受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 7 分7 分7 分

刑事訴訟法 第439条

クイックジャンプ
  1. 再審の請求は、左の者がこれをすることができる。
  2. 一検察官
  3. 二有罪の言渡を受けた者
  4. 三有罪の言渡を受けた者の法定代理人及び保佐人
  5. 四有罪の言渡を受けた者が死亡し、又は心神喪失の状態に在る場合には、その配偶者、直系の親族及び兄弟姉妹
  6. 2.第四百三十五条第七号又は第四百三十六条第一項第二号に規定する事由による再審の請求は、有罪の言渡を受けた者がその罪を犯させた場合には、検察官でなければこれをすることができない。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 刑事訴訟法第439条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 刑事訴訟法第439条の条文原文は「再審の請求は、左の者がこれをすることができる。」で始まります。
  3. 刑事訴訟法第439条は第四編に置かれています。
  4. 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
  5. 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 刑事訴訟法第439条の前の条は刑事訴訟法第438条です。
  7. 刑事訴訟法第439条の次の条は刑事訴訟法第440条です。
  8. 刑事訴訟法第439条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第439条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131
  • 本サイト収録刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第439条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/439
裁判例 3件に引用されています

関連度の高い3件を表示しています

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点刑事訴訟法439条は、確定有罪判決の再審を請求できる者を、検察官・本人・法定代理人・保佐人、本人死亡時は配偶者や直系親族・兄弟姉妹に限定列挙する。

Q · 再審って、本人以外の家族でも起こせるんですか?

本人のほか、検察官や本人死亡後は家族も請求できます

刑事訴訟法439条により、再審を請求できるのは、検察官、有罪の言渡しを受けた本人、その法定代理人および保佐人です。さらに本人が死亡し、または心神喪失の状態にある場合には、配偶者・直系の親族・兄弟姉妹も請求できます。つまり冤罪のまま家族が亡くなっても、血族が名誉を回復する道は閉じていません。再審に期限はなく(441条)、刑の執行が終わった後でも請求できます。ただし日本の再審は有罪者の利益のためにのみ開かれる点に注意が必要です。

解説

袴田事件で、死刑囚だった袴田巖さんが半世紀を経て無罪を勝ち取った。その重い扉を開く最初の鍵が、この条文だ。刑事訴訟法439条は「誰が再審を請求できるか」を限定列挙している。確定した有罪判決をもう一度ひっくり返す、その入口に立てる人を法が指名しているのだ。本人はもちろん、法定代理人や保佐人、そして本人が死亡または心神喪失の状態にあれば、配偶者・直系の親族・兄弟姉妹も請求できる。つまり、あなたの家族が冤罪のまま亡くなっても、その汚名を晴らす道は閉じていない。さらに見落とされがちなのが、検察官も請求権者の筆頭だという点。有罪を維持する側に見える検察が、無実を示す証拠をつかめば自ら再審を起こせる。しかも日本の再審は「有罪を受けた者の利益のため」にしか開かれない。この一方通行こそが439条の隠れた骨格だ。

法的な位置づけ

刑事訴訟法439条は再審請求権者を定める規定であり、確定した有罪判決に対して再審を請求できる者を限定列挙する。検察官、有罪の言渡しを受けた者本人、その法定代理人および保佐人、本人が死亡しまたは心神喪失の状態にある場合の配偶者・直系の親族・兄弟姉妹がこれに当たる。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.自分が請求権者に当たるか確認する 刑訴法439条を確認し、自分が請求権者かを判断する。本人・法定代理人・保佐人・検察官が原則。本人が死亡または心神喪失なら、配偶者・直系の親族・兄弟姉妹も請求できる
  2. 2.確定判決の謄本と訴訟記録を取り寄せる 確定判決を言い渡した裁判所・検察庁に対し、判決謄本と訴訟記録の閲覧・謄写を請求し、何が証拠とされたかを精査する。記録は廃棄される恐れがあるため早期に保全する
  3. 3.新証拠(435条6号)を発掘する 無罪を明らかにする新たな証拠を探す。当時存在しなかった科学鑑定(DNA 鑑定等)や新証言が鍵になる。新旧証拠の総合評価で無罪方向へ傾く構成を意識する
  4. 4.弁護人を選任し再審請求を申し立てる 再審請求にあたり弁護人を選任できる(440条)。再審・冤罪に強い弁護士や弁護士会の人権擁護委員会に相談し、有罪の言渡しをした裁判所に再審請求書を提出する(438条)

よくある質問 AI による整理

Q1再審請求権者とは何ですか?

