩・公開を禁止し、違反に罰則を設ける。被害者保護の基調は日本と類似するが、罰則による一般的禁止の比重が高い

ドイツ
GVG § 171b

ドイツは関係者の保護に値する私的生活領域の事情に触れる場合、裁判所が公開を停止できる。被害者特定事項に限らず審理全体の非公開も射程に入る点で射程が広い

アメリカ
18 U.S.C. § 3771(Crime Victims' Rights Act)

米国は被害者の尊厳とプライバシーを尊重される権利を連邦法で定め、多くの州が性犯罪被害者の仮名(pseudonym)使用を認める。連邦統一の氏名秘匿条項ではなく権利+州法の組合せ

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 盗撮被害で告訴し、加害者が起訴された。第一回公判期日の指定通知が届いたあなたは、このまま黙っていると検察官が法廷で氏名と住所を読み上げるのか不安になる。期日前に検察官へ秘匿を申し出れば、290条の2の決定で氏名・住所を伏せたまま審理を進められる。動くのは公判が始まる前、ここが分水嶺
  • もし、加害者側の弁護人として秘匿決定が出た事件を担当したら、被害者の名前が分からず防御できないと焦るだろうか。実は秘匿は傍聴人や報道に対して伏せるだけで、被告人本人は証拠開示で被害者が誰かを知る。防御権は奪われない。意見を述べる機会はあるが、闇雲に反対しても通りにくい
  • DV被害から逃げて転居したあなたの新住所が、加害者の刑事裁判の法廷で読み上げられたら、居場所が筒抜けになる。これは290条の2第3項、身体・財産への加害や畏怖のおそれがある事件として、検察官・被告人双方の意見を聴いたうえで秘匿される類型に当たりうる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 告訴・起訴の段階で、自分の事件が290条の2第1項の対象(性犯罪、児童ポルノ、盗撮等)か、第3項の身体・財産加害のおそれ類型に当たるか確認する2. 対象なら、第一回公判期日が開かれる前に担当検察官へ秘匿の申出を行う(同条2項、申出先は裁判所ではなく検察官) 3. 被害者参加制度や被害者支援に詳しい弁護士に代理人を依頼し、検察官が賛成意見を付けて通知するよう連携する4. 起訴状朗読で一度読み上げられると回復困難なので、期日指定の通知が来た瞬間に動く

訴えられた側:1. 秘匿決定の申出があると裁判所はあなたや弁護人の意見を聴くので、合理的な理由なき全面反対は心証を悪くするだけと心得る2. 秘匿は公開法廷での非公開化であって、証拠開示によりあなた自身が被害者を知る権利は残ることを理解し、防御に必要な情報開示は別途求める3. 防御上、特定事項の秘匿が具体的反証を妨げる場合に限り、その範囲で意見を述べる4. 秘匿が不相当になった事情があれば、同条4項の取消しを促す主張を検討する

時効(請求できる期限):特定の消滅時効はないが、手続上の実質的期限がある。第一項の申出はあらかじめ検察官に対して行う必要があり(同条2項)、起訴状が公開法廷で朗読される第一回公判期日より前に動かなければ、特定事項が一度公開され実益が失われる。期日指定の通知を受けたら直ちに申し出るのが実務(最新の運用は弁護士・検察官に確認のこと)

改正沿革 AI による整理

  • 平成19年(2007年) 犯罪被害者保護関連の刑事訴訟法改正により本条を新設。性犯罪等の被害者特定事項を公開法廷で秘匿する決定制度を導入したと解されるが、その後の第3項(身体・財産への加害等のおそれ類型)追加や、性的姿態撮影処罰法(令和5年)の引用追加を含む正確な改正回数・各改正の新設/改正の区別は人的検証を要する

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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