確定した有罪判決の再審を請求できる者をいいます。刑事訴訟法439条が、検察官・本人・法定代理人・保佐人、本人死亡時は配偶者や直系親族・兄弟姉妹に限定列挙しています。

Q2再審は家族でも請求できますか?

本人が死亡または心神喪失の状態にある場合に限り、配偶者・直系の親族・兄弟姉妹が請求できます(439条1項)。本人が存命で意思能力があれば、本人が請求するのが原則です。

Q3本人が死亡した後でも再審はできますか?

できます。本人死亡後でも配偶者・直系親族・兄弟姉妹が請求でき、再審に期限もありません(441条)。再審無罪が確定すれば確定有罪判決は法的に消滅します。

Q4再審請求に期限はありますか?

ありません。刑訴法441条により、刑の執行が終わった後でも、執行を受けることがなくなった後でも、さらに本人死亡後でも請求できます。時の経過で請求権は消えません。

Q5再審はどこの裁判所に申し立てますか?

原則として有罪の言渡しをした裁判所に申し立てます(438条)。第一審判決の再審なら第一審裁判所、控訴審判決なら控訴裁判所が管轄します。

Q6心神喪失の人の再審は誰が請求しますか?

本人が心神喪失の状態にある場合、配偶者・直系の親族・兄弟姉妹が本人に代わって請求権者になれます(439条1項)。声を上げられない本人の代理を血族に託す仕組みです。

Q7利益再審とは何ですか?

日本の再審は有罪者の利益のためにのみ開かれる原則をいいます。一度確定した無罪や軽い刑を、不利益に裁き直すことは憲法39条により許されません。

Q8再審を起こすには新証拠が必要ですか?

請求権者であることは入口に過ぎず、再審開始には「無罪を言い渡すべき明らかな証拠」(435条6号)が必要です。439条は『誰が』を、435条は『どんな理由で』を定めます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1再審って、お金がない人でも起こせるんですか?

起こせます。再審請求自体に高額な手数料はかからず、439条の請求権者であれば申し立て可能で、請求にあたり弁護人を選任する権利もあります(440条)。実務のポイント:再審は弁護士費用が論点になりがちですが、日弁連や各弁護士会には冤罪・再審事件を支援する人権擁護委員会があり、無償または低額で動く弁護士がいます。「お金がないから無理」と諦める前に、弁護士会に相談する道がある

Q2検察官が再審を起こすことなんて、本当にあるんですか?

あります。439条1項は検察官を請求権者の筆頭に挙げており、無実を示す証拠が判明すれば検察自らが再審を請求できます。日本の再審は有罪を受けた者の利益のためにのみ開かれます(利益再審の原則)。実務のポイント:検察が自ら起こす例は稀ですが、再審開始決定が出た後、検察が再審公判で改めて有罪を争うか立証を断念するかで、無罪確定までの時間が何年も変わる。袴田事件でも検察の対応が大きな焦点になった

間違えやすい点 AI による整理

  • 再審のハードルが高いことは知られているが、その本当の高さを多くの人は知らない。新証拠は「無罪を言い渡すべき明らかな証拠」(刑訴法435条6号)でなければ扉は開かない。「疑わしい」程度では足りず、確定判決を覆すほどの重みが要る。請求権者であることは入口に過ぎず、その先の壁は想像よりはるかに高い
  • 「再審を頼める弁護士を早く探さなきゃ」と焦る人が多いが、問いの立て方が逆だ。再審で最大の壁は弁護士探しではなく、確定記録の精査と新証拠の発掘で、これには数年から数十年かかる。袴田事件は再審開始まで半世紀。スタート地点の問いを「誰に頼むか」から「何を証拠として積み上げるか」へ置き換える
  • 「死んだ人の裁判をやり直しても意味がない」と思われがちだが、本人死亡後の再審には重大な意味がある。名誉の回復だけではない。再審無罪が確定すれば確定有罪判決そのものが法的に消え、刑事補償法による金銭補償が遺族に支払われる
比較の観点この条文ほかの条文
条文の役割439条:再審を請求できる『者』を限定列挙435条:再審を請求できる『理由』(新証拠等)
438条:再審請求の『管轄裁判所』
判断のタイミング請求の入口(請求適格の有無)請求の中身(明白性の審査)
どこに出すか(手続の振り分け)
家族の関与本人死亡・心神喪失時に配偶者・直系親族・兄弟姉妹が請求可理由要件は本人・家族で共通
管轄は本人・家族で共通
期限請求権者であれば期限なし(441条と連動)理由が存在すれば時期を問わない
管轄に期限の概念なし

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国刑事訴訟法第427条・第428条

台湾も受有罪判決者本人・法定代理人・配偶者のほか、死亡後は配偶者・直系血親・兄弟姉妹等に請求権を認め、日本と近い構造を持つ。検察官(管轄検察署検察官)も請求できる。

韓国
대한민국 형사소송법 제424조

韓国も検事・有罪確定者本人・法定代理人・本人死亡時の配偶者や親族に請求権を認める。利益再審を原則とする点も日本と共通する。

ドイツ
StPO § 365 i.V.m. § 361

ドイツも有罪者の利益のための再審(Wiederaufnahme zugunsten)を認め、有罪者死亡後は近親者(配偶者・直系親族・兄弟姉妹)が申立てできる。日本の母法的存在。

アメリカ
Fed. R. Crim. P. 33 / 28 U.S.C. § 2255

米国には大陸法的な『再審請求権者の限定列挙』はなく、被告人本人が新証拠による new trial や habeas corpus を申し立てる構造。家族による死後の名誉回復手続は限定的。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • もし、無実を訴え続けた父が獄中で亡くなったら、その裁判はもう永遠に覆らないのか。答えは否だ。あなたが直系の親族なら、父の死後でも再審を請求できる(439条1項)。記録を捨てず、確定判決の謄本と訴訟記録の閲覧から動き出す
  • あなた自身が身に覚えのない罪で有罪を確定させられ、上告も棄却された。だが、ここで終わりではない。確定後でも、無罪を示す新たな証拠が出れば439条であなた自身が再審を請求できる。再審に期限はなく、刑の執行を終えた後でも請求の道は開いている
  • 兄が心神喪失の状態にあり、自ら声を上げられない。弟であるあなたが、兄に代わって請求権者になれる。法は、声を出せない家族の代理を血縁に託している

取るべき行動

被害を受けた側:1. まず確定判決の謄本と訴訟記録の閲覧・謄写を請求し、何が証拠とされたかを精査する2. 新証拠(無罪を明らかにする証拠、刑訴法435条6号)を発掘、当時なかった科学鑑定や新証言が鍵3. 再審請求は有罪の言渡をした裁判所に申し立てる(438条) 4. 弁護人を選任できる(440条)、再審・冤罪に強い弁護士や弁護士会の人権擁護委員会に相談5. 焦らず、新旧証拠の総合評価で無罪方向へ傾く構成を練る

訴えられた側:1. 本人が死亡または心神喪失なら、配偶者・直系の親族・兄弟姉妹が請求権者になれる(439条1項) 2. 本人の確定記録を保全、処分されている恐れがあれば裁判所・検察庁に保管状況を確認3. 本人が存命なら、本人質問など立証手段が広いうちに着手4. 名誉回復に加え、再審無罪が確定すれば遺族に刑事補償が支払われる(刑事補償法)、経済的救済も視野に入れる

時効(請求できる期限):再審請求に期限はない(刑訴法441条)。有罪判決の確定後であれば、刑の執行が終わっても、刑の執行を受けることがなくなっても、さらに本人の死亡後でも請求できる。時の経過によって請求権が消えることはない

学説

通説:439条の請求権者の列挙は限定列挙であり、列挙されない者(友人・知人等)は請求できない。本人死亡・心神喪失時に近親者へ請求権を拡張したのは、本人の名誉回復という利益が一身専属的でなく遺族にも及ぶとの趣旨に基づくと解されている。

通説(利益再審):日本法は利益再審のみを認め、不利益再審を許さない。439条1項が検察官を筆頭に挙げるのも、検察官が有罪者の利益のために再審を請求する場面を想定したものであり、有罪維持や加重のための再審は制度上ありえない。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和23年(1948年) 新設:現行刑事訴訟法の全面制定により、再審請求権者を定める規定として整備。戦後の人権保障の理念のもと、利益再審の原則を前提に請求権者を本人側に限定列挙した。

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

刑事訴訟法の全文を見る所属する編章節を開く:第四編

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›